本当にあった人間達の怖い話 - sさん
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「本当にあった怖い話」
あ。勿論これはパクリだって事位分かっている。私さって馬鹿じゃない。今から怖い小説を書こうとしている。
本当にあったとか書いてあるが嘘だ。実際に私は怖い体験をした事がない為リアルは良く分からない。霊感が全く無いからだ。従って、私が書いている怖い話はすべてフィクションだ。実際に同じ様な話があるのは私にパクリを誤魔化す能力が無いから。
皆も思わないだろうか。はっきりいって世の中の本当にあった怖い話なんて嘘臭く聞こえる。大体特撮番組なんて作り物だ。幽霊なんて出てこない。
大抵いかにも出そうな所へ行って出たとか出ないとかギャアギャア騒いでるだけだ。製作者側だっていかにもな所へ行って丸で本当に幽霊でも出たかの様に振舞えば良いんだから楽じゃないだろうか。
それに霊感ある人って少ないから本当にあるかどうかだって分からない。確認が出来ないから不正だってやりたい放題だ。どうせ信じない人はそんな物見ないし。霊媒師だって金出してテレビ局側とグルになってるのではないだろうか。皆は思わないかもしれない。でも、私はそう思ってしまう。
でも、それを分かっていても見てしまう。見たいと思ってしまう。視聴者に見たいと思わせられる。――それが出来るかどうかでプロとアマチュアは分けられると思う。
何が言いたいのかって。大体最近はヤラセとかグルになってるとか言って特撮番組を信用しない人が多いと思う。私みたいな発想をした人は居るだろう。それ以上の批判してくる人もいるだろう。
そう。もう幽霊なんて信用されないんだ。幽霊が出てくる物なんて胡散臭い。どうせ嘘なんだ。
となれば後はアレしかない。幽霊より人間の方が怖い――とか。人間って何してくるか分からないし。幽霊は霊感ある人にしか見えない。霊感が無ければ無いも同然。なので、やっぱり一番怖いのは人間って事で。
「本当にあった人間達の怖い話」
その1.
私――「s」は修学旅行の夜に同じ部活の人たちと百物語をやった。百物語は順調に進みもう最後まできた。
「最後はあたしね」
そういったのはdだった。ウチのクラス1の完璧美少女らしい。どっかの誰かさんが言ってた。私はそうは思わない。何かどっか完璧美少女とは違う。私は完璧じゃないと思う。何処か男を見下しているし案外思い込みが激しい。それに、ただの男好きではないだろうか。可愛い顔に騙されているんだ。
あたしがお婆ちゃん家に居た時の話ね。その家は古い家で庭に井戸があるのね。で、あたしは井戸に近い部屋で寝ていたの。
寝てる時に障子を叩く音がしたの。で、あたしは変だなって思って開けてみたの。
そしたら、全身傷だらけの女の人が家に入れろ入れろって言ってくるのね。あたしは怖くなって障子を閉めて逃げたの。そしたら、その女の人が追いかけてくるの。
で、皆が寝てる所へ行ってみたらその女の人は居なくなってたの。
後でお婆さんに聞いた話によると――昔井戸に突き落とされて殺された女の人が居るらしいんだって。その人は同じ男を好きになった女の子に殺されたらしいの。それで今でも恨み続けてるって。で、女の子が井戸の近くで寝てると襲いに来るらしい。
「ね。怖いでしょ」
シーンとなった。今の何処が怖いのだろう。よくありそうな話じゃないか。
その話題で皆が口々に言い合ってると――
「こら。何時まで起きてるんだ」
生活指導の先生mに怒られてしまった。別にマゾって訳じゃない。あの人は寧ろサド(s)だ。生徒苛めるのが自分の趣味らしいし。
「『s』さん(私の名前)に話があるの」
dは私に話しかけてきた。私はこの人と二人で話たくなかった。
が、m先生が私たち以外の生徒を追い出してしまった。変に気を使っているのかそれともわざとなのか。どちらかは分からないが私はmを恨んだ。私はdの事を大嫌いとまではいかないものの避けていた。それを知っての事だろうか。
気づいたら私以外居なくなっていた。
私は奥の椅子に座った。彼女が隣に座ってきたのでうざかった。が、嫌がったら面倒な事になりそうなのでやめた。
彼女は何も言ってこなかった。私は机に肘をついてボーっと彼女を見た。
可愛いけど何だか嫌な感じだ。目が冷たい性格を現してると思う。見た目は可愛い女の子で中身は悪女。そんな感じ。
でも、彼女が実際に悪女かどうかはよく知らない。色々な男とくっついては離れてくっついては離れてを繰り返してるらしい。後、噂によると男に貢がせてるらしいとか。所詮噂の領域を超えてない話だが。
「話って何?」
私はさっさと終わらせてくれよとばかりに言った。
「さっき私が怖い話したじゃん。覚えてる?」
彼女は相変わらず可愛い声で話しかけてきた。
「ああ」
私はわざと冷たく答えた。
「あの時殺された女の人居るじゃん」
そうだけど。
「その女の人はね……」
何?
