チャーグストラウス症候群って・・・?


1.チャーグストラウス症候群(CSS:Churg-Strauss Syndrome)とは?
膠原病の類縁疾患で、アレルギー性肉芽腫性血管炎(AGA:Allergic Granulomatous Angiitis)とも言われます。
1951年にチャーグとストラウスがアレルギー素因を有し、最小血管の肉芽腫性血管炎と血管外肉芽腫症による
疾患を結節性多発動脈炎(PN:Polyarteritis Nodosa)から分離独立させたところからこう呼ばれるに至りました。

CSSは現在、厚生労働省が難治性疾患克服研究事業に指定する121疾患の一つです。
難治性疾患とはいわゆる特定疾患の事で、一般には難病と呼ばれているものです。

CSSは、気管支喘息を有する人で、血液中の白血球の一種である好酸球の増加が著明な人に、細い血管に
血管障害(血管炎)を生じる病気で、治癒しても時々再発を来すことがある疾患です。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか?
我国における年間新規患者数は、約100例と推定されています。
医療機関を受診し治療を受けている患者数は、年間約450例と報告されています。

3. この病気はどのような人に多いのですか?
30〜60歳に好発し、男:女 = 4:6でやや女性に多い病気です。慢性副鼻腔炎や気管支喘息を有する人に発症し、
気管支喘息患者約5000人に1人がこの病気になるといわれています。気管支喘息も治療に抵抗性のことが多く、
かつ血液中に好酸球増多を認めます。此等の症状が数年間持続した後に、発症します。

4. この病気の原因はわかっているのですか?
原因は不明ですが、何等かのアレルギー反応によって生じると考えられております。即ち、ある種の薬剤により、
病気が誘発されることもあります。又、白血球の中の好中球に対する抗体(抗好中球細胞質抗体:抗MPO抗体)が
50%の症例に検出されますことから、この抗体が病因に関与しているとも考えられております。

5. この病気は遺伝するのですか?
家複内発症をほとんど認めませんことから、遺伝的要素は少ないと考えられます。

6. この病気ではどのような症状がおきますか?
気管支喘息発作、手足のしびれ(末梢性神経炎)、青あざ(紫斑)、関節痛・筋肉痛、腹痛・消化管出血(胃・腸の潰瘍)、
体重減少、発熱などです。時には、脳出血・脳硬塞、心筋梗塞・心外膜炎、消化管穿孔を生じることもあります。

7. この病気にはどのような治療法がありますか?
一般的にはステロイド薬で治療します。プレドニンの12〜6錠/日で初期治療を行ない、症状が改善したら漸次減らしてゆきます。
一年間以上に亘り治療する必要があります。早期に治療を中止しますと、再発を来しますので注意が必要です。
又、脳・心・腸に病変を有する症例では、免疫抑制薬のエンドキサンを少量(1〜2錠/日)併用して治療を行ないます。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか?
80%の症例は、喘息発作、紫斑、末梢神経炎、筋肉・関節痛、腹痛などの重篤でない症状のみの病状で、治療が開始され、
治癒に至ります。しかし、20%の症例では、脳出血・脳硬塞や心筋梗塞・心外膜炎、腸穿孔を生じ、重篤となることがあります。
又、一度治癒しても、再発を来すことがありますが、その頻度は10%以下と推定されています。

参考文献: 和歌山県立医科大学 皮膚科学 
免疫疾患調査研究班(難治性血管炎)
古川 福実 氏


                   

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