G-NET 最新厳選★建設系企業情報

 

大成建設/3カ年経営計画/14年度営業益3割増、有利子負債は3千億円未満に(日刊建設工業新聞)よりH24.05.15紹介
 大成建設は、12〜14年度の中期経営計画を策定した。3年間を持続的発展に向けた「経営基盤の構築期間」と位置付け、収益力の強化や既存分野の高付加価値化、建物の維持管理やPPP・PFIなど新分野の開拓に取り組むとした。14年度の連結営業利益を11年度比3割増の470億円、連結有利子負債残高は3000億円未満に抑えるなど財務体質も強化する。
 本業の建設事業では、土木の収益力を向上させる一方、建築の高い収益力を維持。海外事業は強みを生かせる地域や分野に特化し、収支・施工管理の体制強化に力を注ぐ。

 

西松建設/3カ年経営計画/14年度受注高2600億円目標、新規事業に注力(日刊建設工業新聞)よりH24.05.11紹介
 西松建設は10日、12〜14年度を対象とした中期経営計画を発表した。国内の収益力を高めると共に、海外事業や開発・不動産事業、野菜生産をはじめとする新規事業の対応を強化し、14年度に連結ベースで建設事業受注高2600億円(11年度2565億円)、売上高2770億円(2639億円)、営業利益35億円(26億円)、経常利益35億円(34億円)を目指す。
 14年度の建設事業受注高目標の内訳は、土木事業1030億円、建築事業1570億円。土木事業では、総合評価落札方式が採用される工事に組織的に対応していくほか、施工協力会との連携をさらに深める。海外の土木事業について、リスク管理を徹底しつつ、体制を拡充し、350億円の受注を目指す。
 建築事業では、コスト削減の一環として海外調達などに取り組み、利益率を高める。営業面では、耐震補強工法の提案活動に一段と力を入れる。開発・不動産事業では、PPP関連や東日本大震災の復興に役立つ事業に力を入れ、14年度に22億円の売上総利益を達成したい意向だ。新規事業としては、玉川大学と取り組んでいる野菜生産事業を震災被災地の復興や、地域活性化のモデルとして積極的に提案していく。パネルメーカーと提携した上での太陽光発電の導入などにも取り組む。


清水建、今期純利益7倍の100億円(asahi.com)よりH24.05.11紹介
 清水建設は10日、2013年3月期の連結純利益が前期の約7倍の100億円になる見通しだと発表した。不振だった建設や不動産事業を手がける子会社の業績が回復する。前期にあった保有株式の評価損がなくなることなども利益の押し上げ要因となる。
 売上高は6%増の1兆4200億円。前期に受注した東日本大震災の復興工事の売上高への寄与は100億〜200億円になりそうだという。営業利益は22%増の215億円。施工中の工事のコストを削減するなどし、完成工事総利益率(単独)は5.8%と前期から0.1ポイントの改善を見込む。
 記者会見した黒沢成吉副社長は、福島第1原子力発電所事故に伴う放射性物質の除染事業など復興需要について「労務費の上昇もあるので、大きな利益が出る話ではない」と話した。
 同日発表した12年3月期連結決算は売上高が前の期比2%増の1兆3361億円、純利益は87%減の14億円だった。


安藤建設/配筋の品質確保にBIM活用/CGと現場写真を合成・照合(日刊建設工業新聞)よりH24.05.02紹介
 安藤建設は、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を建築工事の配筋検査に活用する新技術を実用化した。配筋の3次元BIMモデルと、現場で撮影した配筋写真を合成し、違いがあるかどうかを照合する。一般製造業で用いられている機械化生産システムを配筋検査に応用。品質保証の見える化を可能とし、配筋検査の効率化も実現した。
 配筋検査システムでは、デジタルカメラで撮影した配筋の画像を、静止画でありながら奥行きや属性などの情報を持った「EPixファイル」と呼ばれるデータに変換する。この画像データとあらかじめ作成した配筋BIMモデルを画像合成で照合し、図面通りになっているか品質を検査する。
 配筋BIMモデルは、構造計算の解析結果をそのまま構造図に転換するソフトを利用し作成。建物全体の3次元モデルデータから対象部分だけを取り出し、品質保証検査を行うことができる。現場で撮影した写真と3次元コンピューターグラフィックス(CG)を照合し、図面通りに作業が行われたかどうかを確認する仕組みによって、同社は「発注者や設計事務所にも分かりやすい配筋の見える化が実現できる」としている。
 既に病院と住宅、2件の建築工事に同システムによる配筋の品質保証検査を適用。業務の効率化や生産性の向上などにつながったという。今後は、照合精度のレベルアップを図るとともに、実寸法のBIMモデルを建設現場で投影する3次元プロジェクターとの連携など、技術の高度化を目指す。システムの有効活用によって、施工品質と顧客満足度の向上につなげる。配筋の品質保証検査は、現場で撮影した写真と図面を目視で照合し、間違いがないか確認していた。作業には時間と労力が必要で、効率化が求められていた。


