空調システムの説明と、実際に住んでみての感想
初めて超高気密・高断熱の家に住んだ感想を以下に述べます。なお、建築記録中でも触れましたが、ダイキンの「24時間換気システム除加湿装置付全館冷暖房システム」を入れている事が前提となります。
まず、空調システムの説明をしてから「住んでみての実感」を述べます。
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ナイスハーティ・ホームの24時間計画換気
ナイスハーティ・ホームでは、空調機器メーカーのダイキンと提携して、つぎのような計画空調を実現しています。
(1)シロッコファンで外気を強制的に取り込む。
(2)フィルターを通して花粉やホコリを除去し、顕熱交換装置で熱交換を行い、除加湿装置で湿度を調整し、冷暖房装置で温度を調整する。
(3)調整された、きれいな空気を各室吸気口(壁の上部に開口)から強制的に吹き出す。


写真左は和室、写真右は玄関に施工された吸気口(吹き出し口)の様子。
ナイスハーティ・ホームでは、防火のために施工している天井部の石膏ボードに穴をあける事をきらうため、天井からの吹き出しにすることをせず、必ず壁に吸気口を施工する。同様の理由でダウンライトもダメ。防火に対するこだわりが強く感じられる。
(4)吹き出された空気は洋室のドア下の床面との間に意識的に作られたスキ間(アンダーパス)や和室のふすまのスキ間を通って流れ出す。この際熱も運ぶので天井付近の空気が床面近くに降りて循環すると同時に、冷暖房しない廊下なども室内と同じ温度と湿度となる。
(5)だんだん汚れ始めた空気のうち60%程度はトイレ・キッチン・風呂・洗面所等の空気ダーティ・ゾーンに設置された排気口に強制的に吸い込まれる。当然トイレ・洗面所などのドアの下部も床との間にスキ間があり、ドアを閉めたままでも空気が流れ込むのを容易にしている。


キッチン(写真左)、洗面所(写真右)に施工された排気口(吸い込み口)。
もちろんキッチンには、この排気口の他にレンジフードもあります。
(6)顕熱交換装置で外気と熱交換した後シロッコファンで戸外に強制排出される。
(7)残り40%程度の汚れた空気は、換気装置本体近くにあるリターン・エアー排気口に吸い込ま
れる。
リターン・エアー排気口。我が家では2階廊下天井に施工。
この上は小屋裏の換気装置・冷暖房装置本体が設置されている。
(8)換気装置のフィルターで汚れを落とし、除加湿装で湿度を調整し、再度各室吸
気口から吹き出す。
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超高気密高断熱仕様の家に住んでみての感想
【夏(暑さ)について】
(1)最近は地球温暖化のせいか、ヒートアイランド現象のためか、暑い夏が続いていますね。昼間、室外は35℃にもなり、熱中症で病院に担ぎ込まれる人が後を絶ちません。「今日も連続で熱帯夜」とニュースも伝え、周囲の人達も「昨日の夜は暑くて寝られなかったね」等と口々に言っています。しかし高気密高断熱の我家では昼間の冷房の冷気が残る事と外からの熱が入らない事で、夜も気持ち良く過ごせます。空調システムは26℃〜27℃で冷房運転をしています(後述5参照)。暑さで夜中に目覚める事は一度もありませんし、冷房のせいで朝ノドが痛い等という事も皆無。極めて快適です。蒸し暑く寝苦しい熱帯夜よサラバ! 熟睡・快眠よこんにちは!!皆さんが「昨日の夜は暑くて寝苦しかったね」などと言っている会話に入れないのが寂しいくらい。
(2)昼も26℃程度に設定した冷房運転をしています。除湿装置も作動させて、室温27℃前後、湿度45%前後をキープ。湿度が低いので体感温度は低いようです。外から家に入ると玄関から涼しくてホッとします。除湿装置をOFFにすると徐々に湿度が上昇し、55%前後になります。
