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ひとつの音楽において、ひとつのキーワード、もしくはひとつのジャンルでそれを言い表すことは大体において不可能である。それは当然ながら(一部を除いて)ほとんどの作り手がジャンルや枠組みなどは意識せずに、それぞれの目的や欲求(ある者は「いかにフロアを沸かせるか」、ある者は「いかに聴き手を引き込むか」など、その種類というか内容はそれこそ無数に存在しよう)に基づいて音をつむぎ出しているためである。
つまり、所詮「ジャンル」「スタイル」などといったものは主に(売り手も含めた)メディア側、もしくは聴き手が便宜的に利用するものである。その意味においては、冒頭にも述べたように、ほとんどのトラックは様々な要素を含んでいるといえる(当然のことであり、誰もが分かっていることではあるのだが)。
さて、そうした様々な要素の中には、当然クラブミュージックもあれば、そうではないものもある。クラブミュージックではないものの要素を含んだものの場合、その作品が良いものであれば「○○と××を見事に融合させた…」などとどちらの側からも賞賛されるのであるが、そうではない場合、どっちつかずの中途半端なものとなってしまい、どちらの側からも敬遠される憂き目に遭ってしまう。例えば、新しい方向性に行き詰まったアーティストが生楽器を取り入れるというのは良くあることであるが、あまりにも安易な印象を受けるものも残念ながらその中には存在する。
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