
2007年2月11日、東京都調布市で行われたコンサート「すぎやまこういちがやってきた」(主催:東京都交響楽団)において、
すぎやまこういち先生の心優しいお人柄を感じさせるシーンがありました。
アンコールの「序曲」も終わり、客席からブラボーも聞こえる中、オーケストラのメンバーは起立して大きな拍手を受けています。
すぎやまこういち先生もにこやかな笑顔で舞台袖から出てこられ、オーケストラを称えて拍手を送っていました。
そして指揮台の周りで、コンサートマスターの山本友重さん、そして素敵なヴィオラ・ソロを披露された中山洋さん
と握手を交わされ、大きな拍手につつまれて舞台袖に下がっていかれました。
拍手は止まらず、再び舞台袖からステージ中央の指揮台へ向かう途中、すぎやま先生はファーストヴァイオリンの一番後ろで
演奏していた方のところで一度立ち止まり、優しい笑顔で握手を求めました。
おそらく観客席にはこの握手シーンの真意は伝わらなかったと思いますが、実はすぎやま先生の温かいお人柄を感じさせてくれる
シーンだったのです。
この日の公演の開演3時間前、当日のゲネプロ(本番通りの進行で行われるリハーサル)の直前に、すぎやまこういち先生の楽屋へ
1人の楽団員の方が訪ねて来られました。
東京都交響楽団の第1ヴァイオリン奏者:池田弘さんです。
池田さんが楽屋ですぎやまこういち先生御夫妻と写真を撮りたいと仰り、記念撮影をしました。
記念撮影を終え、池田さんはすぎやま先生に「実は、3月で定年退団になるんです」と仰りました。
池田さんは、都響のメンバーとして今までのドラゴンクエストのコンサートや、レコーディングでも演奏され、またスタジオオケとしての
お仕事もされて、すぎやま先生の作品を今までに数多く演奏されてきたそうです。
そんな池田さんは3月に定年で都響を卒業されることになるので、すぎやま先生とのお仕事もひとまず今回が最後ということで
色々な思いを感じながらのコンサートになったことでしょう。
そして演奏が無事に終わり、アンコールも終了して満席の客席から大拍手を受ける中、突然すぎやまこういち先生が池田さんに
握手を求めたのです。
時間にして2〜3秒という短い出来事でしたが、すぎやま先生の「ごくろうさん」という声が聞こえてきそうな、そんなシーンでした。
きっと池田さんご本人も予想していなかったと思いますが、本当にすぎやまこういち先生の優しさ、温かさを象徴する瞬間でした。
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