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オリオンタイトル星図 冬の星空の代表的な星座です。
 明るい4個つの星でできた長方形と、その中に3つの星が並んでいる整った姿形は、かなり有名な星座だと思います。
 
 誰にでもわかりやすい星座である事からも創造しやすく、古代バビロニアでは「天の狩人」と呼ばれていたそうで、その後となるギリシャ神話では、その名の元となった狩人オリオンの姿が描かれる事になりました。
 この様に、非常に古くから親しまれている星座で、プトレマイオス48星座の1つとして登場し、また、我が国日本でも、様々な形に見立てられていました。

 構成するそれぞれの星も有名なものが多く、その代表といえば、オリオン座のα星とされるベテルギウス。それに続くβ星リゲルは、冬の夜空で一際目立つ1等星です。

 また、有名な星雲も多く、オリオン大星雲として有名なM42・M43。そして、ちょっと違う方向で有名なM78。そう!ウルトラの星があるのです。

更新:2000年11月09日・更新履歴

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神話

ギリシャ神話

 冬空にそびえるその雄大な姿は、ギリシャ神話の狩人オリオンの姿と伝えられています。この狩人オリオンは、海神ポセイドンと妖精エウリュアレの間に生まれた子と言われています。非常に背が高く美男子で、狩りの名人として有名であった反面、女癖が悪く、いささか気の荒い人物であったと伝えられています。
 女癖の悪さは空に描かれるオリオンの姿からも伺うことができます。
 彼は棍棒を持ち、ベルトを締めて、ライオンの皮を纏った姿で描かれています。実は彼の追う先には、プレアデスの乙女達の姿があります。この乙女達は大空を支えている巨人アトラスの娘達で、運悪く母親と一緒にポイオチアで遊んでいる所をオリオンに見染められてしまいます。逃げる彼女達をオリオンは5年もの間つけ回し、しまいには彼女達は白鳩になってオリオンから逃げ回るようになってしまいます。それを見たゼウスが、彼女達を憐れんで星にして、天上に逃がそうとした、と伝えられています。
 しかし、結局オリオンは星になっても彼女達を追い回している訳です。
 ただし、オリオンが星座になったのは別の物語です。

 どうしても女性絡みの話が多いオリオンですが、その例に洩れず、彼はキロス島の姫に求婚し、いやがる姫と断る王を散々追い回しています。持ち前の執念深さで追い回すオリオンでしたが、神々の力を借りながら逃げ回る王を捕まえる事は出来ず、後にオリオンはクレタ島に渡り、その地で女神アルテミスに仕える狩人となります。
 ところが、ここでも彼は持ち前の女好きな性分を抑えることができません。事もあろうに女神アルテミスを我がものにしようと、彼女に襲いかかってしまいます。こうして、女神アルテミスの怒りをかい、彼女の放った巨大サソリに刺されて死んでしまいます。
 このオリオン、確かに問題は多かったのですが、蠍の毒に苦しみ悶えながら死んでいったオリオンを哀れんだ神々が、生前の狩人としての功績を讃え、彼を星空へと移しました。

 後に、この巨大サソリはその功績を讃えられて星座になりました。夏の代表的な星座「さそり座」です。
 夏にさそり座が天に上る頃、オリオン座は見えなくなってしまい、冬になってさそり座が見えなくなると、オリオン座が姿を現すというわけです。彼は今でも、プレアデスの乙女達を追い回しつつ、巨大サソリにおびえて自分もさそりから逃げながら星空に輝いています。

筆者注
 ギリシャ神話は幾通りもの物語が残されており、皆さんが御存じのお話と違っている場合があると思いますが、ご容赦ください。

他地方の民話や伝説 

 非常に古くから登場している星座ですが、その大きさからか、巨人の姿として形容される事が多いようです。
 古代アラビアでは、オリオン座中央の三つ星を「白い帯をした羊」と形容し、赤く明るいベテルギウスと、青く明るく輝くリゲルを羊飼いとしとています。
 また、日本では江戸時代に「鼓星」という呼ばれ方をしていた事を初め、色々な見立て方がされています。

お便り紹介 

「真夏のオリオン」
 これは投稿例です。私の話で、実話です。内容がタイトル紹介とダブっていますが、少しドラマチックにしてあるかな。笑
 ここで紹介されている「天頂に輝くオリオン座が小さく見えた」現象については、いつかご説明しますね。

  
 ギリシャ神話
   オリオン・プレアデスの乙女達・オリオンを刺したサソリ
 日本の星座
   オリオン座


星を見よう

 2000年11月20日0時の星空です。2000年から2001年の冬の星空を代表するオリオン座は、2001年の5月には夜空から消えてしまいます。日の沈む頃には、オリオン座も地平線に沈んでしまうのです。季節は冬から春へと移り、もうしばらくすれば暑い夏の季節ですね。
 このオリオン座が再び夜空に顔を出すのは、2001年8月です。といっても、この季節では朝日のあがる直前に見えるだけです。
 暑い夏の日が昇る直前に見え始めるオリオン座は、風が涼しくなる季節と共に、見え始める時間がだんだんと夜の時間になっていきます。
 そして、すっかり寒くなる頃、再び夜空のその姿を輝かせることでしょう。
 

