交響組曲「ドラゴンクエストV」は1992年に発表され、NHK交響楽団・演奏のCDが発売されました。
その2年後、1994年の第8回;ファミリ−クラシックコンサ−トで、1992年発売のCDには含まれていなかった「哀愁物語」という曲が初めて演奏されました。
そして、2000年に発売されたロンドンフィル演奏の交響組曲「ドラゴンクエストV」の中では、「哀愁物語」はきちんと組曲の1つとして組み込まれています。
この「哀愁物語」に関してのお話は、こちらでご紹介します。

さて、今回ご紹介するお話は、交響組曲「ドラゴンクエストV」には未だに含まれていない曲が5曲もあるということです。
企画段階でキャンセルされた曲というのではなく、ゲ−ムのオリジナル音源ではきちんと演奏されているが、オ−ケストラでは未だ演奏されていない曲が5曲あります。(SEではありません)

まず、その5曲のタイトルをご紹介します。
はめつの予感」・「スライム・レ−ス」・「淋しい村」・「さびれた村」・「妖精のホルン」。以上の5曲です。

実は、この5曲に関しては譜面も発表されています。
1993年に東京・渋谷公会堂で行われた、第7回:ファミリ−クラシックコンサ−トのプログラムには、この5曲+1曲(哀愁物語)の譜面が同封されていました。
1993年当時では、まだ「哀愁物語」のオ−ケストラ演奏が行われていなかった為に、僕も譜面を見て初めて「あぁ、あの曲は『哀愁物語』っていうのかぁ」と思ったことを覚えています。

では、上で曲名を公表しましたが、それぞれの曲がゲ−ムのどの場面で流れた曲か、ということをご紹介します。

・「はめつの予感

この曲は、グランバニア城における、主人公のグランバニア王の就任の祝いの席のあと、城内の人が皆、深い眠りにつかされた時に、一人目覚めた主人公が城内を不安な様子で歩くシ−ンで流れました。
時々、どこからか赤ん坊の泣き声が聞こえた、あの場面です。

・「スライム・レ−ス

この曲はタイトルからも明らかなとおり、カジノにおけるスライム・レ−スで流れる曲です。
プヨプヨしたかわいいスライム達が、一生懸命に息を切らせて飛び跳ねる愛らしいシ−ンをこの曲が盛り上げてくれました。
「戦火を交えて」のメロディが、すこしコミカルなテンポでアレンジされていて、ゴ−ルが近づくにつれ、テンポが速くなりました。
この効果は、20年程前に爆発的にヒットした「インベ−ダ−・ゲ−ム」の中で、襲撃が近づくに連れて曲のテンポが上がり、それに伴って白熱感と緊迫感もアップするというものに似ていると思います。

実は、すぎやまこういち先生は「インベ−ダ−ゲ−ム」の中での効果音の作り方を高く評価されています。
「インベ−ダ−ゲ−ム」の音の付け方は、非常にプレイヤ−の心理を考えている、ということを評価されており、すぎやまこういち先生ご自身でも「ゲ−ムの『音』」を意識され始めたのは、インベ−ダ−ゲ−ムからだとおっしゃっています。

・「淋しい村

この曲は、ゲ−ムの中でも大イベント、主人公の結婚に関わる道具の1つである「水のリング」を取りに行く旅の中で立ち寄る「山奥の村」で流れる曲です。ここは主人公の幼なじみのビアンカと再会する村です。
他の世界とあまり交流がなく、なんとなく孤独で淋しいという情景の村です。

・「さびれた村

この曲は、ゲ−ムの中盤で再び仲間になるキラ−パンサ−に荒らされていた「カボチ村」という村や、主人公の故郷のサンタロ−ズが、廃墟となった場面で流れた曲です。

・「妖精のホルン
ゲ−ムの中では、妖精の城でポワンという女王様から頂いた、不思議な旋律を奏でる「妖精のホルン」の音色を表現した曲です。
四季をつかさどる妖精たちが、女王様に謁見する際に使ったと言われているそうです。


92年に発売されたN響版の交響組曲「ドラゴンクエストV」のCDをお持ちの方へ!

  Disc2のオリジナル音源版のプレイタイムで18:11から流れる曲が「スライム・レ−ス」、19:33から流れる曲が「さびれた村」という曲です。同じく、21:59から流れるのが「淋しい村」という曲、さらに25:42から流れる曲が「はめつの予感」という曲、そして31:56から流れるメロディが「妖精のホルン」という曲です。
ぜひ、1度聴いてみてください。




                            

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交響組曲「ドラゴンクエストV」に未収録の曲について