戸田建設/建築生産システム改革へBIM推進/2年間でワークフロー構築めざす(日刊建設工業新聞)よりH24.05.02紹介
 戸田建設は建築部門で設計、積算、施工の各工程にBIM(ビルディングインフォメーションモデリング)を取り込む活動を加速させる。3月1日付で建築本部に新設したBIM推進室が先導役となり、各工程での3次元データの活用方策を検討。今後2年をかけて課題の洗い出しと対応策の具体化、ワークフローの構築などを進める。設計・施工案件での実用化も拡大する。
 BIM推進室は専任・兼任合わせて11人の陣容で始動。意匠、構造、設備、生産の各設計や積算、機材、工事技術のエンジニアを集めた。同社が建築工事での3次元データ活用に取り組み始めたのは07年。直近では、社内にクロスファンクショナルチーム(CFT)を組織して実施案件にBIMを試行導入。メリットやデメリットなどを検証した上で、生産システム全般への展開について検討してきた。
 推進室を新設して取り組みを本格化させることで、設計から積算、施工、維持管理までのワークフローをBIMに取り込む可能性を探り、より合理的で効率的な生産システムの確立を目指す。まずは意匠、構造、設備の各設計プロセスでデータの統一を図り、発注者へのプレゼンテーションや合意形成で3次元BIMモデルの活用を拡大する。
 3次元データを設計や積算に展開してCGや図面を作成するのに加え、施工現場でどう活用していくかも検討を深める。BIMを試行導入したS造の事務所ビルは昨年度中に実施設計まで完了。本年度は施工に入ることから、引き続き工事を通じて活用方法を探る。今後の展開について、山本嘉彦BIM推進室長は「12〜13年度の2年間でワークフローづくりにめどを付け、必要なテンプレートの洗い出しなど、基礎を固める取り組みも進める」とし、BIMのメリットを最大限に生かせる活用法の具体化を急ぐ考えだ。検討過程では、設備や鉄骨など専門工事会社の協力も不可欠なため、協力会社組織などを通じ活用策の検討に加わってもらう。社内教育についても、本社や支店の技術者を対象としたトレーニングを段階的に行っていく方針だ。


高速道路2社/大深度トンネル用立坑、東名側で12年度着工/外環道・都内区間(日刊建設工業新聞)よりH24.04.24紹介
 東日本と中日本の両高速道路会社は、国土交通省の事業許可を受けた東京外かく環状道路(外環道)都内区間(東京都練馬区〜世田谷区、約16キロ)の整備で、トンネル換気設備の検討業務などに着手する。1・3兆円に上る総事業費のうち、両社が有料道路事業者として行う事業の規模は約2500億円で、日常的に管理が必要な舗装や設備工事を実施する。検討業務では、国交省が整備する40メートル以深の大深度地下トンネル用の換気設備について、設置個所や能力などを検討する。中日本高速会社では、世田谷区側のシールド発進立坑の建設工事にも着手する予定だ。
 外環道都内区間は、既設の大泉ジャンクション(JCT、東京都練馬区)から中央自動車道に接続する新設の中央JCT(仮称、東京都三鷹市)を通過し、東名高速道路との接続部に設ける東名JCT(仮称、東京都世田谷区)に至る約16キロ。用地買収費などを含めた総事業費は、1兆2820億円に上る。有料道路事業者として両高速会社が実施する事業費の内訳は、大泉JCT〜中央JCTの9・8キロを受け持つ東日本が728億円、中央JCT〜東名JCTの約6キロを受け持つ中日本が1735億円。
 トンネル整備などは、公共事業として国交省関東地方整備局が受け持つことになっているが、東名JCT部では、効率的に整備を進める観点から中日本高速会社が実施する。大泉JCT部も、用地取得完了後、東日本高速会社による施行に変更することになっている。今回の事業許可を受けて両社は本年度、コンサルタントに外注して換気設備の検討業務を行うほか、中日本高速会社では、交通運用、路線全体の設計・施工計画の検討なども実施するという。東名側で既に確保済みの用地で行う立坑の建設も12年度に着手する予定だ。
 公共事業を担当する関東整備局では、立坑やジャンクションの整備に必要となる管理用道路など準備工事に着手済み。今後、20年度までを期限とする厳しい全体工程の中で効率的に事業を実施するため、同局と両高速会社間では、事業の委託・受託などを含めた調整が行われることになるとみられる。


各社が中期経営計画スタート/海外や新分野に注力/首都圏重視の姿勢も(日刊建設工業新聞)よりH24.04.02紹介
 新年度を迎え、建設関連各社で中期経営計画が相次ぎスタートする。ゼネコン各社の計画は受注競争力の向上や利益重視の経営など従来の方針に加え、「海外シフト」や「首都圏重視」「震災復興対応」「新分野進出」などがキーワード。建設コンサルタントも海外展開の加速、事業領域の拡大を目指す方針だ。各社とも、先行きが読みにくい復興需要は別枠として計画を策定。建設投資の減少が不可避とみられる復興後をにらんだ強固な経営基盤の構築を急ぐ。
 ゼネコンで中期経営計画を既に公表しているのは、大林組、長谷工コーポレーション、東急建設、鉄建、淺沼組など。12年度からの4カ年とした長谷工を除き、いずれも3カ年の経営計画を策定した。大林組の計画は、海外事業の戦略的展開、技術の進化、新収益分野の発掘・育成を柱に据えた。海外展開は各社とも重点テーマに設定しており、鉄建が海外工事に対応した人材の育成に取り組むほか、東急建設は交通インフラの大型工事と東急グループの海外プロジェクトを狙う。長谷工も海外での収益拡大を検討する。
 エリア別の営業戦略では、地方の建設投資の減少傾向は続くと判断し、大型インフラ整備や民間建築投資が今後も見込まれる首都圏に狙いを絞った企業が目立つ。大林組は首都園の建築受注シェアの拡大を目指し、淺沼組も建築事業の重点を大阪から東京へとシフトさせる方針だ。東京・渋谷を地盤とする東急建設は、渋谷駅周辺の再開発事業に注力するとともに、首都圏でのシェア拡大を図る。長谷工は分譲マンション事業で工事受注シェアの維持に力を入れるとともに、首都圏の営業エリアを広げる。住宅やリフォームなどサービス関連事業も強化する方針だ。
 建設コンサルタントでは、日本工営と建設技術研究所が3カ年の中期経営計画を公表済みだ。日本工営は海外や環境・エネルギー関連事業など新たな事業領域を開拓。既に1月から計画が始まっている建設技術研究所は海外連結受注高50億円を目指すとともに、調査・建設コンサルタント事業では港湾や上下水道など未参入分野への展開を検討する。


