G-NET 最新厳選★建設業の入札制度

 

東北整備局/簡易公募型から一般競争への変更可能に/業務の入札不調対策で(日刊建設工業新聞)よりH26.03.17紹介
 東北地方整備局は4月以降、建設関連業務の不調対策として、一度不調に終わった簡易公募型入札の案件を再公告する際に一般競争入札に変更できる新たな措置を講じる。総合評価方式の適用案件が対象。復興工事の増加に伴い応札者が集まらず不調に終わる事例が増えていることから、1者応札を認める一般競争入札への変更を容易にする。併せて業務の品質を確保する方策として、履行確実性の審査と低入札価格調査の適用範囲を1000万円未満の業務に拡大する。同局は14日に開かれた総合評価委員会に制度変更を説明し、了承された。
 13年度に行われた建設関連業務の簡易公募型競争入札で、応札者がゼロまたは1者しか集まらず不調となった件数は12年度の12件に対し60件と、5倍に増加した。一方、応札者が11者を超えた案件は91件と12年度よりも3割減少した。今回の制度改正では、不調となった案件を再公告する際、再び不調に終わる可能性が高いと判断されれば一般競争入札に切り替えられるようにする。他の事務所で過去に入札を行い不調に終わった業務と同種の業務などを変更の対象とする。不調対策の一環として、総合評価方式の適用業務で地域要件の設定を緩和する措置も講じる。必要に応じ隣接する別の県や東北全域に参加資格を拡大。より多くの企業に入札への参加を促し不調抑制につなげる。
 同局は12年4月以降、災害復旧以外の予定価格1000万円以上の業務に履行確実性の審査を伴う公募型総合評価方式を導入した。その結果、1000万円以上の価格競争入札で落札率が77%未満となる低価格入札の件数は、11年度が75件、12年度7件、13年度5件と大きく減少した。会合では13年度の同方式の実施状況も報告された。それによると、業務では3月までに1711件を発注する予定。業種別では約6割を土木コンサル業務が占める。発注方式別ではプロポーザルが355件、総合評価方式1102件、通常の価格競争入札236件、随意契約18件。
 総合評価で技術点が最も高い応札者が落札した割合は81・1%と前年より6・8ポイント減少した。12年度から総合評価の適用対象を1000万円以上の業務に広げたことなどが奏功し、低価格入札の発生率は11年度の10・4%に対し12年度1・2%、13年度0・8%と大幅に低下した。一方、工事では今年1月までに発注した1233件のうち98・5%を占める1215件で総合評価方式を適用。発注方式別ではWTO対象の一般競争入札が42件、通常の一般競争入札1176件、工事希望型競争入札3件。調査基準価格を引き上げた影響で、13年度の平均落札率は93・1%と前年より1・4ポイント上昇した。

 

日建連、全建/土木工事積算基準の見直し要望/一時中止費用の算定率改定も(日刊建設工業新聞)よりH26.03.13紹介
 日本建設業連合会(日建連、中村満義会長)と全国建設業協会(全建、淺沼健一会長)は12日、土木工事積算に関する要望をそれぞれ太田昭宏国土交通相に行った。いずれも、施工実態に合わせた積算基準・標準歩掛かりの見直し、東日本大震災の被災地で行われている工事の積算見直し、工事一時中止に伴う費用の算定見直しの三つが柱。日建連は中村会長と宮本洋一副会長(土木本部長)、全建は淺沼会長が国交省を訪れ、太田国交相に直接申し入れた。
 両団体は、公共工事設計労務単価の引き上げをはじめとする円滑な施工確保に向けた同省の対応に謝意を示すと同時に、建設市場の実態が反映し切れていない工事もあるとして、要望活動に踏み切った。日建連は、▽土木工事標準歩掛かり▽東日本大震災被災地の積算基準▽工事一時中止の増加費用など―の順に見直しを要望。増加している老朽インフラの維持・補修工事では、小規模で施設を運営しながらの工事も多いため、工事規模の拡大に加え、工事の特性や地盤改良、仮設工などの実態を積算基準に反映するよう求めた。
 震災被災地の工事では、資機材不足、悪路での施工、作業対象の増大によって機械修理費の増加による採算悪化が目立つとして、関連歩掛かり・機械等損料の改定を要望。工事の一時中止費用については、常駐人件費の増加とともに、工期延伸や急速施工による追加費用があるとして、費用算定を求めると同時に、「工期の適切な設定」も要望した。
 全建は、維持修繕工事・小規模工事の積算基準、工事一時中止による費用の算定、被災地の施工実態に見合った積算―の順に申し入れた。維持修繕工事は「会員の活躍の場が大きい」(幹部)が、実際の費用と工事価格にはかい離があるなどとして、標準歩掛かりと間接工事比率の見直しを強く求めた。
 工事の一時中止費用に関しては、増加費用の算定率の見直しを要望。震災被災地の積算に関しては、事業の進ちょくに伴う状況の変化への理解と施工実態に応じた積算を求めた。これらの申し入れに対し、太田国交相は「(要望を踏まえ)対応したい」と述べた。


国交省、総合評価方式の改善検討/技術提案だけ加算評価/新規企業の参入にも道(建設通信新聞)よりH26.03.12紹介
 国土交通省は、総合評価方式の二極化について、特定の企業への受注の偏り防止や新規企業の参入促進に向けた改善策を検討する。技術提案のみを加算評価とする方式や、自治体の工事成績も直轄工事で評価できる仕組みの導入を想定し、11日に開いた「総合評価方式の活用・改善による品質確保に関する懇談会」(座長・小澤一雅東大大学院教授)に提起した。こうした課題に対応するため関東地方整備局で試行している「技術提案チャレンジ型」や「自治体実績評価型」といった総合評価方式を参考にしながら、全国でも対応できるか検討していく。
 技術提案のみを加点評価する方式は、二極化の導入により特定企業への受注の偏りが生じているという懸念も寄せられていることから、工事実績などを評価項目から外した方式として提示。もともと二極化では工事実績を評価項目としているため、既に実績がある企業への評価が固定化する傾向を持っていたが、より新規企業の参入を促進できる仕組みとして新たな方式を模索する。現時点では試行時期や件数などは想定しておらず、懇談会での意見も踏まえながら検討していく。
 一方、直轄工事での実績がないため参入しにくいケースもあるとみられるため、自治体での工事成績を評価できる仕組みの必要性も諮った。具体的には、工事成績評定の標準化や、統一データベースの作成による自治体ごとの成績データの蓄積・共有などを見込んでいる。新規参入する企業の評価を公正にすることで、新規参入の促進を狙う。
 懇談会では、関東整備局で試行している2方式を参考に今後検討していく考えも示した。このうち技術提案チャレンジ型は、技術力のある企業が競争参加できるようにしたもので、3億円未満の施工能力評価型(I、II型)で実施。簡易な施工計画のみを20点満点で加点評価している。自治体実績評価型は、都県や政令市の工事成績や実績も評価対象にする方式。ともに数件の実施があり、直轄工事への参入促進を狙った仕組みとなっている。


