高齢者のための園芸療法
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高齢のために筋力や足腰は弱ってきたとはいえ、正常な日常生活を送ることにはほとんど支障のない方々です。 理解力や社会性も問題がありませんが、仕事や家事から開放され、余暇や生きがいを求めるとともに、心身の機能が衰えないようにリハビリテーションを兼ねて園芸を楽しんでいるところです。 ただのレクリエーションのようですが、分析すると以下の目的を持った活動であることがわかります。 @適度な運動を伴う作業(運動不足の解消、筋力の低下の予防) A仲間との会話を促す共同作業(社会性の維持) B収穫の楽しみのある、将来を期待する作業(生きがい) C収穫物の利用(販売、料理、他)を伴う作業(生活能力の維持、自己評価) (月刊園芸療法2002年5月号の記事より 写真提供:同施設の松田まや支援相談員) |
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個々のクライアントの状態が違いますので、園芸作業に手をだす人もいれば、周りで眺めているだけの人もいます。 分析すると以下の目的を持った活動であることがわかります。 @園芸に取り組む人にとっては、リハビリテーション活動の一環となります。 高齢者の慢性期のリハビリテーションで大切なことは、意欲を維持することです。 陽光にあたりながらの園芸作業は、それがリハビリ作業であることを忘れて意欲的に 取り組む方が多いようです。 A外の空気や季節に触れることで、五感が刺激されます。 季節感を失わないことは、痴呆を防ぐために大切なことです。 B日常生活の場(病室内)と違う環境に出ることで精神がリフレッシュされます。 C介護のスタッフにとってもリフレッシュできる時間です。 クライアントの方との会話も弾みます。 (月刊園芸療法2001年9月号の記事より 写真提供:山梨県赤坂台病院の飯沼事務長) |
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手が不自由なために、何ごとも手を出さなくなってしまった人には、作業の仕方や道具の使い方を工夫して何とかやりとげる意欲を出してもらうことが目標になります。 手首や指先のリハビリテーションになる作業を選びました。 ハサミやナイフを使う、吸水性スポンジに花を挿す、という作業を通じて手を動かしてもらいました。 このグループに対する最初の実践でしたので、作業を通じてクライアントの作業能力を評価することも目的の一つとなっています。 右手が不自由な方ですが、取り組む意欲が見られたので、花をテーブルに置いてハサミを使うことを指導したところ、上手に左手で切って、左手で花を挿していました。 (月刊園芸療法2002年7月号の記事より) |
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冬野菜の播種 10日後から、間引きによる収穫と、収穫物を味わう作業を継続して行えます。 プランターの真ん中にテープで区分けをして、2人での共同作業になります。 ペアとなった人との会話が弾みます 車椅子での作業でしたが、少し高い位置になりましたので、向こう側のクライアントは思わず立ち上がって種を蒔きました。 人によっては、足や腕、指先のリハビリテーションとして有効な活動になります。 (月刊園芸療法2002年11月号の記事より) |
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冬野菜の播種 清潔な培養土を使用して、極力素手で入れてもらいます。 手のひらの感覚を呼び戻したり、五感を刺激するという点で、素手で用土に触れる事は意味があります。 土にいれる種子も数種類の大きさのものを用意して、指先で摘んで指先の感覚を呼び覚ますようにしました。 指先の器用さに応じた播種の方法については、個々のクライアントごとにさまざまな工夫とアドバイスが行われます。 (月刊園芸療法2002年11月号の記事より) |
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このクライアントは、土に触れるのを嫌がりました。 その場合は、嫌がるのを無理に強いるのではなく、シャベルを使って「作業をする」のを楽しんでもらいます。 今回は実習生が参加しました。しかしながら、園芸療法の目的をよく理解しないまま参加した実習生は、どのように対応して良いかわからず、おもわず「親切心」から手を出してしまいました。 そうすれば、時間内に綺麗に仕上がりますが、クライアントが「自分で出来た」という実感を持てずに終わってしまいますし、リハビリテーションにはなりません。 作業の目的によっては、介助者は「一見不親切そうに」じっと我慢して、クライアントの作業を見守る必要があります。 クライアントがシャベルを床に落としても、園芸療法士とアイコンタクトを取って、助けてあげたらよいかどうかジャッジしなければなりません。 (月刊園芸療法2002年9月号の記事より) |
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落ち葉を使った壁飾り これは鹿児島ではなく、アメリカの高齢者のグループホームの写真です。 園芸療法は、植物を育てること(園芸)を手段とする療法ですが、植物に関連するさまざまな活動もプログラムに組み入れるのが普通です。 園芸セラピー研究会(東京)では、アロマテラピーやハーブティーなども、園芸療法士が身に付けるべき技法のひとつと考えて、テキストに入れて指導しています。 (月刊園芸療法2002年4月号の記事より 写真提供:同施設の園芸療法士頭士智美) |
●問題行動が減り、介護が楽になります
●生活の質(QOL)の向上が図れます
●リハビリテーション効果が期待できます
月刊園芸療法は、各地の施設での園芸療法の取り組みを取材して、誌面で紹介しています。