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2010・11・7updated



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管楽器の呼吸法 もくじ
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「管楽器の呼吸法」こぼれ話    

「アンブシュア・喉・支え」

開いたアンブシュアの生徒は喉も地声状態です。そしていわゆる「息の支え」もありません。木管楽器も同じです。観察に慣れてくるとすぐ分かるようになります。喉を声楽的な意味で開いた状態で吹くようにすれば、自然に唇が閉じてきますから力を入れなくても自然に閉じた状態をキープできます。閉じてはいても固くなるという事もありません。
しかし、知識として開かないで吹く事を知っていても喉が開いていなければなかなか上手くいきません。このあたりで足踏みをするケースがよくあります。「息の支え」という現象もなく、どうしても上半身に力が入るようになります。頭で分かっていても、いざ実際に曲をやる時にはなかなか出来ないというような生徒も多く見かけます。
金管楽器はリップスラーという必須練習があるので喉、舌のバランスはわかりやすいはずなのですが、現実はなかなかそうはいかないようです。舌の微妙な動きが音を変える大事な働きをしている事が分かっていても、喉に余分な力があれば上手くいかないわけです。歌うように吹く、言い換えれば「母音は後ろ」という感覚がわかれば相当前進できるのですが・・・
この間吹奏楽の全国大会を聞きに行きましたが、以前より良くなったとは言え、まだ開いたアンブシュア、地声状態の喉、支えのない力んだ上半身という吹き方をしている団体もありました。あのまま吹き続ければだんだん苦しくなって来るだろうなと思える吹き方でした。
アンブシュアと喉、呼吸筋は互いに関連性を持って働いています。そのことをよく分かった上で練習すれば、無駄な事をしないで済むという事もあるのですが、まだまだ指導者側にその常識がないように見受けられます。

中、高時代を地声モードで吹奏楽をやって来た生徒が音大へ入ってくると大変です。ソロ、アンサンブル、吹奏楽、オケ等やる事は沢山あるのでそのままの吹き方では行き詰まってしまいます。高校の吹奏楽指導者にその当たりの事を質問してみたいところです。

「フレーズ吹き?」 「一拍吹き?」

 「息の流れが仕事をする」という言葉は「息の量」が仕事をするとか「息のスピード」が仕事をするという意味ではありません。先ず第一に息の流れが空気の波になり音になるという意味ですね。もう一つは音符をフレーズとしてとらえて吹くのであって、一拍ずつとらえて繋いでいけばフレーズになるという意味ではないという事ですね。チコーヴィッツのエチュードをさらった方はおわかりと思いますが、歌手の為に書かれたヴォカリーズ(母音唱)から入っていきます。短いフレーズから始まってだんだんとん長いフレーズになっていきますが、フレーズですからそれぞれを一息で吹きます。名手クラークの言う「ロングトーン」はベルカントの「長い息」という言葉本来の意味をきちんと押さえていて、その意味をチコーヴィッツも分かった上で書いている事が分かります。吹奏楽部の生徒達が時計をにらみながら「単音を出来るだけ長く延ばした人の勝ち」みたいな練習とは違っていますね。単純に「息の量」とか「スピード」とかを競っているわけではありません。
意識・イメージが身体のバランスを決めますが、一拍吹きをしている生徒は音楽表現が不自然であるばかりでなく、身体的にも不自然な力みが加わります。この後遺症はかなり後まで響きます。
クラークもチコーヴィッツもその当たりを分かっているのであのようなエチュードを書かざるを得なかったと思います。
先日行われた「中高生の為の管弦打楽器ソロコンクール」本選会の中学生金管部門でグランプリになった生徒は一年生のチューバの生徒でした。背の高さもまだまだこれからで小さな身体でしたが、きちんと響いた音で吹いていました。もっと大きな生徒ばかりでしたから、「息の量」とか「スピード」は関係なかった事が分かります。息の流れに音を乗せているわけです。唇を息の力で鳴らしてやろうというような吹き方ではありません。楽に楽器が響いています。こういう生徒が多くなれば吹奏楽の世界も随分違ったものになるだろうなと思いながら聞いていました。
唇が仕事をするという先入観があると、とりあえず開いて吹けば音が出るのでそのまま唇で歌おうとします。その結果、息に関しては「量」とか「スピード」しか気にならないのでしょう。フレーズを吹くという感覚から来る身体のバランスは息の流れに響きを乗せるという吹き方になります。このあたりの事が指導者に分かっている必要があるのですが、残念ながらそれほど常識とはなっていないようです。先日もまた「強制深呼吸」によって気胸になってしまった被害者からメールが届きました。闇然とさせられます。指導者はまだまだ危険な事を教えているようです。
皆さんはどの様にお考えですか?


「ある高校生の場合」

 時々やってくるあるTPの高校生は調子を崩すパターンが決まっています。去年の吹奏楽コンクールの後、アンサンブルコンクールの後、そして、今年のスプリングコンサートの後です。
毎回レッスンをして調子を取り戻して帰るのですが、同じ事が三回も起きていました。
中学生の頃から少しずつレッスンをしていた生徒で、その頃は「ローマの祭り」の例のソロなどもいい音できっちりと吹けるぐらいですから、かなり上手な部類に入る生徒です。
もちろん粘膜奏法ではありません。
よく聞いてみると理由が分かりました。顧問の先生の要求に忠実に応えていたのです。
先ずパート練習で「音程を合わせなさい」ということでチューナーのメーターをピタッと止めることに集中します。そして「バランスが悪い」ということで鳴らない生徒に合わせます。
そのままだと全体練習では音量が足りないので今度は「息をもっと沢山使え」という話になって唇はガチガチです。思わず絶句でした。
先ず楽に響く音で吹くようにして、響きを合わせ音程を合わせます。そこでバランスをとって、合奏でもまた同様なことをやれば調子を崩すような事はないのです。「響き」を中心において個人からパート、合奏へと繋げていないのでこんな事が起こってしまいます。
チューナーのメーターをピタッと止めるには唇で音を握るのが早道です。その状態で息を押し込めば唇はますます硬くなります。
生徒は真面目なので忠実に先生の要求に応えようとして最悪の結果になっています。
同様な例がほかにもありました。こういう指導をしてしまう先生は少なくないと思います。
合奏といっても個人の集合体なので、それぞれの生徒が楽に響くいい音をベースにしてくれないとリズムもハーモニーも上手くいきません。「ブラス界にはブラス界のやり方がある」とでもいうような開き直った指導方法に思えます。
しかし、「響き」「楽に響く吹き方」ということを忘れないで指導をすればいいだけの話なのです。
とはいえ、粘膜奏法でバーバーとただ単にうるさい音を「響いてる」と誤解している指導者も沢山いますから難しい話なのかも分かりません。
この生徒は音大受験を希望していましたから「部活を早く止めないと同じ事がまた起こるよ」と言っていました。しかし、先生に慰留されたりして同じ失敗を三回も繰り返すことになってしまいました。今回やっと部活を止めて個人の事に専念できるようになったようでが、今度は「部活を止めたのだから学校で練習するな。家でやれ」と言われてしまいました。すごい先生もいるものです。
「音の構造は?」「合わせるとはどういう事?」というような基本的な事には悩まないのでしょう。
そのかわり、いじわるすることだけは忘れないのです。

皆さんはどの様にお考えですか?



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