(1976〜1982年) 
NHK 土曜ドラマ


  演出:中村 克史 他
脚本:山田 太一
音楽:ミッキー吉野

出演:鶴田 浩二、池部良、森田健作、水谷豊、桃井かおり、柴俊夫
五十嵐淳子、岸本加世子 他


掲示板でも話題になりました、もう一度見たかったこのドラマ!!BS2で放送されてましたね〜。ウレシイ!
丁度実家に帰っていた時に、両親もこのドラマを放送する事を知っていて、親子で懐かしく見ました(笑)。

この「男たちの旅路」は、76年の第1部から始まり、第4部まで各3話づつ続き、そして82年のスペシャルまで続いた、鶴田浩二さん扮する特攻隊の生き残り(鶴田さん自身もそうなんですよね)のガードマン、吉岡司令補と、吉岡を取り巻く若者たち、(水谷豊さん等が演じる)次世代のガードマンとの間に生じる葛藤やら、人間模様をじっくりと描いているドラマです。
私は、今回放送されました、第2部の「冬の樹」「釧路まで」のみ拝見できました。薄っぺらではありますが、感想を書かせてください。。。(多少ストーリーに触れちゃってますがお許しを)

主演の鶴田浩二さんに関しては、東映ch加入時に主演作品を拝見することが出来まして、任侠路線が興味の範疇でない私も着流しの鶴田さんにメロメロだった事が!(単純にミーハーで。だって素敵なんですもん〜仕方ないです(笑)。
今回のガードマンという役柄も違う意味でほんとにかっこえーのですよ。こんなガードマンは現実には居ないでしょう。

吉岡司令補は仕事に確固たるポリシーをもち、生真面目で説教ばかりする時代に取り残されたような、中年ですが(それは特攻隊で生き残ったという背景が根底にあるからです)その中に漂う余裕と優しさ(を私は感じます)、この空気が素晴らしい!
ハァ〜ッ。私は静かにドキンと来ましたよ。
(余談ですけど、鶴田さんに関しては音楽誌、『ロック画報 10号』の中で私と同年代のライターさんが書いておられた記事が非常に好きでしたネェ。機会あれば是非ご一読を。)

さて作品の感想ですが、第2部、第2話の「冬の樹」では、ゴダイゴのコンサートで失神し、脳しんとうをおこした、不良女子高生(竹井みどり)の親が、事態を警備会社ばかりに責任転嫁するという内容で、鶴田さんはこの親に半ばお節介とも言える、仕事以上の話し合いを続けていきます、
親に叱ってもらえない女子高生が鶴田さんには心を開いていく様子にジンワリと来ます。鶴田さんは家族が無いのに、女子高生の気持ちが親よりも分かると豪語し、彼女を必死で理解しようと一人熱くなるんですが、若者ガードマン達は勿論それが理解できないでいます。そのコントラストも印象的でした。

そして第3話、「釧路まで」では、展示会のためにカンボジアの石像を運ぶ事になったフェリーに、長塚京三さんがテロリストに扮し(はまり役でした)石像を爆破するという予告をしたため、鶴田さんらが警備を任される、という全編フェリーで撮影されている、当時のポル・ポト政権下のカンボジアの情勢を背景にしたサスペンスタッチのものです。

ここでも、水谷さんや柴俊夫さん等若者ガードマンが、歳の近い犯人を説得していく様子と、自分の息子のような年齢の犯人を一歩引いた所から鶴田さんやフェリーの船長が挑む様子が描かれていて、世代間の考え方の違いが浮き彫りになっています。
1回目見た時は全体的にモタついたような、物足りなさも感じてしまったんですが、2回目にじっくり見た所、ラストで鶴田さんが大海原を眺めながら、船長に、「家族はいるのか?」と聞かれ、「思うところあって一人です」と言う淋しさを滲ませるシーンは何とも胸を打ちました〜。問題のある息子を抱えた船長は、結局子供が居たって厄介だよ、と言うんです、結局人間一人なのヨ、みたいな・・・。こういうテーマは普遍的だなぁと、どうしよーもない気持ちになります。

