オオクワ日誌(旧)


 今までのオオクワ日誌(97年1月6日〜98年1月2日)を日付順に収録。

1月6日

 年末に瓶詰めしたエサは全部で4つあり、それぞれ発酵の様子が全く異なっている。一つは白っぽくカビが生え、温度もかなり上がっている。残りは緑色のカビが主体なのだが、それぞれカビ方の程度が異なり、一番カビの少ないものはすでに温度が下がっているが、残り二つはまだ発熱している。


 マットも水分量も添加物も同じなのに、なぜ発酵の状態がこれほど違うのかわからない。本当は小麦粉の量を減らしたいところなのだが、飼育法が一貫していないとデータとしての価値がなくなってしまうため、今年度の幼虫に関しては同じ方法を用いるつもりだ。

 1/5、前述の温度の下がったエサに3号を移し換えた。体重は12gで、頭幅がほぼ同じの6、7号と較べると少し小さく見える。3号と6、7号ではマットが異なるのでその影響かもしれない。マットの状態を確認してみると上部は十分水を含んでいるのに対して底部のマットはかなり乾燥して「サラサラ」な状態だ。今回のエサも同じ水分量なので、蛹室を作る前に一度マットを取り出して詰め直しをしなければならないだろう。

 マットの水分量に関しても、前から少なすぎると感じていたのだが、これも今年度の飼育に関しては今後も同様に行うつもり。次回の幼虫飼育では、水分量、添加物量を様々に設定してみたい。

1月14日

 英語版がとりあえず完成、公開した。英訳は全て遠藤祥氏にしていただいたのだが、恐ろしいことに「オオクワ日誌」の英語版もある。内容は基本的に日本語版の一部を英訳したものだが、そのうち英語版オリジナルの項目も制作するつもりだ。まだ相互にリンクを張っていないのでとりあえずURLを書いておく。


http://www02.so-net.ne.jp/~matsuda/index_e.html
 1/7から1/14にかけて、1、5、6、7号の餌換えを行う。1号の体重は10gで性別ははっきりしないが性腺らしきものが尻に見られる。写真撮影も行ったので生殖腺が確認できたら報告したい。

 5号は体重8gと前回体重測定時から2カ月以上経っているがほとんど成長を見せていない。体色もかなり黄色味を帯びている。

 6号は体重11g、7号と大差ないように見えたのだが、思っていたほど成長していない。ビン越しの体長測定ではかなりの誤差がでることは当初から予定していたが、ここまでいい加減だとは思わなかった。実際より大きく見えてしまう原因としては、心理的な要因が大きいと思われる。

 7号は13gと今育てている幼虫の中で一番大きい。新しいエサに入れた後の幼虫を観察すると、全ての幼虫がほぼ同じ動きを見せた。まずビンの下部まで潜っていき、後は体長ほどの短い坑道の壁を、方向転換を繰り返しながら少しずつ食べている。

 エサを発酵させずに使っていた頃は、幼虫が坑道を掘り進めながら、木屑と自分の出した糞を混ぜビンの中を動き回るのが観察されたが、発酵済みのエサを使うと幼虫はあまり動き回らないようだ。

1月24日

 最近は家にこもりっきりのうえ、幼虫の状態も安定しているためあまり書くこともない。そんな中、最初は冗談で言っていた海外クワガタ採集の話に友人2人が乗ってきたため、一気に現実化する可能性が出てきた。大学入学当初は趣味がクワガタというだけでウケが取れてしまう程だったが、数年にわたる啓蒙(布教?)の結果、ついにここまで来たかという感じだ。


 1/17、8号の餌換え。体重は11gで、おそらくメス。

 1/23、9号の餌換え。年末の体重測定以来ビンの外から姿を見ることができなかったが、取り出してみると予想外に育っており、体重は13gだった。ここ三週間で2g増加したことになる。