欧米は指名入札も活用/総合評価、柔軟に重み付け/国総研調査(建設通信新聞)よりH26.03.05紹介
 「(欧米では)国土交通省のようにほぼ全ての事業を一般競争で行うような国はみられない」−−。国土技術政策総合研究所は、欧米の建設事業での公共調達に関する実態調査の結果を公開した。欧米諸国と欧州連合(EU)共通で実施される方式と日本の直轄工事での方式を比較し、欧州諸国では日本の指名競争入札に当たる制限手続きの適用が進んでいるとするケースを紹介。総合評価についても、価格と品質の重み付けを事業に応じて柔軟に対応している。国交省でも多様な入札契約方式の導入に向けた検討が進む中、こうした事例は制度見直しの参考になりそうだ。
 調査では、日本の公共調達手法の改善を検討する上での基礎資料とすることを目的に、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツとEUの調達手法や、建設事業での適用状況、最低価格以外の落札基準を整理している。日本でも、公共投資の減少に伴う受注競争の激化により、ダンピング受注や下請けへのしわ寄せが懸念され、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」(品確法)の改正による多様な入札契約制度の導入が議論されている。
 欧米諸国での入札方式の活用については、米国は「完全公開競争」、EUでは「公開手続」と呼ばれる日本の一般競争入札に当たる手法が主流である一方、英国は指名競争の手法に相当する「制限手続」が主流と説明。ただ、英国以外の国でも制限手続の適用がみられるとし、国交省のようにほぼ全ての事業を公開手続で実施するような国はみられないとまとめている。
 また、総合評価方式に関しては、国交省の総合評価で基本としている除算方式では価格の要素が評価の大部分を占めるとした一方、英仏では事業によって価格と品質などの重み付けの設定を変えており、事業特性に応じた柔軟な設定が進んでいる状況を報告している。評価項目については、国交省で企業の施工能力や配置予定技術者の能力などの提案を求めているのに対し、欧米諸国では、企業や人材の実績のほか、プロジェクト管理や品質管理、組織マネジメントなどの記述を求めて評価していると解説した。
 このほか、最低価格以外の落札基準の設定方法や発注形態についても分析している。また、国交省では分離発注を原則としているのに対し、米英ではデザインビルドの活用事例が多数みられると指摘。ドイツでは、道路事業での詳細設計付きの施工が一般的としている。
 国交省でも、昨年11月に開いた「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」で海外の調達方式を例に挙げ、多様な入札契約方式を導入する上での参考にしている。その中で、あらかじめ指名していた企業から受注者を決める英国のフレームワーク方式や、米国で災害時に実施した早期発注に向けた調達方式(ECI)などを取り上げており、事業の特性に応じて多様な方式を選択する方法や技術提案競争・交渉方式(仮称)の導入に向けた検討の材料としている。


新設計労務単価−全都道府県が適用/入札不調頻発の危機感が後押し/本社調査(日刊建設工業新聞)よりH26.02.27紹介
 国が公共工事の積算に用いる設計労務単価を引き上げ、2月から新単価を前倒し適用したのを受け、都道府県にも国に準じた単価改定や、既発注案件にも新単価を反映させる特例措置導入の動きが広がっている。日刊建設工業新聞社の調べによると、全都道府県が今月中旬までに新単価に移行。既発注案件への特例措置も、検討中の3県(福井、兵庫、奈良)を除く都道府県が適用していることが分かった。
 国は、建設工事の労務費が高騰していることを踏まえ、毎年4月に行っている設計労務単価の改定を2カ月前倒しし、2月から新単価を適用した。過去最大の上げ幅となった昨年4月の改定に続く大幅引き上げで、対象50職種の全国単純平均で7・1%上昇。東日本大震災の被災3県(岩手、宮城、福島)では8・4%の上昇となった。国土交通省は直轄工事だけでなく、地方自治体に対しても新単価の早期適用を要請している。日刊建設工業新聞社が25日までに各都道府県の担当部署に新単価や特例措置への対応状況を取材したところ、40府県が国と足並みをそろえて2月1日から新単価を適用。他の7都道県も14日までに新単価に順次移行したことが分かった。
 国は、2月以前に入札が済み、新単価の適用日以降に契約する工事を対象に、いったん旧単価で契約を結んだ後、新単価で契約変更する特例措置を導入している。都道府県もほとんどが国に準じてこの特例措置を講じ、受注者からの請求に基づいて請負代金の変更協議を実施する。静岡県は2月1日から3月31日までの契約案件について、新単価での契約変更を行うとしている。新潟県は契約変更を求める受注者が作成する請求書のひな型をホームページに掲載し、手続きの円滑化に努めている。
 既に契約済みの工事に対しては、賃金などの急激な変動に応じて請負代金を変更できる請負契約書の「インフレスライド条項」を適用して新単価を反映させる動きも広がってきた。同条項の運用基準やマニュアルが未整備だった自治体も、準備が整い次第、運用を順次開始している。回答時点でインフレスライド条項の適用を「検討中」だったのは福井、岐阜、京都、兵庫、奈良の5府県。大阪府は「未定」と回答。埼玉県は国に準じて同条項の適用に対応するとしているが、予算との兼ね合いもあり、庁内の各発注部署に判断を任せているという。
 今回の単価改定や特例措置に対する都道府県の動きについて、国交省は「頻発する入札不調・不落問題に対する危機感が自治体側の対応を早めているのではないか」とみている。これまで下落傾向にあった労務費が、建設需要の急増を背景に上昇に転じたことを受け、自治体も単価引き上げによる技能者の処遇改善と建設業界の人材確保に本腰を入れだした形だ。一部の自治体では、14年度予算案に建設業への入職促進や人材育成を支援する新規事業の関連経費も計上している。


国交省/「施工パッケージ積算方式」のメリット周知/単価下落の懸念払しょくへ(日刊建設工業新聞)よりH26.02.26紹介
 国土交通省の「施工パッケージ型積算方式」をめぐり、標準単価の設定方法が価格下落を招くのではないかと懸念する声が数多く寄せられている。標準単価は、受発注者間の「合意単価」や「応札者単価」を蓄積した実績データベース(DB)を分析して設定。懸念の多くは、データ蓄積に伴って単価が下がり続ける「デフレスパイラル」に陥ることに対してという。同省は、実勢価格の変動状況も確認して単価に反映させており、「下落し続けるような事態にはならない」(技術調査課)としており、同方式をさらに周知し、理解を求めていく構えだ。
 施工パッケージ型積算方式は、直接工事費を施工単位ごとに機械経費、労務費、材料費を含んだ標準単価にして積算する方式。目的物について、積算条件ごとに設定された標準単価を選ぶだけで積算できるので、積算作業の簡素化など業務の負担軽減や官積算の透明化が期待できる。12年10月に適用が始まり、現在、積算項目の5割に当たる206パッケージが導入されている。15年度にはその数をさらに増やし、6割程度が同方式で対応できるようになる。
 国交省によると、市町村を含めた地方自治体でも現在、3割ほどが同方式を採用。14年度からは約半数の自治体が取り入れる見込みという。そうした中で懸念が広まっているのが、積算単価として用いられる標準単価の下落だという。国交省では、業界が抱く懸念の払しょくに向けてPR活動を一段と強化しながら、同方式のメリットが最大限発揮されるよう取り組んでいく考えだ。


国交省/公共建築相談受付、30自治体から50件/1月末現在、入札不調対策で(日刊建設工業新聞)よりH26.02.24紹介
 国土交通省が各地方整備局に設けている「公共建築相談窓口」に、地方自治体の担当者から積算に関する相談が相次いでいる。本省の官庁営繕部の集計では、13年度に入って1月末までに受け付けた積算関連の相談は30自治体からの計50件。年末年始に大型建築の入札不調対策に関する自治体との意見交換を行った後に急増しており、予定価格への実勢価格を反映方法などに関する相談が多いという。
 同省は、自治体の大型建築工事の入札で不調・不落が相次いでいる状況を踏まえ、1月24日に総務省と連名で対策メニューを示した要請文書を出した。予定価格を実勢価格に近づけるために、入札日直前の最新単価を反映させることや、専門工事業者や資材メーカーから事前に見積もりを取る「見積もり単価」の導入を要請。最新の単価を適用してもなお不調・不落となった場合には、入札参加者から見積もりを取る「見積もり活用方式」の実施も求めている。
 国交省が各整備局の営繕部に置いている公共建築相談窓口を利用した予定価格の設定などに関する相談も一連の対策の一つとして盛り込んだ。相談窓口の利用については、要請文書に先立って全国で実施した意見交換でも活用を呼び掛けており、「その後、積算関連の相談が増えた」(官庁営繕部計画課)という。
 寄せられる相談は、個別案件の積算に関する質問に加え、最新単価への入れ替えや見積もり活用方式の具体的な実施方法、さらに、今回の対策メニューにも示された契約後の資材・労務費の高騰に対応したスライド条項の設定に関する質問などが多いという。相談件数は今後さらに増えていくとみている。
 国交省は、窓口への相談や意見交換で質問が相次いだ見積もり活用方式について、具体的な手続きや予定価格への反映方法などを解説する運用マニュアル(案)を作成。官庁営繕工事を発注する各整備局の担当部局で活用するほか、都道府県・政令市にも事務連絡の形で周知を図った。マニュアル案に沿って見積もり活用方式に取り組む際の相談にも積極的に応じていく。