LIXIL/住宅リフォーム需要獲得へ体制整備/7月からフランチャイズ方式始動(日刊建設工業新聞)よりH24.03.23紹介
 LIXILは、国内事業を強化する一環としてリフォーム市場の喚起と需要獲得に向けた体制を整備する。エンドユーザーとの接点になる住宅リフォームの施工店網を再編し、7月からフランチャイズ(FC)方式の「LIXILリフォームチェーン」を始動させる。工務店などを対象としたボランタリーチェーン(VC)として、約9400店が加盟する「LIXILリフォームネット」も4月からスタートする。リフォームチェーンの合計工事高は15年度までに1000億円の達成を目指す。
 同社はサッシや外構、水回りの工事店で構成するFCとVCを合わせて約1万店の体制を整え、国内リフォーム市場で攻勢を掛ける。LIXILとの共同で事業展開するFCは、既存の施工店網を再編し、より高性能・高機能な住環境の提供を目指す「住まいプロホームウェル」と、同社の認定専門員がライフスタイルに合わせてリフォームプランを提案する「住まいコンシェルLIFE」の二つで構成する。
 加盟店数を現状の410店から600店に拡大。多様化する顧客の要望にきめ細かく対応する体制・能力を整え、合計工事高を今後3年間で480億円から1000億円に引き上げる。VCは、LIXILが工事店の事業を支援する形態を取る。水回り、エクステリア、窓まわりの各分野でマイスター認定制度を開始し、顧客が施工店を選ぶ場合の目安にしてもらう。加盟店数は現状の9400店を1万店まで拡大する。LIXILブランドを活用しながら、地域ごとに営業・提案活動を展開することになる。
 国内の住宅市場は、新設着工が低迷する一方で、リフォーム需要が伸びている。政府の新成長戦略では、6兆円規模の住宅リフォーム市場を20年までに、12兆円まで拡大する目標が設定されている。同社はリフォーム向けの住設・建材商品の品ぞろえを充実させるとともに、全国に広がる販売・施工網をフル活用して、住宅リフォーム市場でのシェア拡大を目指す。品ぞろえの充実や販売・施工店網の整備と合わせ、安心してリフォーム工事が行える環境を整える方策として、工事費込みのパッケージ商品の提供や優良業者の紹介などにも取り組んでいく。


大林組/3カ年経営計画/14年度に売上高1・5兆円、不動産・創エネ事業推進(日刊建設工業新聞)よりH24.03.15紹介
 大林組が4月に始動させる3カ年の新中期経営計画の全容が14日、明らかになった。首都圏の建築受注シェアの拡大や、防災・減災につながるインフラ整備に注力するなど、中核の建設事業を強化。さらに技術開発・不動産・国内外新規事業などに3年間で1500億円を投じ、「創エネ」事業や、不動産賃貸・分譲事業などを推進する。14年度の業績目標を、売上高1兆5000億円(11年度見込み1兆2800億円)、営業利益450億円(280億円)、経常利益470億円(285億円)と設定した。
 新計画は、海外事業への戦略的展開、技術の進化、新収益分野の発掘・育成を柱に据えた。建築事業は、経営の基幹分野として収益力を組織的に高めていく。首都圏の営業体制の整備を進めるのに加えて、需要が旺盛な東南アジア、北米、中近東を重点エリアに位置付けた上で海外事業を拡大する。土木事業は、工事受注に加えて、インフラの企画・調査、設計、維持管理・更新からの収益を拡大する計画。可動式防潮堤などの技術開発を推進し、東日本大震災で甚大な被害が出た三陸地方沿岸の復興や各地の防災対策に貢献する。海外の重点エリアは、▽北米▽オセアニア▽中近東▽東欧。中近東は、既存の拠点機能を生かし、トルコやアラブ首長国連邦・ドバイなどで事業と利益の拡大に取り組む。
 3年間の投資計画の内訳は、▽工事機械、事業用施設=150億円▽技術開発・情報通信技術=400億円▽不動産賃貸=600億円▽同販売・分譲=150億円▽国内外新規事業=200億円とした。開発事業分野を含めた主な取り組みをみると、賃貸事業は、収益が見込めるビルの建て替えや自社開発を行い、売上総利益額を、11年度見込みの75億円から14年度には120億円に高める。昨年完全子会社化した新星和不動産の保有ストックの有効活用も進める。
 地熱発電のモデルの検討や海外火力発電所の施工に向けた提携の検討も進める。新収益分野への取り組みとして、医薬品や食品施設に対する設備関連のソリューション提案を組織的に行っていく。PPPやコンセッション事業は、子会社との相乗効果の発揮や海外展開につながると見ており、事業スキームの検討・展開を急ぐ方針だ。


竹中工務店/11年12月期決算/受注高反転12・3%増、売上高は1兆円割れ(日刊建設工業新聞)よりH24.02.29紹介
 竹中工務店が28日発表した11年12月期決算は、建設受注高(単体)が7250億円と前期比12・3%伸びた。耐震化やリニューアル関連の受注が好調だったほか、技術営業の強化で特命受注や設計・施工一括受注が増加。07年以降の減少傾向に歯止めがかかった。
 一方、連結売上高は前期の受注減が響き、連結決算の公表を始めた98年以降初めて1兆円を割り込んだ。特命工事比率(単体)は53%(前年同期47%)、受注工事の自社設計比率(単体)は57%(43%)に上昇し、6割の目標をほぼ達成した。海外受注高(連結)は888億円と好調だった前期並み。震災復旧関連工事は265億円あった。単体の完成工事総利益(粗利益)率は前期と同じ6・9%を維持したが、減収の影響で利益は落ち込み、最終的には減益となった。
 12年12月期は単体建設受注高を3%増の7500億円と設定。単体の粗利益率は労務費高騰も踏まえ0・2ポイント低い6・7%と見込む。


