「つれづれに思うこと」

 

第3回「サクラ大戦歌謡ショウ『海神別荘』リポート」

 

去る8月17日。

公演5周年にして初めて、「サクラ大戦歌謡ショウ」を観劇に行って来ました。

その存在は知っていたものの、特に興味を持ったのは昨年のことで、ことしに入ってから、これまでの「愛ゆえに」「つばさ」「紅蜥蜴」「アラビアのバラ」を、すべてDVDで観ました。

お友達に勧められて「どりゃどりゃ…」と、最初に手にしてみたのが「紅蜥蜴」。

観てみると…これは面白い!

まず、何よりも、さくら・すみれ・紅蘭・マリア・カンナ・アイリス・織姫・レニ・かえでさん・大神隊長といった役を、すべて実際の声優さんが演じておられるのが凄いところです。このため、違和感がまったくなく、自然に「サクラ大戦」の世界に入っていけます。歌謡ショウは、第3回の「紅蜥蜴」以降、その形が固まって、前半は花組版「新喜劇」とも言うべき、笑いあり、人情ありのお芝居、そして、休憩をはさんだ後半が、帝国歌劇団・花組演じる劇中劇といった構成になっております。

オリジナルの声優さん演じるキャラクターたちは、もちろん、体格・年齢などのミスマッチがあるのですが、それをも逆手にとって笑わせてしまう。そして、後半の劇中劇などを観ていると、キャラクターそのものにも見えてくる。

歌、そして踊り、演技と回を重ねるごとに練られ、研ぎ澄まされ、レベルアップしていく。これは、「サクラ大戦」というゲームのメディア展開の一部…などという小さな規模に留まらず、一般の人が観ても楽しめること請け合いの、一大エンタテインメントであると思います。

 

さて、前置きが長くなりましたが、当日のレポートを。

17日の公演は夜公演で、開場は17:30でした。私を歌謡ショウの深みに引きずり込んだ…もとい(笑)、素晴らしい世界を教えてくださったお友達と一緒に17:00過ぎに、新宿厚生年金会館に到着しました。

相当の混雑を覚悟していたのですが、思ったほどぎゅうぎゅう…という感じはしませんでした。たぶん、私の職場が、常にイベント会場のような人ごみに溢れる…という特殊な環境下にあるからでしょう(笑)。

敷地に入って早々、入り口付近にコスプレのおあにいさん、おねえさんを発見。うーむ…コスプレを目の前で観るのは初めてですが、色んな意味で凄い。

あの格好で会場まできたのかな…いやいや、ここで着替えたんだろう、衣装手間がかかってるね…高そう、などと相方と話しつつ、開場を待つ列の最後尾に並ぶ。

ここで嬉しいハプニング。

開場を前に、ダンディー団の3人と劇中のすべての作曲を手がける田中公平氏が現れ、握手に応じてくれたのである。私はちゃっかり全員と握手を果たし、すでにこの段階で大満足(笑)。田中公平氏といえば、サクラに限らず、あらゆる作品で有名なお方。お目にかかれて嬉しかったです。

 

さて、開場となり、えっちらおっちら進みながら、まずはグッズ売り場へ。記念にテレカがほしかったのだが、2種類とも売り切れ。じゃあ、松原氏のポスターでも…こちらも売り切れ。泣く泣く、リストバンドとミニタオルで我慢しました。もちろん、マリアの(笑)。

厚生年金会館は初めてでしたが、意外に小さいというのが中に入っての印象。昔、中学の合唱コンクールなんかで使った会場の方がよほど大きいくらい。でも、2階席もあるので、全体像はまた異なるのでしょう。私の席は1階の右前の方でした。

席に着くと、意外なほど舞台が近く見える。こんないい席がとれたのも、この日の相方、お友達のKちゃんのおかげです。本当に感謝。

さらに、Kちゃんが購入されたパンフを見せてもらいながら(笑)、時間を過ごしていると、サクラ生みの親の1人、プロデュースを手がける広井王子氏が前説に登場。

この人、やっぱり井上陽水氏に似てるなあ…とか馬鹿なことを考えつつ、前説から笑わせてもらいました。実は、間接的にではありますが、ネットでやり取りをしたこともあるご本人を目の当たりにするというのは、なんとも不思議な気分。