 これで餌換えが一通り終わったため、さっそく幼虫の写真を現像した。相変わらず写真屋の受け付けは若いお姉ちゃんで気が引けたが、目を合わせないようにして写真を受け取る。今回の写真撮影は、オオクワの幼虫を見たことがない人に紹介する意味と、オスメスの違いを確認する意味があったのだが、接写用のフラッシュが写り込んでしまい今一つ良い写真が得られなかった。なんにしろ近いうちに「特別企画」で紹介するつもりだ。

 今まで何回かサーバーのパフォーマンス不足についてふれたが、いよいよサーバーが新しくなったため、このサイトも引っ越すことになる。とりあえず新旧両サーバーに同じデーターを置き、URLも二本立てになるため混乱が生じるかもしれないが、徐々に新サーバーに移行する予定。

1月29日

 7、8号の写真を「特別企画」に掲載中。8号の性別がわからず、性腺と思われる部位の写真も載せておいたところ、それを見た徳原実氏からメールをいただき、これがメスの性腺に間違いないこと教えていただいた。これにより、我が家の幼虫のうち、少なくとも1、5、8、13号はメスであることが判明した。


 1/26、1号がどうやら蛹室を作りはじめたようだ。急遽ヒーターとサーモスタットをもう1セット購入、恒温水槽を作製し温度を27度に設定した。

 同日、長期間にわたりビンの外から観察できなかった2号を、確認のためにビンから取り出そうとしたところ、マットの中で坑道も掘らずに埋もれている状態で発見した。もはや自力で潜る力もなく、かといって前蛹になっているわけでもないのでかなりやばそうだ。一応復活の望みをかけて、こいつも27度恒温水槽に移動した。

 前回の日誌で予告したとおり、今回よりURLが二本立てになる。新サーバーの能力はまだはっきりしないが、今のところだいぶ速そうなので、次回からそちらに移行するかもしれない。とりあえず以下にリンクを張っておく。

http://www02.so-net.ne.jp/~matsuda/index.html

2月7日

 2/2、ついに2号が死んでしまった。結局は初年度の飼育の失敗(過度の乾燥)が原因で、成長がストップしたためと思われる。


 同日、1号が前蛹になっているのを確認。体全体にしわができており、動きもだんだん鈍くなってきた。文献的には27度の場合3週間ほどで蛹になると書いてあるが、これはオオクワのある程度大きなオス幼虫の数値と思われるので、実際にはもっと短いのではないかと考えている。

 本日より、ページの更新は新サーバーのみで行い、次回のオオクワ日誌更新時より完全に移行する。URLをもう一度紹介しておく。

http://www02.so-net.ne.jp/~matsuda/index.html
2月13日

 2/8、1号の胸部が強く縮んできて、仰向けになることが多くなってきた。蛹化は近いと思われたが、この日はスキー部の追い出しコンパがあるため、六本木で朝まで飲み会である。


 クワガタをほうっておいて朝まで飲んでいると悪いことが起こる前例があるので(昔の日誌参照)、よりによってのバッドタイミングである。もっとも今回は合コンではなく部内の飲み会で、いつもと変わらぬメンバーと静かに飲むだけなので神様も怒るまい、と思っていたが、粋なOBのはからいで下級生が路上でナンパし、思いっきり合コン状態になってしまった。結局朝5時過ぎまで飲み、家に帰ったのは7時頃。恐る恐るビンを覗いてみるとまだ前蛹のままであった。

 2/9、徹夜飲みでもうろうとしながらも観察を続けていると、午前8時40分、ついに幼虫の頭が割れ蛹化が始まった。腹部の伸縮によって狭い胸部を通して頭部に圧力を加え、徐々に皮を脱いでゆく。脱皮が終わるまで50分と想像以上に時間がかかったが、無事に蛹になれたようだ。メスではあるがはじめてみるオオクワガタの蛹の大きさに感動する。こんなにでかいメスの蛹を見たのは初めてだ。