竹中工務店/超高層ビル解体で新工法初適用/最上部に全天候型作業空間(日刊建設工業新聞)よりH24.02.23紹介
 竹中工務店は、超高層ビルを安全に解体できる新工法を開発し、大阪市北区の旧ホテルプラザの解体工事に初めて適用した。帽子状の全天候型作業エリアを建物上部に構築し、最上階から下の階へと解体作業を進めるのに従い、作業空間も下降する仕組み。天井クレーンなどを備えた作業空間は本物の工場並みに作業効率が向上でき、高さ150メートルのビルに適用した場合、従来工法に比べ解体コストを1割程度低減できるという。
 新工法は建物に帽子をかぶせたような外観から「竹中ハットダウン工法」と名付けた。都市中心部に戦後建設された超高層ビルが今後解体期を迎えることから、跡地の新築プロジェクトの受注につなげるためにも優れた超高層ビル解体工法の開発が不可欠と判断し、04年から研究開発に取り組んでいた。建築物の解体には従来、屋上に重機を載せて上層から崩していく方法などが採用されてきたが、安全面から従来工法を適用できる建物高さなどに制約があり、騒音・粉じん対策も強化する必要があった。
 新工法は、超高層ビル最上部に屋根と壁面で覆った全天候型の作業空間をつくり、上から下へと安全に解体する手法で、どんな断面形状でも適用できる。作業空間は、昇降フレーム、支持機構、天井クレーン、開閉式屋根、外部足場、防音パネルで構成。昇降フレームは、解体ビル外側から内部の外周柱を支持機構でつかんで作業空間全体を支える。通常、昇降フレーム1本あたり、上下2フロアに支持機構を設置する。解体作業は、最初に作業空間を立ち上げ、カッターやワイヤソーでビルの梁や壁、柱をブロック単位に切断。最上部の作業空間で解体し、クレーンで開口部から1階まで順次解体材を下ろす。
 最上部の解体が終わると昇降フレームを1階分下降。駆動モーターとつないだ内フレームか、その回りを囲うように取り付けた外フレームを下降させた後、いったん上下3フロアの柱を支持機構がつかむ形になる。次に、解体するフロアの支持機構を撤去する。こうした一連のハットダウン作業を繰り返してビルを解体していく。旧ホテルプラザは高さ88メートル。新工法は最上階(23階)から5階までの解体に適用する。従来の解体工法に比べ工期を3カ月短縮でき、2〜3割の省人化も図れる見通しだ。


竹中工務店/社会基盤再構築への対応強化/4月に本部新設、総合特区に組織力(日刊建設工業新聞)よりH24.02.21紹介
 竹中工務店は、スマートコミュニティー事業や東日本大震災からの復興計画、国が指定した全国の総合特別区域(総合特区)などで今後行われる社会基盤の再構築に対応する本部を4月1日に新設する。地域・都市計画への提案や、環境に配慮した建築技術、地域単位のエネルギーマネジメント、ICTネットワーク構築などの営業展開を手掛けるほか、資源循環、環境保全事業も担う。多様化する社会基盤ニーズへの組織的な対応力を強化し、建築工事や関連事業の受注拡大を目指す。各事業・計画はいずれも「環境」をテーマにした街づくりになる見通しであるため、名称は「環境エンジニアリング本部」とした。エンジニアリング本部内に置き、本部長には樋口祥明氏が就く。
 具体的には▽地域、都市、街区計画などへのソリューション提案▽ゼロエネルギービル(ZEB)などの省エネ技術、環境配慮技術▽太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーやコージェネレーションなど分散電源の利活用▽統合的エネルギーマネジメントを実現するクラウド型BEMS(ビルディングエネルギーマネジメントシステム)の提案・導入▽データセンターを含むICTネットワークの構築▽バイオマスの利活用、廃棄物処理などの資源循環事業▽土壌汚染浄化・廃水処理などの環境保全事業−を手掛ける。
 これまでは環境・エネルギーや土壌環境、データセンターなど事業ごとに部署を設けていた。スケールの大きいスマートコミュニティー事業や復興計画などに今後取り組む上では、各技術を結集させ、多様なニーズに迅速に対応できる組織が不可欠と判断。本部の新設を決めた。
 また、3月1日には本社に「CSR推進部」と「CSR推進委員会」を新設する。本店や支店、部門ごとに進めてきたCSR推進活動を統合し、全社的な活動に発展させる。CSR推進担当の役員も設ける予定。


日立製作所/インフラ・建機など5グループに再編/製品・サービス一体提供(日刊建設工業新聞)よりH24.02.06紹介
 日立製作所は3日、4月1日付で機構改革を実施し、事業を「インフラシステム」「建設機械」「電力システム」「情報・通信システム」「高機能材料」の5グループに再編すると発表した。インフラシステムグループは、日立プラントテクノロジーなどが中核となって、各事業の川上から川下まで製品、システム、サービスを一体的に提供する体制にする。建設機械グループは、日立建機を主軸に海外展開に一段と力を入れる。
 中西宏明社長は3日、東京都内で記者会見し、再編の狙いを説明。インフラ事業については「いくつかの事業体をまとめることで、スマートシティーに代表される社会インフラの提供を進める。(改革によって)マーケットのニーズにきちっと応えられる」と強調した。日立が今回、再編に踏み切る背景には、インフラに対するニーズが世界的に高まる中で、欧米のインフラ系企業の部門統合や新興国企業の台頭が進んでいることがある。経営の単位を5グループとすることで、経営資源の集中や意思決定の迅速化を図り、グローバル競争を勝ち抜く考えだ。
 5グループのうち、インフラシステムグループには、社内カンパニー組織として、齋藤裕執行役常務が社長を務める「インフラシステム社」を設置。日立プラントテクノロジーなどと連携しながら、▽環境都市づくり▽昇降機▽産業用設備−などの事業を行い、需要の開拓も進める。同グループは▽スマートインフラ▽システムエンジニアリング▽コンポーネント−の3部門体制とし、火力・原子力・再生可能エネルギーやスマートグリッド関連の事業は、電力システムグループが手掛ける。
 4月1日付の機構改革では、5グループと連携して新しいビジネスの創出を目指す「社会イノベーション・プロジェクト本部」、アジア地域の事業を指揮する「日立グループ中国・アジア地区総裁」のポストも新たに設ける。総裁には森和廣代表執行役が就く。会見で中西社長は今回の再編について「横串を通すだけでは不十分で、しっかりとした組織が必要と考えた」と述べた。


