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三峡ダム:地質災害が増加、新たに10万人が強制立ち退きか(サーチナニュース)よりH24.04.20紹介
 2009年以来、三峡ダムは175メートルの試験貯水を3回に分けて行ってきた。ダム建設においては、貯水開始から高水位になるまでの3−5年間に、大規模な地滑りなどが発生するのは珍しくないが、地質災害が多発する三峡ダムでは10万人の住民が強制立ち退きに直面している。新浪網が報じた。
 国土資源部地質環境司巡視員で三峡ダム地区地質災害予防工事チームの主任である柳源氏によれば、三峡ダムでは毎年多くの地滑りが発生しているが、適切な監視と警報により、9年にわたって地質災害による死傷者は出ていない。しかし柳源氏は、今後の地質災害予防の状況は楽観視できないと警鐘を鳴らす。
 柳源氏は、175メートルの試験貯水後、発生した地質災害の70%以上が突発的なものであり、しかも発生回数はますます増えていると指摘、一部住民はただちに立ち退いて避難する必要があると述べた。
 また、現時点で人や家屋への被害はなくとも、地滑りは長江の航路にとっても重大な脅威となっている。
 柳源氏によれば、地滑りの恐れがある355カ所の地点で補強工事を実施しているほか、5386カ所の潜在的な危険個所で観測が強化されている。しかし、地質災害の多発によって、新たに立ち退きを迫られる住民の数は10万人前後の規模に達する見込みだ。


松本の奈川渡ダム、地震で「越流」あるか解析へ(信濃毎日新聞)よりH24.04.10紹介
 松本市の梓川上流にある東京電力奈川渡ダム(松本市安曇、奈川)の貯水池右岸で、強い地震発生時に大規模な地滑りが起きて土砂が流入した場合、貯水が波となってダムを越える「越流(えつりゅう)」が発生するか、同社がシミュレーションを計画していることが9日、分かった。同社が越流のシミュレーションをするのは同社管理の全国のダムで初めてとなる。
 同社は外部の研究機関などに依頼し、結果は松本市にも報告する。東日本大震災を受け、地元住民から地震時のダムの安全性などに不安の声が出ており、同社は「不安解消の方法の一つ」としている。
 同社は、2008年の岩手・宮城内陸地震で宮城県管理の荒砥沢(あらとざわ)ダム(同県栗原市)の貯水池沿いで大規模な地滑りがあり、流れ込んだ土砂の影響で高さ6メートルの波が起き、沿岸の道路が壊れるなどの被害が出たことを受け、10年度から全国のダム周辺で地滑り地形の分布図を基に調査を進めていた。
 同社松本電力所(松本市)によると、この調査で同社管内のダムでは、奈川渡ダムの貯水池右岸側で地滑り地形の規模が大きいことが判明、昨年度から業者に依頼し現地の地質調査も開始。「非常に強い揺れ」があった場合、実際に地滑り発生の危険があり、総貯水量の約2%に当たる238万5千立方メートルの土砂が流入する可能性があることが分かってきたという。
 昨年3月の震災以降、同社福島第1原発事故など地震被害により、松本市などでは住民に「地震時にダムが決壊しないか」など不安が広がっている。松本市から地震時の被害想定を教えるよう要望を受け、同社は越流のシミュレーションを初めて試みることにしたという。
 シミュレーションは本年度前半中にもまとまる地質調査結果を待って着手予定。地滑り時にどの程度の高さの波が生じ、越流があるのか、あるとすればどの程度の量かを解析する。現時点では下流域にどのような影響があるかまでの解析は予定していない。
 同社松本電力所地域・環境グループは「ダムの安全性については地域の皆さんの間にある不安の解消のために調査していきたい」としている。
 奈川渡ダムは満水時は諏訪湖の2倍に相当する総貯水量1億2300万立方メートルのアーチ式ダム。奈川渡ダムを最上に梓川下流には水殿(みどの)、稲核(いねこき)ダムが連なり、水を上部ダムにくみ上げたり、放流したりする揚水式発電をしている。

