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フィルターハウス

いわゆる「フィルターもの」とも呼ばれたりするこのスタイルは、名前の示す通り、フィルターをメインに(である必要はないのだが)据えたものである。「フィルターもの」は別にテクノだろうと、トランスだろうと制約は無いのだが、ハウスとくっつくことが多いため、ここでは代表して取り上げた。

さて、以上で説明は終わりといえば終わりなのであるが、肝心の「フィルター」を知らない方もいるであろうから、以下ではフィルターについて説明したい。

実はメルマガでも何度か登場しているのであるが、フィルターは音を加工する(少し専門的な言い方をすると、「減算方式」と呼ばれる)ものである。「フィルター」の名のとおり、音の周波数の一部を通さない(=カット)するのである。フィルターの種類にはいくつかあり、よく使われるのがローパスフィルターとハイパスフィルターであろう。こうしたフィルターを仮想的に動かすことにより(カットオフ値を変化させることにより)、音を加工していくのである。ローパスフィルターはその名の通り低音を通すフィルターで、逆に言えば任意の地点より高い周波数の音をカットする、最も使用されているフィルターであろう。よく例えられる例が、再生中のウォークマンのイヤホンを、静かな夜、布団に寝ながら、口の中に入れてみよう(口の中に触れないように!)。そして、口をすぼめてみよう。すると、音がかなりこもった感じになるのが分かるだろう。次に、徐々に口を広げていってみよう。するとだんだん高音が聴こえてくるはずだ。

これが、ローパスフィルターの効果に似ている(もっともフィルターは、上の例えよりもずっと効果が高いのであるが)。ハウスではヴォーカルのサンプルを他のレコードから持ってきたりして、それをループさせる手法は定番のひとつであるが、そうしたヴォイスサンプルやリズムなどに上で説明したような効果をローパスフィルターを閉じたり開いたりすることによって、フィルターのみでグルーヴを作り上げることが可能なのである。

現在ではダフトパンクなどをはじめとしてフランス産のディスコ的なフィルターハウスがメジャーとなっているので、簡単に聴くことができるであろう。ちなみにハイパスフィルターはローパスフィルターの逆の効果で、任意の地点より低い音をカットするものである。こちらもローパスフィルターほどではないが、様々なクラブミュージックで使われている。

フィルターと言えばもうひとつ、「レゾナンス」という、アシッドハウスをはじめとして、聴く者に「トランス感」をあじあわせる重要な機能が付随しているのだが、ここでは話がそれるので省略したい。

フィルターハウス
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