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最新は2月8日 炎

2012.2.4(土)晴れ 境川の水草

さすがに立春で手袋をしようかどうか迷うぐらいの陽気になった。ただし峠は敬遠して半原2号で境川。続けている高トルク低回転型の練習だ。今日は50×16Tを使った。70rpmで28km/hぐらいになる。今日の南風はそれくらいの強度でちょうどよかった。心拍数は160bpm。

ただその心拍数のマネージメントは難しい。160bpmぐらいに一定させようと意識しているのに、すぐにがんばりすぎたり力を抜きすぎたり。自分自身がどれだけ力を出しているのかを知ることは簡単ではないようだ。私はタイムトライアルの専門家である。心拍数のコントロールは完璧にできないとだめだろう。

水草

ところで、境川の本流は私にとってそれほど面白いものではない。その水の半分は生活排水を処理したものである。残りの半分は農業用水の余り物だ。護岸は傾斜のきついコンクリートの壁だ。流れの中では大きなコイが腹をこすりつけるように泳いでいる。カワセミやらサギやらが物欲しそうに水をのぞき込んでいるから、小魚もいるのだろうけど道路からは見えない。コイさえいなければ、つんつん泳ぐ小魚の群れも見られるような気がする。ちょっと残念だ。水草など影も形もないのはいうまでもない。境川では水中化したタデ科の雑草なんて探しても無駄だ。

ただ、境川にも泉が湧く特異点がある。遊水地公園として工事中の鷺舞橋の下にはかなりの勢いで湧く泉がある。泉とはいえコンクリートの穴から境川の地下水が噴出するだけのものだが、その存在はよく知られており、遊水地情報センターで泉のヒキガエルの産卵情報が掲示される。

私はかつてあまりの殺風景さにがっくしきたことがあり、その湧水は気に止めていなかった。ところが、今日鷺舞橋から見下ろすと、なにやら水草らしいものが目に入ったのだ。落合川で見たカワヂシャ(オオカワヂシャ)によく似ている。さっそく降りて近くで見てきた。泉の下流のコンクリに泥がたまっている部分に根を下ろしているようだ。クレソンらしいものもまじっている。オオカワヂシャのように見える。夏になって花が咲けば特定できるだろう。

境川だって泉があれば水草も生える。近くの泥地にはギシギシのロゼットもあった。現在は神奈川県が遊水地公園を増設中だ。県は泉をどうしたいのだろう。泉の周囲には遊歩道もある。川底のコンクリートをひっぺがして沼にすればさぞかし愉快な場所になろう。そこまでは期待できないが、今のままでも来年あたり水中タデが生えるかもしれない。


2012.2.5(日)くもり 一度に一人

お日様が雲に隠れ少し寒い日になった。風は北から弱い。引き続き半原2号で境川。風がそれほど強くないものだから高トルク練習には適さない。ギアはちょっと軽めの50×17Tに固定してケイデンスは80rpmにした。いつも往復する部分は片道7キロあまりある。そこを15分ぐらいかけて4往復するのがメニューだ。

ペダリングではペダル位置の違いで力の入れ方が変わるという当然のことを自覚できるようになった。押すとき、踏むとき、ひくとき・・・青木裕子(アナじゃないほう)やイケクミ(仮)や田代さやかがそれぞれのパートで活躍してくれる。クランクは1秒弱で1周する。その間に彼女らがバトンタッチしてがんばってくれればけっこうな出力になると思う。ところが、彼女らは仲が悪く協調してくれない。1周のうち意識できるのはどれか一人だけなのだ。そこんとこをなんとかできないものかとがんばった。むりだった。お付き合いできるのは一度に一人。たぶん軽いギアで高速回転しているときは無意識に全員を動員していることになるのだろう。

午前中は北風だったが、午後には南寄りになった。境川では風は北か南かしかない。東風なら南風と北風がばらばらに吹く。どうやら低気圧が近づいているようで、明日はやっぱり雨なのだろう。下半身ばかり意識していたら、右腕にいやな感じで力が入っていることに気づいた。意識して抜かねばならない。サドルの座り方もいろいろ工夫した。


2012.2.6(月)雨 東大の入試問題

円周率

何年か前に出題された東京大学の入試問題を誤解していたことがある。その誤解は「円周率πが3よりも大であることを証明せよ」というものだった。本当は「πは3.05よりも大」という問題だったようだ。

その問題が小田急線の車内で話題になっていた。会話の主は学生らしい若者たちである。なんでも当時、東京大学は小学生に円周率を約3であるとゆとりっぽく教えることに抗議して、あえてゆるい出題をしたというのだ。若者たちの話によると、2ちゃんねるでも騒動になったのだという。そうしたことを満員電車の耳元でツイートされ、入試問題が私に届いた経緯がようやく明らかになった。どうも教育事情とか2ちゃんねるとかに精通している友人が、私に不確かな情報をもたらしたようである。

あのとき私は5秒で解けた。3なら中学入試レベルである。東大も楽になったもんだと皆で笑い物にしていたのだが、3.05となると事情がちがう。難易度が上がるわけではないが、暗算ではまるっきり歯がたたなかった。1引く3の2分の1乗の2乗割る4というような計算ができないからである。けっきょくその問題は解かないままに放っておいたのだが、ときおり思い出してもいたので、この機会に解いておいた。じつは計算を何度か失敗してやむなく電卓を使った。


2012.2.8(水)くもりときどき雨 炎天地無朋

いうまでもなく子どもの頃から火を見るのが好きだった。火を見るのが仕事だったともいえる。はじめの頃は井戸からバケツで水を汲んで、上水道が整備されてからは蛇口をひねって水をため、廃材を炊きつけて風呂をわかすのが私の役割だったからである。火事を恐れるなら火は絶えず監視しておくにしくはない。

火を特徴づけるのは炎である。炎は明るく熱い。ゆらゆらはかなくても存在感は十分で効果は抜群だ。炎の触れたものは木でも紙でも炭でも速やかに燃える。

炎には様々な形相があった。丸いもの尖ったもの。赤いもの青いもの。風呂をわかしていてときおり見られる緑の炎はとりわけ印象深かった。

ほのおの正体はずっと不明だった。ちょっとまじめに考えるぐらいではつかみどころがない。ライトを当てても炎には影ができない。鏡に写らないドラキュラ伯爵よろしく光の中で存在を消してしまうのだ。正体を明らかにする必要にもさして迫られず、かといって忘れさられるような謎でもなかった。

それが今朝、自転車に乗りながら、みの味のシールをめくる加藤シルビアの指を思い出しているとき、ふと炎とは高温になって発光している気体なんだと確信した。気体の分子もしくは微粒子が炎の実体だ。つかみどころない炎には確かな物質がある。

およそ物質は高温になると発光する。物質が温度に応じて発する光の色は一定らしい。黒体放射は高校の地学で知識として習った。黄色い太陽は6500℃ぐらいで、青いシリウスはもっと熱い。鉄を熱すると赤く光る。さらに熱すると鉄は溶けてオレンジ色に光る。鉄は個体でも光る。液体でも光る。気体でも光ることが期待できる。熔けた鉄をさらに熱すると蒸発して青く光るのだろうか。プラズマの大槻先生が作った火の玉は青い炎みたいだった。

風呂で廃材が燃えるときには炭水化物が水と二酸化炭素になって発熱する。私が見ていた炎は高温の水蒸気と二酸化炭素、あるいは分解結合をしつつある炭水化物の微小な破片なんだろう。


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