 

最上小国川ダム:見直し求め署名6071人 守る会が県に提出 /山形(毎日新聞)よりH24.03.08紹介
 市民団体「最上小国川の清流を守る会」(川辺孝幸、草島進一、高桑順一共同代表)は7日、県が計画している穴あきダム「最上小国川ダム」の見直しを求める要請書を、6071人の署名を添えて県に提出した。
 要請書によると、県はダム建設以外の治水対策があるにもかかわらず、最上町赤倉地区の水害対策という理由で、穴あきダムを建設しようとしていると指摘。「穴あきダムは環境に悪影響があるうえ、流域の観光への悪影響も避けられない」などとして、ダムによらない治水対策▽水質対策▽地元業者にできる流域振興対策−−の実施を求めている。
 共同代表で山形大地域教育文化学部の川辺孝幸教授(地質学専攻)は「ダムではなく、河川改修を行ったほうが地域の安全と振興につながる」と主張している。


設楽ダム計画:中部地方整備局、総括案に来月11日まで意見募集 建設優位の内容 /愛知(毎日新聞)よりH24.01.16紹介
 中部地方整備局は、設楽ダム(設楽町)を再検証する「検討の場」で示したダム代替案とダム建設案を評価した「総括整理表案」に対する意見(パブリックコメント)を2月11日まで募集している。
 同案は、11年12月18日の検討の場で提示された。治水と利水、流水の正常な機能の維持のそれぞれで示された対策案について、コストや実現性、持続性などについて評価。ダム建設案が優位とする内容になっている。
 意見の提出方法は郵送、ファクス、電子メールのいずれか。資料は整備局のホームページ(http://www.cbr.mlit.go.jp/kawatomizu/dam_kentou/bosyu_shitara.htm)から入手できる。
 11年末に市民団体「設楽ダムの建設中止を求める会」(市野和夫代表)が発表した民間研究機関「国土問題研究会」の調査報告書は、「同ダム予定地周辺の地層は地滑りや水漏れなどを起こす恐れがある」などと指摘している。
 同会が11年6月に調査を依頼し、7月と11月の2度、現地調査をした。報告書は、ダムサイト周辺部の断層群の存在や、左岸の高透水性の地質、ダム湖周辺部の土砂崩れの危険性などの恐れがあり、詳細な調査が必要としている。その上で「ダム建設は多くの問題をはらんでおり、調査は尽くされていない。計画を進めるのは住民に多大な負荷を与えることになる」と指摘している。


八ツ場ダム建設/着工条件の早期クリアへ/前田武志国交相、迅速対応を指示(日刊建設工業新聞)よりH24.01.10紹介
 政府の12年度予算案に本体工事費が計上された八ツ場ダム(群馬県長野原町)の着工条件の早期クリアに向け、国土交通省は対応を急ぐ。6日の閣議後の記者会見で前田武志国交相は、条件の一つである利根川の河川整備計画の策定について、「過去の蓄積もあり、スピードアップして民主党政権の一つの方針である『ダムに頼らない治水のあり方』ということも希求してやっていきたい」と表明。もう一つの生活再建関連の法制度整備については、昨年末に省内に検討チームを立ち上げ、月内に通常国会に法案を提出する準備を進めていることを明らかにした。
 政府は凍結していた八ツ場ダム建設の再開を昨年末に決定する際、藤村修官房長官が「利根川水系の河川整備計画を早急に策定する」「生活再建に関する法案の通常国会への提出」の二つを裁定条件として提示した。
 利根川河川整備計画の策定時期について、前田国交相は6日の会見で「なるべくスピードアップしろと言っている」と説明。その上で、「最終的には担務の大臣がきちんと対応できているかを判断して(予算執行)ということになる」と述べ、条件が整ったかどうかの判断は国交相が行うべきだとの考えをあらためて強調した。ただ、同計画の策定完了が、12年度予算案に計上された本体工事費18億円の執行条件となるかどうかについては明言を避けた。