 脱皮したての蛹の色は真っ白で、頭部、前胸背には大きなくぼみが見られるが、半日ほどで美しいオレンジ色に色づきはじめ、2日ほど経つと表面が粉を吹いたように白くなり、くぼみも目立たなくなる。

 かなりいい加減だが、ビン越しの測定では蛹室70mm、前蛹55mm、蛹45mmといったところである。前蛹の期間は8日前後と短く、順調にいけば早い時期に羽化するものと思われる。次回の日誌更新時には報告できるかもしれない(神様が怒っていなければ)。

2月24日

 1号が蛹になってすでに2週間が過ぎたが、予想に反してまだ羽化していない。目は黒く色づき外皮もかなり成虫に近い形に密着してきたが、蛹の色は黄色のままで羽化まではまだしばらくかかりそうだ。


 2/16、12号が蛹室をほぼ作り終えたため、27度恒温水槽に移動。12号は2年前に山梨県で採集した幼虫で、オオクワガタかどうかはっきりしていない。昨年末の体重測定では9gで、しかもオスと思われるため、オオクワだとすれば小型の成虫になるだろうが、コクワだとするとかなり大型の成虫になると思われる。

 2/17、朝いつものように全ての幼虫をチェックしていると、4号が3令に脱皮の真っ最中なのを発見する。こいつは去年生まれた幼虫の中では真っ先に2令幼虫になったものの、他の幼虫が5、6週間で続々と3令になる中、半年以上も成長がストップしていたので、こっちもほとんどあきらめていたのだが今頃になって脱皮するとは驚きである。

 とりあえず室温飼育から23度恒温水槽に移動した。この時期に3令になられると温度管理が難しいのだが、少したったら餌換えとともに27度水槽に移し、5、6週間で一気に太らせた後、再び23度に戻して夏の暑い時期までになるべく成長させるつもりだ。
 2/20、12号が前蛹になった。1号よりも小さいので1週間程度で蛹化すると思われる。さて、なにクワガタになるのか楽しみだ。

 最近室温で管理しているコクワガタの成長が著しく、1匹がすでに蛹化しており、1匹が蛹室を作りはじめるといった感じで、これからしばらくはコクワ、オオクワ共に蛹化、羽化ラッシュが起こりそうである。

3月3日

 昨日の午前8時、1号が羽化しているのを確認した。羽化の瞬間は見逃してしまったが、とにかく無事羽化してよかった。体長は45mm程度だと思われるが、ビン越しの測定がいい加減なことはすでにわかっているので、取り出してみないことにはわからない。


 羽化後数週間はそのままいじらない方がいいと一般にいわれているが、とてもそこまで我慢することはできなそうだ。もっとも今までさんざん「やらない方がいい」といわれることをやってきたので、おそらく近いうちに掘り出すことになるだろう。その際には写真撮影を行い、前蛹、蛹の写真と共に「特別企画」の方で紹介する予定だ。

 2/24、4号の餌換えを行った。飼育方法は他の幼虫と変えて、発酵エサの分量を増やして2令時の古いエサは入れないようにした。また設定温度は27度にし、ある程度の成長を確認した後23度に切り替えることにした。まさに「やらない方がいい」事のオンパレードだが、いちおう根拠はある。

 古いエサを入れないのは、発酵済みのエサを使った場合は幼虫の動きが穏やかなのを確認していることと、逆に古いエサの菌と、発酵エサの菌がビンの上下でせめぎ会う様子を確認しているので、それを避ける意味あいもある。

 設定温度を上げたのはいわば苦肉の策で、この時期に3令になった場合、23度で飼育しても成長しきる前に夏の高温で蛹化する可能性が高いと考えたためである。

 2/25、海外採集旅行のパスポート申請のために横浜に行った。旅券窓口がどこにあるのかわからずにさんざん関内の町を歩き回ったが、申請自体はなんの問題もなく30分ほどで終わってしまった。せっかく海の近くまで来たのだから、ちょっと眺めていくことにする。山下公園のベンチに腰掛けて、久々に見た海はやはりでかい。海の大きさを考えるとクワガタが1mm大きいとか1g重いとか、そんなことはどうでもよく思えてくる、わけはないのであった(海より重い1gなのだ)。

