「天空城(V)」について


交響組曲「ドラゴンクエストV」には、「天空城」という曲があります。
クラリネットのソロで奏でられる美しいメロディで、地上よりはるか高く、天空に堂々と構えるお城で流れる曲ですが、この曲には数々のエピソードがあります。

まず始めに、この「天空城」という曲について、すぎやまこういち先生は次のようなコメントを発表されています。

『天空城』の曲を作った時の僕のイメージで、高貴な香りのある、品のいいお城の曲。それで、空を飛ぶ、といってもビュッと飛ぶんじゃなくて、ゆったり、空を移動していきたい、というイメージでこの曲を作りました

やはり、すぎやまこういち先生もこのようなイメージを持って作られたわけですね。
さらに、この曲に関しては、ドラゴンクエストのスタッフもとても素晴らしい演出をしてくれたのです。

この曲を作った時に、今度はゲームの方のスタッフがこの曲を聴いて、『この天空城の曲のテンポで、ゲーム上でお城をゆったり飛ばしましょう』と、曲の雰囲気を、『感じ』でプログラムしてくれた。
とってもうれしかったですね。あぁ、ドラゴンクエストのスタッフは素晴らしいなぁ、いいチームにいて幸せだなぁ、と思いました


このような素晴らしいスタッフの協力もあって、ゲームの画面と音楽の素晴らしさの相乗効果によって、この曲の魅力が何倍にも引き立てられたような気がします。

ところで、みなさんはご存知ないかもしれませんが、この「天空城」に出てくるメロディと非常によく似た部分を持つ曲があります。

すぎやまこういち先生が、1980年(すぎやま先生、49歳!わ、若い〜)に発表された「愛の旅路(愛のテーマ)」という曲があるのですが、この曲は徳永二男さんがソロを務められ、アンサンブルNOVAによる演奏のレコードですが、大変美しいバロック調の音楽です。
所々に、ドラゴンクエストIIの「王城」や、今回取り上げたドラゴンクエストVの「天空城」と同じようなメロディを聴くことが出来ます。

この曲は当時、TBSで放送された連続ドラマ「元気です!」という番組の挿入曲として発表されたものです。
もう1つ、「風の誓い」という曲もあるのですが、こちらは「優しさの中にも、生き方を真剣に貫こうとする激しさ」が表現されている曲です。

この曲が作曲されたのは1980年ですから、ドラゴンクエストが発表される6年前、ということになりますが、現在のドラゴンクエストの音楽のルーツを見つけることができる貴重な作品だと思います。





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