−「あ、思い出した。あのね、ななこちゃん、ニワトリさんがね」
「落ちていたなら交番に届けてきなさいね。それとも、空から降ってきたのかな」
氷の微笑を玲未に向けながら、なんだかんだいって相手をしてあげる私ってなんていい奴なんだろう、と、うっとりしていていると。玲未はきょとんとした大きな目を見開いて、なんだかとても嬉しそうにこっちの瞳を見つめ返した。
「やっぱりななこちゃんにはわかるんだ〜。あのね、ニワトリさん、空を飛びたいんだって☆」− (1997年作 風渡隆久「空をあきらめない」原文より)
荒削りながら空気を感じさせる文体で見せる小説を書いていた風渡ですが、一方でその変人性を生かした破天荒な作品も残しており、その代表作とも言えるのが「空をあきらめない」です。破天荒すぎてストーリーは脱線につぐ脱線をし続ける(というよりその脱線具合を楽しむ)イチモツだったのですが、その発想と序盤の展開を頂戴して漫画として組み上げたのがこの作品です。コメディものなので絵柄もいつもよりシンプル目でキャッチーな感じに描いてみました。
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