 同日、7号の体重測定を行った。ビン越しで見る限り順調に育っていて、思わず掘り出してしまったのだが、量ってみると15g。しかもその後糞がころっと出てきて14gになってしまった。今のところ一月で1gペースを保っているので、もうちょっと重くなることを期待しよう。

 2/28、12号が蛹になった。今回も蛹化の瞬間を見ることに成功したのだが、オオクワかどうか完全にわかっていたわけではないので、結構どきどきしながら観察した。幼虫の頭が割れ、大顎が根元から一気にふくらむと、間違いなくオオクワガタ独特の湾曲した大顎が現れた。内歯が前方を向いた、いわゆる「大歯型」になっている。

 ビン越しの測定では蛹室80mm、前蛹55mm、蛹47mmで、踊室が1号に較べて明らかに大きいが、それ以外はほとんど同じ大きさだ。前蛹の期間は8日とこれもおなじ。したがって蛹期はおそらく3週間程度だろう。12号がどの程度の大きさになるのかによって、残りの幼虫の体長もある程度予測できるので、とても楽しみだ。

3月28日

 諸々の事情があり、久々のオオクワ日誌更新となってしまった。今後はまたしばらく暇になるため以前のペースで行く予定だ。


 3/5、5号、8号、9号のグラフィックを更新した。

 3/6、9号が蛹室を作っているのを発見、27度水槽に移動。9号は去年生まれた幼虫の中では遅生まれなので一番最後に蛹化すると思いきや、一番最初になってしまった。もう一回り大きく育って欲しかったが、この調子だと他の幼虫も時間の問題で蛹化しそうだ。

 3/7、8号が蛹室を作っているのを確認し、27度水槽に移動。ところが蛹室がビンの内側に向かって斜めに作られており、外からは一部しか見ることができない。

 3/8、急に暖めたためか蛹室の壁が完成する前に9号が前蛹になってしまったようだ。蛹室の長さは86〜7mmである。

 3/16〜3/22まで、スキーの大会に参加するため菅平に行く。出発前には8、9号はすでに体が伸びきり、数日後に蛹化しそうな様子だった。

 3/22、スキーから帰るとさっそく幼虫をチェックする。まずは12号が羽化しているのを確認。まだ体は赤みが強く、羽化後1日程度と思われた。蛹室中でひっくり返っており、最初は羽化に失敗したのかとあせったが、どうやら大丈夫だったようだ。数日後取り出したところ、大歯型のくせに体長は52mm程度しかなく驚かされた。近日中に写真で紹介する。

 次に9号が蛹になっているのを確認。大歯型のオスで蛹の大きさは52mm前後である。

 次に8号が蛹になっているのを確認したのだが、蛹室の一部からお尻の端が見えるだけで、大きさはわからない。しかも大きな白いキノコがビンに生えており、全体に菌糸が回っている。軽く振動を与えても蛹が動かないため、蛹室を暴いて中を確認することにした。

 8号は大型のメスになる予定だったため、無事を祈りつつ掘り出していくと蛹の背中が見えてきた。どうやら菌糸におかされている様子はない。しばらく観察していると元気に動き出した。と、そこで恐るべき事態が発生。なんとメスのはずの蛹に立派な大顎がついているのだ。8号の写真は特別企画中で紹介したが、明らかに白い性腺が確認できる。これはオスの性腺なのだろうか?なぞだ。

 最後に3号が蛹室を作り終え、前蛹になっているのを確認、27度水槽に移動。これで残るオオクワ幼虫は5匹となった。

 さて、以前行くかもしれないと言っていた海外採集旅行はボルネオ行きが決定した。当初は卒業旅行がてら、タイワンあたりで採集する予定だったが、4月では燈火採集は無理だろうということで、結局採集ツアーに一人で参加することにした。期間は4月17日〜23日である。乞うご期待。