設楽ダム予定地「岩盤は脆弱」 市民団体が調査(読売新聞)よりH23.12.29紹介
 設楽ダム計画に反対する市民グループ「設楽ダムの建設中止を求める会」(市野和夫代表)は27日、ダム建設予定地で実施した地質調査の結果を公表した。
 それによると、ダム周辺の岩盤は亀裂や断層などによって脆弱で、大規模な地滑りが起きた形跡も見られる。ダム湖の水が漏れ出す可能性もあり、「弱い岩盤に大きな力を加えるダム建設は危険」(市野代表)としている。調査は今年6月、同会が紺谷吉弘・立命館高校非常勤教諭を代表とする調査団に依頼し、2度の現地調査を行うなどして結果をまとめた。


熊本・五木ダム建設中止、県知事が最終決定(asahi.com)よりH23.12.21紹介
 熊本県の蒲島郁夫知事は20日、県営五木ダムの建設を中止する方針を最終的に決め、建設予定地の五木村側に伝えた。川辺川上流に計画された五木ダムは政権交代後、国が事業主体に検証を要請した全国83ダムの一つだった。
 蒲島知事は同日、五木村役場での治水対策の説明会で「(中止を妥当とした県公共事業再評価監視委員会の)答申を尊重したい」とあいさつ。終了後、報道陣に「現在計画中のダムは中止です」と明言した。
 蒲島知事は五木ダムについて、過去の洪水で川底が削られたため流下能力が向上したとして7月に建設中止の方針を表明。同委員会も11月に中止を妥当とする答申を知事に出していた。


八ッ場ダム:建設を再開へ 22日までに国交相が最終判断(毎日新聞)よりH23.12.17紹介
 政府は17日、建設が止まっている八ッ場(やんば)ダム(群馬県)について、建設を再開する方向で調整に入った。事業主体の国土交通省関東地方整備局が「継続が妥当」とした検証結果を踏まえた判断で、政府高官は「22日までに(再開容認姿勢の)前田武志国交相が最終判断する」としている。ただ、民主党内には再開に慎重論があることから、週明けに党側と詰めの協議を行った上で正式に決定する方針。
 同ダム中止は民主党が09年衆院選マニフェストに掲げ、同年9月の政権交代後に前原誠司国交相(当時、現民主党政調会長)が中止を表明した。このため、建設妥当の検証結果に前原氏らが反発するなど、同党内には建設再開に慎重意見がある。
 こうした党内の動きも踏まえ、藤村修官房長官は9日、前田氏と国会内で会談。藤村氏は「この問題は担当閣僚に判断してもらうのが内閣の方針だ」と語り、前田氏の判断を尊重する意向を伝えた。藤村氏は同日の記者会見でも「国交省で(検証の)手続きをしており、それを重視する。政治的判断はしない」と検証結果を尊重し、本体工事を容認する考えを示した。
 前田氏は「八ッ場は長年議論し、流域自治体とも協議の上合意を得ている。流域の方々にとって重要な安心、安全施設だ」と建設に前向きな姿勢を示している。16日の記者会見では「前原さんも責任を持っているから間に合うと思う」と述べ、12年度予算編成までに決定する考えを強調した。
 一方、民主党の国土交通部門会議は16日、治水や利水などに関して党側が出していた疑問点に対する国交省からの回答について議論した。松崎哲久座長によると、国交省の説明に納得できないとの意見があったが、評価する声もあったという。部門会議は20日に前原氏に報告書を提出する。前原氏は15日に藤村氏に判断を一任すると表明し軟化する動きも示している。