来年からは「歌謡ショウ」ではなく、「スペシャル歌謡ショウ」だそうな(笑)。ネットで、歌謡ショウは今年限り…とお騒がせでしたが、無事スポンサーも見つかったようで、よかったです。

 

いよいよ開演。

まずは田中氏が登場。

大拍手に迎えられ、オープニング「花組レビュウ」の演奏が始まります。そして、おなじみ横山智佐さんの声とともに、幕が上がる。

さすがは生!

音響・照明・迫力と臨場感満点。乱舞するスポットの中に現れる、横山智佐(さくら)、田中真弓(カンナ)、富沢美智恵(すみれ)、高乃 麗(マリア)、西原久美子(アイリス)、渕崎ゆり子(紅蘭)、岡本麻弥(織姫)、伊倉一恵(レニ)(敬称略)。

正直、感激でした。だって、普段CDやゲームといった媒体を通してしか聞けない、見れない方々が、目の前で踊って歌っているのですから。

中でも、私にとって感動だったのは、EVE関係の多くの声優さんのお声を聞けたことでしょう。

真弥子の岡本さん、シリアの高乃さん、香川の渕崎さん、本部長の野沢さん、雄二の陶山さん、モニカの折笠さんと、インスピレーションを刺激される、そうそうたるメンバーでした。私は特に織姫役でもある岡本真弥さんと、マリア役でもある高乃麗さんばっかり見てました(笑)。

 

本編は、これからDVDを買う人のために詳述はさけますが、カンナのギャグ、すみれの高笑い、アイリスの愛らしさ、紅蘭のお約束的発明、織姫の変な日本語(笑)、レニの数少ないボケ(笑)、大神の天然ボケ(笑)、かえでさんのお茶目な発言、ダンディーのボスの渋すぎる声、薔薇組の妖しい踊り(笑)と、ことしも期待を裏切らないものでした。

しかし、「カンナの妄想」のことしの犠牲者はマリアだったのね(^_^;)。高乃さん、プリティでした(笑)。

そして、特別出演の野沢さんの一馬、日替わりゲストには島崎俊郎さんで、思い切り楽しませてもらいました。しかし、「アダモちゃん」のギャグは、最近の若い人は知らんのでは(笑)。

 

今回、特に感じたのは、歌のレベルアップ。昨年と比べても難しい曲ばかりだったのに、圧倒的な声量をホール内に響かせ、観客を魅了してくれました。

そして、そして、人情劇で前半最大の盛り上がりのあと、5周年記念の「花組祝い太鼓」。これは凄い。ホントに凄い。歌も踊りも台詞も演技も、超えるべきハードルは高く、数多かったにも関わらず、太鼓の練習まで…。努力、努力の積み重ねが垣間見える舞台でした。

そして後半。

うってかわってシリアスな舞台。ですが、この劇中劇、歌謡ショウのタイトルにもなっている「海神別荘」のレベルはめちゃくちゃ高かったです。

出るわ出るわの文語体での長ゼリフの数々。淀みなくつらなる言葉に、まったく感心させられました。凄い!

そして、後半始まってからの幻想的な世界は、地道なセリフの積み重ねと、荘厳な音楽によって深みを増し、主役のマリア・さくらの白熱の演技によって、その世界観の中に引きずり込まれました。

正直、反響とバックグラウンドのため、すべてのセリフが聞き取れたわけではなかったのですが、それでも、泉鏡花の「海神別荘」の世界観を体感させてしまうというのは、本当に貴重な経験であり、新鮮な驚きでもありました。

物書きの端くれとしても、本当に来て良かったと思います。

クライマックスの感動は、たとえもう一度DVDで見ても、絶対に味わえないと思います。アンコールのあとも鳴りやまない拍手の嵐と、むんむんとした熱気に、「歌謡ショウ」の持つ、「力」を感じました。

千秋楽も見たかったなあ…。

 