国交省、総務省/自治体に円滑な施工確保要請/補正予算執行で、特命随契活用も(日刊建設工業新聞)よりH26.02.12紹介 そうなんだ@為五郎
 国土交通省と総務省は、公共事業の円滑な施工を確保するための対策をパッケージにし、地方自治体に取り組みを求める文書を7日付で出した。適正価格での契約を促す観点から、最新の労務単価や資材などの実勢価格を予定価格に反映させるよう要請。建設業者が技術者・技能者を効率的に活用できるよう工期の柔軟な設定も求めた。増加傾向にある入札不調・不落への対応では、事業を迅速に執行するために地方自治法に基づき特命随意契約を活用することも促した。
 13年度補正予算が成立したのを受けて都道府県と政令市に要請した。対策の柱は、▽適正な価格による契約▽技術者・技能者の効率的活用▽入札契約手続きの効率化▽地域の建設業者の受注機会の確保▽建設業者の資金調達円滑化▽就労環境の改善。同様の趣旨を建設業界団体にも周知した。
 適正価格による契約では、最新の労務・資材単価の活用に加え、先に要請した「歩切り」の根絶、大型建築工事の不調・不落対策などを再度周知。予定価格の事前公表が及ぼす弊害を考慮して、その見直しも要請した。低入札価格調査の基準額や最低制限価格を国の基準に倣って見直すことも求めた。資材や労務費の高騰に対応して契約後に請負額を変更するスライド条項の設定・活用や、設計変更の適切な実施、資材を遠隔地から調達する場合の追加コストの精算払いも適切に運用するよう周知を図った。
 人手不足への対応では、地域の実情に応じて複数工区をまとめる発注ロットの大型化や、10キロ程度離れた二つの現場を1人の主任技術者が兼務できる専任要件緩和もあらためて周知。契約から1カ月以内とされている着工時期については、配置技術者や技能労働者、資機材を確保する準備期間を考慮して柔軟に調整することも要請した。不調・不落対策では、再入札手続きによる執行の遅れを防ぐため、指名競争入札を活用した手続きの短縮とともに、随契を活用した事務の改善・効率化も促した。


13年度補正予算成立−公共事業、円滑な執行が課題/財務相、発注方法に工夫を(日刊建設工業新聞)よりH26.02.10紹介
 経済対策として13年度補正予算が先週成立したのを受け、今後は予算に盛り込まれた公共事業の円滑執行が課題となる。7日の閣僚懇談会で太田昭宏国土交通相は、公共事業予算の早期執行と円滑な施工の重要性をあらためて強調。関係省庁や地方自治体とも連携し、市場実態を反映した価格による入札契約を推進する考えを表明した。麻生太郎財務相も入札契約手続きの簡素化や発注方法の工夫に取り組むよう要請。新藤義孝総務相は自治体に早期執行を要請していく方針を示した。
 同日の閣議で安倍晋三首相は、4月からの消費税率引き上げで景気が下振れすることがないよう、経済を成長軌道に乗せていく必要性を強調。補正予算に盛り込んだ経済対策を「迅速、着実に実行に移してほしい」と関係閣僚に指示した。麻生財務相は、公共工事の早期・円滑な実施を求め、新藤総務相も地方自治体に事業の早期執行を要請していく考えを示した。
 太田国交相は、円滑な施工を確保するために、今月1日に公共工事設計労務単価を改定し、50職種の全国単純平均で13年度単価比7・1%増(被災3県は8・4%増)としたことを紹介。これを工事の積算に迅速に反映させていくことが重要だと指摘した。円滑施工の確保に向けた太田国交相の発言を受ける形で国交省は、直轄発注機関や都道府県・政令市に対して同日、補正予算の執行に関する事務次官名の通知を出した。
 この中では、事業に早期に着手する観点から、入札・契約手続きの実施に当たっては、▽総合評価落札方式の提出資料の簡素化▽指名競争入札方式の活用▽工事の種類や現場条件を考慮した概算数量発注▽詳細設計付き工事発注の積極的活用−などに取り組むよう要請した。最新の設計労務単価や技術者単価の活用に加え、工事現場に配置する主任技術者の専任要件を緩和し、10キロ程度離れた現場を1人の主任技術者が兼務できるとした措置の適用、発注ロットの大型化による技術者・技能者の効率的な活用も求めた。
 入札契約制度をめぐっては、同日の参院予算委員会でも質疑が行われた。中川雅治氏(自民)がダンピング受注の弊害に対する見解を求めたのに対し、安倍首相は「下請や現場の職人のしわ寄せにつながる」との懸念を表明。設計労務単価の引き上げによる職人の処遇改善に加え、党内で進められている公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の改正に向けた議論も注視しながら、現場の実態を踏まえて入札契約方式を見直す意向を示した。


国交省/「見積もり活用方式」の手引作成へ/公共建築、実勢に合った予定価格に(日刊建設工業新聞)よりH26.01.30紹介
 国土交通省は、公共建築工事の予定価格を実勢に近づける手法として取り入れる「見積もり活用方式」のマニュアルを近くまとめる。最新の単価を適用してもなお不落・不調が発生した場合、入札参加業者に見積もり提出を求め、予定価格の算定に活用する。見積もり提出を求める際の入札説明書の記載方法や、提出された見積もりを利用する際の留意事項や手続きフローをマニュアルで示し、円滑な運用を促す。24日付で同省と総務省が自治体に要請した大型建築工事の不落・不調対策では、入札日直近の最新単価を適用した予定価格の算出を徹底するとともに、予定価格の算定に活用した各種単価が実勢とかい離している場合の対応策を提示した。
 実勢に近づけた予定価格でも不調・不落が発生した場合の措置として取り入れるのが見積もり活用方式。1回目の入札で提示された内訳書で発注者側との認識にずれがある場合、2回目の公告で入札参加を表明した業者から一定期間をおいて見積もりの提出を求め、予定価格の設定に用いる。要請の対象となった大型建築工事に加え、昨年10月から同省が本腰を入れている小規模な改修工事の不落・不調対策でも、同方式の柔軟な運用を求めている。
 市場単価が設定されている型枠工や鉄筋工などは、単価が新築工事を想定しているため、改修工事では実勢と合わないケースがある。そうした場合に専門工事業者・メーカーや入札参加予定者から見積もりを取る方式が有効とされる。大型建築工事の不落・不調対策の実効性を高める目的で昨年末から年初にかけて全国で開かれた意見交換でも、見積もり活用方式の活用をめぐって「マニュアルを示してほしい」といった声が参加者から寄せられた。
 労務賃金や資材価格の急騰が不調・不落を引き起こしていると指摘される中、同省は「今は案件ごとに実勢価格をつかむことが求められている」(官庁営繕部)とし、実績の少ない見積もり活用方式の利用拡大を目指す。マニュアルは2月上旬にも各地方整備局に提示する予定だ。土木分野では、数年前からマニュアルを用いた同方式の活用が進む。今回作成する「営繕版」を同省は、直轄の建築工事だけでなく、自治体発注工事でも利用してもらうよう、都道府県や政令市が参加する全国営繕主管課長会議で内容を示す予定だ。


