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ゴアトランス

ゴア/サイケデリックトランスに関しては既にほとんど説明しているので、ここではゴアトランスについて、補足的な説明をしておきたい。

まずゴアトランスとサイケデリックトランスはどう違うのかと言うことであるが、基本的には両者にはそれほど大きな違いは無い場合もあり、人によって、場合によっては同じもととして扱っていることも多い。

ただ実際のDJ/アーティストたちの一部分は、「ゴアトランス」と言うと、保守化した、使い古された同じような展開、フレーズのスタイルを思い浮かべる。つまり、エフェクトがきつくかかったキックにアシッドなシンセ、ゴアやアラビックなメロディ、宗教的な要素、大きなブレイク…などなど(もちろん全てを兼ね備えている必要は無い)。視覚面(ジャケットなど)では、サイケデリックな色調のものであったり、やはり宗教的なもの(主に仏教)など、一目見て分かるものであった。

こうしたサイケデリックトランスのスタイルは90年代半ばまでは主流であり、また人気も高かったのであるが、そうした「先細り」的なスタイルに危機、もしくは退屈感を感じ、それからの脱却を目指すDJ/アーティストが増えていった。「ゴア」と「サイケデリック」の使い分け(というか、「ゴア」という言葉への皮肉)が頻繁に行われるようになったのは、このあたりではないかと推測される。

ゴアトランスが依然人気を得ている一方、プログレッシヴな精神を持った者たちは、サイケデリックトランスをより進化させようと、様々な試みをする。それはブレイクビーツをリズムのメインに持ってきたり(中にはドラムンベースを取り入れたアーティストも)、よりミニマルテクノに接近したり、プログレッシヴハウスに接近したり…など様々な新しいタイプのトラックがリリースされ(その一部は失敗に終わることもあったけれども)、同時に視覚面にも変化が現れ、一目見ただけではサイケデリックトランスのCDだとは分からないものも多くなり、色々な部分で「ゴア」とは違うサイケデリックトランスが増殖した。

現在ではそうしたスタイルは珍しくはなくなり、むしろ典型的なゴアトランスのCDの割合の方が、低くなった。しかしブームというか、人気というものは循環するのが常なので、また以前のようなゴアなトランスを求める人が多くなってきた、というのが今の状況であるろう(かなりおおざっぱではあるが)。

(Last Update: 2003.07)
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