[講演記録]
化学者としてフッ素化に反対する。その理由は、フッ素は歯に悪く、体に悪く、そのうえその科学は極めて悪質だからだ





理学博士(化学) ポール・コネット
ニューヨーク・セントローレンス大学教授
             
2001年10月14日における講演記録より抄録(於・東京・千代田区・教育会館)
同時通訳・仲宗根裕子、村上 徹
記録・成田憲一
監修・村上 徹
















    
雑誌掲載・フッ素研究・第21号(No.21,2002),pp.1-7





私がこの問題に関係するようになったいきさつ


 ポール・コネットです。日弁連にお招きを受けて、この4、5日大阪や名古屋で、ゴミの焼却から発生するダイオキシンの問題でいくつかのシンポジウムで話をしてきましたが、今日ここでフッ素についてもお話をする機会を与えられて光栄に思います。日本に来るのなら是非東京でフッ素の話もせよと、旧知の村上先生から依頼された時には、日本のフッ素研究会がまさかこんな盛大な会だとは予想しておりませんでした。

 私はつい最近まで、フッ素については何も詳しくは知らないでいたような状態でしたが、ウエイストノットというニューズレターの編集長をしている私の家内から、「あなたも少しフッ素の害について勉強してみなさい」と言われ、次から次へといろんな文献を与えられ、まるで課題のようにしてそれを読むうちに、これはとんでもない問題だと気づいてこの問題に深入りするようになった次第です。
これから私がお話するようなことは、最近私共が立ち上げたフルオライド・アクション・ネットワークというインターネットのサイトに全部収容してあります。
http://www.fluoridealert.org/index.htm
 さて、私がまず最初にお話したい事は、フッ素には虫歯の予防効果が殆どないという事であります。

1)フッ素化の虫歯予防効果はほとんどない

 この事実は、ニュ−ジーランドで水道水フッ素化を指導的に推進していたジョン・コフーン博士が世界中を旅行して集めた資料や、ニュージーランドの国内の調査資料から、明らかになってきました。同博士はそこで、さんざん悩んだ末、敢然としてフッ素化反対に立場を変えたのです。

 博士は実に勇気のある偉大な人物でした。1986−87年にアメリカ国立歯学研究所が行ったフッ素と虫歯の相関性に関する調査からも、フッ素化の効果はほとんど認める事ができません。

その調査では虫歯の発生率を歯面数で比較し(DMFS)、17歳児のその数をフッ素化地区で2.79非フッ素化地区で3.39と報告しているのですが、その数字の差、つまり0.6が、フッ素化による虫歯の抑制効果という事になります。子供の口の中の歯面数は128ある訳ですから、この効果をパーセントで表すためには、0.6÷128×100=0.47%となるのは誰にでも分かる道理です。この0.47%を果たして予防効果と呼ぶことができるでしょうか。しかし、論文ではここにゴマカシがあって、これを3.39という数で割って、フッ素には18%も虫歯を予防する効果があったと発表しているのです。しかし、こんなやり方がインチキであることはいうまでもありません。百歩譲ってインチキではないとしても、その数字は、歯の本数に換算すれば、一本の差にもなりません。
何しろ17歳児の歯の面の数は128もあるのは先に申したとおりです。アメリカ政府は、こんな統計的な数字のごまかしてまで、フッ素化を推進しているのです。



 1999年にCDC(連邦疾病管理・予防センター)は「フッ素化は20世紀における大成功を収めた医学的施策のトップテンに入る」と宣伝しましたが、この宣伝には何の根拠もありません。第一、コフーン博士が示したように、虫歯の減少は、フッ素化が実施されるはるか以前の1930年代から起こっている現象なので、フッ素化されてない国々でも同じように虫歯は減少しておりますし、フッ素化を中止した国々でも減り続けております。その次に私がお話したいのは、フッ素化によって起こる歯牙フッ素症の問題であります。

2)歯牙フッ素症(斑状歯)

 アメリカの幾つかの州で、20〜30年間フッ素化を続けてきた地域では、子供の歯が危機的な状況になっているのが報告されております。1999年のCDCレポ−トでは、フッ素の虫歯予防効果は、歯が生える前にフッ素が体内に取り込まれるためではなく、歯が生えた後でその表面がフッ素に触れる事によるのであろうということが言われています。そして、フッ素の全身的応用である水道水フッ素化の結果、歯牙フッ素症(斑状歯)は、約30%も発生し、一人当たり2本も増加していることが報告されてきたのです。