国交省、総務省/「歩切り」根絶を自治体に要請/個別指導や団体名公表も(日刊建設工業新聞)よりH26.01.28紹介
 国土交通、総務両省は、公共工事の入札時に予定価格を根拠なく引き下げるいわゆる「歩切り」を根絶するよう地方自治体に要請した。両省はこれまでも、入札契約の適正化や迅速で円滑な施工の確保といった観点から他の措置とパッケージにした対策の一つとして歩切り防止を求めてきたが、歩切りだけを取り上げて根絶を要請したのは初めて。要請後もなお不適切な行為が見られる場合、個別指導や自治体名の公表にも踏み切る考えだ。
 「予定価格の適正な設定について」と題した要請文書を24日付で都道府県知事と政令市の市長、それぞれの議会議長に出した。文書では、予定価格は財務規則などに従って取引の実例価格、需給の状況、履行の難易、数量の多寡、履行期間の長短などを考慮して適正に定めるよう要請した。公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づく適正化指針にも、資材などの最新の実勢価格を適正に反映させながら適正な積算の徹底に努めるとの文言が明記されていることを指摘。歩切り行為は、工事の品質と安全の確保に支障を来し、建設業の健全な発展を阻害する恐れがあるとして、根絶に努めるよう求めている。
 両省は従来も歩切り防止を自治体に繰り返し求めてきたが、予定価格の端数を切り捨てたり、根拠のない一定率を乗じて減じたりする行為が依然として後を絶たないという。全国中小建設業協会(全中建)が会員企業を対象に実施した調査では、6割強が「(歩切りを)されていると思う」と回答している。
 今回の要請では、入札の不調・不落対策を含め公共工事の円滑な施工を確保するためには、直近の資材価格や人件費の上昇などを踏まえ、実勢価格を反映した適正な予定価格を設定することや、技能労働者の賃金を適正水準にすることが重要だと強調している。都道府県に対しては、自ら歩切りを慎むだけでなく、管内市町村にも要請内容を周知徹底するよう求めた。

 

東京地検特捜部:北陸新幹線談合捜査へ 業者に聴取要請(毎日新聞)よりH26.01.22紹介
 独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」(横浜市)が発注する北陸新幹線(長野−金沢間)の融雪設備工事の談合疑惑で、東京地検特捜部が工事を受注した設備工事会社の担当幹部に任意の事情聴取を要請したことが関係者への取材で分かった。特捜部は談合の実態解明に向け、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で捜査に乗り出すとみられる。
 談合の疑いが持たれているのは、スプリンクラーで温水をまくなどして線路の雪を溶かす融雪施設の工事を巡る入札。公正取引委員会が昨年9月、東証1部上場の高砂熱学工業(東京都千代田区)や朝日工業社(同港区)など十数社と機構の東京支社を同法違反容疑で強制調査していた。公取委は今後、刑事告発に向けて特捜部と協議を進めるとみられる。
 入札は「条件付き一般競争」という方式で実施され、各社の工事実績や経営状況などを機構が事前審査し、合格した業者のみが電子入札システムを使って参加できる仕組みだった。関係者によると、各社は数年前から落札業者や入札金額を話し合って決めていた疑いが持たれている。特捜部は既に、工事ごとの落札業者を決めた「星取表」を入手しているという。
 北陸新幹線の長野−金沢間は2015年春に開業予定。機構ホームページなどによると、融雪設備工事の入札は11〜12年度に計12件あり、発注総額は約240億円。予定価格に対する平均落札率は92・3%超で、99%を超えた入札が5件あるなど高額落札が続いていた。
 機構は国土交通省所管の独立行政法人で、03年に日本鉄道建設公団と運輸施設整備事業団が統合して発足した。機構職員が予定価格に関する情報を業者側に漏えいしていた疑いも指摘されており、官製談合防止法違反に当たる可能性がある。特捜部は、機構と業者側の関係についても解明を進めるとみられる。
 公取委が刑事告発すれば、自動車などに使われる「ベアリング」を巡る価格カルテル事件で、メーカー3社と元役員ら7人を告発した12年6月以来となる。この事件では、既に2社と5人の有罪が確定している。


改正GPA、近く発効/関連法案見直し進む/電子入札の拡大効果も(日刊建設工業新聞)よりH26.01.17紹介
 公共工事などの対外開放ルールを定めた世界貿易機関(WTO)政府調達協定(GPA)の改正議定書が近く発効する見通しとなった。新たな議定書には、協定対象機関の追加や電子入札を利用した場合の手続き期間短縮などが盛り込まれている。発効によって、海外建設市場の拡大や、国内での電子入札の普及といった効果が見込まれる。
 改正議定書の発効には、GPA加盟43カ国・地域の3分の2以上の批准と国内法の整備が必要で、12年3月に改正議定書が採択されて以降、各国が国内法制度の改正手続き中だ。日本では昨年の臨時国会で改正議定書が承認され、政府が現在、会計法や地方自治法などの政府調達協定関連法令の改正作業を急ピッチで進めている。順調にいけば、今春にも改正協定がスタートする。WTOは、今回の改正議定書の発効により、各締約国の協定適用対象機関が追加されることなどで約800億ドルの政府調達が新たに対外開放されると試算している。
 電子入札を採用すれば、公示日から入札の期限までの手続き期間の短縮を認める改正も盛り込まれた。現行協定では、入札の招請状の発出から入札書の受領までの期間は最低でも40日間設けなければならない。新協定発効後も従来通りの日数を確保する発注機関もありそうだが、事務負担の軽減などを狙って電子的調達システムの導入が拡大する可能性もある。国土交通、総務、財務の3省が入札契約適正化法に基づき毎年行っている調査では、12年9月時点で電子入札を導入しているのは国の発注機関でも半分程度にとどまる。
 改正議定書では異議申し立ての手続きも明確化。協定適用範囲の修正が発生した場合の通報や異議申し立てなどのルールが改善される。日本では、民営化されながら政府系特殊会社として適用対象機関にとどまっている調達機関の除外が円滑に行われるとの期待がある。欧州連合(EU)による異議申し立ての撤回という条件付きながら、JR東日本、東海、西日本のJR本州3社を協定適用機関から除外する手続きが進行中だ。


西日本高速会社/入札不調対策で協議合意方式の試行範囲拡大/1月から(日刊建設工業新聞)よりH26.01.06紹介
 西日本高速道路会社は、入札不調対策の一環として、原則1億円未満の工事を対象に導入している「協議合意方式」の試行対象範囲を1月から拡大する。
 最低入札金額が契約制限価格(予定価格)を上回っても入札者との協議のうえ契約できる方式で、昨年10月から試行を開始。対象範囲拡大により建築工事は4億円未満、道路保全に係る土木補修工事とのり面処理工事、防護柵工事、遮音壁工事、管工事(今回追加)は2億円未満で適用する。対象工事には指名競争入札を採用する。
 同社では、個々の現場状況などに見合った金額で契約できることや、落札決定を迅速にすることで業者の負担軽減にもつながると期待している。250万円超の全発注工事に占める入札不調(不落札、不成立)の発生率は10年度が6%、11年度が12%、12年度が19%と年々増加しており、13年度も同様の傾向が続いている。


国交省/多様な入札契約方式で発注者向け指針策定へ/事業特性に応じ選定可能に(日刊建設工業新聞)よりH25.12.26紹介
 国土交通省は、公共工事の入札契約で、事業の特性などに応じて発注者が多様な方式を選べるようにするためのガイドラインを策定する。事業の特性や発注者の体制・技術力、受注者に求める体制・技術力などに応じた契約範囲やリスク分担などを13年度内に整理。それを踏まえて14年度以降にガイドラインを策定し、年明けからの通常国会で改正予定の公共工事品質確保促進法に沿って導入する多様な方式の選定に活用してもらう。
 ガイドラインの策定方針は、25日開いた第2回「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」(座長・小澤一雅東大大学院教授)に提示した。14年度予算で創設する多様な入札契約方式を導入する自治体への支援モデル事業の成果も反映させる。
 多様な方式の一つとなる「技術提案競争・交渉方式(仮称)」で、見積額が高くなる可能性があるといった問題の解決策として、技術提案のベースとなる「参考額」を公告や競争参加者との技術対話の段階で示すことを検討する。交渉が成立しなかった場合に次点者と交渉する仕組みを整備することを含めた手続きガイドラインも策定する。
 若手技術者の配置を促す入札契約方式では、各地方整備局が取り組んでいる試行工事の受発注者へのアンケート結果を踏まえ、中長期的な工事品質の確保に効果が見込める方策を本年度中に固め、14年度から本格導入する考えだ。地域のインフラを支える企業の確保を目的とした入札契約方式では、行政と防災協定を結んでいることを参加要件とする工事入札の手続きを13年度内に整理する。