4月10日

 英語版にオリジナルの項目「日本のクワガタ事情について」を追加。本文は翻訳担当の遠藤氏に全面的に制作していただいた。まだ未完成だが、日本人が見ても興味深い内容となっているので、英語の読める方は見ていただきたい。


http://www02.so-net.ne.jp/~matsuda/index-e.html

 久々に「特別企画」を更新し、1号と12号の写真を載せた。

 3/29、4号の体重測定、エサの加湿、詰め直しをおこなった後、23度水槽に移動した。体重は12gあり、ほぼ一月で8g増加した。順調に育っているのでこのままの勢いで行って欲しい。

 3/31、6号のエサの乾燥がひどいため、加湿するために幼虫を取り出すことにした。前回の体重測定では11gしかなく期待はしていなかったのだが、予想以上に育っており体重は16gだった。最近10週間で5g増えており、体重増加のパターンにもかなりの個体差が見られるようだ。

 4/9、9号が羽化した。頭はまだ下向きで体長はわからないが、次回更新時には写真と共に紹介できるかもしれない。8号も後数日で羽化しそうだ。

 ここまで書いていて気付いたのだが、3号の蛹化についてどこにも記録が取られていなかった。おそらく4/1前後だと思われるが、こんなミスをしたのはオオクワ日誌始まって以来初めてのことだ。ちなみに蛹室は85mm程度、蛹は52〜3mm程度である。

4月17日

 9日に羽化した9号は体長61.5mmあり、なかなか迫力がある。近いうちに「特別企画」で8号と共に写真で紹介する。


 4/12、山梨県に久々に採集に出かけた。詳しくは「採集記」を参照。

 同日、8号が羽化した。この幼虫はビンにキノコが生えてしまったために、取り出して人工蛹室に移していたものだ。運悪く羽化と採集日が重なってしまい、羽化時に何か問題が起きないか心配だったのだが、帰ってきてみると容器の中でひっくり返ってじたばたしている。時すでに遅し、で上翅の中央にくぼみができてしまった。幸い上翅自体はきれいに合わさっており、命には全く別状ないようだ。体長は58.5mmである。

 4/16、7号のエサが乾燥してきたため、エサの加湿、詰め直しと共に体重測定をおこなった。体重は6号と同じく16gあり、順調に育っている。さすがにそろそろ蛹化しそうだが、それなりの大きさにはなりそうだ。

 いよいよ今日からボルネオ旅行、帰国予定は4/23である。

4月28日

 4/23、ボルネオより無事帰国。色々ありすぎてなにから話せばいいのかわからないが、とにかく大満足の採集行であった。持ち帰ったクワガタの頭数は計126頭、種類は20種を越えることは確実で、ネブト、チビ類の同定結果によっては25種を越えるかもしれない。


 今まで基本的には標本を作っていなかったため、100頭を越えるクワガタを全て展足するのは非常に骨が折れそうだ。大きさも80mmオーバーから8mmまであり、どこから手を付ければいいのかわからない。

 今回の採集行についてはそのうちまとめるつもりだが、写真、文章ともかなりの量になることが予想されるため、完結するにはだいぶ時間がかかるかもしれない。とりあえず採集したクワガタムシに関しては数回に分けて全て紹介する予定だ。

 さて、オオクワの方だが、帰ってさっそく確認してみると3号が羽化していた。羽化後1、2日といった感じで、大きさは63mm程度と予想より少し大きかった。

 続いて幼虫を確認。4号を除いてどの幼虫もかなり成熟して黄色味を帯びているが、蛹室を作っているものはいなかった。これで久々にオオクワの蛹が全くいなくなり、27度水槽が空になる一方で、室温飼育のコクワガタは蛹8匹、前蛹1匹と蛹化ラッシュが起こっている。