 水道水のフッ素化実験は、言ってみれば失敗した実験です。最初の計画では、1ppmでのフッ素化では、軽度の歯牙フッ素症の発生を10%程度に押さえるつもりでしたが、実際には約30%も発生してしまったのですから。それなのに、今になって政府当局は、歯牙フッ素症は医学的な問題ではなく単なる美容上の問題にすぎないと言い訳している有り様です。もちろん、こうした言明には多くの論争があります。

 ダン・ベストンという歯科の指導的な研究者は、歯牙フッ素症の原因は、歯が骨の中で成長を続けている時に、カルシウムが沈着(石灰化)するに従って分解されるはずのアメロジェニンというタンパク質が、それを分解する酵素がフッ素で障害されるため分解されずに残り、その結果としてカルシウムの沈着不全を起こすことによって生じる異常だという考えを発表しております。われわれ化学者が憂慮しているのは、フッ素の毒性の根本は、フッ素が体中の酵素の働きを障害するところにあると考えているからです。フッ素が歯の形成に必要な酵素の障害を、30%もの子供たちに起こしているのですから、他の酵素がフッ素で障害されれば、どんな結果になるのかは当然ここで問題になります。

3)フッ素の問題は歯を超えた問題である

その1 松果体

 フッ素に対する歯科医の見解が、あくまで歯を中心とした偏ったものであること、全身についての視点が極めて不充分であることを指摘しておきましょう。歯科医師の中での議論は、あくまで歯を中心にした議論でしかありませんでした。歯の事だけしか考えない人々によって事が進められてきたのです。しかし、フッ素化の問題は、歯を超えた問題なのです。

 一つの証拠として、1997年に発表された英国のジェニファー・ルーク博士の研究がありますが、これによると、フッ素は脳の松果体に高濃度に蓄積されるということが明らかです。松果体は脳の中心にありますが、血液脳関門に守られていない血流の非常に多い器官です。松果体の中には歯や骨と同じように石灰化した粒子があるのですが、博士はこの粒子の中にフッ素が高濃度(約9000ppm)に蓄積することを発見したのです。松果体はトリプトファンというアミノ酸から4段階の酵素反応を経て、セロトニンからメラトニンを合成しますが、博士はフッ素がこの過程で酵素の働きを障害すると考えたわけです。そして、フッ素に曝露された実験動物のメラトニン産生が低下する結果として、動物が早熟化することも見出しました。

 メラトニンは全身の多くの器官の働きをコントロールしています。老化、睡眠、体内リズムなどを支配しています。思春期の子供では夜間にメラトニンが生成されるのですが、このレベルが低下すると、初潮が促進され、早熟化するといわれます。ルーク博士の研究はカリエス・リサーチ(う蝕研究)という雑誌に公表されてから3年もたつのですが、政府はいまだに何の反応も起こしていません。1945年から10年間のフッ素化の研究で、フッ素化されたニューバーグ市の子供たちの方が、フッ素化されなかったキングストン市と比べ初潮年齢が平均6ヶ月も早いという研究が1956年に発表されているのにです。

その2 甲状腺への影響

 次に重大な問題として、甲状腺に対するフッ素の影響があります。以前には、医者は甲状腺機能亢進症の患者にフッ素を投与していたのです。それはフッ素が甲状腺機能を抑える作用があるからです。当時は、一日あたり2.5−4.5mgのフッ素が投与されていたのですが、恐ろしいことにこの量は、我々が現在摂取しているフッ素の量と重なっています。この事実は、甲状腺機能が正常な人や低下している人が、このような量のフッ素を投与されたらどうなるのかという問題を提起しているのです。アメリカには甲状腺機能低下症に苦しむ患者が2千万人以上もいるのですが、このうちどれ程の患者がフッ素化に起因しているのかという深刻な問題に対して、当局は何の反応もしていません。

その3 骨の問題

 さて、ここで骨の問題に入ります。
我々が飲食を通じて吸収したフッ素のうち、約50%は腎臓から排泄され、残りの50%が骨に蓄積します。インドや中国の骨フッ素症患者の多くは、環境中の過剰なフッ素が原因なのですが、栄養不良もその原因の一つです。しかし問題は骨フッ素症の初期症状は、関節炎と非常によく似ているという事が重要なのです。今まで一度もそうした事はありませんが、ここでアメリカ政府が問題にしなければならない事は、アメリカで関節炎に苦しんでいる患者のうち、どれ程の割合のものがフッ素に起因しているのかという問題です。1979年に、英国では飲料水のフッ素濃度と骨のフッ素濃度の関係を調べた研究があるのですが、アメリカでこのような研究がなされた事は全くありません。全く異常と言うしかありません。

