「上原先生を囲む会」講演
2001.11.23 名渓会館にて


純米じゃないと日本酒じゃないと断言します

上原でございます。
懇切丁寧に紹介いただきました。しかし、まぁ、それほどの男じゃないと思います。
だいたい私はですね、少し変わった、もともと変わった人間なんです。
ある人に言わせると、「お前は純米気違いじゃな」と言われております。

私は、純米じゃないと日本酒じゃないと断言します。
あとは清酒なんです。これは酒税法で決まってますからね。
アルコール添加したり増醸を足したりしたものは、これは清酒です。これは間違いありません。
日本酒って言うのは純米酒であると思うとります。だから変人だって言われるのかも知れません。
喩えは悪いんですが、ビール業界の方が怒るかどうか知りませんが、最近オールモルトっていうビールが出ておりますね。
あれはやっぱり純米酒に似たものだろうと思います。
じゃあ、発泡酒は何だっていうと、・・あれは三倍増醸酒ですな。
米の使用量25%が三倍増醸で、麦芽の使用量25%が発泡酒になっておりますから、これは偶然の一致にしてはうまいこと出来過ぎだわいと思っております。

最初からビールと発泡酒は、税の種類を違えてやっとったからうまくいったんです。
ところが、清酒の場合は、純米酒もその他の清酒も一緒型税ですね、同じ税率で同じ価格で売られとったところに大きな誤りがあったんです。
だんだん飲む人が「おかしいじゃないか」、「何だか書いてあるのが変なこと書いてあるぞ」となりました。原材料って書いてあるでしょ、あれに糖類、何とか酸類、等と勝手なこと書いてありますから、だんだんこれ信頼度が薄らいできました。

ビールの消費量が減ったのは、これはまあ発泡酒が多くなったからだろうと思いますが、清酒の場合もビールと同じように多い年が7〜8%、少ない年が6〜7%、いや5〜6%は減少しております、消費量がですよ。
ビールも清酒も同じことなんです。
ただウィスキーほど急速には減らなかったですな。
ウィスキーはこれはもう途方もなく減ってます。数字はもうご承知でしょうから申し上げませんが、最盛期の半分も出ておりません。
じゃあ、何が増えたか?
一番は発泡酒、二番に焼酎乙、昔でいう旧式焼酎です。
これは一回はどん底まで落ちましたが、今は増えております。この二つが増えてますが、あとはどれも減っております。

私は純米気違いって言われるくらいですから、純米が大好きです。純米以外ほとんど飲みません。
ただいろんな会に出た時に、自分だけ飲まんというわけにはいきませんので、仕方ないからグラスに3杯5杯飲みますけど、まぁ(飲むのは)その程度です。

しかし、純米酒っていうのは一つだけ悪いことがあるんですね。
飲み屋に飲みに行きますと、だいたいが、価格はその他の清酒より高いですね。米もやっぱり白いですし、造る総量も少ないですし、まぁ色々あります。

私は医者にかかるより、同じなら酒代で払った方がいいと思っております。
酒代はたえず払いますが、医者には全然かかりませんから(医療費は)一銭もかかりません。 まぁ検査ぐらいのものですね、1年に1回か2年に1回。
でも医者は「あんた変人だ。(検査の結果が)去年と同じ数値じゃないか、本当に生きとったか。」って言うんです。生きとりますがね、幽霊が出てくる訳ないでしょ。
私が役所に昔勤めておったときの保健所の医者は「お前20年同じっていうのはちょっとおかしいじゃないか。1年2年っていうのは時々ある。何百人に一人はある、ところが20年変わらんのはお前だけだ。」って言って不思議がったことがあります。

何が変わらないかって? 血圧の上も下も血液の成分もです。
変わったのは何かとて言うと、目はだんだん悪くなりますね。良くなるはずが無いそうです、目だけは。
私は元々の目は、ちょっと例外的な変人ですから、2.5です。だけど、だんだん悪くなって、今はですね、裸眼で片方が1.2で片方が0.8です。まぁそう悪い方じゃないと思います。
ただですね、近くが見えんのですね。眼鏡外して、新聞読んどると、知らず知らずにどんどんどんどん離れたところを読んでますね。
それで、眼鏡かけるとやっぱり普通のようになる。
ですから、変わったのは目ぐらいなものかなと思っとります。

ですから、ひどい人は「あんたシーラカンスじゃないか。」と言う。しかし、私が長く生きたって100年も生きれんと思いますから、まぁシーラカンスほどじゃないと思うとりますが。
結局そういう訳で、よほど変人だということは覚えといていただきます。