ゼネコン、異業種とコラボ続々/新発想で技術開発や顧客開拓、イベント企画も(日刊建設工業新聞)よりH24.01.18紹介
 ゼネコン各社が異業種の企業と連携する動きが相次いでいる。互いに異なる分野の技術を持ち寄ることで、新発想の技術を生み出したり、技術開発のスピードアップを図ったりするのが主な目的だ。異分野コラボレーションでイベントを企画するケースも出てきた。異業種連携の広がりは、社内や建設業界だけで完結する従来型の技術開発や受注活動ではアプローチしにくかった分野や客層を対象とした新たな事業展開にもつながりそうだ。
 戸田建設は17日、電子部品メーカー大手の村田製作所と共同で開発した建築技術の第2弾を発表した。山田照明(東京都千代田区、山田光夫社長)も開発に加わった室内・タスク照明システムで、昨年12月に発表した第1弾の照明スイッチシステムに続き、村田製作所の無線通信技術を活用した。さらに、空調メーカーを加えた3者で無線とセンサーを活用した空調省エネ技術の検討に入った。戸田建設は異業種連携によって生まれた技術群をZEB(ネットゼロエネルギービル)実現につなげたい考えだ。
 前田建設は、13〜15日に開かれた自動車関連の展示会で日野自動車とコラボレーションした。展示ブースの一部デザインを前田建設の社内プロジェクト「ファンタジー営業部」が制作。同部に協力を依頼した日野自動車のトラックをPRした。ゼネコンの異業種連携は昨年から目立ってきている。鹿島は産業用ロボット大手の安川電機と、段ボールや紙袋などの梱包(こんぽう)を開封するロボットシステムを開発。清水建設は繊維メーカーのクラボウなどと共同でコンクリートの非接触型調査診断システムを構築した。
 IT分野での連携も多い。大成建設は米アップルのタブレット型多機能携帯端末iPad(アイパッド)などで図面を閲覧し、現場写真を図面上に添付できる建設現場向けアプリケーションを近く発売する。三菱商事と連携し、図面などを同社のASPサービスからダウンロードできるようにした。大林組は昨年8月、NECなどと、BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)のクラウドコンピューティング環境の構築で提携。竹中工務店も昨夏、同社の建物設備の新制御システムと日本IBMのクラウドシステムを融合させた省エネ技術を実際のビルに導入した。

 

住生活G、セコムと包括提携/LIXILニッタンを譲渡/防災・防犯で相乗効果(日刊建設工業新聞)よりH24.01.11紹介
 住生活グループとセコムは10日、包括的な業務提携を結んだと発表した。昨年8月に結んだ医療・介護や住宅改修、家事支援などの分野での業務提携を発展させ、防災やセキュリティー関連を中心とした既存事業の拡大、新事業の展開などにつなげるのが狙い。包括提携の一環として、住生活Gは消防用設備の販売や施工などを手掛けるLIXILニッタン(東京都渋谷区、板倉秀樹社長)の全発行済み普通株式を127億円でセコムに譲渡する。
 包括的業務提携で実行に移す方策の詳細は、両社で組織を立ち上げて具体的に検討する。住生活Gが持つ住設建材の商品やブランド、販売網などと、セコムが保有するセキュリティーサービスに関するノウハウ、国内最多の緊急発進拠点などを融合。シナジー(相乗効果)の発揮によって業容の拡大につなげる。
 住設とセキュリティーという両業界の最大手同士が関係を深めることで、より強固な事業基盤の確立、きめ細かいサービスの提供などが可能になるとみられる。住生活Gの事業会社であるLIXILにとっては、セコムが持つ一般家庭や企業とのセキュリティーサービス契約は、今後の市場拡大が見込まれる改修需要を取り込む上で大きな魅力になりそうだ。
 住生活Gがセコムに譲渡するLIXILニッタンの11年3月期の業績は、売上高約341億円、営業利益約9億円、経常利益約13億円、純利益約8億円。10日付で株式の譲渡契約を結んでおり、4月1日付で譲渡する。セコムは、連結子会社として能美防災をグループの一員に加えている。今後、消防設備や自動火災報知設備の分野で大きな力を持つことになる。既に提携関係にあったホームセキュリティーや住宅改修などの分野で、住生活Gは防犯や火災などのセンサーを組み込んだ住宅建材、設備機器など、他社との差別化が可能な商品開発を進めている。


展望2012/ゼネコン各社/「復興後」見据え動く、収益基盤を多様・安定化(日刊建設工業新聞)よりH24.01.06紹介
 東日本大震災の発生で建設業界にとっても激動の年となった11年が過ぎ、新たな年が始まった。震災復興事業が本格化する一方、欧州の経済危機の影響も懸念される今年は業界にとってどんな年になるのか。日刊建設工業新聞社は主要ゼネコンのトップにインタビューし、12年の展望を聞いた。震災からの復旧・復興に注力する力強いメッセージが相次ぐとともに、既に「復興事業後」を見据えているトップも多い。
 鹿島の中村満義社長は「(震災直後の)修羅場で日本企業が発揮した底力は、民間設備投資の回復にもつながり、需要が顕在化するはずだ。建設市場にとって明るさの見える年になると期待している」と業況を前向きに捉えた。清水建設の宮本洋一社長も「景気は読みづらい」としながら「建設投資は増える」と読む。大成建設の山内隆司社長は「今年は特に欧州情勢を注視する必要がある」と指摘し、「復興事業があるからといってバラ色の年にはならない」と表情を引き締めた。復旧・復興事業に対しては多くのトップが「最大限の人材を投入し、最優先で取り組む」(五洋建設の村重芳雄社長)姿勢を鮮明にした。復興に尽力することで「建設業が社会のために努力し、役に立っていることが(国民に)伝われば」(前田建設の小原好一社長)と考えるトップも多い。
 一方、多くのトップの発言からうかがえるのは、建設投資が上向くことへの「安ど感」と同時に、復興事業後に対する「危機感」があることだ。復興事業の発注で少なくとも向こう3年程度は建設投資全体が微増または横ばいになるとの見方が一般的。安全・安心の観点から民間を含む建設投資も再評価されつつある。ここで気を緩めず、この数年間に力を蓄えて復興事業後の市場環境の変化に耐え得る強固で多様な収益基盤を確立しておこうとの考えも共通する。
 大林組の白石達社長は成長戦略を海外に描き、事業全体に占める海外比率を25%まで高めるために「南米、アフリカを射程に入れていかねばならない」とエリア拡大を宣言。収益基盤の安定・多様化に向けたM&Aに力を入れる考えも強調した。鹿島の中村社長も利益の安定化を重視し、「売上高が減っても収益は変えない。(市況が悪化し)施工の利益が少なければ、開発など他のセグメントで補う」と語った。


