赤いレンズの双眼鏡の謎 (赤いセロファンは何色?) その1
もう珍しくなくなった赤いレンズの双眼鏡。
その双眼鏡を覗いても景色が赤っぽく見えるわけではない。なぜだろう?
赤いレンズの双眼鏡を覗くと景色は赤っぽく見えると思っていた人もいるらしい。赤いセロファンを通して見た景色は赤く見えた
・・・そういう過去の経験から、赤いレンズの双眼鏡で見た景色は赤く見えると思ってしまったわけですね。そう思う方が普通なのかもしれないですね。
なぜ赤いセロファンを通した景色は赤く見えるのに、赤いレンズの双眼鏡で見た景色は赤く見えないんでしょうか?
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| 赤いレンズの双眼鏡 | その双眼鏡で見た景色 | 赤いセロファンを透かした景色は 赤く見える |
赤く見える・・・とは?
物体が赤く見えるのはなぜでしょう。一般に自然光にはあらゆる波長の光が含まれていてる。ここでは自然光のことを全色光と表現しましょう。説明の都合上わかりやすいから強引にそうさせていただきます。
全色光をプリズムを通せば波長の屈折率の違いから光がいくつかの色に分かれるのを観察できます。ある物体に、この自然光が当たったとき、赤い波長の光を反射すればその物体は赤く、青い波長の光を反射すればその物体は青く見えるわけです。
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| 自然(全色)光をプリズムに通すと波長(屈折率)の違いによって分光される | 赤い波長の光を反射するものは赤く 緑の波長の光を反射するものは緑に見える |
「赤い光」とは「人間の視覚に赤いと認識される波長の光」という意味であって、光自体に色があるわけではない(と考えていいかしら)。また同様に「赤い色の物体」とは「人間の視覚に赤いと認識される波長の光を反射する物体」であって物体自体に色があるわけではない(とするのは強引過ぎるかしら)。
ちょっと試してみよう。下の写真は左端の色サンプルに特定の色の光を当ててみました。赤い光のみを当てると青が青く見えない。青い面は青い光を反射したがっているけど、反射しようにも赤い光しかないのだから仕方ない。緑色光を赤色の個所に当てても赤くは見えないし、青色光を緑色の個所に緑っぽく見えていないですよね。色サンプルの各色は完全な色ではないし、色光も完全な色ではないので、完全に理屈どおりになっていない部分もありますけどそのへんはおおめに見てやってください。

双眼鏡のレンズが赤く見える理由
| 今までの理屈でいくと双眼鏡のレンズが赤く見えるのは、レンズが赤い波長の光を反射しているからということになります。 ちょっと試してみよう。 |
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| 赤く見える対物レンズも、だんだん近づけて、やがて表面に光が当たらないようにピッタリくっつけて撮影すると赤くは写りません。 カメラを対物レンズにくっつけたので対物レンズの表面に光があたらなくなり、反射すべき光が無くなったからです。 接眼レンズ側から入った光だけが見えています。 |
| もっと積極的に反射光を確認してみよう。 |
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| 対物レンズの反射光は赤く、接眼レンズの反射光は赤くないのが分かります |
| ついでに透過光も確認しておこう。 |
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| 一方レンズの反対側から光を送り込むと、どちらの場合も赤くはならないでしょ |
これでもう間違え無いでしょう。赤いレンズの双眼鏡をのぞいても景色が赤く見えないのは、レンズが赤い色の光を反射しているからなんですね。でもちょっとまって、その双眼鏡で景色を見たとき赤い色のものはちゃんと赤く見えますよ。赤い光を反射しているんだったら赤い光が見えるはずないんじゃないですか?
どうやら赤い光をすべて反射しているわけではないようです。実は目に見えない光(不可視光線)で目に有害な赤外線と紫外線をカット(反射)しているんですが、そのとばっちりで赤と紫の光の一部も反射されてしまってるみたいです。

これですっきりしましたね。赤いレンズの双眼鏡。景色が赤く染まって見えない理由も納得です。
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| 赤いレンズの双眼鏡 | その双眼鏡で見た景色 | 赤いセロファンを透かした景色は 赤く見える |
えーっと・・・・えーっと・・・・次回に続く・・・