 推進派が信じていることのひとつに、フッ素が骨の密度を高めるということがあり、骨粗鬆症で骨密度の低くなった患者にフッ素を投与するという治療手段があります。実際、彼らは更年期の女性に一日当たり25−75mgフッ素を投与して腰部骨折を減らそうとしたのですが、残念なことに、骨折はかえって増加してしまいました。フッ素は骨を硬くはするのですが、同時にモロくしてしまう事も分かったのです。

 老人の腰部骨折は深刻な問題です。
手術を受けた人のうち、25%は1年以内に亡くなり、50%は寝たきりになってしまいます。ここで問題になるのは、1日当たり25−75mgの短期間のフッ素投与で、腰部骨折が増加するということです。ここで、もっと少量のフッ素を、もっと長期間投与するとどんな結果になるかという疑問が出て来ます。1990年以降、フッ素化と腰部骨折の関係を調査した研究が19あるうち、11の研究がフッ素化によって腰部骨折が増加したという結果を示しています。しかし、フッ素化によって骨折が減ったという研究もあり、一向に変わらないという研究もあるわけです。このように結論が分かれている公衆衛生上の問題に対して、我々は一体、どのように考えたらよいのでしょう。最近の研究の一つを示して説明しましょう。

 リーと共同研究者たちは、中国の6つの村を対象に、0.25ppmから7.97すなわち約8ppmの飲料水フッ素濃度の範囲で、腰部骨折との関係を調査しています。この研究では1ppm以下ではそれほど差は見られませんでした。そのためにこの研究は、1ppm以下ではフッ素と骨折とは関係ないことを示す報告として利用されたのですが、図からわかるように、この研究データは、1.5ppmでは骨折は2倍に、4ppmでは3倍になることを示しているわけです(図は省略)。このような場合、疫学的には量依存の関係(量に応じて反応する)があると見るわけで、フッ素と骨折に相関関係があるを事を示す所見だと考えます。

 次に安全幅という事について考えてみましょう。フッ素濃度が1.0ppmから1.5ppmに上がったら骨折が2倍になったということは、安全幅が存在しないことを示しているわけでもあります。ここで紹介する研究はアメリカでは殆ど見当たらない研究で、イギリスでのフレニーという人の研究なのですが、彼の研究では3ppmの飲料水の地域では、1ppmと比べ明らかに出生率が低下しているということです。そこで彼は飲料水からのフッ素だけでなく、それ以外からも摂取するフッ素にも注意すべきだと結論に述べているのです。

 ここで骨のガンについてもお話する必要があるのですが、この席には、高橋晄正先生という専門家がおられますので、ガンについては皆様十分に承知しておられると思いますので、この話題は省略いたします。

その4 脳との関係

 次はフッ素と脳との関係です。1995年にフィリス・マウレニクス博士は、動物実験で妊娠中のラットにフッ素を投与すると、仔に多動性が確認されたこと(人間に当てはめると、落ち着きがなく学習が困難な児童だということです)、生まれた後のラットにフッ素を投与した場合には、動きの少ない(人間なら無気力な子供)ラットになるという研究を完成したのですが、彼女の勤務先のフォーサイス・デンタル・センターの上司に公表をさし止められました。それでも彼女はこの研究を発表したのですが、そのために解雇されてしまったのです。その後、中国での疫学調査で、フッ素濃度が高い飲料水を飲んでいる子供たちの方が知能指数が低いという報告が出ました。

 このマウレニクス博士の実験に対して、投与したフッ素の量が多すぎるという批判が出ましたが、1997年の雑誌ブレイン・リサーチ(脳研究)に掲載されたバーナー博士の動物実験では、飲料水フッ素化と同じ1ppmの濃度のフッ素を動物に投与したところ、腎臓と脳の細胞に形態変化を引き起こし、かつまた、フッ素がアルミニウムと結合したフッ化アルミニウムとして脳に蓄積して、アルツハイマー病と同じようなアミロイドの蓄積を引き起こすことを証明したのです。