5月7日

 5/5、今日は子供の無事な成長を祝う日、ということで幼虫の体重測定をおこなった。


 5号は10gで、メスとしてはまあまあの体重だろう。脂肪の沈着が強く、もうすぐ蛹化しそうだ。次に掘り出したのは13号だが、なんと蛹室らしきものを作り始めていた。そうはいってもまだ未完成で幼虫の動きも良く、おそらく大丈夫だろう。いままでメスだと思っていたが体重を計ってみると13gあり、オスの可能性が高くなってきた。

 最後に期待の4号を取り出した。パッと見ただけで今まで見た幼虫に較べて明らかに大きいのがわかり、計ってみると18gであった。前回体重測定時より5週間で6g増えており、相変わらずハイペースで成長を続けている。体色も透明感のある白で、まだまだ成長しそうだ。

 餌換え用に例のごとく小麦粉とマットを混ぜてビンに入れ、タオルで巻き発泡スチロール性の容器に詰め、1週間ほど発酵させることにする。830ccビンでは少し手狭な気もするが、あえて同じ容量にこだわることにする。もし体重が20gを大幅に越えるようであれば、蛹化の時期に大型の容器に移せばいいだろう。

 問題はそろそろ外気温が上がりだしているため、いかに温度を抑えるかであるが、冷蔵庫+サーモスタットで夏場も低温維持で乗り切ろうかと計画している。

 ボルネオより帰国後ここ2週間ほどは下宿探しや引越などで少し忙しかったのだが、やっと標本、その他戦利品(?)の整理がひと段落し、写真もできあがった。そろそろ採集報告を始めようかと思っている。

6月9日

 実に一月ぶりの日誌更新。引越にともなって電話のない時期があったのも一因だが、その他色々事情があったのだ。


 5/31、6号が死亡。幼虫飼育にある程度自信がつき、問題なく羽化に成功していただけに非常に残念だ。原因はよく分からないが、今までの幼虫に較べると大きく育っていたことが新たな問題を生じさせたのかもしれない。

 残る幼虫は、4、5、7、13号の4頭だが、4、7号は6号以上の体重のためすごく不安になってきた。やはり830ccビンでは小さすぎるのだろうか。そもそも4号以外はいい加減蛹になっても良さそうなものだが、未だに幼虫なのも不思議だ。

 ひとたび失敗するとどんどん不安になってくるものだが、この時期に幼虫をいじるのも新たな問題を生じる可能性があるため、今は祈りつつ見守るしかない。ちなみに今までに羽化した5頭は個別に飼育しており、すでに餌を食べはじめている。世話が大変なので、今年度はペアリングを行わない予定だ。

 さて、4/12に山梨で採集した4頭の不明幼虫だが、1頭が前蛹状態に入り、2令だった2頭が3令になった。この2頭はいずれも頭幅9mm以上あり、アゴの形から種類を同定しようと試みたが、ちょうどオオクワとノコギリの中間のように見え結局よくわからなかった。同じ朽ち木で採集した亀有カブト氏からも不明幼虫が大型の3令になったとメールがあり、こちらもオオクワとノコギリの中間に見える、とのこと。結果がでるのは半年以上あとになると思うがノコギリとわかって育てるよりはだいぶ楽しいかもしれない。

 さて、いよいよ樹液採集のシーズンが到来した。ボルネオに行って以来、正直日本のクワガタに対する情熱がだいぶ薄れてしまった感じだが、近いうちに山梨に行こうと思っている。朽ち木割りで得たコクワ幼虫が10頭以上羽化しており、こいつらを故郷の山に放してやるのだ。オオクワに関してはあまり期待していないが、運が良ければ採れるだろう、といった感じだ。