八ツ場ダム本体工事、民主政調役員会「容認できない」(asahi.com)よりH23.12.09紹介
 民主党は8日の党政調役員会で、建設の是非を議論している八ツ場ダム(群馬県)について「本体工事に入ることは容認できない」とする意見を取りまとめた。前原誠司政策調査会長は9日にも藤村修官房長官に本体工事の着工見送りを申し入れる。
 民主党国土交通部門会議は、国土交通省の検証で建設継続の方針を打ち出したことについて「納得できない」とする意見をまとめており、前原氏は党の意見に対する政府の回答が明確になるまでは着工を容認しない考えだ。前田武志国交相は「党の議論も見守った上で政府の責任で決める」としており、野田佳彦首相が本体工事の予算凍結に踏み込むかが焦点だ。
 前原氏は8日の記者会見で「マニフェストに関わるものであり、変更するなら単なる行政判断にとどまらず、政治的な判断が加えられるべきだ」と強調し、政府に着工見送りを強く申し入れる考えを示した。


八ツ場ダム再検証/前田武志国交相、11年内に結論/合理性のみで判断せず(日刊建設工業新聞)よりH23.12.07紹介
 前田武志国土交通相は6日の閣議後の記者会見で、八ツ場ダム(群馬県長野原町)建設の是非を検証する作業について「12月1日に開いた有識者委員会で、前原大臣の時に(有識者会議が)つくった検証の進め方、スキームにのっとった手続きは終えた」と述べ、この結果を基に年内に最終判断を下す考えをあらめて強調した。12年度予算案の公表前の今月中旬には結論を出す見通しだ。
 前田国交相は1日に開かれた「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の中での議論について、「他の案と比べても(ダム建設は)治水、利水の両面で妥当であるし、地質の面も踏まえた上で妥当という意見だった」と説明。7日に行われる同有識者会議では、東日本大震災を教訓にダムの危機管理上の貢献度合いなどを幅広く検討してもらう方針を表明した。
 最終判断に当たっては、「行政の長であると同時に、政治家として考え得るすべてのことを考えて判断したい。有識者会議で継続が妥当という結論が出たから、そのまま判断することはない。必ずしも数量的な合理性だけでの判断はあり得ない」との考えも示した。
 さらに、関東地方整備局がまとめた「建設が妥当」とする検証結果に対して、国民から意見を求めるパブリックコメントの過程で、埼玉県議らが建設推進を誘導する意見を集めたとされる問題については、「パブコメは全部オープン。(建設推進の)数でどうこうということはまったくないし、関係ない」と述べた。


関東整備局/湯西川ダムの試験湛水開始/事業着手から39年(日刊建設工業新聞)よりH23.12.02紹介
 関東地方整備局が栃木県日光市内で建設を進めてきた「湯西川ダム」の本体工事がほぼ終わり、ダムの安全性などを確認する試験湛(たん)水が始まった。利根川水系鬼怒川上流のダム建設の集大成となる湯西川ダム建設事業は、事業着手から39年の歳月を経て最終段階に入った。
 湯西川ダムは総貯水容量7500万立方メートル。下流域の洪水被害を軽減するほか、千葉、茨城両県への水道水供給などの機能を持つ多目的ダムとして計画された。本体は、堤高119メートル、堤頂長320メートルの重力式コンクリートダム。施工は鹿島・清水建設JVが担当し、超急速施工が特徴だ。基礎掘削工は通常に比べ3〜4カ月の短縮を図り、約100万立方メートルに上る堤体のコンクリート打設を19カ月で完了させた。
 11月30日には現地で「湛水式」があり、土地提供者らを含め200人を超す関係者が出席。ゲートの閉そくを見守り、試験湛水の開始を祝った。