 マスタ−スとクープラン両博士による研究では、フッ化ケイ酸でフッ素化されている地域のマサチュセッツ州やニューヨーク州の子供たちの血中の鉛濃度が高くなるという結果が示されております。同じフッ素化でも、フッ化ナトリウムとフッ化ケイ酸とでは、血中の鉛の増加が違うということで、アメリカでは現在この事実をめぐって深刻な議論が行われております。政府当局は、フッ化ナトリウムもフッ化ケイ酸も、水に溶ければフッ素イオンになるのだから同じだと言うのですが、この研究者たちはフッ化ケイ酸は水には完全には分解せず、フッ化ケイ素分子と鉛が結びつき血中に移行すると考えているのです。1970年代にドイツでのフッ化ケイ酸に関する研究で、フッ化ケイ酸は水中で完全には分解しないことが証明されているのです。

 さらにショッキングなのは、アメリカ環境保護庁の職員(科学者)が議会で証言したところによると、フッ化ケイ酸の安全性にかかわる長期間の動物実験による毒性研究が、今まで何ひとつ行われていないということであります。

4) 毒性の本質−酵素障害

 科学的な立場からフッ素を考えた場合、高濃度のフッ素が有毒であることは、スプーン一杯のフッ化ナトリウムで大人が死ぬということ、カルシウムの代謝を障害するということ、酵素毒性があるということなどには疑問の余地がありません。これはいずれも、研究で簡単に確かめられることです。
 フッ素化の初期、つまり1950年代にフッ素化に反対した人たちの多くは生化学者たちでした。なぜなら彼らは、実験で酵素の作用を阻害させるためにフッ素を使っていたからなのです。ですから、14人ものノーベル賞受賞学者が、フッ素化に反対しているのです。1981年にアメリカ化学学会雑誌にエムスレイと共同研究者が発表した論文では、フッ素イオンがアミドと強力な水素結合を形成することの発見が記載されています。これは、フッ素が遺伝子の水素結合を破壊して遺伝毒性を発揮したり、発ガンさせたり、酵素の水素結合部分と結びついてその作用を阻害したりするという仕組みの根本に関する現象です。

 さらにフッ素の毒性のメカニズムに、フッ素が多くの重金属と結合するという事実があります。そのためカルシウムやマグネシウムといった有用な金属と結びつき、細胞の中の濃度を低下させること、さらに、鉛やアルミニウムと結びついて、鉛やアルミニウム単独では入り込めない細胞の奥まで連れて行かれて、細胞の中の濃度を高くするのです。

5) 環境ホルモンとしてのフッ素

 最近、極めて重要視されている問題に、フッ素がGタンパクと結びつくという問題があります。ホルモンによって活性化される細胞の場合、正常の場合は細胞膜の受容器にホルモンがキャッチされ、それが刺激となってGタンパクの一種であるGDP(グアノシン2燐酸)に、燐酸が一つ余計に結びついてGTP(グアノシン3燐酸)になります。このGTPが作られるのが、細胞が活性化されるという仕組みであります。ところが細胞の中にフッ化アルミニウムが入り込んでいると、燐酸の代わりにフッ化アルミニウムが結びつき、ニセのGTPになって、細胞がホルモンなしに勝手に活性化するという仕組みが分かってきたのです。つまりホルモンではないのに、ホルモンと同様な働きをする環境ホルモンと同じ作用をフッ素が演じるという問題が生じてきたのです。

6)基本的な疑問

 推進論者が言うように、確かにフッ素は天然にある物質です。確かにそうには違いないが、人体のフッ素の濃度は極めて低いのが普通です。例えば、母乳中のフッ素濃度濃度は0.01ppm(フッ素化された飲料水で作られた人口乳は、この100倍だ!)と、極めて低いレベルでしかありません。自然というものは大きな誤りは犯さないものです。もしフッ素が骨や歯の形成に必要なら、神(又は進化の力)は、母乳中のフッ素をもっと高濃度にしたはずであります。間違っているのは神なのでしょうか、それとも、フッ素推進派なのでしょうか。

7)公衆衛生…集団投薬の問題

 ここで問題になるのは、人口の中にはフッ素に弱い人々がいるということです。例えば、栄養状態のわるい人、腎臓や循環器に病気をかかえている人などです。虫歯を予防するために、そのような人々を危険にさらす権利が行政にはあるのかという倫理的問題は当然発生してきます。さらに問題になるのは、フッ素を水道から摂取したいという人を認めるにしても、その人が、フッ素はいやだと拒否する人にまで強制する権利があるのかという事です。水道にフッ素が添加されれば、いやだという人は、フッ素を除去する装置を自前で設置しなければなりません。