 日誌以外も長い間更新が止まっていたが、とりあえず「ネット採集記」を更新した。近日中にボルネオ採集記も開始する予定。乞うご期待。

6月30日

 6/15、山梨にコクワを放虫しに行く。詳しくは「採集記」を参照。同日不明幼虫4匹のうち1匹が蛹化するが、メスのためまだ種類はわからない(おそらくノコギリ)。


 6/22、オオクワ幼虫(5、7、13号)には相変わらず変化がない。エサも黒っぽく変質しておりこのままだと6号の二の舞になると考え、やむなく餌換えを行った。体重はそれぞれ11g、17g、13gと若干増大しているが、この餌換えで縮んでしまうかもしれない。

 ついでに4号の体重測定も行った。そろそろ20gを越える頃だと思い期待して取り出すと「19g」であった。まだ体は白く、透明感もあるため体重は増えると思われるが、いよいよ気温が高くなってきて、水槽の温度が23度を越えることも多くなっており、成長しきる前に蛹化してしまう可能性もある。冷蔵庫による低温室も考えたが、めんどくさいので実現しなさそうだ。

 6/29、コクワが羽化した、と思ってよく見てみると内歯が微妙に二股に分かれている。スジクワでもないようで、しばらく観察してやっと「アカアシ」なことに気付いた。羽化したばかりのクワガタは全身が赤いため、足が赤いことに気付かなかったのだ。

 同日、不明幼虫がさらに1匹蛹化、今度はオスで見事にノコギリクワガタだった。残る2匹の不明幼虫もノコギリの可能性が高くなった。

 働き始めてから生活パターンが変わってしまい、ページの更新が思うようにいかない。あらためて自分が夜型人間だったことに気付かされた。とりあえず、羽化報告第2弾を「特別企画」に掲載したものの、今回も「ボルネオ採集記」を始めることが出来なかった。すでに旅行から2カ月以上たち、記憶も曖昧になってきた。なんとかしなくては。

7月14日

 7/6、種類不明メスの羽化を確認、予想通りノコギリクワガタであった。


 7/13、オオクワ幼虫(5、7、13号)には変化なし。餌換え+最近の異常高温で一気に蛹化するのではないかと思って見ているものの、こちらの思惑とは全く関係なく餌を食べ続けているようだ。当初は、厳密に環境とエサをコントロールすることである程度科学的に「わかりやすい」データが取れるのではないか、と期待していたがなかなかそうもいかないようだ。

 7/14、「ボルネオのクワガタムシ」を特別企画で掲載開始。「ボルネオ採集記」もそろそろ第1弾が完成しそうだ。

 先日発売された、「Mac Fan internet 8月号」にこのホームページが紹介されている。予想以上にでかい記事になっており気が引けるが、興味のある方はご一読を。

8月5日

 採集記、日誌の構成を一部変更した。休みはほとんど採集とクワガタの世話でつぶれてしまうため、なかなかボルネオ採集記が完成しないが、桧枝岐ではすでに2回の採集を行い久々のヒットを飛ばした。「特別企画」に採集報告を速報しているのでそちらを見てほしい。


 7/19、幼虫を見ようとしたところ床に水がこぼれているのを発見、ついに恒温水槽が故障してしまった。そうはいってもすでに夏の高温でほとんど役目を果たしていないため、とりあえず運転を中止して来期からは普通の温室を購入して幼虫の管理を行うつもりだ。

 7/20、星氏とともに福島県へ燈火採集に行く。結果は採集記に掲載中。

 7/26、相変わらずオオクワ幼虫たちに変化はなく、つまらないので4号の体重測定をすることにした。ビンの外から見る限り順調に育っており、取り出して計ってみると「20g」と、ついに成虫で70mmを狙える重さに達してしまった。もう一回り大きくなりそうだが、大きくなればなるほど蛹化、羽化時のトラブルも増えるらしいので、まだ油断はできない。