個人的に大ファンの桃井かおり
さん、「前略おふくろ様」と近い頃だけに海ちゃん風でした、この頃の桃井さんは愛嬌があってとても好きです。3話では「前略」の時にもしていた、オーバーオールに細身のロングブーツをあわせたスタイルをしてたのが、やっぱり桃井さん洒落てるなァ、とそんな部分にも注目でした。

ワタシってばDVD化されている事を今更知りまして。モウ喉から手が!(一巻9800円は辛い)でも、これは全部見なきゃいけないような、大袈裟かもしれませんが一生後悔しそうな、そんな気さえしてついに注文しちゃいました、ア〜楽しみです!
個人的には第3部の”別離”、不治の病に冒された桃井さんと鶴田さんの恋というのが気になって仕方ないんです。これは最終回になるはずだったそうなのですが、その後第4部が作られた、というイキサツも非常に気になり。このドラマを知るキーポイントになりそうで、見ないと死んでも死にきれません!!ホントに。
もし、全て見る事が出来た暁には、(その頃ココが継続してたらの話ですが)改めて、
全体の感想と題して書きたいと思ってます(願望)。

それにしても
、今の時代にイマイチ足りない人間くささみたいなものを山田太一さんの書く台詞の一つ一つにヒシヒシと感じてしまうドラマでありました。ミッキー吉野氏の清々しいテーマ曲に乗せて迎えるエンディングも軽やかでいいです。
(2003・6・17)



GALLERY 深川散策でも登場して頂いた、
お客様トントンさんの感想

「別離」、「流氷」観ましたよ。おもしろかった〜。
「別離」は最終回だけあって、他の回と比べて異色でしたね。
もう、全部一気に吐きだしちゃったって感じ。終わってからポカ〜ンってなりました。
悦子には参りましたね。私も感情移入して苦しかった〜。このドラマでは水谷豊、好きになっちゃいました。ちょっとコミカルな台詞の言い回し、身のこなし、「この俳優すごい!」
って思いながら演技に見入ってしまいました。「傷天」もそうだけど、濃いキャラクターが
毎回お決まりっぽいストーリーの中で、繰り広げるドラマの心地よさがありました。最終回ではその枠から思いっきりはみ出してて、さすが最終回って感じでしたが。
「流氷」はなんと言うか、元気が出ました。まさしく再出発ですよね。この回での陽平も
好いですね〜。最後のシャキっとした吉岡司令補もやっぱりかっこよかったです。
おまけみたいに清水健太郎と岸本加世子までもが東京について来る展開には笑えました。
管理人さんも書いておられましたが、70年代の人情くさいドラマって、無いものねだりみたいに惹きつけられます。私も実際だったらうざった〜いと思うんだろうけど、人との濃いつながり合いってあこがれます。祭の神輿とかかつぎテ〜。

*管理人より*トントンさん、ありがとう(泣)。こっそり作ったこのページが報われました(笑)。「人との濃いつながりに憧れる」って所が共感出来て、私はもう嬉しくって仕方ありませんー(笑)。最初は、生真面目なドラマだなぁと思ってましたけど、自然とすいこまれてしまいました。これからも色んな懐かし名作ドラマを観ていきたいですね!



簡単な全放送リスト
第1部 第1話 非常階段
1976年 第2話 路面電車
2月〜放送 第3話 猟銃
第2部 第1話 廃車置場
1977年 第2話 冬の樹
2月〜放送 第3話 釧路まで
第3部 第1話 シルバーシート
1977年 第2話 墓場の島
11月〜放送 第3話 別離
第4部 第1話 流氷
1979年 第2話 影の領域
11月〜放送 第3話 車輪の一歩
スペシャル
1982年2月
放送
戦場は遙かになりて



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