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ビッグビートは、若干曖昧なスタイルだ。というのも、ビッグビートはテクノ、ハウス、トランス、ヒップホップ、ロック等様々な音楽から「おいしい」部分を好きなように引っ張ってきて、ごちゃ混ぜにしたような、貪欲なスタイルだからだ。
ビッグビートというスタイルを始めたのは、ケミカルブラザーズと言われているが、ケミカルブラザーズはロックとテクノ、両方の要素を持ってきたようなサウンドであった。その後彼らのブレイクにより、同じようなスタイルのアーティストが多く輩出され、ロックとテクノ、この二つに絞ったスタイルを、日本では「デジタルロック」なんて名づけたりもした(ちなみにこのネーミングは、安直ではあるけれど分かりやすい)。
ビッグビートを見ていく上で、最重要人物は、前述のケミカルブラザーズと、もう一人、ノーマン=クックであろう。ファットボーイスリムをはじめとして、ピッツァマン、マイティダブカッツ等の名義をいくつも使い分けているのであるが、ファットボーイスリム名義では90年代後半にビッグビートをリリースしていった。そのサウンドはまさしく最初で説明したような、ごちゃ混ぜのサウンドであり、それらの前提となっていたのは「楽しければ良いじゃん」というパーティーミュージックであった(彼がハウス〜ビッグビート〜ハウスと傾倒していった経歴から、容易に理解できることだと思う)。その結果門外漢にも聴きやすいものとなったが、その一方で「チージー(安直)」といった意見も多く、ビッグビートに対する見方も変わり、それと関連するかしないかは不明だが、それまでのブレイクビーツブームも一段落したのである。
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