ホノルルマラソン挑戦記

5日目 ホノルルマラソン

  いよいよ今日はホノルルマラソンだ。昨年走り終わったときには来年は必ず4時間を切りたいと思っていたのだが、旅行に出かけてばかりいて練習不足になり、自己記録の更新どころか完走できるかどうかの問題になってしまった。

 眠れない夜を明かして2時に起床、朝食用のおにぎりを食べる。時間が早いうえ昨日食べ過ぎたので食欲がなくもらった3つのおにぎりを食べるのが精一杯で、一緒についてきたバナナは食べられなかった。ランシャツとランパンに着替えウエストポーチにエネルギーインを2つとチョコレート、それにカメラを入れてロビーに向かう。ロビーにはHISのグループがお揃いのTシャツを着て集まっていたが、Tシャツでは途中で暑くなって大変だろう。

 4時50分スタート地点のアラナモア公園に向かってホテルを出発する。今年はホノルルマラソン30回記念ということで過去最高の参加者だそうだが、もう大勢のランナーがスタート地点に向かって歩いている。幸い雨が降っていないがそれでもけっこう寒い。一昨日カウアイ島で買った使い捨てのレインコートが寒さしのぎに大いに役にたった。

 スタート地点は既に大変な人混みである。昨年は3時間から4時間のグル-プの最後列あたりに並んだが、スタートラインを通過するのに4分以上かかり、その後も混雑してかなりタイムを損したので今日は2時間から3時間のグループの中央あたりに並ぶ。3時間以内で走るランナーは100人少々しかいないのにこのグループには数千人いるのだからほとんどのランナーが実力以上のところに並んでいるわけだ。

 5時、ピストルの号砲がなり左手から花火が上がる。スタートラインを越えるまでは前のランナーが歩いていて走れないので花火を見ながら進む。今年は1分3秒でスタートラインを通過したが、このあともスローペースが続く。もっと前方に並ばなければいけなかった。

 アラモアナ大通りを北西に向かって走っていると2kmの距離の表示があり電光掲示板に14分11秒のタイムが表示されていた。スタートのロスを差し引くと1km6分半のペースで、ちょっと遅すぎる。どうりで呼吸が楽だと思った。もっとペースを上げないといけないが、追い越すためにジグザクに走ると体力を消耗するので我慢して周りのペースに合わせて走る。

 アロハタワーの近くで2回右折してカピオラニ通りに出て南東に向かって走る。このあたりから沿道の観客が増えてきて声援を聞きながら走る。エイドステーションがあったが水だけだったので素通りする。あまり水を飲むとトイレにいきたくなるの、アミノバイタルのある場所だけで給水することにしたのだ。。

 5.5マイルにのエイドステーションにアミノバイタルがあったのでガス欠予防のためもらう。まだ暗くてストップウォッチが見えないので距離の表示に気づくとボタンだけ押すだけでどのくらいのペースで走っているのかわからない。後で調べると5マイルを49分6秒、6マイルを58分17秒で通過している。1km5分44秒のペースになっていた。


エードステーション

 やがてダイヤモンドヘッド通りの登りにさしかかる。大柄のランナーに追い抜かされたが良く見ると、なんと歩いているのだ。片言で「歩くのが速いですね」と言うと私にも歩けと言われる。私のフォームから競歩の練習をしていることがわかったのだろう。しかし走ってもついていくのがやっとなのに歩いてついていけるわけがない。とにかく引き離されないように頑張ってついていったがだんだん差が広がって遂に見えなくなってしまった。あのスピードだったら楽に4時間以内でフィニッシュしているだろう。

 競歩の選手を追いかけているうちにダイヤモンドヘッド通りの最高地点を越し、あとは下り坂が続いて9マイル地点を1時間27分5秒で通過する。3マイルに28分48秒かかっているから1kmちょうど6分になっている。坂を上り下りしているから私の力からいってこんなものだろう。何度か道を曲がってカラニアナオレハイウエイに出て11マイル地点を1時間47分10秒で通過する。2マイルに20分5秒かかっているから少し遅めだが、周りのランナーに合わせて無理をしないで走っているのでこんなタイムになる。

 このあたりで早くも折り返してきた2人の黒人選手とすれ違う。このあとも続々と黒人選手とすれ違う。やがて女子選手ともすれ違うようになったので谷川真理さんが走ってこないかと戻ってくるランナーを見ながら走ったが見つけられなかった。後で聞くと谷川真理さんは今年は走らずに35km地点で応援していたという。

 ようやく明るくなり13マイルを2時間7分32秒、中間点を2時間8分34秒で通過する。少し遅すぎると思ったので若干ペースを上げ14マイルを2時間17分17秒、15マイルを2時間27分16秒で通過する。14マイルと15マイルの間で中年の男性と並んで走っている若い女性ランナーとすれ違った。近くに来て長谷川理恵さんだと気がついたがカメラを構える余裕がなかった。

 このあとハワイカイドライブに入り、復路の選手とは別のコースになる。少し走るとトイレがあったので用をたし、ウエストポーチを軽くするためゼリーのチューブを吸いながら走る。
 このあたりに来ると疲れてスピードの落ちたランナーが増えてきたので気持ちよく抜いて走る。16マイルを2時間37分28秒、17マイルを2時間46分56秒で通過し再びカラニアナオレハイウエイに出て、これからハワイカイドライブに入ろうとする往路のランナーとすれ違う。彼らは私よりも1時間以上遅いフィニッシュになるのだろう。もう疲れてしまって歩いているランナーも見える。
 右手に絶え間なく続くランナーを見ながら走り、18マイルを2時間56分52秒、30kmを3時間2分46秒で通過する。中間点からの8.9kmを54分少々で走っているからいいペースだ。


