更新日 2003年 1月 4日  English is here.


宮澤賢治の宇宙から


宮澤賢治生誕100年にちなみ、彼の世界に想を得たシリーズを始めました。
宮澤賢治について詳しく知りたいかたは、「宮澤賢治の宇宙」を御覧ください。さまざまな面からその人と作品の魅力が語られています。



    「おや、あの河原は月夜だろうか。」
    そっちを見ますと、青白く光る銀河の岸に、銀色の空のすすきが、もうまるでいちめん、風にさらさらさらさら、ゆられてうごいて、波を立てているのでした。
    「月夜でないよ。銀河だから光るんだよ。」ジョバンニは云いながら、 まるではね上がりたいくらい愉快になって、足をこつこつ鳴らし、窓から顔を出して、高く高く星めぐりの口笛を吹きました。
-「銀河鉄道の夜」より -

No.01  1996.06 by Tsutomu Higo


    その時ふとうしろを見ますと、立派な一軒の西洋造りの家がありました。
    そして玄関には

      西洋料理店 山猫軒

    という札がでていました。
-「注文の多い料理店」より -

No.02  1996.08 by Tsutomu Higo


    「やろう」僕はたち上がって叫んだねえ、
    「やろう」「やろう」声があっちこっちから聞こえたね。
    「いいかい、じゃ行くよ。」僕はその地平をめがけてピーッと飛んで行った。するといつでもそうなんだが、まっすぐに地平に行かさらないんだ。急げば急ぐほど右へまがるよ、尤もそれでサイクルホールになるんだよ。さあ、みんながつづいたらしいんだ。僕はもうまるで、汽車よりも早くなっていた。下に富士川の白い帯を見てかけて行った。
-「風野又三郎」より -

No.03  1996.08 by Tsutomu Higo


    間もなく水はサラサラ鳴り、天井の波はいよいよ青い焔をあげ、やまなしは横になって木の枝にひっかかってとまり、その上には月光の虹がもかもか集まりました。
    「どうだ、やっぱりやまなしだよ、よく熟している、いい匂いだろう。」
    「おいしそうだね、お父さん。」
-「やまなし」より -

Software:POV-Ray
本作品は、宮本和明氏の研究に負っております。
I used the coral branch of reefdata by Mr. Lj Lapre, thanks.


No.04  1997.01 by Tsutomu Higo


    玉はまるで噴火のように燃え、夕日のようにかがやき、ヒューと音を立てて窓から外の方へ飛んで行きました。
    鳥はみな興をさまして、一人去り二人去り今はふくろうだけになりました。ふくろうはじろじろ室の中を見まわしながら
    「たった六日だったな。ホッホ
     たった六日だったな。ホッホ」
     とあざ笑って肩をゆすぶって大股に出て行きました。
-「貝の火」より -

Software:フラク太郎


No.05  1997.02 by Tsutomu Higo



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宮澤賢治
星めぐりの歌
演奏者 : BUNBUN