AUSTRIA
【こんな人にお勧め】
オーストリアは、スイスやイタリアに近いアールベルグとザルツブルグから程近いバドガシュタイン、そしてインスブルックから入るゼルデンに行きました。このレポートはあくまでその3つのスキー場の印象です。アールベルグへのアクセスはチューリッヒからバスで2時間30分程で着いてしまいますので、飛行機を乗り継いだり、長くバスに乗ったりするのが億劫な人には適しているところかと思います。しかも、道路はチューリッヒからオーストリアの国境までずーっとハイウエイで、国境を越えてもまたすぐにハイウエイに乗ります。このような快適な旅が2時間強続き、一般道は20分程しか走りません。ヨーロッパですから日本からは飛行機で12時間かかりますが、着いてからのアクセスの良さは特筆ものです。一方、バドガシュタインはザルツブルグからバスで1時間30分程度、ゼルデンもインスブルックから1時間30分弱で着きますので、ウィーンで飛行機を乗り継がなければならないものの、こちらもアクセスはとてもいいのです。フランスのスキー場に当日入りする場合は夜中にしか着けませんが、オーストリアのスキー場は夕方には到着し、通常の時間よりは少し遅めくらいにホテルで夕食をとることが出来ます。
さて、アールベルグのスキー場ですが、これは文句のつけようのないすばらしいスキー場です。さすがに有名な山はありませんが、景色は抜群。どこに近いという言い方をしてはいけないのかもしれませんが、山の雰囲気はスイス、スキー場はフランスのような感じです。つまり、山の中に点在する村々の雰囲気はスイスの山奥の村に似ていて、スキー場はスキーをする人のために開発されたフランスのスキー場のようです。「コース」と名の付いているところは、しっかり整備されており、「ルート」と名の付いているところはピステンが入らない、新雪三昧のオフピステになっています。そして、「コース」の横にも降雪後にはおいしい斜面が残っています。そして、各スキー場はベースまで滑って降りることが出来ます。整備されたコースを思いっきり飛ばしたい人も、スキーはやっぱりオフピステと思っている人も場所を選べば、共に満足できる所ではないでしょうか。
バドガシュタインはアールベルグに較べると規模も少し小さく、それぞれのスキー場が分かれているので、少し物足りない感じがしますが、実はここは「スキーアマデ」という5つのエリア、25のスキー場、総延長860km、270のスキーリフトというとてつもなく広いエリアの一部なのです。その全てのエリアを1つのスキーパスで滑ることが出来るのですが、6日くらいではその1つのエリアを滑るので精一杯という規模なのです。しかし、エリアが分かれているので、別のエリアに行くにはバスで移動しなければならず、エリア内のスキー場も離れているところがありますので、スキーインスキーアウトを絶対条件にしている方には不向きかもしれません。しかし、整備されたコースのすぐ横に、手軽に入っていけるオフピステがたくさんありますので、こちらもアールベルグと同様、オフピステ好きの人にとっても満足度の高いスキー場といえるでしょう。
また、バドガシュタインのもう一つ特筆すべきことは、「バド」はすなわち温泉のことで、ここは温泉が出るのです。といっても、日本のような展望露天岩風呂があるわけではなく、プールにサウナという施設がホテルのみならず、駅前にもあって入ることが出来ます。タクシーを使って足を伸ばせば、本格的温泉療養施設もありちょっと変わった体験もできるそうです。
次にゼルデンですが、ここも日本ではほとんど知られていないスキー場ですが、ワールドカップの初戦が毎年行われるということで有名なスキー場です。つまり、2つの大きな氷河ゲレンデを持っていて、そこは標高3000mを越えるエリアで雪質は抜群なのです。スキー場全体としては、それほど大きな規模は持っていませんが、それでも最大標高差は2000mを越え、スキー場をくまなく滑ろうと思ったらやはり1週間はかかるでしょう。そして、さらに谷の奥にあるオーバーグルグルというスキー場にも、10ユーロプラスすれば同一のスキーパスで1日滑りに行くこともできます。また、となりの谷からの20kmに及ぶオフピステコースやゼルデン周辺のオフピステコースも充実していて、こちらもオフピステ好きの人をも十分満足させてくれるエリアになっています。
一方、食事はどうかといいますと、メニューは全部ドイツ語ですので、わかるのは「スパゲッティー、ウィナーシュニッツェル、何かのグリル」くらいのもので、後はメインとスープの区別がつくだけで、何だか全然わかりません。仕方がないので、メニューの中から手当たり次第に指さして注文してみましたが、これがどれを食べてもおいしい。スープはパスタか肉だんご(レバーとパンを混ぜたもの)が入ったクリアースープか、ジャガイモか豆のスープ、それからグラーシュスープとどれもおいしい。メインはソーセージかイモか肉(カツやステーキ)がちょっとバリエーションを変えて出てくるだけ(ちょっと失礼!?)ですので、食べられないものなどありません。山の中ですので、ちょっと味付けは濃いめですが、その味は日本人の舌には適合しているような気がします。しかも量は多く、値段は手頃。2人でメインのディシュ1皿とスープ1皿でちょうどいいという感じです。
いいことずくめの紹介になってしまいましたが、悪いことを強いて挙げるならば、サンアントンのGalzig(左のロープウエイが架かっている山)からの下山は、全て谷のコースに集まってしまうので、ものすごーく混んで危ないということと、サンアントン(日本からのツアーはほぼここに泊まる)は、確かにベースまで滑って降りてくることもできるけれど、街からのスキー場の入り口が東西の2ヶ所しかないので、ホテルまでは歩いて帰らなければならないところも多く(道路や人の家の敷地を滑れば別)、朝はホテルの送迎バス、また街を循環する無料のスキーバスもあるけれどやっぱりちょっと面倒なこと、ゼルデンは街から登るゴンドラが2ヶ所しかないので朝はすごく混むということくらいでしょうか。また、街はどの街も山の中の小さな街ですので、高級ブティックなどはありません。スポーツ店とスーパーに小さなお土産屋くらいです。スキー後のショッピングにも選択の重点がある方には向きません。しかし、オーストリアはスイスやフランスにあるような何もしなくても人が集まってくる世界的に有名な山がありませんので、観光客を呼び、楽しませるというホスピタリティーの高さを売りにしています。ホテルにおけるイベントやスキースクールの先生によるナイトスキーショーなど、スキー客を飽きさせない工夫が随所に施されています。
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ザルツブルグは半日観光の様子をUPしています。