(3)全館冷房は室内だけでなく廊下や玄関・納戸・トイレ・洗面所・小屋裏まで涼しいので最高ですが、個別エアコンのように、ある部屋だけ急激に冷やしたり、冷たい風に当たるという事はできません。従って多人数が一部屋に集まった時などが弱点でしょう。湿度が低いので扇風機が有効です。急激に冷やさないのは多分健康にいい事だと思います。
(4)
小屋裏(屋根裏)部屋は、一般的には真夏は50℃にもなると言いますが、我家では屋根裏だけは外断熱で、全館冷暖房の吹き出し口も付けたので、真夏でもリビングと同じ温度です。
(5)全館冷暖房システムは、急激に温度を上げ下げしようとする時が一番電気を消費するそうです。従って、寝る時切って朝急冷房するより、つけっ放しにしておくと、設定温度前後で冷房したり換気運転だけになったりを繰り返し、こちらの方が電気代が安く済みそうです。高気密高断熱で熱の出入りが極めて少ないので、換気状態でもなかなか温度は上がらないため、ずっと冷房運転しているという事はありません。
(6)実験的に寝る前に冷房を切り、送風にしてみた日もありますが、熱帯夜の日でも室温は28℃を超えませんでした(最高・最低温度メモリー式デジタル温度計による測定)。
(7)他の家に行って、リビングが涼しくても廊下やトイレに出た瞬間に暑い、温度差のある現実に直面すると、我が家の良さをイヤでも思い出します。
【冬(寒さ)について】
(1)東京の冬もかなり寒く、我家の外気温度計での最低は−8℃くらいまでになります。一番寒い時期には平均的には朝7時頃で+3℃〜−3℃程度というところでしょうか。
(2)ところが我家では暖房をいれなくても室内温度は17℃を切りません。つまり内外温度差約20℃前後を暖房なしでキープしています。でも、室温が17℃では若干肌寒いので、設定温度を21℃位にして暖房を入れます。湿度が適度に調整されている関係もあり、21℃〜23℃程度が気持ちいいようです。室内空気が常に循環して動いているので天井付近と床付近の温度がほとんど同じ。足元だけ寒いという事がありません。従って床暖房しなくともフローリングも暖かく、フローリングの部屋でも子供は裸足です。
(3)夜にトイレに立っても玄関・廊下・トイレともリビングと同じ温度で驚きます。当然翌朝は目覚めた瞬間から全室21℃で気持ちいい。夜間暖房を入れっぱなしと言うと電気代がもったいないような気がしますが、実は冷暖房装置は設定温度になると止まって、換気だけのモードになるので、常時動いているわけではありません。特に高気密高断熱住宅では熱が逃げないので、換気運転だけの時間が長いのかもしれません。
空調装置の説明書には、「電気を食うのは急速に冷房・暖房した時」と書いてあります。従って、夜間暖房せず朝に室内が17℃であるものを21℃まで上げようとするよりは、常時21℃に設定しておいて、21℃前後で暖房と換気を自動的に繰り返す状態にした方が電気代が安く済むようです。
(4)玄関・廊下・階段・トイレ・洗面所・脱衣場など全てが常時リビングと同じ温度のため、大変気持ちが良いです。子供に「寒いから、ちゃんと戸を閉めなさい!」と言う生活や、朝起きると寒くて、着替えの時に石油ファンヒーターの前の場所を奪い合う光景は昔のこととなりました。皆好きな場所で着替えることができます。風呂上がりも脱衣場が暖かく気持ち良い。極端な話し、真冬の時期でも風呂上がりに玄関で着替えても寒くないので問題なし。しかもそれが常時全室暖房した結果ではなく、短時間の暖房と、普段の生活で出る熱が全室を巡り、高気密高断熱で外気と遮断されている事の結果であるという所がすごい。失礼ながら他の家に行くと暖房の周辺だけ暑くて足元が寒かったり、リビングは暖かくても廊下や暖房していない部屋が寒い(暖房している部屋としていない部屋の温度差を感じる)現実にぶつかると、我家の良さを実感します。大変失礼ながら「昔の家はああだったね」と、何十年も昔の家を見ている感じがしてしまいます。
(5)我家には、あえて最近流行の床暖房は使いませんでした。ナイスハーティ・ホームのモデルハウスには床暖房がないのに、真冬でもスリッパがいらないくらい暖かかったので、我家にもいらないと考えたためです。結果として正解でした。副産物効果ですが、床暖房という高級設備を使用していないので、家の価値が低く査定され、固定資産税も安くなりました。床暖房するより気持ちいいのに、有難いことです。
