下垂体腫瘍・下垂体腺腫の診断・治療でお悩みの患者様、お医者様へ
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    小さな器官ですが2つの異なる部分(組織)からなっています。 
    それぞれ前葉(ぜんよう)後葉(こうよう)と呼ばれています。 
    また下垂体を脳とつなげる茎を下垂体柄を呼び、茎は視床下部と呼ばれる脳の部分へと連絡しています(図1)。 
    そしてこの下垂体は、色々なホルモンを産生する重要な内分泌器官です。 

    これら産生分泌されるホルモンは

    ◆
    成長を促す成長ホルモン(GHとも言います)
    ◆
    甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンを出させる甲状腺刺激ホルモン(TSHとも言います)
    ◆
    副腎のホルモンを分泌させる副腎皮質刺激ホルモン(ACTHとも言います)
    ◆
    男性の睾丸や女性の卵巣を刺激して性ホルモンの調節を行う性腺刺激ホルモン(LH、FSHとも言います)
    ◆
    女性の乳汁分泌を調節するプロラクチン(PRLとも言います)等があります。 これらのホルモンは下垂体の前葉から分泌されます。 これに対し後葉からは、バゾプレッシン(腎臓で尿の濃縮を行うホルモン)とオキシトシン(分娩時の子宮収縮を行うホルモン)と言うホルモンが分泌されます(図1)。
図1下垂体とは脳底部からサクランボの様に茎でぶら下がって(下垂して)いる小豆大の小さな器官です。そして頭蓋底のトルコ鞍と呼ばれるくぼみに埋まっています。(図1)
  
下垂体腫瘍について

下垂体腫瘍とは下垂体腺腫とも呼ばれる良性の脳腫瘍の一つです。この腫瘍は“下垂体について”のところで説明した下垂体の前葉から生じます(前葉の細胞が突然変位しどんどん増えている状態です)。現在どうして突然変位が起こるのか(なぜ下垂体腫瘍ができるのか)は分っていません。 よく“食事との関係はあるのですか? 疲労が原因ですか? 遺伝するのですか? 癌ですか?”と言う質問を患者さんや御家族から受けますが、食事や疲労が原因ではなく、また一般的には遺伝病でも、癌でもありません。但し放置すると色々な症状を出し、場合によっては生命にかかわります。下垂体腫瘍の本邦での年間発生率は約1500人前後と類推されています。


では、下垂体腫瘍には、どんな症状があるのでしょうか?症状には大きく分けて2つあります。
 

第1の症状は腫瘍からホルモンが分泌されることによるに症状(ホルモン過多症状)です。
下垂体腫瘍は腫瘍が作り、分泌するホルモンの種類により次のように呼ばれます


◆成長ホルモン産生下垂体腫瘍:成長ホルモンが腫瘍から過剰に産生・分泌される結果、巨人症や先端巨大症と言われる症状を示します。
◆プロラクチン産生下垂体腫瘍:プロラクチンが腫瘍から過剰に産生・分泌される結果、女性では月経異常(無月経、不妊)や乳汁漏出(妊娠していないのに乳汁が出る)が、男性ではインポテンツや女性化乳房(女性のような乳房)が生じます。
◆ACTH産生下垂体腫瘍(クッシング病とも呼ばれます):ACTHが腫瘍から過剰に産生・分泌される結果、副腎が強く刺激され副腎のホルモンが過剰産生されます。その結果肥満や骨粗鬆症(骨が脆くなりすぐ骨折する)易感染性(すぐに感染症になりやすくまた治りにくい)となり最終的には死にいたる重大な病気です(クッシング病)。
◆その他極めてまれですがTSH産生下垂体腫瘍(甲状腺機能亢進をともないます。)や性腺刺激ホルモン(LH/FSH)産生腫瘍があります。 
◆これに対しホルモンを産生しない下垂体腫瘍は全体の25%(1/4)あり、これはホルモン非産生下垂体腫瘍(または非機能性下垂体腫瘍)とよばれ、次に述べる、腫瘍が周囲の大切な器官を圧迫する結果生じる症状(圧迫あるいは占拠性症状)が主体となります。
 
第2の症状は腫瘍の大きさにより生じる症状(圧迫あるいは占拠性症状)です。 
つまり腫瘍が大きくなり周囲の神経を圧迫する事により生じる症状です。これには本来自分を産んでくれた正常下垂体が、腫瘍で圧迫されるため生じる下垂体ホルモンの分泌低下(下垂体機能低下症といいます)と下垂体の近くにある神経(物を見る視神経、眼を動かす神経など)が腫瘍で圧迫されるために生じる症状が主なものです。視野異常の代表的な症状は両耳側半盲と言って両視野の外側が見えにくくなります。




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