自民PT/公共工事品確法改正素案/交渉方式や段階選抜導入、ダンピング防止明記(日刊建設工業新聞)よりH25.12.13紹介 
 公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の改正を目指す自民党の法制化プロジェクトチーム(PT、座長・佐藤信秋参院議員)は12日、改正法の素案をまとめた。法律の目的に中長期的な担い手確保を明記。ダンピング受注の防止や不調・不落への対応も条文に追加する。多様な入札契約方式として、「技術提案・交渉方式」の導入に加え、「段階選抜方式」の規定も設ける。PTでの議論を基に素案に修正を加えた上で、19日に開催予定の公共工事品質確保に関する議員連盟公共工事契約適正化委員会(野田毅委員長)に改正法のたたき台を提示する。最終的な法案は年明けに再度開く会合を経て固め、議員立法として次期通常国会に提出する予定だ。
 素案によると、法律の目的に中長期的な担い手の確保を明記することで、将来にわたる公共工事の品質確保を促進。品質確保の阻害要因にもなるダンピング受注を防止するため、「公共工事の適正な施工が通常見込まれない金額を請負代金とする契約の締結が防止されること」を条文に盛り込み、最低制限価格や低入札価格調査制度が的確に運用されるようにする。工事だけでなく、点検や診断を含めた調査や設計の品質確保も視野に入れ、業務の内容に応じて必要な知識や技術を評価する。具体策として、資格制度の活用などを例示した。
 不調・不落への対応にも踏み込み、再度入札を行う際は入札参加者から見積もりを徴収することで適正な予定価格を定めるなど、発注者側の対応も明記する。多様な入札契約では、技術提案・交渉方式の導入に加え、競争参加者が多数見込まれる場合に一定の技術水準を持った業者を選抜する段階選抜方式の規定も設ける方針。
 民間のノウハウを最大限活用する技術提案・交渉方式について佐藤氏は、仕様の確定が難しい大規模工事に加え、「災害対応など迅速な取り組みが必要になる場合の解決策にもなる」と指摘。素案では、第三者の意見を聞きながら技術提案の審査を行い、交渉の結果も踏まえて予定価格を定めることを明記した。段階選抜方式に関連して佐藤氏は会合で、「(選抜方式に加え)指名という形もある」と述べ、選抜方式の一環として指名競争入札を法的に位置付けることにも含みを持たせた。


国交省/発注者責任懇が初会合/多様な入札契約、「交渉方式」は説明責任必要(日刊建設工業新聞)よりH25.11.18紹介
 国土交通省は15日、「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」の初会合を省内で開いた。事業の特性に応じた多様な入札契約方式を中心に議論。技術的工夫の余地が大きい工事などへの導入が想定されている「技術提案競争・価格交渉方式(仮称)」をめぐっては、交渉過程の説明責任を果たすことが不可欠として、発注者が一定の能力を持つことを明確にするルールの必要性が指摘された。
 懇談会は、従来の「国土交通省直轄事業における品質確保の促進に関する懇談会(品確懇)」を引き継ぐ形で設置された。多様な入札契約方式を議論していた「総合評価方式の活用改善等による品質確保に関する懇談会(総合評価懇)」の検討も一部取り込み、適正施工分野、システム分野とその両方にまたがる維持管理分野を議論する。初会合では小澤一雅東大大学院教授を座長に選出。小澤氏は「維持管理の重要性が高まる中、将来にわたるインフラサービス体制を実現する調達制度の構築に向け基本に立ち返って議論したい」との考えを示した。
 議題になった技術提案・価格交渉方式は、最も優れた技術を提案した企業を選び、価格や工法を交渉する方式。技術的工夫の余地が大きい工事に加え、発注者側の積算と民間側の見積もりがかい離することから適正な仕様の作成が難しい工事への採用も視野に入れている。国交省は、導入する場合は企業の選定や価格決定の手続き、公平性・公正性の確保などに留意すべきだとする論点を提示した。委員からは、発注者の能力を評価するルール作りに加え、交渉方式の歴史がある欧米各国の事例も参考にした委員会方式の活用なども提案された。交渉が合意に至らなければ、最初の選定で2番目だった企業と交渉に入るなどのプロセスづくりを求める意見も出た。
 このほか、現場への若手技術者の配置を促す入札契約方式も議論され、各地方整備局で進めている試行の効果を把握するアンケートを実施することになった。災害協定を結ぶなど地域のインフラを支える企業に、平時にどのような業務・工事を担ってもらうかも論点として示された。懇談会は、12月の次回会合で中間取りまとめ、年度末に来年度に向けた取りまとめを行う。


国交省/入札書・技術資料の同時提出、14年度から本格実施/官製談合再発防止(日刊建設工業新聞)よりH25.11.05紹介
 国土交通省は、各地方整備局の出先事務所が発注する工事の入札で試行している入札書と技術提案資料の同時提出方式を14年度から本格実施する。官製談合の再発防止に向けた入札契約手続きの見直し策の一つ。応札者の技術提案を基に発注者側が予定価格を作成する前に入札書を提出させることで情報漏えいによる不正を未然に防ぐ狙い。試行結果を基に本格実施の準備を進める。
 同省は、入札契約手続きを不正が発生しにくい制度に見直す一環として、入札書と技術提案資料を同時に提出させる取り組みを試験的に取り入れた。試行中の同時提出方式は、施工能力評価型総合評価方式を適用されるCランク業者向けの一般土木工事(分任官工事、予定価格3億円未満)が対象になっている。通常の方式では、入札公告後に応札者が提出した技術資料を審査・評価した上で発注者側が予定価格を作成。その後、応札金額を示す入札書の提出を受けて開札し、落札者を決めている。
 同時提出方式ではこの順序を変更。入札公告後に技術資料と併せて入札書を提出してもらう。その後に技術資料の審査・評価と予定価格の作成を並行して行い、開札して落札者を決める。技術資料と入札書を同時に提出してもらうことで「事前に(予定価格の)情報が漏えいするのを防ぐことができ、不正が発生しにくくなる」(官房地方課)としている。
 同省の集計によると、1月の試行開始から9月15日までに全国の整備局で計585件実施された。同日時点の試行実績は、北海道開発局が15件、地方整備局では東北が33件、関東が23件、北陸が11件、中部が26件、近畿が40件、中国が19件、四国が363件、九州が55件となっている。今後、本格実施に向けて試行結果を検証する。
 官製談合の再発防止策ではこのほかに、入札談合等関与行為に対するコンプライアンス(法令順守)への認識を深める目的で、具体的なケースを約20分のドラマにした研修用DVDを本年度中に制作し、各整備局などに提供する。国土交通大学校では、整備局の官クラスや事務所副所長などの職員を対象にコンプライアンス指導者を養成する研修も11月に実施。3日間の日程で有識者による講義や研修員相互の課題研究・座談会などを行う。

 