「私の姉なのよ」
……そうですか。それはご愁傷様ですね。
「殺した人は女の子って言ったよね」
彼女が暗い雰囲気を変えようとしてわざとよりいっそう高い猫なで声を出す。
「ああ」
彼女は私をジーっと見てきた。
「凄い事言うよ」
またでたよ。この人の口癖。何が凄い事だよ。別に凄くない事ばっかりだったじゃんかよ。
「これ聞いてみて」
彼女はCDプレーヤーにCDを入れた。そこからピアノの音が聞こえた。
「あたしの父親は作曲家だったの。で、姉はピアノをよく弾いてたの」
あ〜あ。これ聞いた事ある。
「知ってる。『PCと私』だよな」
私は基本的に音楽には疎い。でも、これはタイトルも知っていた。
「やっぱり。知ってるのは可笑しいわ」
は?
「その曲……父の家に楽譜が隠してあった曲よ。何故しってるの?」
「聞いた事あるからじゃね」
「その曲は一回した弾いてない筈よ。世間に公開もしてない」
何が言いたいのか?
「その曲は近所の子供をウチに呼んだ時に弾いた曲なの。確かウチの姉が弾いてたわ」
そう。
「その時に呼んだ人は一人だけ。佐藤智巳――貴方よ」
「へぇ」
「だから貴方と父と姉はあたししか知らない筈なの。ウチは防音効果もちゃんとやってるし」
またお金持ち自慢か。私の家が貧乏って事を知ってて言ってるだろ。
「あっそ」
「聞いた事ある上にタイトルを知ってるなら……音楽会に来たでしょ」
「え。確かに昔近所の金持ちの家に呼ばれた事はあるけど……」
それと事件は関係無い。
「その後よ。事件があったのは」
はぁ。
「あの日。あたしは貴方を呼んだ。で音楽会の後あたしたちは庭で遊んだよね。あの時姉は井戸の近くに座っていた。その時貴方が姉を突き飛ばしたのよ」
えっ?
「大体あの時犯行が出来るのはあたしと貴方しかるのは貴方しかいないいない。父は部屋にいたから。それにあの日は家に父とあたしと姉と貴方しか居なかったから。あたしは当時井戸の高さまで手が届かないのよ。だから犯行が出来るのは貴方だけ」
まさか――!
「凄い事言うよ」
またでたよ。この人の口癖。何が凄い事だよ。別に凄くない事ばっかりだったじゃんかよ。デタラメいいやがって。
「殺したのは貴方ね。殺した女の子は貴方」
え? 私一応男だけど……。それにオカマでもない。
「冗談はやめろよ」
「ホント。だって貴方が私の姉を井戸に突き落とす所見たもん」
「じゃあ、何で殺したのは女の子とか言うんだよ」
「そういう風に見えたから」
……。はぁ?
「意味分からない」
「だって貴方名前は智巳でしょ。それに中世的な容姿だったからあの時は貴方の事女だって思ってた」
へぇ。
「でも、男だったのね。だからあの話に矛盾が出来た」
「でも、何で通報しなかったんだよ?」
「貴方を犯人にしたくなかったの。事件があったってマスコミにバレたらマズイのよ。姉は婚約直前だったし。お忍びで来たから」
えぇ?
「マスコミに追われる程有名人でもね無ぇだろ」
「姉って言ってもそう呼んでただけ。実の姉じゃないの。桜家っていう家のお嬢様らしいわ」
作り話の癖に。
「じゃあ婚約の方は……」
「破棄したわ。本人は事故死したって事にしたの」
やめろよ。狂言癖が。
「貴方を追ってここにきたのよ」
「嘘だ」
「ホント。多分捕まらなかったのは転落事故って事になったからよ」
いい加減にしてくれ。訳分からない。さっさと居なくなりたい。
「で、何が言いたい?」
「それだけ。時候まで犯人が逃げるなんて許せないから言ったの」
「……あっそ。でも殺してどうすんだよ」
「それが分からないから困ってるの」
はぁ。狂言癖に合わせるのは大変だ。
「じゃあね」
彼女はそう言っていなくなった。
「意味深な狂言だな」
私はそう言った。そういう事にした。
つまらない話になってしまいました。何か駄目なミステリーみたいですね。
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