掲示板
前の記事へ
一覧に戻る
次の記事へ
2005/06/30 キャラクター設定について
はじめに
TRPGに限らず、大半のエンターティメント作品にはキャラクターが登場し、その魅力の一端を担っています。
通常、キャラクターを設定する際は、きちんと時間をかけて考慮を重ねた上で作成されます。しかし、TRPGにおいてはこの限りではありません。
TRPGの場合、キャラクター作成に割ける時間が限られていること、また、他のキャラクターが事前に分かっていないことから(能力や性格の重複を避けるため)あらかじめ作成しておくことが難しいことが多いものです。
ですが、TRPGのキャラクターには独自の魅力もあります。自分の思い通りに作れるのはもちろん、TRPGという「ゲーム」ならではのデータに裏付けられた能力、複数のセッションに登場するからこそできる多彩な表現。今回はそういった、「キャラクター」について解説していきます。
1.「外面的特徴」
外見的特徴は、人物の第一印象を決める要素です。これには「外見」と「表面的な性格」が含まれます。
映画にしか出てこないような美男美女を演じるのも楽しいでしょうが、「頬に傷のある、冷徹で目付きの鋭い壮年の男性」や「美人ではないが心優しく、人を安心させるような笑みを浮かべている中年の女性」など、どんな外見や性格に魅力を見出すかはプレイヤー次第です。
ただし、コミックや映像作品と違って、(キャラクターのイラストがない限り)文字でしか外見を表現できません。想像力を駆使して遊ぶTRPGでは、どんなに「格好いい外見」だと主張しても、そのキャラクターの行動や能力が伴わなければ説得力が生じません。
また「簡潔で、分かりやすい説明」であることが求められます。長々としたキャラクターの説明を聞く気になる人は少ないでしょうし、難解な説明ではキャラクターを上手くイメージできません。「クールな美形キャラクターです」とか言われると型にはまった人物像しか浮かばず、幅のないキャラクターになりかねないでしょう。
2.「内面的特徴」
内面的特徴は、人物と継続的に接する際の印象を決める要素です。これには「能力」と「内面的な性格」が含まれます。
能力に関しては「ゲーム的」な面と「演出的」な面があり、前者は主に戦闘や特殊技術を、後者は趣味や知識の方向性を指すことが多いようです。これらは、キャラクターの個性化に重要な役割を果たします。
内面的な性格は、特定の状況(危機に陥ったり、興味のある事柄に出会ったり、戦いになったり…)で発揮される、表面的とは違う性格…キャラクターの「本質」とでも言うべきものです。
これを意識することで、キャラクターに深みを持たせ、「飽きない」人格を創造する手助けとなるでしょう。
3.「長所と欠点」
TRPGに出てくるPCは、(基本的に)ヒロイック、ないしドラマティックな活躍が要求されます。彼らには、一般人にはない秀でた長所と、苦境に陥ることで物語を面白くするための欠点が備わっています。
ゲーム的な有利不利だけを考えるのではなく、キャラクターの魅力を生かすために長所を生かし、欠点を演出する。これが上手くいけば、そのキャラクターの印象は強まり、忘れ得ぬ「素晴らしい」キャラクターとして記憶されるでしょう。
4.「一貫性と意外性」
さて、いかに魅力的なキャラクターを作成しても、それを上手く表現できなければ、その魅力を発揮できません。
では、その表現のためにどうすればいいのか?
簡単な(しかし効果的な)手法として、「キャラクターに一貫性を持たせる」ことがあります。
力強い戦士のキャラクターなら、性格もそれを反映した強さ(荒々しさや、逆に格式ばった重厚な人柄)を持たせ、装備もそれに合わせる(板金鎧や両手剣、ハンマーなどが相応しいでしょう)。能力や技能も、あまりひねらない単純な技術や、野外行動能力が期待されます。
良識ある魔術師なら、様々な知識、ローブ、杖、穏やかな性格、慎重な行動などが「それらしさ」の表現となるでしょう。
ただし、一貫性にばかりとらわれると「分かりやすいがありふれた」……つまり「普通の人」になりがちです。
そこで、キャラクターの分かりやすさを損なわず個性化するための手法「キャラクターに意外性を持たせる」ことが役立ちます。
先ほどの力強い戦士なら「実は動物に優しく、冒険に出ていない時には小鳥に餌をやっている」「普段は重々しいが、美人の前では赤面しまともに話もできない」など、そのキャラクターの個性が損なわれない範囲での「意外性」を持たせることで、キャラクターの魅力をより引き出すことができます。
「特徴」の項目で、外面・内面の両方の性格について解説したのは、これらが最も意外性の表現に適しているからです。
キャラクターを理解するのに十分な一貫性と、印象付けるのに十分な意外性。これが、キャラクターを設定する上で、最も重要なことではないでしょうか。
おわりに
TRPGにおいてプレイヤーが関わる事項は、大半がキャラクターに関するものです。シナリオにどう参加し、どう行動し、どう演出するのか……
結局は、プレイヤーの「ゲーム内での目的」は「キャラクターを魅力的に動かす」ことだと言っても過言ではないように思います(シナリオ的な美しさやストーリーに重きをおくセッションもあるでしょうが、それもキャラクターあってのものです)。
そして、セッションを成功させるために必要な「ゲーム外での目的」は、「セッションを楽しもうとする」こと……他のプレイヤーと協力し、お互いのキャラクターを立てあい、ストーリーを進め、時には窮地に陥りながらもシナリオを完成させる……
これらを忘れなければ、きっと素晴らしいキャラクターロール、そして良いセッションを続けることができるでしょう。
前の記事へ
一覧に戻る
次の記事へ