バッハの平均律


バッハの時代はピアノが発明されたばかりでチェンバロ全盛の時代でした。
インベンション、シンフォニア、平均律曲集も当然チェンバロのためにかかれたもので、当時の調律は古典調律と呼ばれるものです。

現在の平均律は半音間隔が皆同じで移調をしても曲想は変りません。

(カラオケでキーを変えて歌っても曲想は同じですよね。)

しかし古典調律は特定の和音を重視するため半音の間隔が異なっているのです。
そのため調によって曲想が変ってきます。

この当時の調律は調が異なるたびに調律をしなおす事が多かったようです。
もっとも弦の数は現在のピアノの約半分で張力も弱く専門の技術者でなくても短時間で行なえたようです。

現在の平均律は移調しても曲想の変化はなし。
古典調律では移調すると曲想が変ってしまう。
しかしバッハの曲集はその個性ある調性を逆に紹介するためのものであったようです。つまりいちいち調律をしなおすのではなく
ハ長調  とはこんな雰囲気の調性でこのような曲が合っていますよ・・・
ニ長調  とは・・・・と以下続く
というように調の個性を理解していただくための曲集であったわけです。

インベンションやシンフォニアを見ておわかりのようにハ長調で始まり半音ずつ移動した曲が書かれ各調性の個性を紹介しています。

またバッハはこれらの曲集をクラビコードで弾くために作曲しました。クラビコードは指の圧力によって音程を微妙に変えることができる楽器なのです。それぞれの曲は演奏者により、よりカラーの違いが如実に現れた事でしょう。

したがって現在の平均律では忠実に再現できないわけです。残念ながら・・・

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