12年仕事始め、各社トップあいさつ/震災復興に全力貢献/潜在需要も取り込め(日刊建設工業新聞)よりH24.01.05紹介
 12年の仕事始めを迎えた4日、建設業界各社のトップが社員に向けて年頭のあいさつを行った。多くのトップが、本格化する東日本大震災からの復興に全力で貢献する考えを強調。建設業の使命をあらためて胸に刻みながらの新たな年のスタートとなった。国内ではエネルギーや環境、防災など新たな需要が顕在化し、成長する国々ではインフラ投資が活発化している。こうした国内外の新たな建設需要をどう取り込んでいくかも問われる年になる。
 「潜在需要はいまだにたくさんある」とみるのは鹿島の中村満義社長。建築の建て替え需要や防災インフラ投資などに対し「受注活動のすそ野拡大と目標工事の獲得に前向きに取り組む」と決意表明した。今年、新本社ビルに移転する清水建設の宮本洋一社長は「先人たちの『匠の技と心』を正しく継承することの重要さ」を強調した上で、本当の「ものづくり」を実践し誇りと責任感を持って着実な歩みを重ねようと訴えた。
 「海外での事業展開」「福島の復活」「信用収縮への対応」の3点を重視するとしたのは大成建設の山内隆司社長。先々の予測が難しい状況の中で「トップ自らが確認した上で判断や決断を行う」強い決意を示した。劇的に変化した事業環境への適応が不可欠と強調したのは大林組の白石達社長。基幹事業の収益力の維持・強化に加え、新たな産業領域に進出する「収益基盤の多様化」を推進する方針を示した。竹中工務店の竹中統一社長は、激化する競争への対応力が十分に備わっていないと指摘し、「一つ一つの課題を着実に解決し一歩ずつ前に進み、いま一度『技術の竹中』の実績と誇りを取り戻す」と訴えた。
 設備工事業界では、昨年、本社を移転し全事業部を集約した三機工業の有馬修一郎社長は「部門を越えて新たな事業や発想が生まれることを期待する」と社員に呼び掛けた。不動産業界では、新しいキーワードとして「スマートシティ」を挙げた三井不動産の菰田正信社長が、「われわれの商品やサービス、ビジネスモデルを進化させ、イノベーションを起こしていかなければいけない」と強調した。


大林組/自社ビルに最新技術結集/ファサード利用の制振構法や低炭素型コンクリ(日刊建設工業新聞)よりH23.12.14紹介
 大林組は、子会社の大林不動産と建て替え工事を進めている東京・表参道の「青山大林ビル」(旧ビル愛称=ハナエ・モリビル)に同社の最新技術を結集する。耐震性と室内レイアウトの自由度を両立する制振システム「フラマスダンパーシステム」や、二酸化炭素(CO2)排出量を最大8割削減できる低炭素型のコンクリート「クリーンクリート」などを採用。次世代グリッド天井システムも導入する。災害時の備えにも万全を期すほか、建築デザインは周辺と調和させ、表参道エリアの新たなランドマークを目指す。竣工は13年3月の予定。
 投入技術のうち、「フラマスダンパーシステム」はダブルスキンやPCフレーム、太陽電池パネル、緑化パネルなどのファサードを制振装置の重りに利用するのが特徴。ファサードを制振ゴムで建物構造体に連結させ、制振システムとして機能させる。震度6強の地震の揺れを20〜30%低減させ、躯体の損傷を防げるほか、建物内部に制振装置が不要となり、レイアウトの自由度が向上する。
 「クリーンクリート」はセメント使用量を減らし、混和剤を使用することで、排出されるCO2を通常のコンクリートより最大8割削減できる。コンクリート硬化時の発熱が小さいため、ひび割れを大幅に低減することも可能。今回のビルでは躯体に採用する。このほか、従来品と比べ55%の省エネ性能を持つ「エコルミLED」と天井直付け型空調機「スキットエア」を併せ持つ次世代グリッド天井システムも導入する計画だ。
 災害時の事業継続にも力を入れる。非常用発電機を稼働させることにより、電力供給が途絶しても、72時間にわたり電気を安定的に使用可能。共用部だけではなく、各テナントにも通常時の40%程度の電力を供給できるという。災害時には共用部分を開放し、地域の帰宅困難者100人を受け入れ、備蓄した飲食物などを提供する計画だ。旧ビルの設計を丹下健三氏が手掛けた関係から、設計は丹下都市建築設計と共同で実施。建物の規模はS一部SRC造地下2階地上9階建て延べ約1・4万平方メートル。用途は事務所、店舗、駐車場。地下2階部分で東京メトロ表参道駅と接続する。事業主は大林不動産で、大林組の施工で4月に着工した。