2000-11-20-00:00-星空
関東地方茨城県南部 2000年11月20日0時0分の星空


 近日の話題
   オリオン座流星群・獅子座流星群


オリオン座の星々

 冒頭の解説に登場した長方形を作っている星の中に、「ベテルギウス」と「リゲル」という明るい1等星の星があります。そしてそれ以外の星も、2等星という明るさの、目立つ星々です。
 そして中央の3つ星もそれぞれ2等星ですから、この星座を形作る主要な星は、よほど条件が悪くない限り星空で輝いている姿を見ることが出来る筈です。
α星 ベテルギウスス(Betelgeuse)

 
「巨人の脇の下」という意味とされてます。

 天文学的には赤色超巨星と呼ばれる、恒星末期の状態にある星です。H・R図では、表面温度3000K程度とされるM型に該当します。
 今まで輝きの元となっていたこの星の水素は底をつき、星の輝きの元である水素の核融合反応によりおこる爆発が不安定となっている為、約5年の周期で明るさが微妙に変化して見えます。
 ちなみにこの巨星を太陽の位置に置いてみると、膨張時には木星の軌道程に達する大きさになるそうです。

 実視等級0.4等。太陽からの距離500光年。


β星 リゲル(Rigel)

 「巨人の左足」という意味です。

 ベテルギウスが年老いた星であったのに対し、こちらはまだ若い星です。H・R図では、表面温度1万2000Kという高温を示すB型スペクトルの星です。
 しかし、大きさは太陽の50倍という恐ろしく明るい星なのです。
 実は連星で、7等級の伴星がありますが、肉眼では確認できません。

 実視等級0.1等。太陽からの距離700光年。


δ星 ミンタカ(Mintaka)

 「巨人の帯」という意味です。

 天の赤道のすぐそばに位置している星なので、真東から上り、真西に沈む星として、方角を正確に示す星でもあります。

 光度は2.2等。

オリオン座付近の天体

 オリオン座には多くの星雲があります。
 その中でも特に有名なのが、星座の名をそのまま継いでいる代表的な星雲、オリオン大星雲と呼ばれるM42です。
 このページのグラフィクにもその姿は描かれている通り、赤い輝きを肉眼で見ることも出来る大星雲です。

 また、こちらは肉眼で見る事は出来ませんが、面白い形をした暗黒星雲がある事でも有名で、その名を馬頭星雲といいます。まったくその通りの形をしているので見てみて下さい。

 そして、知る人ぞしる、ウルトラの星!M78星雲もこのオリオン座の付近にあるのです。やはり肉眼では見えず、しかもウルトラの星、と騒ぐ事なのかという小さな星雲ですが・・・

 と、オリオン座は星雲が多く、たくさんの新しい星々が生まれている場所なのです。なかなか肉眼で見る事は難しいものですが、綺麗な写真等を見て、遠い彼方の風景を思い浮かべてみてください。


M42(NGC1976)
オリオン大星雲


 名付け親であるメシエが1771年に「蝶や鳥が羽を広げたような姿」と記した散光星雲。
 1500光年彼方の巨大散光星雲で、光度が4等と明るく、肉眼でも見る事が出来ます。

M43(NGC1982)

 M42に隣接して上(北側)に位置する小型の散光星雲。
 M42と一体となってしまい、その境界も明確ではないそうです。


M78(NGC2068)


 春になると、乙女座という星座が南の空に見えるようになります。この乙女座付近には、おおよそ2500個もの銀河が集まる「乙女座銀河団」と呼ばれている区域があります。
 この「乙女座銀河団」の中心にある巨大楕円銀河は、比較的古い星々が多い為、塵やガスは既に少なく、密度も薄いとされていました。ところが、この楕円銀河の中心からは、強い電波やX線の放射があったのです。
 この巨大楕円銀河は「M87」と呼ばれるもので、非常に不可思議な銀河として知られ始めていました。

 そしてその頃の日本では、かの有名なウルトラマンが企画されている段階でした。
 ウルトラマンの故郷を何処にするか、その答えが、当時話題となっていた銀河「M87星雲」とされたのです。ちなみに、当時は銀河と星雲の区別は殆どの場合されなかったようです。
 ところが、これを反映した台本に印刷ミスが起こりました。「87」の数字が逆にされてしまったのです。
 その結果が、「M78星雲」。今やウルトラの星として有名になってしまったウルトラマンの故郷です。

 では、この「M78散光星雲」とはどういった星雲かというと・・・。
 地球からの距離は1630光年。明るさは肉眼で見る事は出来ない程暗い8等星。
 実は「ウルトラの星」というには余りに地味なものです。散光星雲とされる青白い光は、付近にある2つの青白い星(スペクトルB型らしい)の光を、暗黒星雲L1627の一部が反射して付近のガスを輝かせているもので、星雲として特に特徴のあるものではないのです。


馬頭星雲(Horsehead nebula)

 オリオン座中央の三つ星の左下に見られる、馬の形に似た暗黒星雲です。1100光年の彼方で散光星雲を背景に、この暗黒星雲の中でも次々と新しい星達が生まれています。


馬頭型の暗黒星雲。


 天体紹介
   オリオン座オリオン座の星オリオン座付近の星オリオン座付近の天体
 天文学基礎
   銀河・星雲・光の年(光年)星の明るさ(等級)・星の一生・星の温度星の距離(スペクトル測量)
   星の距離(変光星測量)・星座