東北整備局・全国初/掘削期間短縮を評価/費用上昇分、10%まで変更対応(建設通信新聞)よりH25.10.31紹介
 復興道路・復興支援道路の早期供用を目指す国土交通省東北地方整備局は、両道路における長大トンネルの掘削期間短縮に寄与する施工方法の提案を求める試行工事に取り組む。施工期間短縮に伴う掘削費用の上昇分は、当初費用の10%を上限として契約後の設計変更で対応する。こうした試みは全国初。その初弾となる国道45号新鍬台(しんくわだい)トンネル工事と宮古盛岡横断道路新区界(しんくざかい)トンネル工事の2件を31日にWTO(世界貿易機関)対象の一般競争入札として公告する。
 両トンネルの長さは復興道路の一部となる新鍬台トンネルが3330m、復興支援道路の新区界トンネルは4998mで、ともに避難坑の設置が必要な長大トンネルとなる。こうした長大トンネルの施工に当たっては、掘削から吹き付け、支保工建込み、ロックボルト打込みといった掘削作業に多大な時間を要する。
 同整備局では事業を円滑に進める観点から、避難坑設置を伴う長大トンネルの掘削作業短縮に関する提案を求める。
 具体的には、総合評価の技術提案で、岩質の区分によって異なる支保パターンごとの掘削速度の算定結果から、標準的な施工方法よりどの程度、掘削期間を短縮できるかを評価。配点は20点とし、短縮期間(月数)に応じて加算点を比例配分する「1位満点方式」を採用する。
 こうした提案を求める場合は、高度技術提案型で発注するケースが多いが、約6カ月の手続き期間が必要になることから、今回の試行では3カ月程度で落札者を決定できる標準I型を採用する。
 このため、予定価格は標準案で積算し、入札参加者にも標準案による掘削費用での応札を求める。
 契約後に掘削費用と施工期間の短縮について受発注者が協議を行い、設計変更で対応。全体工期の短縮についても提案内容に応じて協議する方針だ。


国交省/多様な入札方式の体系イメージ案提示/高難度工事に「提案・交渉方式」(日刊建設工業新聞)よりH25.09.19紹介
 国土交通省は18日、公共工事への導入を想定する多様な入札契約方式の体系イメージ(案)を中央建設業審議会(中建審、国交相の諮問機関)と社会資本整備審議会(社整審、同)合同の基本問題小委員会(大森文彦座長)に提示した。受注者選定で競争性のある方式を「技術を評価して価格等を交渉する方式」「技術と価格を評価する方式」「価格のみを評価する方式」に類型化。競争性のない随意契約(非競争型)を含めて各発注者が事業の性格や地域特性などに応じて適当な方式を選択できるようにする。
 大規模で技術的難易度が高い工事には「技術提案競争・交渉方式(仮称)」の導入を提案した。民間の技術力を最大限に生かす工事や維持管理への導入を想定している。まず公募で最も優れた技術を持つ企業を選定して交渉権者を決め、選定した企業との施工方法などの確認や価格交渉を経て予定価格を設定した後に契約する。国交省は多様な入札契約方式の導入・活用を進めることで、中長期的な担い手の確保や行き過ぎた価格競争の是正、地域のインフラメンテナンスや維持管理、発注者のマンパワー不足、受発注者の負担軽減といった課題に対応する考えだ。
 体系イメージ案は、年末に一定の方向性を出すために基本問題小委が進める議論のたたき台として提示。公共工事品質確保促進法(公共工事品確法、05年4月施行)で本格的な活用が始まった技術と価格を評価する総合評価方式、施工力や技術力などで評価が困難な工事向けの一般競争入札や指名競争入札といった価格で評価する方式に加え、技術を評価して価格などを交渉する新たな方式を含めた選抜方式を類型化した。これらと契約対象範囲や請負代金の決め方、請負代金の支払いプロセスなどを組み合わせて、最適な入札契約方式を選択できるようにする。
 こうした多様な方式の体系の中から、地域維持や災害対応などを行うために「複数年契約」や「複数工種・工区一括契約(仮称)」の活用拡大や、東日本大震災の被災地で発注者を支援する目的で取り入れたコンストラクション・マネジメント(CM)方式の導入などを検討する。さらに、中長期的な品質確保の観点から、若手技術者の確保状況などの評価を経営事項審査、競争参加資格審査、入札契約の各段階で充実させることも視野に入れている。


国交省/多様な入札導入へ議論本格化/9月18日に中建審・社整審基本問題小委(日刊建設工業新聞)よりH25.09.17紹介
 国土交通省は18日、国交相の諮問機関である中央建設業審議会(中建審)と社会資本整備審議会(社整審)合同の第9回基本問題小委員会(大森文彦座長)を省内で開き、7月26日の前回会合で提示した公共工事への多様な入札契約方式の導入に向けた議論を本格化させる。年末に予定している取りまとめに向け、「具体的にどういう制度で、どのように多様な方式を実現していくかを議論してもらう」(青木由行建設業課長)としている。
 前回会合で国交省は、省内会議の「地域の建設産業および入札契約制度のあり方検討会議」(議長・鶴保庸介副大臣)の議論を経てまとめた「四つの改革理念」と「四つの方向性」に基づく制度改革の考え方を提示。これまでの画一的な入札契約方式を改め、技術的難易度の高い工事や地域のインフラの維持管理、発注者支援など各種の切り口から、事業の特性に応じて最適なものを選択できる多様な入札契約方式を取り入れていく方向を示した。
 制度設計の具体策として国交省は、公共工事品質確保促進法の法体系を見直すことを想定しており、年末までに数回開く基本問題小委での議論を踏まえ、方向性を明確化していく。18日の会合では、入札契約制度のあり方に加え、建設業の許可業種区分の点検と見直しについても議論する予定だ。


一般競争入札導入−全都道府県・政令市に/12年9月時点、市区町村は70%(日刊建設工業新聞)よりH25.09.11紹介
 国土交通、総務、財務の3省は10日、公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づく12年度の国や自治体の実施状況調査結果(12年9月1日時点)を発表した。自治体の一般競争入札の導入状況は、国、都道府県、政令市のすべての機関が導入済み。市区町村では、前年度調査の1196団体(69・5%)から1205団体(70・0%)に増加したことが分かった。
 調査は、国19機関、特殊法人等126法人、都道府県47団体、政令市20団体、市区町村1722団体を対象に実施した。入契法で毎年度1回調査する取り組み状況に加え、公共工事品質確保促進法の基本方針に基づく状況も調べた。
 一般競争入札を導入している自治体のうち、都道府県と政令市では、地域要件を採用している機関のすべてが運用方針を設定していた。一方、市区町村での運用方針の設定は55・1%(前年度調査52・9%)とわずかに増加したものの、半数近くが依然、運用方針のないまま地域要件を設定している状況が明らかになった。
 価格とその他の要素で落札者を決める総合評価方式は、国が17機関(89・5%)、特殊法人等が122機関(96・8%)で導入済み。自治体は、都道府県と政令市がすべて導入済みで、市区町村は導入済みが1072機関(62・3%)と前年度調査から5機関増え、率で0・3ポイント上昇した。


国交省・増田優一事務次官/入札契約制度改革、次期通常国会で法改正も(日刊建設工業新聞)よりH25.08.28紹介
 国土交通省の増田優一事務次官は27日、建設専門新聞紙などのインタビューに応じ、公共工事の入札契約制度改革について、「(関連した)法改正が必要なら、次期通常国会に法案を提出したい」と述べ、来年の通常国会に法案を提出する可能性があることを明らかにした。同省は、総合評価方式による一般競争入札という現状の画一的な手法を改め、工事の規模や種類に応じて最適な手法を選べる多様な方式の制度化を目指している。
 増田次官は、入札契約の現状を「品質の向上と競争性の確保というバランスからすると、若干、価格競争に行き過ぎているようだ」と指摘。行き過ぎた受注競争を抑制する仕組みや維持管理に適した複数年度契約など多様な仕組みを制度として準備する考えをあらためて示した。中央建設業審議会(中建審)と社会資本整備審議会(社整審)が合同で進めている議論の結果を早急に出し、必要に応じて法改正を行う考えも示した。
 地域の建設会社の安定経営のためには「地域にどれくらいの公共投資が予定されているかを示す必要がある」とも述べ、「業界の皆さんとも議論をしていきたい」との意向を示した。