 8/2、高校時代の友人、N氏と再び福島県に灯火採集に行く。結果は採集記に掲載予定(写真は特別企画に掲載中)。

9月10日

 またまた日誌の更新が大幅に遅れてしまった。平日は仕事があってなかなか手が付かないうえに、休日は相変わらずクワガタ採集+世話で終わってしまうのだ。この一ヶ月の間に行った採集は5回、8/10に高柳氏と福島へ、その後は8/30〜9/7の夏休み中に福島へ2回、山梨へ2回行き、56mmオスを拾い、36mmメスを「もらって」しまった。「採集記」に書かなければならないことが思いっきりたまっているが、昨日で夏の採集は一応終了したので、これから休みを利用して一気にホームページに手を入れていきたい。


 ちなみに「オオクワ日誌」が始まったのは昨年の8/25日のことで、ついに一年を越えてしまった。最近は更新もめっきり減ってかなりショボい状態だが、これからもマイペースで細々と続けていきたい。

 8/30、4号を1500ccビンに移し変えた。そろそろいつ蛹化してもおかしくないので、今までの830ccビンでは蛹化不全の危険があると考えたのだ。エサの内容は前回と同様。ついでに幼虫のグラフィックも久々に更新した。

 9/5、ついに7号が前蛹になった。5号、13号も蛹室を作りはじめたようで、あとはうまく成虫になるよう祈るだけだ。これで残る幼虫は4号のみである。

 今年度はオオクワの繁殖をさせないつもりだったが、福島産のペアが手には入ったことで急遽予定変更することとなった。今年の冬はまっとうな温室を用意して幼虫を管理するつもり。

9月18日

 9/13、7号がやっと蛹になった。一時期は体重が17〜18gまで達し60mm台後半にいくのではないかと思っていたものの、蛹を見た感じでは65mmになるかならないかといったところ。気温がまだ十分高いのでそのまま室温管理にしていたが、最近急に秋らしくなり温度が下がりはじめたため、そろそろ27度恒温水槽に移し変えようかと思っている。


 9/11、「特別企画」に採集したオオクワの写真を掲載した。また、9/18、ボルネオのクワガタも新たに2種紹介しているので興味のある方はご一読を。

1月2日

 いつの間にやら年が明けてしまった。昨年は採集という点では充実した年になったが、その分ホームページの方はかなり手を抜いてしまった。今年はどうなるかわからないが、オフシーズン中になんとかホームページをまとめて、夏にはまた海外および国内をクワガタ求めて飛び回りたいと思っている。


 10/12、7号が羽化。体長は66mm程度とまあまあのサイズになったが、蛹室が壊れてしまい、途中から人工蛹室に移したためか、上翅に少しシワが出来てしまった。

 11/21〜22、遠藤邸で「世界のクワガタムシ大図鑑」受け渡し飲み会+エノキかっぱぎツアーを行った。今持っている「〜大図鑑」は酷使しすぎてえらく汚れてしまっており、保管用にもう1冊欲しいと思っていたところに、遠藤氏の呼びかけでまとめ買いの話が出てきたのだ。新たに購入した図鑑は今なお輸送用の外箱から取り出されることなく本棚に眠っている。

 「エノキかっぱぎツアー」についてはあまりにも長く、熱い話なのでここでは触れないが、昨年末創刊された「月刊:クワガタ狂の大馬鹿者達!」12月号の「榎馬鹿日記」に詳しい話が掲載してあるのでそちらを参照して欲しい。

-月刊:クワガタ狂の大馬鹿者達!-


 12/9、13号が蛹化。96年8月28日に3令で採集した幼虫(「採集記」参照)だが、エサの変化にも耐えて立派な大歯型になってくれた。体長は62〜63mm程度になりそうだ。昨秋からガラス温室を導入し25度前後で管理しているため、今までの蛹に較べて羽化まで少し時間がかかるかもしれない。

 12/20、12/27と山梨県で今季初の朽ち木割り採集を行い、27日に同行した星氏がオオクワの採集に成功。とりあえず「特別企画」に写真を掲載した。また近いうちに採集に行くことになりそうだ。

ホームページ(STAG BEETLES)に戻る
オオクワ日誌に戻る


ご意見ご感想はこちら(mailto:matsuda@ka2.so-net.ne.jp)まで。