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オリオン座
「真夏のオリオン」
お便り紹介についてのメールはこちら 更新:2000年12月04日
「真夏のオリオン」
掲載日:2000年12月3日
投稿者:さと さん (これは制作者の投稿、一応例文として掲載しました)
正月明け早々、シンガポールへの長期出張を命じられました。突然のことで、パスポートが取れるや否や、準備もそこそこに出発しなければなりませんでした。
日本の法人が顧客だから英語は必要無いと送り出されたものの、そのようなはずもなく、現地の同僚とコミュニケーションを取るのもままならない、そんな毎日でした。
照りつける南国の太陽と高い湿度が、真冬の日本から来た私の体力と気力を奪っていきました。家族、友人と遠く離れ、孤独で疲れ果てていました。
そんなある日、会社のアパートへの帰り道に、ふと見上げると空高くに綺麗に並んでいる三つ星がありました。記憶にあるよりも天頂近く、小さく見えましたが、それはまぎれもなくオリオン座でした。日本では冬にもっと低い位置に堂々と大きく輝いているオリオン座が、赤道直下の国シンガポールでは随分小さく感じました。
それでも、その発見に思わず星を指さして「オリオンだ!」と叫んでいると、通りかかった人に「何が見えるのか?」と聞かれ、説明するとその人は「星がそんなに珍しいのか?」と、肩をすくめて行ってしまいました。しかし、私には常夏の国シンガポールで見たオリオン座は真夏のオリオンとして深く心に残りました。