国交省/多様な入札導入で自治体の取り組み支援/モデル事業選び専門家派遣(日刊建設工業新聞)よりH25.08.26紹介
 国土交通省は、自治体が取り組む公共工事の入札契約方式の多様化を支援する。新たな方式の導入を目指す自治体からモデル事業を募集。優れた提案を行った自治体に入札契約問題に詳しい専門家を派遣して助言するなど実現を後押しする。モデル事業で得られた成果は、事業の特性に見合った方式を選択できるような発注者向けのマニュアルにまとめて普及を図る。同省が進める入札契約制度改革と連動した取り組みとして、14年度に10程度の自治体を支援する予定だ。14年度予算の概算要求に「多様な入札契約方式等の導入・活用の推進」に必要な経費を計上し、具体化を図る。
 同省は、公共工事の中長期的な担い手の確保、行き過ぎた価格競争の是正、地域のインフラメンテナンス、発注者のマンパワー不足といった課題の解決に向けた入札契約制度改革を検討中だ。具体的には、これまでのような画一的な入札方式から、時代のニーズや事業の特性に応じて選択できる多様な入札契約方式を導入する必要があると判断。普及方策の一環として、「自治体のチャレンジを支援することが効果的と考えた」(建設業課)としている。
 多様な方式の例として、地域のインフラの的確な維持管理や災害対応では、複数年契約、複数業務の一括発注、事業協同組合や地域JVを活用した共同受注方式を想定。技術的な難易度が高く、民間の知恵とノウハウを十分に生かす必要がある案件では、公募で最も優れた技術を持つ企業を選んだ上で、価格や工法の交渉を行って契約する方式の導入が考えられる。工事の規模や難易度に応じた体制を発注者が整備できないような場合には、東日本大震災の被災地での取り組みを踏まえたコンストラクション・マネジメント(CM)方式の導入が想定されている。
 応募のあったモデル事業の中から、国交省が有識者や外部コンサルタントなどでつくる委員会で優れた提案を選定。実際の事業に取り入れるための課題の抽出や解決方策の検討、提案主体への助言といった形で支援を行う計画だ。モデル事業の成果を基に14年度末にもマニュアルをまとめる。同省は、マニュアルについて「常に進化していくものを目指したい」(同)としており、初年度の成果を見て15年度以降も継続的に支援に取り組んでいく考えだ。


国交省/欧米・アジア諸国の公共調達制度調査へ/多様な入札方式の検討に反映(日刊建設工業新聞)よりH25.08.19紹介
 国土交通省は、直轄事業の入札契約制度改革の参考にするため、欧米やアジア諸国で導入されている公共調達の仕組みの実態把握調査に乗り出す。調査対象は数カ国にのぼる見通し。鶴保庸介副大臣を議長とする省内検討会議が6月末に打ち出した多様な入札契約方式の導入に向けた方向性を踏まえ、直轄事業を対象に有識者懇談会で今後実施する具体化に向けた検討などに反映させる。文献収集を中心とする海外の実態調査結果は、本年度末にまとめる予定だ。
 省内の「地域の建設産業および入札契約制度のあり方検討会議」(議長・鶴保庸介副大臣)は、時代のニーズや事業の特性に応じた多様な入札契約方式の導入と活用を図るといった視点から方向性を提示。大規模プロジェクトや技術的難易度の高い工事などでは、公募で最も優れた技術を持つ企業を選び、価格や工法などの交渉を行った上で契約する方式を導入するとした。また、インフラ維持管理の高度化といった時代のニーズに対応した課題に的確に応えられる方式の検討も進めるとしている。
 こうした内容の入札契約制度改革を進めるため、同省は中央建設業審議会(中建審)と社会資本整備審議会(社整審)の下に設けている基本問題小委員会(大森文彦委員長)を先月26日に再開した。法的な枠組みの見直しも視野に入れた制度設計の議論を開始し、年内に一定の結論を得る予定だ。この議論と平行して直轄事業をターゲットに有識者を交えて検討を行う「直轄事業における今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会(仮称)」の設置に向けた調整も進めている。
 同懇談会での議論などに役立てることを目的として、欧米諸国やアジア諸国を対象にした入札契約制度の実態把握調査に着手することにした。「諸外国の制度がどのような形で運用されているかを把握することで、国内制度を検討する上での参考にしていきたい」(官房技術調査課)方針だ。同調査業務は外部機関に委託して実施することを想定。今月下旬にも企画競争で発注先を決める方針で、近く公示を行う予定だ。諸外国の入札契約制度の実態を把握することで、日本が交渉に参加した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の対象項目である「政府調達」分野でも参考になりそうだ。


国交省/多様な入札契約方式、13年内に方向性/自治体向けモデル事業創設も(日刊建設工業新聞)よりH25.07.29紹介
 国土交通省は26日、中央建設業審議会(中建審)と社会資本整備審議会(社整審)合同の基本問題小委員会(大森文彦委員長)を同省で開き、公共工事に導入する多様な入札契約方式の制度設計に向けた議論を始めた。会合前の閣議後の記者会見で太田昭宏国交相は、「年内に一定の結論を得る」と明言した。並行して同省は、コンストラクション・マネジメント(CM)方式のような新方式を広げていくために、モデル的な取り組みを行う自治体を支援する検討にも入った。
 今回の制度改革の議論は、これまでの画一的な入札契約方式を改め、事業の特性に応じてさまざまな方式を選択できるようにすることが狙い。会合で同省は、▽公募で優れた技術を持つ企業を選定して価格や工法などの交渉を行った上で契約する方式▽地域のインフラの維持管理に適した方式▽総合評価方式の施工能力評価型と技術提案評価型への二極化や段階選抜▽ダンピングや下請・職人へのしわ寄せを防止する仕組み▽CM方式の拡大−などの論点を列挙した。今後小委で具体的な検討を進めていく。公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の体系を拡充することも視野に入れて議論。法改正も想定して年内をめどに結論を得る。
 制度面の議論と並行して同省では、新たな方式に挑戦的に取り組もうとする自治体を支援するモデル事業を創設する検討を始めた。契約に詳しいコンサルタントを自治体に送り込み、新たな方式を実現するための契約書や仕様書づくりを支援しながら、導入上の課題を整理する。複数のモデルの成果を「他の自治体が参考にできる事例集にまとめ、水平展開できるようにしたい」(建設業課)としている。14年度予算の概算要求に向け、事業スキームなどを詰める。
 直轄工事についても新たな方式の先導的な導入に向けた検討を早急に実施することにしている。太田国交相は記者会見で、基本問題小委での議論について、人材確保や防災・減災、メンテナンスの円滑な実施に向け、「入札契約方式の見直しや若手技術者の確保・育成方策など、建設産業が直面する課題を検討する」と強調した。

 

中建審、社整審/多様な入札契約方式導入へ議論開始/7月26日に基本問題小委(日刊建設工業新聞)よりH25.07.25紹介
 国土交通省は26日、国交相の諮問機関である中央建設業審議会(中建審)と社会資本整備審議会(社整審)合同の基本問題小委員会(大森文彦座長)を省内で開く。多様な入札契約制度の導入に向けた議論を開始するのをはじめ、建設業許可業種区分の見直し、監理技術者資格の受験資格要件緩和、技能労働者の社会保険未加入問題を議題に上げる。入札契約制度については、年末から年明けにかけて法体系の拡充も視野に入れて何らかの結論を出すとみられる。
 多様な入札契約制度の導入では、5〜6月に省内会議の「地域の建設産業および入札契約制度のあり方検討会議」(議長・鶴保庸介副大臣)で議論した検討メニューを提示。制度設計に向けた小委メンバーの意見を聞く。省内会議では、入札契約方式について、これまでの画一化された方式から、事業の特性などに応じて選択できる多様な方式へと改革する方向性を打ち出した。この中で、技術的難易度が高く、民間の知恵とノウハウを最大限活用する必要がある案件では、公募で最も優れた技術を持つ企業を選定し、価格や工法などについて交渉した上で契約する方式の導入を想定。地域のインフラの維持管理では複数年契約や複数業務の一括発注、共同受注方式などの導入を検討している。
 このほか、時代のニーズに対応した企業評価のあり方や、受発注者の負担を軽減する具体策、ダンピング受注防止策としての「オープンブック方式」や「コスト&フィー方式」の導入も検討。東日本大震災の復興事業で取り入れたコンストラクションマネジメント(CM)方式の全国展開も想定している。小委ではこれらのメニューを具体化するために、公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の拡充も視野に入れた議論を展開していく。
 建設業許可業種区分の見直しについては、これまで建設業界から寄せられた要望と検討の状況を整理して示す予定。監理技術者資格を取得するための技術検定試験については、受験資格要件の緩和策を具体的に示し、14年度の実施に向けて手続きに入れるようにする。技能労働者の社会保険未加入問題では、保険加入に必要な法定福利費の内訳を明示した標準見積書について、下請業者から元請業者への提出を9月から一斉に始めるなど官民による取り組み状況を説明する。