(6)室内で薄着で生活していて、外に出ると「こんなに寒かったのか」と思う事がたびたびです。室内の季節感がなくなるとも言えます。
(7)計画換気に対して大量の酸素を消費する石油ストーブ(灯油ファンヒーター)は厳禁なので人に譲ってしまいました。従って灯油代はゼロです。
(8)なにしろ室内は押し入れの中まで常時暖かいため布団も暖かく、夜は湯タンポや電気毛布が必需品であった冷え性の家内や娘やおじいちゃんが、それらの使用をやめました。今は冬でも全員羽根布団1枚ですが、子供は布団を蹴り飛ばして寝ています。
(9)乾燥気味のため、1月頃から加湿装置を「連続運転」にします。ダイキンの加湿装置は室温が22〜23℃の場合、湿度を全室40%台前半にしてくれます。室温を20℃〜21℃程度にすると45%前後までになります。適正湿度は40%〜60%であるので、これで十分ですが、気分的に40%後半から50%台にしたい場合は市販の加湿器を併用します。
(10)室内では、金属に触れた時におきる、あのイヤな静電気の「パチッ」がありません。適度な湿度が保たれている為と思われます。
(11)冷暖房装置は低圧電力動力電源2kw契約(基本料が一般家庭用より高いが従量部分は一般家庭用の4割)で運転し、除加湿装置や換気装置は一般家庭用従量電灯B電源契約で運転しています。電気代は今のところ月1.5万円〜3万円(冷暖房する月は当然高くなる)です。以前の家より照明器具も多く食洗機をほぼ毎日使っている事、その他の電化が大幅に進んでいる事と灯油代が0である事を考えると、同一条件比較では多分節約になっているものと思います。
(12)どの部屋でも結露は皆無です。
【花粉症について】
この家の暑さ寒さについては極めて満足ですが、花粉もシャットアウトするため花粉症も軽減するかと思い、大変期待していましたが、結果は次の通りでした。
(1)
多少の軽減感はあるが、極めて明確なものではなかった。
(2)
0.3ミクロンまで取り込む花粉フィルターが付いており、しかも室内も24時間換気しているため、室内の花粉数は圧倒的に少ないはずである。
(3)
しかし、外から家に入る際、体に花粉をつけたまま入ったり、玄関その他から出入りする際、少し長時間開けっ放しにすると、その時花粉が侵入する。
(4)
例え花粉がない状態になっても(例えばスギ花粉のない北海道に行っても)体が元に戻るには1日位必要で、すぐにサッと快調になるわけではない。従って会社から帰って翌日出社するまでには回復しない。ただし土曜日曜連続で外出せず室内にいると若干改善する。
(5)
この家の性能を生かして花粉を完全にシャットアウトしようとするなら、家族全員に、帰宅の際玄関外で花粉払いを励行してもらい、外への出入りを短時間で行うよう協力を依頼する事が必要。そして土日は外出せず、家の中で過ごせば効果がわかるでしょう。
【全般(臭い・ホコリ・見栄え)】
(1)ホルムアルデヒドには細心の注意を払った材料(E0〜F1レベル)を使用しており、施工直後のホルムアルデヒド値検査でOKであった事と、ほとんど新しい家具を買わず(買えず....)、建て替え前の家で使用していた家具を流用した事もあり、例のセメダインのような臭いなどは入居直後から皆無で、シックハウスとは無縁です。また、計画換気で24時間換気しており、約2時間で空気が全部入れ替わる事も良い方に作用していると思います。
(2)24時間換気で温度と湿度をコントロールしているため、風呂も使用後乾燥し、浴室内でも洗濯物を干す事ができます。浴室の壁や天井にカビが発生するという事も全くなくなりました。家内はカビ取りをする必要がなくなり、以前の家と比べて大変楽と言っています。浴槽のフタを開けっ放しにして一晩置いても壁が湿っていません。ただし床には若干発生します。24時間換気で壁や天井は乾燥しても濡れた床までは完全に乾燥させることはできないようです。