とにかく、色々な意味で、最高の体験をさせて頂きました。

出演者のみなさま、舞台を作り上げた関係者の方々、そして、この歌謡ショウを教えてくれたKちゃんに感謝したいと思います。

来年の「スペシャル歌謡ショウ」にも、必ず行きたいと思いました。

 

第2回「サクラ大戦3ヴーカルコレクシオンに思うこと」

やっと買えました(^^;)。地元のがあったりしますね、やっぱり。しかも中古(笑)。

 

聴いてみて感想など…。
うーん、やっぱり巴里撃と帝撃では、貫禄が違う。明らかに歌い慣れてますね。
…っていうか、巴里撃のみなさん、声質的に一番苦手な感じの歌がちょうどきちゃったという感じがします。日高さんしかり、喜久子さんしかり、島津さんしかり。どの歌もクセがありすぎのような気がしました、今回。いや、「御旗のもとに」「未来」が歌い上げる歌だったので、余計にそう感じるのかも。

「祈り」…日高さんって、こんなに歌ヘタだったかな(^^;)と、あれっと思っいました。結論から言うと、日高さんらしさがないです。ちょっと音外してるのが気になりました。特にサビが苦しかった。歌詞と曲がイマイチ、マッチしてない気がしました。

「エロイカ」…本編で曲聴いた時から心配してましたが、やっぱり…という感じでした。冴子さんにこういう歌を歌わせちゃいかんと思いました(^^;)。どっちかというと、勇壮に歌う感じよりも、「未来」のように朗々と歌い上げる感じの方がいいと思いました。

「192455631」…これも、曲聴いて心配してました。いや、お姉ちゃん、こういう歌好きそうですけど(笑)。女神さまっで「追憶〜nostalgia〜」を聴いてしまったので、余計にそう感じてしまいました。スゲー、ムズカシイ歌ですね、これ。

「いっしょに歩こう」…いかに小桜さんといえど、キーが高すぎると思います(^^;)。ある意味、コクリコらしいとは思いますが。歌詞はかわいくていいんですけどね。

「心の傘は」…く、暗い(^^;)。いや、曲聴いた時から覚悟はしてましたけど。しかしながら、巴里撃メンバーの歌の中では、一番、声質的に合っていたと思います。鷹森さんは、こういう曲が合いますね。いや、ナディアの歌はちょっと(^^;)。

「センチメンタルな…」…今回、文句無しの一番デキだと思います。歌詞もいいですが、曲も最高ですね。こういう曲好きです。組み合わせ的にも田中さん、高乃さん、渕崎さんとキーのバランスも最高でした。やっぱり高乃さんは歌上手いっす。

「君偲ぶ歌」…さくらの怨念が籠もっている歌だと思いました(笑)。冗談はともかく、やはり帝撃組はデュオ、トリオだけあってパンチが違います。呼吸もバッチリですし。

「心の置き場所」…岡本さんの歌が聴けて幸せっす(笑)。実はレニと織姫のデュオって初めてでは?これも曲・詩ともにいいです。こういうしっとりとした歌を歌わせたら、お二人とも天下一品ですね。声質のバランスも絶妙!

 

巴里撃にはきついこと書いちゃいましたが、総評として今回、帝撃組の方が明らかにいい曲もらってると思いました(笑)。本編での扱いの罪滅ぼしか?(^^;)巴里撃の方は、企画モノっぽいというか、明らかに歌にするのがムズカシイ曲に詩を付けたな…という気がしました。次回は、もう少し各人の声に見合った曲が聴いてみたいです。

しかしながら、今回のアルバムは「サクラ大戦3」を良く表していたと思います。色々な意味で。
帝撃組の歌の方に強く惹かれるのは、やはりそれが「みんなで舞台を作って」きたチームワークというか、家族のような絆を感じるからだと思います。恋愛うんぬんだけでなく、なにより大神を媒介とした仲間の横の繋がりが素敵だと思うのですよ、私は。
彼女らの歌を聴いた時、なんともいえない温かいものを覚えます。そういう意味では、やはりサクラ3の方向性は、ちょっと違うかな…とあらためて感じました。

あと、私的にアルバムに折笠さんの歌が入ってないのは悲しいです、やはり。まあ、かえでさん全然、出番なかったからやむを得ませんが…。

どうでもいいけど、アイリス。「乙女ぇ♪」はないでしょう(笑)。むしろアイリスらしくて笑えました。

追記:ジャケットの藤島氏のイラスト、めちゃキュートです。特にコクリコ。エリカ別人のような気がする(^^;)。

 

第1回「枯堂夏子とわたし」

作詞家、枯堂夏子女史をご存じですか?