都市機構/企業の街づくり実績評価へ/工事入札で加点、特定業務代行など想定(日刊建設工業新聞)よりH25.07.09紹介
 都市再生機構は、過去2年以内に同機構が発注した街づくり事業に貢献し、表彰を受けた実績がある企業を対象に、総合評価方式の工事入札で加点する方針を固めた。総合評価点(30〜40点満点)のうち、「施工実績」に関する評価項目で1点を加算する。14年7月から公告する工事から導入する予定だ。
 加算対象は建築、設備、土木、造園、保全の各種工事。主に建築、土木、造園工事は40点満点、保全工事は30点満点で評価する際に項目の一つに組み込む。街づくり事業に貢献した業者を優遇することで、工事入札に参加する業者の意識を高める。総合評価方式を採用した工事入札は年間約1400件発注される見込み。現時点で工事以外の業務の入札で表彰の実績を活用する予定はない。
 街づくりに貢献した業者を表彰する制度は本年度から始める。具体的な基準はまだ固まっていないが、主に機構が携わった再開発事業で事業協力者や特定業務代行者となった業者を想定している。
 各本部、支社ごとに表彰を実施し、それぞれに表彰の基準を設ける。首都圏ニュータウン本部では、表彰の対象を5000平方メートル以上の施設用地や住宅用地を事業者に紹介する者としている。都市再生だけでなく、団地のリニューアルなどで団地内に高齢者福祉施設などの施設を整備した事業者も表彰の対象とする予定だ。


国交省/入札契約方式「多様化」へ品確法体系拡充/発注者責務に「担い手確保」(日刊建設工業新聞)よりH25.06.24紹介
 国土交通省は、省内幹部で構成する「地域の建設産業および入札契約制度のあり方検討会議」(議長・鶴保庸介副大臣)の2回目の会合を開き、事業の特性に応じて多様な入札契約方式を選択できる制度への改革などについて、議論のたたき台を提示した。公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)で示している発注者の責務を拡大。品質確保に加え、中長期的な「担い手の確保」などにも配慮するとし、公共工事品確法の体系を追加・拡充する。たたき台をベースにさらに議論を深めた上で、7月以降、有識者会議の場で具体的な制度設計に入る。
 会合では、5月の初会合で提示した▽時代のニーズや事業の特性に応じた多様な入札契約方式の導入と活用▽ダンピング対策の強化、適正価格での契約の推進▽現場を支える技術者・技能者の確保・育成▽地域のインフラメンテナンス、災害対応等の的確な確保、将来的な品質確保−の4項目について、既に実施済みの施策を含めて具体的な取り組みの方向性を示した。
 たたき台によると、多様な入札契約方式では、大規模プロジェクトや技術的難易度の高い工事などを対象に、公募で最も優れた技術を持った企業を選定した上で、価格や工法などの交渉を行って契約する方式を導入。インフラの維持管理の高度化などの課題には、複数年契約や複数業務の一括発注、さらに共同受注方式などを導入することで対応する。東日本大震災の被災地で発注者支援として取り入れているCM方式の導入も検討する。ダンピングによる下請企業や職人へのしわ寄せ防止の観点では、元請企業によるコスト情報を開示するオープンブック方式や、下請企業などのコストを積み上げた上でその一定割合を元請のフィーとする「コスト&フィー方式」を検討することも提示した。
 公共工事品確法で原則化している総合評価方式については、施工能力を評価するものと、技術提案を求めて評価するものに二極化。過去の工事成績などで競争参加者を絞り込んで技術提案や入札書を提出してもらう段階選抜方式など、受発注者の負担を軽減する仕組みも取り入れる。会合で鶴保副大臣は、「どうすれば良い事業者を選別していけるか。アイデアを出し合って検討していきたい」と述べた。


最低制限価格−自治体で上限撤廃の動き/地域建設業の必要性考慮(日刊建設工業新聞)よりH25.06.05紹介
 地方自治体の間で、低入札価格調査の基準価格や最低制限価格を引き上げる動きが目立っている。中央公共工事契約制度運用連絡協議会(中央公契連)が基準価格の算定式モデルを見直したのをきっかけにした動きで、併せて最低制限価格の設定範囲の上限を撤廃する自治体も出てきた。
 最低制限価格などの算定式にある一般管理費の係数を30%から55%に引き上げると10日発表した和歌山県では、直接工事費の係数を独自に100%としているため、最低制限価格の上限が92・5%となり、従来の設定範囲(10分の7〜10分の9)を超えることになった。従来の設定範囲は会計法の規定に沿った国土交通省の扱いに準じたもので、地方自治法上の規定ではない。このため、災害時の建設業の役割の重要性などを考慮し上限をなくすことにした。同様の上限撤廃は新潟県でも実施されている。
 こうした動きについて業界からは「地域建設業の存続に不可欠な適正価格での受注につながる対策であり、歓迎している」(全国建設業協会)との声が上がる。地域の安全・安心や雇用を支える建設業の役割が再認識され始めた中、地域建設業を維持するための一歩踏み込んだダンピング対策として期待が高まりそうだ。


「指名競争回帰」の動き/予算円滑執行狙い、低入札基準引き上げも/全建調査(日刊建設工業新聞)よりH25.06.06紹介
 全国建設業協会(全建、淺沼健一会長)は、各都道府県協会を通じて実施した地方自治体の入札契約制度に関する調査結果をまとめた。12年度補正予算の執行に伴う対応で指名競争入札を導入する自治体が増加。補正予算の全工事に指名競争を適用する自治体もあるなど「指名競争回帰」ともいえる動きが起きていることが分かった。ダンピング対策として、低入札価格調査の基準価格や最低制限価格を引き上げる動きが活発化していることも明らかになった。
 調査したのは、12年度補正予算執行に伴う対応(5月10日時点)と、低入札価格調査基準価格・最低制限価格の状況(5月1日時点)。全都道府県・政令市が対象で、低入札価格調査基準価格などは県庁所在市についても調べた。調査後の5月16日に調査基準価格の中央公共工事契約制度運用連絡協議会(中央公契連)モデルが引き上げられたため、調査基準価格などについては引き上げ前の実態となっている。
 12年度補正予算執行への対応では14県と4政令市で指名競争入札を拡大させていた。中でも、岐阜県と千葉市は、補正予算の全工事に指名競争を適用。熊本県は13年度当初予算分も含め13年度上半期の全工事で指名競争入札を拡大するなど、事業執行を円滑化するために指名競争入札を活用しようという動きが目立つ。
 ダンピング対策として、栃木、新潟、福井、熊本の4県が、低入札価格調査の基準価格などの引き上げを実施。宮城県は、16年3月31日までの時限措置として、予定価格1億円未満の工事について、低入札価格調査制度を最低制限価格に変更した。低入札価格調査基準価格については、13道府県と11市が11年4月中央公契連モデルより高く設定していた。最低制限価格については、14道県と19市が11年4月に決められた中央公契連モデルよりも高い水準に設定。前回調査(12年10月時点)と比べると、新たに宮城、福井、熊本の3県と金沢と松江の2市が高水準グループに加わった。一方、最低制限価格制度の未実施の自治体が残るなど対応の差も目立っている。労務・資機材不足への対応では、全都道府県・政令市が、大幅に引き上げられた13年度公共工事設計労務単価に準拠。17県と8政令市はスライド条項の適切な運用にも取り組む方針という。