合流点

 このあとも19マイルを3時間6分11秒、20マイル3時間16分25秒といい調子で走っていたが、20マイルを過ぎたあたりから大腿4頭筋が痛み出してきて21マイルは3時間27分25秒と1マイルに11分かかるようになり、この後ますますスピードが落ちてくる。このあたりから残りの距離を気にしながら走るが1マイルがえらく長く感じるようになる。

 前方にテレビカメラを積んだ車がゆっくり走っているのが見えてきた。タレントが走っているのかなと思って近づくと、3人の男性が並んで走っていて脇のランナーが中央のランナーに「1歩1歩がゴールに近づいているのだ」などと激励している。後で調べると永井大さんだとわかった。30kmまでは私より3分くらい前を走っていたが、フィニッシュは私より40分あまり後だから35kmあたりから歩いてしまったのだろう。

 やがてコースは住宅街の中の道に入っていく。カラニアナオハイウエイにはまだハワイカイへ向かって歩いている人が大勢いたが、彼らは8時間以上かかってフィニッシュするのだろう。住宅街では沿道の応援が盛んになったが腿が痛くて応援に応えていられない。ただただ周りのランナーから遅れないよう1歩1歩足を前に出しているだけだ。

 やがてダイヤモンドヘッド通りに出る。手前のエイドステーションでアミノバイタルをもらって飲み、いよいよ登りにかかる。この坂は半分以上のランナーが歩いているが、登りは大腿4頭筋にあまり負荷がかからないのでなんとか歩かずに登りきれた。

 頂上まで来るとフィニッシュまで2kmだ。しかも得意の下り坂だと思うと元気が出る。しかし下り坂は余計腿にこたえ周りのランナーを抜かしていくつもりが逆に次々と抜かされてしまう。

 
登り始め         40km地点

 ようやく坂を下りきり500mくらい走るとフィニッシュ地点に向かう横道に曲がる。残りはあと800mだ。このあたりから道の両側は応援の人で一杯になり、大きな声援を受けながら走る。


応援する給水の人たち

 ついにフィニッシュを示す横断幕が見えてきた。あと一息だ。しかし腿が痛くてスピードを上げられない。ほかののランナーは元気が出てスピードを上げたので次々と抜かされながら走る。そして遂にフィニッシュ。カメラマンが待ち構えているのでこのときだけは元気そうに手を上げる。タイムは4時間27分22秒、総合順位は26,463人中4,847位、男子順位は14,385人中3761位、、男子60歳台順位は986人中224位だった。昨年10月に出した自己記録より15分ほど悪いが、極端な練習不足で完走できたのだから満足すべきだろう。

 
フィニッシュ地点手前          カメラマン

 ゴール後、エネルゲンをもらって喉を潤し、小さな林檎とビスケットをもらって体内にエネルギーを補給する。この後完走Tシャツをもらいに行ったが、引き渡し場所が離れた場所にあってなかなか見つからない。疲れているのだから引渡し場所はフィニッシュ地点の近くにしてもらいたいものである。

 旅行社のテントに行って横になって休む。去年は1時間近く動けなくなってしまったが、今年はすぐ起きられたのでランナーのフィニッシュ風景を眺めに行く。仮装している人や裸で走っている人などがいてなかなか面白い。私より1時間以上遅いランナーたちだが、それでも私より元気良くフィニッシュしている。

 
テントの中           フィニッシュ風景

 歩いてホテルまで戻り、心拍計を見てみると平均心拍数は150、最高心拍数は183、平均ピッチは175だった。心拍数とピッチの経過を見るとスタート後2時間半あたりからピッチが上がり3時間半後あたりからがくんと落ちている。スタート2時間半後はハワイカイに入って気持ちよく周りのランナーを抜かしていたころであり、3時間半後は20マイル地点を過ぎて腿が痛み出したあたりだ。ピッチとスピードはほぼ比例するので20マイル過ぎのスピードの落ちがはっきりと表れている。ハワイカイでいい気になって実力以上のスピードで走ってしまい腿に乳酸がたまってしまったのだ。ここで押えていれば最後の落ち込みがなくなりもっと早くフィニッシュできたろう。

 シャワーを浴びてから昼食をとりに外へ出かける。旅行社からもらったミールクーポンはいろいろな店で使えるが、近くにあるヒルトンハワイアンビレッジにある日本料理店で食べることにした。刺身と天婦羅のついた定食を食べたが、久しぶりの日本料理がおいしかった。


日本料理店

 食後ホテルの戻る途中abcストアーで土産用のチョコレートを買う。1個2.3ドル弱だったから空港の免税店で買う値段の4分の1くらいの安さだ。ハワイは物価が高いがチョコレートだけは安い。このあとホテルで夕方まで休み、18時から迎えのリムジンに乗って完走パーティの会場へ行く。リムジンは外から見ると豪華だが、内部は窮屈で乗り心地はあまり良くない。

 
リムジン             リムジン内部

 サブスリーを連続して達成している川本さんの乾杯の音頭でパーティーが始まった。川本さんは年代別50歳から54歳の部門で昨年は2位だったが今年は昨年より30秒遅かったことと参加者が増えたこともあって4位に下がった。来年は55歳から59歳のグループに入るのでこの部門で優勝が期待される。川本さんは毎月800kmもの練習をしているというから驚きだ。

 メインディッシュはロブスターだった。身がしまっていておいしかったがあまり食べ出はなかった。前の席のランナーが長谷川理恵さんの後について走ったら自己記録を更新できたと喜んでいた。ストーカーが大勢いたでしょうと聞くと長谷川理恵さんが速いの自分だけだったという。私も長谷川理恵さんの後ろについていけるようになりたいものだ。

 
乾杯             ロブスター

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