 フッ素という薬物を集団投与する場合、大多数の人はこれに対して平均的な反応をするものですが、残りの数%は過敏に反応するか、もしくは、鈍感に反応するかです。我々は、平均的な反応をする大多数の人々の影に隠れている、過敏な、健康被害を受けやすい人々の存在を忘れてはなりません。この図はフッ素の例ではありませんが(図は省略)、以前アメリカでガソリンに鉛が添加されていた時代に、鉛が脳に蓄積し子供たちの知能指数(IQ)の平均が5ポイント下がるという研究が問題になったことがあります。なぜこれが深刻な問題なのかと申しますと、知能指数が統計学的に見て平均で5ポイントほど低下すると、知能の優秀な者は半分になり、知能の低い者が2倍になるということを意味するからなのです。
 ですから、ダイオキシンやフッ素のように曝露量をコントロールできない、安全幅が非常に狭い物質の場合には、これを集団全体に曝露させる場合は、ことさら慎重でなければならないというわけになるからであります。

 一般に安全幅は100倍と考えられていますが(種差10×個体差10)、フッ素の場合、骨フッ素症の安全幅は4、出生率低下では3、腰部骨折では2と考えられ、歯牙フッ素症やフッ化アルミニウムの場合には、安全幅は全くありません。これでも水道にフッ素を混ぜますかという話になるのは当然です。

 1945年に公衆衛生局は、1ppmの飲料水中のフッ素濃度を至適濃度と決めたのですが、フッ素の摂取源が様々に増えた2000年になってもまだ1ppmを固守している有様です。フッ素の摂取量はコントロールできませんし、安全幅も狭いのは、すでにご説明したとおりです。FDA(アメリカ食品医薬品局)は、フッ素錠を一度も薬品として認可していませんが、それでも使われています。公衆衛生局はアメリカ人の骨のフッ素濃度を一度も調査したことがありません。フッ素化に使われている90%のフッ素は精製された薬品ではなく、工場の廃液がそのまま使われているのです。EPA(環境庁)はこの燐酸肥料工場の廃液を河川や湖に捨てることは禁止しているのに、飲料水に混ぜて我々の骨に蓄積することは許可しているわけです。

8)まとめ

 さて、以上の話をまとめてみましょう。
@フッ素が歯に良いという事は、誇張された説でしかありません。虫歯予防効果は、あるとしても局所的なもので、全身的なものではありません。
Aフッ素化による歯牙フッ素症は、最初の見積もりの3倍も多く発生しています。
Bフッ素は骨に蓄積し骨肉種、関節炎、腰部骨折を引き起こします。
C松果体に蓄積し(早熟化)、甲状腺機能を低下(更年期障害を増加)させます。
D脳に蓄積して障害を与え、
EGタンパクと結びついて、環境ホルモンとして働きます。
Fフッ素化に使われているフッ化ケイ酸は工場の廃液であり、安全性の研究がなされたことは一度もありません。
Gフッ素化は、「医者は患者に害を与えてはいけない」、「十分な説明の結果、同意を得るというインフオームド・コンセント」などの医療倫理の原則に反します。
Hフッ素化は、常識の問題、科学の問題、倫理的判断の問題、予防原則の問題、大衆討論の問題などの重要な問題を脅威にさらして来ました。
Iフッ素化を推進している学者たちは、この5年ほど前から、私との討論を避けるようになって来ました。ある論説の如きは、「論争することでフッ素化の反対論に、あたかも科学的根拠があるかのような幻想を大衆にあたえる」ので、論争をするなとまで言っております。
J私の考えは、一言でいえば、「危険は避けよ、疑わしき物は使うな」ということであります。これが毒性環境化学物質に対処する人間の知恵なのであり、現在確立しつつある「予防原則」という言葉の真意なのであります。

ご静聴有難うございました。(拍手)

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演者・ポール・コネット教授について
ケンブリッジ大学(化学)卒。ダートマース大学より博士の学位を受領。
その後、ニューヨーク・セントローレンス大学教授に就任して現在にいたる。
ゴミ問題、特に塩ビ系ゴミの焼却によって排出されるダイオキシン問題の第一人者として、行政および市民運動に世界的影響力を有しており、全米各州はおろか世界40か国以上で講演している。夫人であるエレン・コネット女史は、ダイオキシン問題に関する有名なニューズレター誌"Waste Not"の編集長。
フッ素問題に関しては、2000年1月に記念碑的な論文"Fluoride:A Statement of Concern"("フッ素を憂慮する"と題して村上 徹により翻訳)を発表するとともに、世界各国のフッ素研究者、環境科学者、市民運動家を結集してFluoride Action Network(反フッ素行動ネットワーク)を結成し、水道水フッ素化を廃止させる運動の中心人物として、現在活発な活動を続けている。(村上 徹記)