■もくじ■

 預託法とは?
 書面交付義務
 行為規制
 クーリング・オフ制度



 預託法とは?


預託法の正式名は「特定商品等の預託等取引契約に関する法律」であり、1986年11月22
日より消費者の利益保護を目的として施行されました。

この法律における預託等取引契約とは、政令で指定された商品を一定期間預かり(3ヶ月以上)利益
の提供を約する契約、または、一定期間後(3ヶ月以上)の買い取りを条件として、特定商品を預託
することを約する契約のことです。

また、政令で指定された施設利用権についても上記の定義と同様のものです。


■特定商品■
貴石、半貴石、真珠および貴金属[金、銀および白金並びにこれらの合金]並びにこれらを用いた装飾用調度品および身辺細貨品
※ 指輪、ネックレス、ダイヤモンド、ルビー、ブローチ、壺など
盆栽、鉢植えの草花その他の観賞用植物[切花、切枝を除く]
哺乳類または鳥類に属する動物であって、人が飼育するもの
※ 牛、豚、犬、ダチョウなど
■施設利用権■
ゴルフ場利用権
スポーツまたはレクリエーションの用に供するヨット、モーターボートまたはボートを係留するための係留施設利用権
語学を習得させるための施設利用権


 預託等取引業者とは?


預託等取引契約に基づき特定商品の預託を受けること、または施設利用権を管理すること(預託の
ための販売も含みます)を業として行うものを指します。


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 書面交付義務


預託等取引契約を締結しようとする事業者は、契約締結前に概要書面の交付が義務付けられてお
り、消費者と契約を締結した際には、遅滞なく(遅くとも3〜4日程度)契約書面を交付しなけれ
ばなりません。

つまり、≪概要書面 → 契約書面≫と、2段階のステップを踏む必要があるため、概要書面を省
略して契約書面のみ交付することは許されません。


 違反者は、50万円以下罰金


■概要書面■
事業者の氏名・名称、住所、法人にあっては代表者氏名
商品の種類、価格、施設利用権の内容、価格
預託期間・管理期間
商品を返還し(施設利用権を取得させ)又はこれらに代替金銭その他の物品を給付する方法
商品を返還すること(施設利用権を取得させること)に代えて給付する金額、その算定方法
商品を返還すること(施設利用権を取得させること)に代えて給付するこれらに代替する物品の種類、価格、その算定方法
商品の預託(施設利用権の管理)に関し供与する財産上の利益の内容、供与時期、その方法
特定商品(施設利用権)の買取り価格、その算定方法
預託者より徴収する手数料率、額、徴収時期と方法
契約の解除方法、効果
損害賠償額の予定(定めがある場合)
商品を預託者に返還すること(施設利用権を預託者に取得させること)を担保するための銀行との間の契約締結の有無、契約内容
その他の特約事項
預託取引契約について預託者が問い合わせ等のできる機関名、住所、TEL
業務の開始時期
主要な業務内容
貸借対照表・損益計算書
■契約書面■
商品の種類、数量、価格、施設利用権内容、価格
預託期間・管理期間
供与される財産上の利益の内容、供与の時期および方法
※ 特定商品・施設利用権を買取る契約にあっては買取り価格またはその算定方法
預託者から手数料を徴収する場合にあってはその料率、金額、徴収時期と方法
契約解除に関する事項(クーリング・オフ、中途解約)
損害賠償額の予定(定めがある場合)
商品を預託者に返還すること、または施設利用権を預託者に取得させることを担保するための措置の有無および当該措置が講じられている場合にあってはその内容
事業者の氏名・名称、住所、法人にあっては代表者氏名
預託者の氏名、住所
契約年月日
商品を返還し、若しくは施設利用権を取得させ、又はこれらに代替する金銭その他物品を給付する方法
商品を返還すること又は施設利用権を取得させることに代えて給付する金額又はその算定方法
商品を返還すること又は施設利用権を取得させることに代えて給付するこれらに代替する物品の種類、数量、価額又はその算定方法
その他の特約事項
書類の閲覧が可能な場所、閲覧方法
預託取引契約について預託者が問い合わせ等のできる機関名、住所、TEL


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 行為規制



事業者が契約の締結(または更新)について勧誘するときは、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものついての事実不告知(←故意が必要)、不実告知の禁止
クーリング・オフ妨害の禁止
威迫行為を交えての契約の締結・更新、解除妨害の禁止
契約解除にともなう債務履行を不当に遅延させる行為の禁止


 書類の閲覧


事業者は業務内容・財産状況を記載した書類※1を事業所に常備し、預託者である消費者の求めに応
じて、それら書類を開示する義務があります。

※1.事業年度ごとにその事業年度経過後3ヶ月以内に作成したもの

 違反者は、30万円以下罰金


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 クーリング・オフ制度


預託法が適用される預託取引契約にあっては、特定商取引などと同様にクーリング・オフによる無
条件契約解除をすることができます。

預託法における権利行使期間は、法定書面を受け取った日から数えて14日間です。

注意すべき点は、書面により意思表示することと、以下の条件を満たしていることが必要となりま
す。

 3ヶ月以上の期間にわたる預託取引契約であること
 政令で指定された商品・権利であること
 預託者が営業のため、または営業として契約を締結していないこと


 預託者がクーリング・オフにより契約を解除した場合


事業者は解除にともなう損害賠償、または違約金の支払いを請求することができない
既に商品等が預託者に引渡されている場合、返還に要する費用は事業者負担となる


 中途解約


万が一、クーリング・オフ期間が経過してしまった場合でも、預託者はいつでも中途解約をする
ことができます。

中途解約をした場合、仮に契約時に定めた損害賠償額の予定(または違約金)が不当に高額であった
としても、預託者は契約締結時における商品等の価格10%を超える部分の損害賠
償額を支払う必要はありません。


1 預託者は、第三条第二項の書面を受領した日から起算して14日を経過した後においては、
来に向かつて預託等取引契約の解除を行うことができる。

2 預託等取引業者は、預託等取引契約が解除された場合には、損害賠償額の予定又は違約金の定
めがあるときにおいても、当該預託等取引契約が締結された時における当該特定商品又は施設利用
権の価額の100分の10に相当する額を超える額の金銭の支払を預託者に対して請求することが
できない。この場合において、第3条第2項の書面に記載された商品又は施設利用権の価額は、預
託等取引契約が締結された時における当該特定商品又は施設利用権の価額と推定する。

3  前二項の規定に反する特約で預託者に不利なものは、無効とする。

【預託法 第9条】




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