(3)洗濯物が多い時や雨天が続くときの室内での洗濯物乾燥は浴室だけでは足りない場合があり、浴室の外の洗面脱衣室に干すことも多くなりますが、この時も24時間換気が威力を発揮。
@不要な湿度が室内に残ることなく、全て排気されるので、全く問題なし。
A乾燥時に出るイヤな臭いも排気されるので、何の問題もなし。
家内は大変助かると言っています。
(4)24時間換気しており、熱交換は顕熱交換のため、においがありません。
以前の家では子供が小さい頃に家族で一部屋に寝た朝など、部屋の空気がこもった感じがあり
ましたが、今は臭いもなく、さわやかです。「男臭い」はずの長男の部屋も臭いはありません。
約2時間で空気が全部入れ替わるためと思われます。
使用後のトイレの臭いも早くなくなります。逆に芳香剤などが、あまり効きません。無駄な臭いがあるより、無臭の方が自然です。
(5)全館冷暖房システムのため、これまで使用していた複数台のエアコンは人に譲りました。冷暖房の吸気口(吹き出し口)が各室の壁上部にさりげなくあるのみです。お客さんに「エアコンはないの?」とよく聞かれます。見た目にもシンプルでいいものです。各室の吸気口(吹き出し口)の音は皆無です。風量も感じるか感じない程度であり、冷房時の冷房病とは無縁です。
(6)室内の空気の全量を外気と換気するわけではなく、ある程度は室内の空気を換気装置のフィルターを通して調整し、再度室内に供給します。これを「リターン」と言いますが、この排気口(吸い込み口)が二階廊下の天井部分(小屋裏の換気装置本体の近く)にあり、この周辺では常時本体装置からのファン音が若干聞こえます。しかし各室の戸を閉めると気にならない程度の音です。
(7)24時間換気装置は当然フィルターの清掃が必要となります。上記(5)に記述のリターン排気口やキッチン・トイレ・洗面所・風呂などの排気口のフィルターは月1回程度掃除機でホコリを除去します。小屋裏にある本体(換気装置・除加湿装置・冷暖房装置)のフィルター数箇所は年2回程度の掃除が必要です。
(8)遮熱ガラスはサングラス的効果もあり、昼間は外から中がほとんど見えません。
(9)家中ほとんど同じ室温であり、常時空気が動いているので、北側の部屋でも結露は全くありません。以前の家で、子供といっしょに結露した窓に指で絵や字を書いた記憶がなつかしい位です。
(10)高気密なので窓や隙間からホコリが入りません。家内は外から侵入する土埃がないので掃除が楽と言っています。
(11)高気密の影響で外の騒音がかなりシャットアウトされるため、以前の家と比べて室内は極めて静かです。普通程度の雨の場合、1階では雨音が聞こえないので、外を見るまで雨が降り始めた事に気づかない事がたびたびあります。秋など虫の鳴き声が聞こえず、寂しいくらいです。
(12)「暑くも寒くもない家に住むと気温の変化に適応できないひ弱な子供ができてしまう」という方もいますが、そう言う方は決まって高気密高断熱住宅に住んだ事のない人です。この快適さは一度味わうとやめられなくなりそうです。人それぞれ考え方が違うのでどちらが正しいという事はないと思いますが、私は「家は修業道場ではないから快適な方がいい」「暑さや寒さはどんどん外に出て体感すればいい」と考えています。例えば夏に家にいると快適で夏バテしないので、「外に出て汗をかく運動をしようか」とか「公園にでも行くか」という気力がわきます。実際問題、我が家の子供達は元気一杯です。
(13)いい所ばかり言っているようですが、私はナイスハーティ・ホームの経営者でも営業でもありません。本当に今のところ、以前住んでいた普通の建て方の家と比較して驚くほどいい事ばかりで、大変満足しています。高気密・高断熱仕様を選択した事と、丁寧な施工を実施していただいたナイスハーティ・ホームを選択した事を家族全員から喜ばれています。
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