八ツ場ダム再検証/国交省有識者会議、12月1日に審議/最終判断へ大詰め(日刊建設工業新聞)よりH23.12.01紹介
 八ツ場ダム(群馬県長野原町)建設事業をめぐり、国土交通省関東地方整備局は11月30日、「ダム建設事業の継続が妥当」とした再検証結果の報告書を同省に提出した。1日夜に開かれる同省の有識者会議で報告内容についての審議を開始。これを踏まえて前田武志国交相が年内に事業継続の是非を最終判断する。
 八ツ場ダムの建設をめぐっては、09年秋の政権交代で、政権公約(マニフェスト)に建設中止を掲げた民主党の前原誠司国交相(当時)が中止を表明した後、建設の是非を関係地方自治体などと再検証する作業が進められてきた。その結果、関東整備局は、ダム建設の継続を「妥当」とする検証結果を盛り込んだ報告書をまとめ、11月29日に開かれた同整備局の事業評価監視委員会(委員長・家田仁東大大学院教授)もこれを了承した。1日に国交省内で開く有識者会議では、審議事項を八ツ場ダム建設事業に絞って集中審議する。
 これまでの検証作業とは別に、国交省では事務次官をトップとするタスクフォースを立ち上げ、今年3月の大震災の教訓・経験を踏まえた社会資本整備のあり方について、火山や地震、地質、危機管理など幅広い分野の専門家へのヒアリングなどを実施してきた。各種調査資料などの検証・分析も行ってまとめた成果を有識者会議に示し、判断材料にしてもらう考えだ。民主党内でも国土交通部門会議に八ツ場ダム問題分科会が先月設置され、事業継続に関する議論を集中的に行っている。党側の方針を新たに示す必要がある場合には、国交相の最終判断までに何らかの形で党側の受け止め方を表明する見通しだ。
 八ツ場ダムは、総事業費4600億円のうち、既に約8割(約3558億円)を投じてダム本体を除く多くの関連施設が完成している。関係自治体も建設推進を強く求めている中、民主党政権が公約通り事業を中止するのか、公約を撤回して事業を続行するのか、年末に向けて大詰めの段階を迎える。


八ッ場ダム再検証/関東整備局、「建設が妥当」/6都県に対応方針案提示(日刊建設工業新聞)よりH23.11.22紹介
 八ツ場ダム(群馬県長野原町)建設の是非を再検証する国土交通省関東地方整備局と関係自治体との会合(第10回幹事会)が21日、さいたま市内で開かれ、関東整備局は「ダム建設が妥当」とする対応方針案を提示した。治水・利水両面で「ダム建設が最も有利」とした9月の報告書案から一歩踏み込んだ内容に、自治体からは歓迎の声が上がった。政権公約(マニフェスト)で同ダムの建設中止を掲げている民主党も同日、国土交通部門会議に設置した八ツ場ダム問題分科会で今回の対応方針案について意見交換。24日の次回会合で引き続き議論を深めていくことを確認した。
 関東整備局は、関係住民や学識者を招いて行った公聴会、一般からの意見募集(パブリックコメント)の結果などを踏まえて対応方針案を作成した。一般の意見で指摘された報告書の不明確な部分に詳細な説明を加え、集まった一般意見の概要も加えた。その上で、治水、利水両面でダム建設が最も有利と評価。建設コストに対して約6・3倍の効果があると結論付けている。
 対応方針案を受けて各自治体は「当然の結果だ」「今まで主張してきたことがあらためて認められた」と歓迎の意向を相次ぎ表明。「結論が見えた以上、ダムの早期完成が急務」だとして、「12年度予算にダム事業費を計上すべき」「あらゆる手を尽くして工期を短縮させるべき」との意見も出された。関東整備局も「事業継続が決まった場合は、工期、工費の短縮にできる限り取り組む」と回答した。今後、関東整備局は、自治体の首長と関係利水者に文書で意見を聴き、再び報告書を修正。その後、事業評価監視委員会に報告書を提出する。了承が得られれば国交省に提出。事業を継続するか中止するかは、国交相が年内に最終判断する。
 民主党は同日、国土交通部門会議八ツ場ダム問題分科会の2回目の会合を開き、関東整備局が公表した対応方針案について意見交換した。分科会の松崎哲久座長は、党側の方針を新たに示す必要がある場合には「国交相が年内に(継続か中止かを)決定するまでに、党としての受け止め方を伝えたい」との考えを示した。だが、議論自体は盛り上がらず、暫定水利権の問題など説明不足とする点について、24日に開く次回会合で引き続き議論することを確認するにとどまった。