大林組/朝礼システムの運用開始/モニターで情報伝達、大規模現場の運営効率化(日刊建設工業新聞)よりH23.12.12紹介
 大林組は、「朝礼システム」の運用を都内の建設工事現場で開始した。朝礼で作業員に伝達している当日の主な作業内容、重機の稼働エリアや資機材の搬入ルート、立ち入り禁止区域をはじめとする安全対策関係などの情報をモニターから映像と音声で伝達する。作業員は入れ替わりながら情報を確認し、作業エリアへ向かう。職員や作業員からは「朝の時間の活用方法が変わった」「移動時間のロスが減った」「必要な情報を聞き取りやすくなった」と好評で、効果を検証しながら本格運用を検討する。
 システムは、アクトエンジニアリング(東京都港区、石井春海社長)の製品を使ったもの。導入したのは、パレスホテルが東京・丸の内で進める「パレスホテル建て替え計画」の現場。ホテル棟とオフィス棟の地下4階地上23階建て塔屋2階延べ14万0302平方メートルの建物を建設する。設計は三菱地所設計、施工は大林組。12年2月14日の竣工を予定しており、現在約2000人が内装工事などに携わる。
 「12月12日の朝礼を始めます」。朝礼スペースには4台のモニターがあり、作業員が入ると、そうしたアナウンスが流れ出し、作業内容や重機の稼働エリアなどが紹介される。現場では朝礼を10分間隔で実施中。約6分の映像を流し、作業員は約4分間隔で入れ替わる。1回の朝礼には100〜150人が参加。「高層エリアの作業員ほど早い回に参加してくれている」(中込昭彦大林組建築本部本部長室担当課長)という。作業員は到着順に情報を確認した後、それぞれの作業エリアへ向かい、作業内容ごとの指示・連絡を受け、作業に着手する。システムは6月にホテル棟に導入した。効果を検証するため、オフィス棟には導入していない。
 従来は、現場に早く到着しても朝礼まで待機する必要があった。大規模な工事現場では、作業が最盛期に突入した際、作業員を収容するスペースがなかったり、朝礼終了後から作業エリアへの移動に時間がかかったりするケースもある。大林組は、「職員と作業員、双方の負担が減り、生産性の向上も見込める」(同)として、大規模な現場を主体にシステムの活用を検討していく。


3次補正予算が成立/総額12・1兆円/国交省、配分対象事業費を公表(日刊建設工業新聞)よりH23.11.22紹介
 東日本大震災の本格的な復興事業などが盛り込まれた11年度第3次補正予算が、21日午後の参院本会議で共産党を除く各党の賛成多数で可決、成立した。歳出総額は12兆1025億円で、過去2番目の規模となる大型補正。復興関係経費は9兆2438億円で、被災自治体の災害復旧費負担分を国が実質肩代わりする「震災復興特別交付税」の創設で、地方交付税を1兆6635億円加算した。
 国土交通省関係の3次補正予算は総額1兆2448億円(国費ベース)。予算成立を受け、国交省は配分対象事業費5389億円分の内訳を同日公表した。復旧・復興関係に2193億円、全国防災関係に3196億円をそれぞれ振り分ける。
 事業別の主な配分額は治水771億38百万円(復旧・復興212億80百万円/全国防災558億58百万円)、海岸48億2百万円(50百万円/47億52百万円)、道路整備2106億88百万円(999億62百万円/1107億26百万円)、港湾整備144億71百万円(59億15百万円/85億56百万円)、空港整備56億38百万円(4億66百万円/51億72百万円)、都市・幹線鉄道整備13億55百万円(ゼロ/13億55百万円)、住宅対策598億60百万円(598億60百万円/ゼロ)、道路環境整備183億37百万円(29億56百万円/153億81百万円)、社会資本総合整備1383億58百万円(279億64百万円/1103億94百万円)、官庁営繕76億33百万円(4億50百万円/71億83百万円)など。
 社会資本整備総合交付金については、国費ベースで復興関係145億円、全国防災関係566億円の合計712億円。事業費ベースで見ると、全国防災を中心に東京が180億67百万円、復興関係で宮城が125億35百万円、福島が105億77百万円と重点配分されている。


大林組/ロボットで外壁検査/超高層マンション向け、垂直自走しタイル打診(日刊建設工業新聞)よりH23.11.07紹介
 大林組は、マンションのバルコニーをつかんで自ら登り、外壁を無人で検査するロボットを世界で初めて開発した。今後急増する超高層マンションの外壁検査に投入する。ゴンドラに人が乗って検査する従来方法と比べ、住民のプライバシーを保護できるのがメリット。高さ100メートルの超高層マンションの場合は工期を4分の3に短縮でき、コストも安く済む。同社は近く実物件に適用する予定。ロボット検査を管理組合などに提案し、超高層マンションの改修工事の受注につなげる。
 開発したロボットは「スカイクライマー」。ロボットはバルコニーの立ち上がり部をつかんで垂直自走する。どんなバルコニーの形状でも対応可能だ。適用できる高さは200メートルまで。超高層マンションは外周がすべてバルコニーになっているケースが多いが、強風や高所作業の危険があり、作業には困難が伴った。仮設ゴンドラによる有人作業は、風速10メートルの強風で作業を中止するが、ロボットだと風速15メートルまで作業可能。無人であるため、高所作業の危険も排除できる。
 ロボットは上昇時にカメラでタイルを録画。ひび割れなど異常のある場所を自動検知し、CADデータで出力する。下降時にはタイルの打診検査を高速で行う。打診音でタイルの浮き方も判別可能だ。
 国土交通省は建物の外周検査と報告を08年に義務化。集合住宅では3年に一度、定期検査を行うほか、建築から10年を超えるとすべての外壁タイルを1枚ずつ叩いて検査する必要がある。00年以降に建設された大量の超高層マンションが築後10年を迎えつつあり、同社は超高層に適した検査手法としてロボットを開発した。超高層マンションの検査の市場規模は年間15億円程度だという。