「天地無用!魎皇鬼」や「エルハザード」をはじめとするAICのアニメーションの歌は、ほとんど女史が手がけています。

この人の歌は、なんというか凄い。上手い表現が見つからないのだが、色々な意味で「普通じゃない」のだ。この人の詩を聴いて「変だ」と思うとき、すでにその人は「既成概念」にとらわれてしまっているのかもしれない。

確かに、変な歌多いですよ?(笑)。タイトルからして普通じゃないし。一例をあげると、「今さらセキツイ動物」「わたしの彼はすし職人」「風下に、てやんでえ!」「浪花男に手をやいて」などなど。

でもね。そこに込められたメッセージを理解したとき、この人ってスゴイ、と思うのですよ。

たとえば、声優・折笠愛さんのアルバム「淑女超特級」をプロデュースした際のコメントがあるのですが、これをまず読んでみてください。

 

「淑女」(つまり、しとやかな女)の名を借りて、女は長年男をしばりつけてきた。「女は弱い」という大嘘を盾に、女は男を働かせ、自分だけは人間らしい人生を送ってきた。

男は奴隷で、女はご主人様。それは有史以来、未だにまるで変わっていない。奴隷には力がいるが、ご主人様には力はいらない。弱く見えるもののほうが、本当は強いのだ。

有史以来、男はずうっと女のために働いてきた。「社会」とは奴隷が作った政治・経済機構のことであり、歴史とはその変遷のことである。だから「社会」にエライ女がいないのも、歴史にあまり女が登場しないのも当然のことと言えるのだ。

「女性差別」などという訳のわからない言葉があるが、「社会」とは奴隷社会のことであり、そんな中にご主人様が紛れ込んだら、奴隷仕事を本気でやらせようなどと優しい奴隷が思う訳もなく、「じゃあお茶くみでもなさいますか」となるのは当然のことである。

「淑女超特級」というタイトルは、文字通り「淑女を超える特級の淑女」のことである。つまり従来のいい男を奴隷にするいい女のことではなく、男を解放する本当の意味でのいい女のことを言っているのである。

このアルバムのテーマは「男性解放」である。男はまだ、自分がしばられていることにも気付いていないだろう。女のために働かされていることにすら気付いていないだろう。でも、定年後の離婚、人妻の売春、女子高生愛人、子供を捨てる母親等のニュースを耳にするたびに、それらがサブリミナル効果となって、漠然と「なんかあるぞ」と思っているに違いない。

「借金で首吊るオンナはいない」……女は社会なんかに生きていない。女は本音で生きている。女は生まれたときから自由。不自由なのは男。

それをちゃんと教えてあげる女。これこそ「淑女」を超える特級の淑女。「淑女超特級」なのである。(原文ママ)

 

いかがでしょうか。

「へえ…」と思う方、「なんだ、そりゃ」と憤慨する方、いろいろいると思いますが、中には「ほほう…」とニヤリとする人もいるかも。

実際、かなり強烈な印象なので、不快感を受ける人も多いことでしょう。しかし、この人の書いた曲を色々と聴いていると、「発想の転換」だなぁ、と思うのです。かといって、既存のものにとらわれないだけの「破天荒」なはちゃめちゃ作詞家だと思ったら大間違い。私は「本質とはなにか」ということを常に問い掛けてくる人だなと感じました。

たとえば、同じくブロデュースを手がけた、声優・小桜エツ子さんのアルバム「それでいいのだ」から、一曲引用させて頂きます。

 

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「99人の敵」

歌:小桜エツ子(作詞:枯堂夏子/作曲・編曲:岸村正実)

 

おいしいソバ屋が まるでない アンアン
おもしろいテレビが まるでない アンアン
読みたい雑誌も まるでない ノンノン
聞きたい歌も まるでない アンアアンアアンアアンアアン

なのに世の中 まわってる
知らん顔して まわってる
つまらん奴らが まわしてる
大きな顔して まわしてるから

…キミの肩身は狭くなる!