八ッ場ダム、国交省が再検証で「継続」方針(毎日新聞)よりH23.11.19紹介
 建設中止か継続かを再検証中の八ッ場ダム(群馬県長野原町)について、国土交通省関東地方整備局は、再検証の結論を「建設継続」とする方針を固めた。
 21日に開く利根川流域の6都県との会合で提示し、早ければ今月末にも同省に報告する。建設の可否は、前田国交相が年内に判断する見通し。
 同整備局は今年9月、利根川の複数の治水案のうち、コスト面などから同ダムを含む案を最良と評価していた。
 その後、この評価について、国民からの意見を募る「パブリックコメント」を実施。流域住民や学識経験者から見解も聴取し、建設継続が妥当と結論付けた。


国総研/水力発電の増強可能性調査/東日本の300ダム、11年度末に試算結果(日刊建設工業新聞)よりH23.11.10紹介
 国土交通省国土技術政策総合研究所(国総研)は、東日本地域にある発電設備を備えたダムを対象に、発電量を現状より増やせるかどうかを確認する調査研究を始める。東日本大震災後、原子力発電所の稼働停止などで電力不足の長期化が懸念されていることに対応。電力不足の緩和策の検討に成果を役立ててもらう。本年度末に発電量の増強見通しと増電量の試算結果などをまとめる。
 国交省は、今国会で審議中の11年度第3次補正予算案に3000万円の調査研究費を盛り込んでいる。調査対象は、商用交流電源の周波数が東西で50ヘルツと60ヘルツに分かれる糸魚川静岡構造線(新潟県糸魚川市から長野、山梨県を経て静岡市に至る断層線)より東に位置する発電設備を備えた既設ダムで、計300カ所程度になる見込みだ。
 各ダムの管理者や電力会社から、発電設備の設置状況や発電能力などのデータの提供を受け、現状を把握。その上で、ダムの貯水量の増加や、発電設備の新・増設、発電効率の高い設備への切り替えの可能性などを幅広く検討する。これらの対策を実施したと仮定した場合に新たに生み出せる電力量や、対策に必要な費用なども試算する予定だ。
 東日本大震災では、東京電力福島第1原発で事故が発生。この事故を受けて他の原発も安全対策の強化が大きな課題になり、稼働を停止している原発が多い。東北や関東では、震災で各地の火力発電所も被害を受けたことから、電力の供給不足問題が表面化した。政府は電力不足への対策として、火力発電所の増強や、太陽光や風力など再生可能エネルギー利用の拡大と併せ、水力発電 の強化も視野に入れている。ただ、発電設備を備えたダムも多くは治水・利水の機能も併せ持つ多目的ダムで、洪水調節ために貯水量を調整したり、工業用水や農業用水のために一定の貯水量を確保したりする必要があり、仮に貯水量を増やしても発電に使える水の量には限りがあるとみられている。


長良川河口堰「開門調査5年以上」 愛知県専門委報告書(asahi.com)よりH23.11.09紹介
 長良川河口堰(かこうぜき、三重県桑名市) の開門調査に向けた愛知県の検証プロジェクトチーム(PT)の下部組織にあたる専門委員会は7日、5年以上の開門調査を提言する報告書を正式に決定した。今後、関係自治体との調整を進めるよう県に求めた。
 報告書では、開門後に海水が逆流して取水口から入り込む塩害対策として、愛知県が代替水源の確保に率先して取り組むことを求めた。また、調査費や塩害対策費について「負担割合は開門に合意した関係者で話し合う」と明記。愛知県以外の自治体が事業費を負担する可能性に言及した。
 開門方法は、一定の基準以上の濃度の塩水が堰上流にさかのぼった場合を除いて長期間開門し、環境などの変化を調べるとした。


