住宅の効果的な防音方法   入口へ戻る

 「リフォーム」にて防音工事の様子をご覧いただきましたが、ここではもう少し住宅の防音について+「断熱」「コスト」の観点から考えてみたいと思います。

音の伝わり方

防音の種類

遮音等級

性能表示制度の「音環境」

効果的な防音方法

 床と天井   壁   サッシと建具  配管と空調換気扇 





音の伝わり方

音には空気振動で伝わる「空気音」と、固体を伝わる「固体音」の2種類があります。

音の伝わり方

空気音
空気振動で伝わる
固体音
壁や床など固体への振動で伝わる

音の具体例

  • 話し声
  • テレビやラジオの音
  • 車のエンジン音  など
  • 2階での足音
  • トラックなどの振動音
  • トイレの排水管
  • 物を落っことした音 など

対策

  • 壁や天井を厚く重くする
  • 空気層を取る
  • 音を吸いこむ素材を使う
  • 隙間をなくす
  • 建物自体を強くする
  • 衝撃を吸収・緩和する素材を使う
  • 防振対策をする

距離が2倍になると音は1/4に、4倍になると1/16になります

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防音の種類

防音には音源や音の伝わり方によって対策が異なってきます。おおまかに分類してみますと

遮音

吸音

防振・制振

種類

音を反射させて伝達を遮る 音のエネルギーを吸収する 固体音の振動を抑える

対策

部屋全体を隙間のないようにする
壁や窓の音漏れを少なくする
空気層に吸音材を入れる 建物の上下間の振動の
伝わり方を少なくする

素材

  • 石膏ボード
  • 鉛・遮音シート
  • 防音フロア
  • 防音建具・サッシ など
  • グラスウール
  • ロックウール
  • セルロースウール
  • カーペット など
  • 遮音シート
  • ゴム
  • カーペット
  • 畳 など

これらが相乗効果をもつように、バランスよく対策を施すことが大切です

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遮音等級

 遮音性能を表す基準値を、日本建築学会の遮音性能基準に基づいて載せてみました

D値(db〜空気音に対する等級        * db=デシベル

 D値とは空間の音圧レベル差を表します。例えばピアノ室と隣の部屋の音圧レベルを測定して、その差を測ります。つまりD値が大きいほど遮音性に優れるということになります。

空間音圧レベル差(D値)と生活実感との関係

遮音等級

実感

テレビ・ラジオ・会話の音に対し

その他

D-65

聞こえない ピアノやカラオケを楽しめる

D-60

聞こえない カラオケパーティーを行なっても問題ない

D-55

通常では聞こえない 隣戸の気配を感じない

D-50

ほとんど聞こえない 日常生活で気がねなく生活できる

D-45

かすかに聞こえる 在宅の有無が分かるがあまり気にならない

D-40

小さく聞こえる 隣戸の生活行為がある程度分かる

D-35

かなり聞こえる 隣戸の生活行為がかなり分かる

D-30

話の内容が分かる 隣戸の生活行為がよく分かる

D-25

はっきり内容が分かる 隣戸の生活行為が大変よく分かる

D-20

よく聞こえる 行動が全て分かる

音を伝わりにくくして、そのエネルギーを弱める働きを「遮音性能」といいます。幹線道路(100db)に面したお宅で、壁を隔てた家の中では普通の話し声程度(40db)に聞こえる場合、100db−40db=60dbの遮音性能がある、ということになります。

L値(db)〜固体音に対する等級

 床衝撃音レベルを遮音等級で表します。具体的には建物内で上階から聞こえてくる床の衝撃音に対する遮音等級。
食器を落としたりした場合の軽くて高い音を軽量床衝撃音(LL)、子供が飛び跳ねた時などの重くて鈍い音を重量床衝撃音(LH)と呼びます。L値は床衝撃音をどれだけ抑えられるかの等級で、L値が小さいほど遮音性に優れるということです。

床衝撃音(L値)と生活実感との関係
遮音等級 重量衝撃音(LH) 軽量衝撃音(LL 集合住宅での生活
走り回り、足音 椅子、物の落下
L-40 遠くから聞こえる感じ スチールのジュース缶(中身なし)を落とすと聞こえる 気兼ねなく生活できる
L-45 聞こえるが気にならない スプーンを落とすと、かすかに聞こえる 少し気をつける
L-50 ほとんど気にならない 10円玉や100円玉を落とすと聞こえる
椅子を引きずる音も聞こえる
やや注意して生活する
L-55 少し気になる 椅子を引きずる音がやや気になる 注意すれば問題ない
L-60 やや気になる 1円玉の落下音も聞こえる お互いに我慢できる程度
L-65 よく聞こえ気になる サンダルの音が気になる 子供がいれば文句が出る
L-70 大変よく聞こえうるさい たいていの落下音がはっきり聞こえ、うるさい 子供がいても上が気になる
L-75 大変うるさい 大変うるさい 注意していても文句がくる
L-80 うるさくて我慢できない うるさくて我慢できない 忍耐的生活が必要

 数値が小さいほうが優れていたり、大きいほうが優れていたりまぎらわしいですね…音も温熱環境などと同様に個人差が大きいものですから、あくまで目安程度にお考え下さい。
 なお、マンションなどでは管理規約によりL−45以上の性能が求められるケースが多いので、管理組合・管理会社に問い合わせてみてください。

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性能表示制度の「音環境」

 住宅性能表示制度の9つの項目の中には「音環境」があります。この項目のみ選択制で性能表示は任意ですが、簡単に触れてみたいと思います。

戸建住宅における「音環境」の等級
等級3 特に優れた遮断性能 平均25db以上の遮音性能
(JIS等級T-2以上のサッシ・ドア)
等級2 優れた遮断性能 平均20db以上の遮音性能
(JIS等級T-1以上のサッシ・ドア)
等級1 等級2に満たない程度 一般的なサッシ・ドア

屋外の騒音などを、遮断する値をdbで表したものが「音の透過損失」で、表の右にある数値です。またこれは性能表示制度独自のもので、建築基準法には集合住宅を除いて規定がありません。

 戸建住宅においては外壁開口部(玄関入口やサッシなど)についての等級のみが定められていますが、共同住宅(アパート・マンションなど)ではさらにL値についても等級があります(等級5まで)。

 共同住宅においては、建築基準法でお隣さんとの壁(=界壁)の遮音性能が求められているように、一層防音性能に気を使うべきでしょうが、戸建住宅においても二世帯住宅が増えており、また家庭が憩いの場であるように、いずれにせよ防音への配慮は必要と思います。

効果的な防音方法

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