99人敵がいる アンアン
おもしろいことほど やりにくい アンアン
みんながきみを 嫌うなら アンアン
きみは正しい 美しい アンアアンアアンアアンアアン

だけど世の中 まわってる
知らん顔して まわってる
つぶされそうでも みじめでも
死にたくなっても 死なないでいて

…きみはぜったい 凄い奴!

99人敵がいる アンアン
おもしろい奴には 敵がいる アンアン
99人敵がいりゃ アンアン
きみはヤツらの 救世主 アンアアンアアンアアンアアン

いつか地球を 止めてみて
きみの力で 止めてみて
つぶされそうでも みじめでも
死にたくなっても 死なないでいて

…きみはぜったい 凄い奴!
…きみはぜったい おもしろい!
…きみは正しい 美しい!

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なるほどな、と思いますね。

コメントに、「どんなものも、少なくとも99%は、なんにも考えてない人たちが作ったいいかげんなものなのかもしれません。でも、それが世の中だというような顔をしている。彼らに理解されずにいじめられても、死ぬこたぁありません」とあります。

政治にしろ、TVにしろ、流行にしろ、歌にしろ、ファッションにしろ。

オピニオンリーダー、或いはマスコミが「いい」といえば、それがすべてになってしまう。本当のことをしようとしている人が、「バカじゃないの」「かったるい、適当がいいんだよ」って目で見られる。そういう現象って、そこここにある気がします。

それでいて、金になる、視聴率がとれる、人気が出るということになると、こぞってそれに群がる。そういうのが約30%を超えると、ごく少数派が「変人」のように扱われる。残りの60何%は傍観あるいは恭順することで、30%の強硬派を利する。そういう構図。いやです。

99人の敵というのは、言い得て妙なタイトルだと思いますね。

 

さらにもう一つ、同じアルバムより、

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「かえろうよ」

歌:小桜エツ子(作詞:枯堂夏子/作曲:前田克樹/編曲:岸村正実)

 

疲れた日には
立ち止まって
少年のあなたと
話そうよ

かけっこだって
速くなかった
だけど だれよりも
やさしかったよ

あのころの あなたの心に
かえろうよ

悲しい日には
瞳とじて
少年のあなたと
遊ぼうよ

女の子とは
口もきけない
だけど だれよりも
正直だった

あのころの あなたの心に
かえろうよ

かけっこだって
速くなかった
だけど だれよりも
やさしかったよ

あのころの あなたの心に
かえろうよ

 

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ノスタルジックなこの曲ですが、わたしはこの曲を聴くと、日本の今を思わされます。

「あなた」を「日本」に、あるいは「日本人」に置き換えてみましょう。

モノなんかなくたって、心は豊かだった。

カネなんかなくたって、小川のせせらぎに、セミの声、土の匂いがあった。

子供たちの無邪気なはしゃぎ声が、あぜ道に溢れていた。

 

ところ構わず携帯電話をいじくり回し、大声でがなり立てる少年少女。

周りがどんなに混んでいても、平気で携帯を耳に当てて駅の階段を下りるオッサン。

「優先席」など存在自体、知らなさそうなバカップル。

平気で駐禁ゾーンに車を置くオバサン、後ろから車が来てても平気でドアを開けるタクシー運ちゃん。

高い外食にジャンクフード、外国産よりまずい国産野菜。

校門を閉ざし、警備員を動員し、監視カメラを設置しなければならない小学校。

外よりゲーム、学校より塾の子供たち。

そんな「いま」を見ていると、本当にそう思えます。

 

ひとりひとりがほんの少し、考え方を変えたら。

ほんの小さな思いやりを思い出したら、日本はあの頃に戻れるのかもしれない。

 

 

 

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