八ツ場ダム賛否、住民が意見 1都5県21人思い出交え(asahi.com)よりH23.11.07紹介
 群馬県の八ツ場(やんば)ダム建設の是非を検証する国土交通省関東地方整備局は6日、事業費を負担する1都5県の住民を対象に初めて直接意見を聴いた。群馬、埼玉、千葉各県の会場で応募した21人が発言。幼いころの思い出も交え、賛否両方の立場から意見を述べた。
 整備局が9月に公表した、河川改修などの代替案よりダム建設が効果的とする総合評価を受けて実施。昨秋始まった検証は最終段階を迎えており、前田武志国交相は年内に建設するかどうか判断する考えだ。
 「東日本大震災の後に、ダムに巨額の税金を使っていいのでしょうか。地元にも疑問に思っている子育て世代は少なくない」
 建設予定地の群馬県長野原町の会場。町内で雑貨店を経営する小林ミツ江さん(46)は静かに訴えた。
 小学生から20歳まで3人の子の母親。「ダムへの賛否で大人が争うのを見ながら育った」小林さんが、公の場でダムに対する意見を述べるのは初めてだ。
 ダムができれば水没する地区で暮らしてきた70代の両親は今夏、高台に転居した。転居先や建設予定地は活火山の浅間山から20キロ。火山灰でできた地盤の危険性も指摘される。「危険なダムと隣り合わせでは暮らせない。原点に返って必要性を検討して」と訴えた。
 行政と交渉している連合対策委員会事務局長の篠原憲一さん(70)はダム建設推進の立場から、「国交省の検証は、私たち素人には何をやっているのか理解できなかった」と言った。


「活断層ではない」 浅川ダム「F−V断層」の調査報告(中日新聞)よりH23.11.01紹介
 長野市の県営浅川ダム建設現場で「F−V断層」と呼ばれる断層が露出した問題で、現地調査を行った産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の佃栄吉副研究統括(地震地質学)は31日、「地震を引き起こす活断層ではない」との見解を県建設部に報告した。
 佃氏は一方で、断層の隙間に砂利がたまった部分があることなどを挙げ「露出した部分で判断するのは誤りで、さらに調査してほしい」と要請。堀内秀部長は「活断層 ではないとの報告でひと安心した」として建設続行を表明し、指摘事項については調査する意向を明らかにした。
 現地調査は30日に行い、佃氏と吉岡敏和活断層評価研究チーム長(変動地形学)が建設現場周辺にある断層露出地点の形状などを調べた。
 報告で佃氏は「過去に繰り返し断層が動いた可能性は低く、独自に地震を起こすことはない。唯一動く可能性があるのは長野盆地西縁断層の活動と連動した場合」と指摘した。
 佃氏らによると、長野盆地西縁断層は、1847年に発生したマグニチュード(M)7以上とされる善光寺地震の原因となった活断層で、断層面は浅川ダムの直下2、3キロを通る。1000年ほどの周期で活動するため同規模の地震が近く発生する確率は非常に低いという。ただ佃氏は断層の隙間にあった砂利のほか、断層が局所的に曲がっていることなどから過去の活動を否定できないとも説明し、詳細調査を求めた。
 堀内部長は「砂利の年代を測定し、断層の曲がった部分は他の地点の分析を進めるなど地形のメカニズムを調べていきたい」と語った。
 報告は長野市の県長野合同庁舎で公開で行われた。傍聴した浅川ダム公金支出差し止め住民訴訟原告団の内山卓郎副団長は「数時間の調査で、なぜ『活断層ではない』と言えるのか。最初から結論ありきではないか」と疑問を呈し、工事を中断して詳細調査を行うべきだと主張した。


