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3月13日(木) 「ウグイス」
今日はクリヨンのバースデー、と思いつつ、レッスン馬の背に揺られている。
今日のパートナーも、バクシンフラワーこと『華』ちゃん。
芦毛の華ちゃんは、冬毛モコモコで白い馬のぬいぐるみみたい。
4月、桜の咲く頃のような陽気という麗らかなお昼前。
馬場を囲む林からは、まるでBGMのように
ウグイスの鳴き声がグッド・タイミングで聴こえてくる。
明日、クリヨンの誕生祝に行くつもりでいたのに雨マーク。
雨天決行!も選択肢ではあるけれど、どうせなら晴れた日に行きたい。
が、年度末で休日出勤もあったりして、今月はどうやりくりしても日にちがない。
来月、ゆっくり仕切り直して行くしかないか・・・。
何でも無理は禁物。
クリヨンはきっと分かってくれているはず。
とびきりおいしいりんごを見つけて持参するからね。
3月12日(水) 「クリヨン12歳」
明日、マイ里子のシンボリクリヨンが12歳のバースデーを迎える。
7頭目のフォスターホースとして佐原にやってきた2003年8月から、
今年で、もう5度目の夏。
クリヨンは脚の怪我が元で競走馬を引退することになり、愛するファンの手で
イグレット軽種馬フォスターペアレントの会のフォスターホースになった。
今でも、入厩直後に代表のNさんが撮られたクリヨンの表情が忘れられない。
見知らぬ馬房に入れられ、見知らぬ人や馬たちに囲まれて、そっと
こちらを伺うような怯えた心細げな目つき。
それが今ではどうだ。
脚の怪我もすっかり癒えて、佐原にもすっかりなじみ、まるでずっと前から
いたような落ち着き。
なにより表情がすっかり変わった。
大きく美しい目が生き生きと輝き、信頼しきった顔で人間に甘えてくる。
クリヨン、お誕生日おめでとう!
もう二度とあんな悲しい目にはさせないよ。みんなで力を合わせて守るからね。
もちろん、フォスターホースみんなを、ね。
3月7日(金) 「馬の背」
今日は骨折後初の乗馬レッスン。
朝から、なんだかドキドキ緊張が高まる。
クラブに入ると、かねて頼んでいたプロテクターがいくつかハンガーにかかっていた。
試着してみて、一番ピタッときたのを買い求め早速身につけてみる。
これで万全というわけではないが、いわばお守りのようなもので気持ちが落ち着く。
馬場では、いつものようにレッスン風景が広がっている。
また、ここに戻ってこれた・・・しみじみとした感慨が広がる。
レッスン馬はいつものメモリー君ではなく、芦毛の女の子バクシンフラワーこと『華』ちゃん。
「今日は、殆ど観光牧場の曳き馬のつもりで乗ってくださいね」、
若先生がおどけた調子で、こちらの緊張を解きほぐしてくれる。
先生の言葉どおり、殆ど馬の背に揺られただけだったがなんという心地よさ。
やっぱり、馬に乗るのは楽しい。
が、馬から降りようと右手を鞍につけた途端、力が入らないことに愕然。
この2カ月の間に、すっかり筋肉が衰えていたことを思い知らされた。
でも落ち込むのはやめて、また初心に返って、一歩ずつ、のんびり、ゆっくり、
確実にレッスンに励もう。
大好きな馬のそばにいるためには、それしかないよね。
3月6日(木) 「梅と馬」
吉野梅郷の梅がみごとだというので青梅に出かけたが、早咲きの紅梅が目立つ程度で
山はほとんど色づいていなかった。
満開になったら、さぞかしみごとだろうと想像を逞しくしながら早春の山を歩く。
売店の人に尋ねたら、見ごろは15日から20日頃になりそうとのこと。
できれば出直したいところだが、今年は再訪できるかどうか・・・。
ま、来春の楽しみにとっておくのもいいか。
といいつつも、かなりの心残しを感じながら揺られた帰りの中央線。
座席下の暖房が効き過ぎて体中の水分が飛んでいく感じ。
たまらず東京駅で途中下車して、ビールで水分補給することに。
改装なったばかりの駅中でお店を探したが、ビールが飲めそうなところがみつからない。
やっと1軒みつけた「酒バー」のカウンターに滑り込み、カラカラになった喉をうるおす。
ほっと一息ついたらバーテンダーの後ろに、ずらりと並んだ酒棚に目がいった。
全部、日本酒だぁ。よくあたりを見渡したら、そこは日本酒販売店の一角で、隣には
日本全国の日本酒が売られていた。
ビールを一杯飲んだら引き上げるつもりだったのに、せっかくだからと日本酒もオーダー。
好みを伝えれば、ぴったり合った日本酒を用意してくれるというので、
「甘くなくて、飲み口がよくて、フルーティーで季節感のあるお酒」と言ったら、
ラベル一面に満開の紅梅が美しい酒瓶を、目の前に置いてくれた。
観梅に行ったことは何も話していないのに、殆ど花が咲いていなくてがっかりしたことまで
見透かしていたように。
あまりのタイミングのよさにびっくり。
そのお酒『梅乃宿』は、オーダーどおりの美酒だった。
青梅でできなかった梅見を東京駅でするなんて、ちょっといいかも。
すっかり気をよくして、2杯目のオーダー。
実は、初めから気になっていたラベルがあった。
酒棚の真ん中あたりにある『往馬』。馬とつくだけで興味津々。
「次は、その‘オウマ’をお願いします」
「‘イコマ’ですね、これは奈良のお酒なんですよ」とバーテンダー。
あ、イコマと読むんだ。またひとつ勉強しましたぁ。
うん、こっちもなかなかの美味。
ラベルに躍動する金色の駿馬も美しい。
結局、『梅乃宿』と『往馬』を買い求めた。
満開の梅の小枝を手に、駿馬を曳いて帰ってきたような。