鹿島/技研本館研究棟(東京都調布市)が完成/再編計画完了、「知識創造」拠点に(日刊建設工業新聞)よりH23.11.02紹介
 鹿島が05年から進めていた技術研究所本館(東京都調布市)の建て替え再編が完了した。最後の建て替え計画だった「研究棟」が1日にオープン。5棟に分散していた研究員が全員集まる新研究棟は、研究員自らが計画づくりを主導。研究施設のあり方を根底から議論し、最先端の「知識創造拠点」を作り上げた。20項目に上る最新技術を導入し、 ローコスト化にも力を入れた。
 完成した研究棟はRC造地下1階地上5階建て延べ約9000平方メートル。本社や赤坂別館などと同じく鹿島伝統の建築デザインを継承し、純白の外観とした。コンセプトは▽「知識創造」研究の場のあるべき姿▽「技術の鹿島」その飛躍の場▽「地域と共に」そして地球へのメッセージ−の三つ。各研究員の能力を最大限に引き出すとともに、研究員同士の交流によって組織の力を高めることに力点を置いた。ポイントとなったのが研究分野や働き方に合わせたレイアウト。研究グループによってパーテーションの高さを選択でき、デスクの配置も建築系なら独立したセル型やペア型、共同作業が多い土木系だとボックス型にするなど研究員の視点に立ったレイアウトにした。
 「開発した技術を自らの施設で試す」狙いもあり、環境配慮型の最新技術を積極的に導入。その一つが再生骨材コンクリートの採用だ。解体した元の研究棟のコンクリートがら計240立方メートルを再生し、柱やスラブなどに使用。再生骨材を粗骨材だけではなく高品質の細骨材として躯体に使ったのは国内で初めてだという。また、既存棟の地下躯体や空間の一部をそのまま新研究棟に活用した。極限までシンプルな構造も目指した。梁や空調ダクト、OAフロアが全くないため、階高3・5メートルに対し、天井高は3・17メートルを確保。その代わり、東西側に分厚い耐震壁を設けた。
 既存躯体の活用やシンプルな構造の採用に加え、徹底的な合理化を実施し、ローコスト化を実現。建築物の環境効率を示すBEE値は国内最高となる8・3を獲得したほか、CASBEE2010年版でSランクに位置付けられた。都内のオフィスビルの平均と比べ二酸化炭素排出量は50%削減できるという。研究所の再編で12棟あった既存施設は、今回完成した研究棟、09年に竣工した実験棟など3棟に集約された。


鹿島、3年間で19億円申告漏れ 国税指摘(asahi.com)よりH23.10.17紹介
 大手ゼネコン「鹿島」が東京国税局の税務調査を受け、2010年3月期決算までの3年間に約19億円の申告漏れを指摘されていたことがわかった。このうち、海外の建設工事をめぐる業務委託費として支出した約4億円は悪質な仮装隠蔽(いんぺい)を伴う所得隠しと指摘され、重加算税を含め追徴課税された模様だ。
 関係者によると、鹿島は06年、他の建設会社との共同企業体(JV)でアフリカの建設工事などを受注した。こうした海外工事に絡む業務委託費として約4億円を支出し、工事の経費として計上したという。しかし、東京国税局はこの委託業務は実態が分からず、経費として損金に算入できない交際費と認定し、所得隠しを指摘したとみられる。


早大、ゼネコン3社ら/気泡混合し深層地盤改良/余剰汚泥発生量3分の2に(日刊建設工業新聞)よりH23.10.14紹介
 早大赤木研究室(赤木寛一理工学術院教授)、戸田建設、前田建設、ハザマ、太洋基礎工業、マグマ(近藤義正社長)は共同で、気泡を改良土に混合して掘削する新たな深層地盤改良工法を開発した。従来工法に比べ加水量を抑えられることから、余剰汚泥の発生量を3分の2に減らせるほか、セメントスラリーの量も半分で済むため、二酸化炭素(CO2)排出も抑制できる。工事費では2割の低減効果があるとしている。
 工法の名称は「AWARD−Demi」(アワードデミ)。気泡を使った掘削工法は既にソイルセメント壁工法で実用化されている。掘削する土に気泡と水を混ぜると不透水層ができ、溝壁の安定性が高まるほか、土粒子の間に気泡が入り込むことで流動性が向上し、施工しやすくなる。最後に気泡が混ざった土に薬剤を入れて気泡を消す仕組みだ。
 気泡掘削工法を深層地盤改良工法に応用した場合は、気泡を出しながら撹拌翼で貫入掘削し、引き抜き時に消泡剤を入れたセメントスラリーを添加・撹拌。気泡を消しながら土とセメントスラリーを練り混ぜて地盤を改良する。従来工法では貫入掘削の際にセメントスラリーを撹拌しており、余剰汚泥にセメントスラリーも含まれていた。新工法では添加したセメントスラリーがほぼすべて改良範囲に入るため、余剰汚泥を削減できる。実証実験では、余剰汚泥を33%、セメントスラリー量を48%(セメント材料費は25%)削減できることを確認。加水も少量で済むという。
 気泡と消泡剤以外は従来工法と同じ材料を使用するため、開発した6者は広く普及展開を図っていきたい考え。液状化対策工法としても有効だとしている。赤木教授は「多様な地盤に使え適用範囲は広く、従来工法に取って代わる可能性がある」と指摘。開発した各社は今後、同工法を積極的に提案していく。


IHIインフラ建設が発足/IHI、水門・橋梁事業で新体制始動(日刊建設工業新聞)よりH23.10.07紹介
 IHIは、インフラ部門で展開する水門・橋梁事業の新体制を始動させた。グループ会社を再編し、水門・鋼橋の保全・補修やプレストレストコンクリート(PC)構造物の設計施工を担うIHIインフラ建設(IIK、東京都江東区、小島治久社長)を1日付で設立。新設鋼構造物の設計施工が主業務のIHIインフラシステム(IIS、堺市、麻野純生社長)と合わせ、インフラの整備・維持管理で攻勢を掛ける。
 IIKは、イスミックと松尾エンジニヤリング、ピーシー橋梁の3社を統合し、IISの全額出資会社としてスタートした。年間200億円の売上高を目標に事業を展開する。5日に都内で開いた発足式で小島社長は「IISとの連携によってIHIグループの橋梁事業は新設から保全補修までカバーし、材料も問わないフルコースの対応が可能になった」と新体制のメリットを強調。統合効果の早期発揮に注力する考えを示した。
 IHIの昼間祐治副社長は新体制について「事業展開のグローバル化とともにライフサイクルビジネスの徹底を各部門で図っている。IIKの発足にはそれを進展させるというグループの思いがこもっている」と話した。