浅川ダムの断層調査 専門家、31日に県に報告(信濃毎日新聞)よりH23.10.31紹介
 県は30日、県営浅川ダム(長野市)建設地の直下を走る断層について、独立行政法人産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の地質専門家2人による現地調査を行った。31日、県に調査内容を報告する。調査に当たった1人の佃栄吉氏(地震地質学)は断層の評価について、取材に「活断層かどうか―という単純なものではない」と述べるにとどめた。
 調査したのは佃氏と吉岡敏和氏(変動地形学)。ダム建設地の上流に当たる浅川右岸がダム軸から約110メートルと約140メートルの2カ所、同左岸が約160〜200メートル間の4カ所、下流側はダム軸から約60メートルの右岸1カ所を調べた。また、ダム本体建設に伴う掘削工事で断層が地表に露出した一帯も見た。
 佃氏は取材に「断層と(石や砂の)れき層の関係は分かった。(断層の)将来の活動性や、善光寺地震を起こした断層との関係などを整理して報告したい」とした。
 断層調査は、阿部知事が9月県会で実施方針を表明。東日本大震災発生を機に、「断層について不安を感じている県民もいる」として、第三者的な立場の専門家に評価を求める考えを示していた。


八ツ場ダム/1都5県知事が建設再開申し入れ/前田武志国交相、災害懸念も考慮(日刊建設工業新聞)よりH23.09.28紹介
 事業継続の是非を検証している八ツ場ダム(群馬県長野原町)の問題で、1都5県が国土交通省に建設再開を求める動きを強めている。1都5県の知事らは26日、東京・霞が関の国交省を訪れ、9月13日の関係自治体との検討の場で八ツ場ダム建設が「最も有利」との結果が国から示されたことを踏まえ、前田武志国交相に対しダム建設事業の早期再開を強く訴えた。知事らは会談の場で前田国交相に一日も早い現場の視察を要請。前田国交相は「非常に重く受け止める」と述べる一方、10月中に現地を訪れ、地元の意見なども踏まえた上で、自ら最終結論を下す考えをあらためて示した。
 ダム事業の早期着工を申し入れたのは大澤正明群馬県知事のほか、石原慎太郎東京都知事と上田清司埼玉県知事。1都5県による申し入れでは国が一刻も早く対応方針を決め、本年度中にダム本体工事に着手するよう要請。ダム建設の再検証に費やした2年間の遅れを取り戻すために本体工事の予算を集中投資し、当初計画通り15年度までにダムを完成させることを強く求めた。
 会談後の会見で、大澤知事は「地元住民は2年も待たされた。再検証結果を踏まえ、1日も早い着工を望む」と強調。石原知事は「世界中で大きな気候変動が起こっている。今後、予期しない自然災害が発生する懸念もあり、八ツ場ダムの(建設の)判断基準の一つになる」とした上で、「国交相に現場を視察するよう要請した。現場に行けば(建設再開の)判断の根拠が分かる」と述べた。上田知事は「法的には1都5県の知事の同意がない限り(ダム建設の)中止はできない。検証結果からみれば(ダムを)造るしかない。これが混乱を収める唯一の方法だ」と建設再開を求めた。
 これに対し前田国交相は「(3都県知事が)強い意志で建設再開の申し入れを持ってきた。非常に重たいものを感じる」とする一方、「(ダム建設の是非は)予断なく検証する。10月中に現場を訪れ、私自らが判断を下す」と述べ、従来の方針を踏襲する考えを表明。一方で、これまでの議論に東日本大震災や台風12号のような自然の猛威を考慮してダムの必要性を考える視点がなかった点を説明し、「(ダム建設を再検証する)有識者委員会に関連データなどを渡し、その意見も踏まえて結論を出す」との考えも示した。

 

 

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