G-NET 最新厳選★災害防災情報

 

東日本高速会社/SA・PAを防災拠点に/第1号の常磐道・守谷、3月19日開設(日刊建設工業新聞)よりH26.03.17紹介
 東日本高速道路会社が、首都直下地震に備えて高速道路のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)の防災拠点化を推進している。モデル事業の初弾として、リニューアルを進めていた常磐道上り線の守谷SAに、多様な防災支援機能を取り入れた商業施設「Pasar守谷」(茨城県守谷市大柏)を整備。今後、関係機関と連携し、東北道や関越道など他路線のSA・PAの防災拠点化も検討していく方針だ。
 11年3月の東日本大震災ではSA・PAが被災地の救護・救援活動の前線基地に活用された。これを受けて東日本高速会社は、被災地支援の防災拠点を戦略的に整備する必要があると判断。守谷SAをモデルに、関係機関と協力しながら防災機能や非常時の運用マニュアルの整備を進めてきた。守谷SAの防災設備も含めたリニューアル関連事業費は約24億円。約1・8ヘクタールの敷地に、商業施設(S一部木造2階建て延べ約2800平方メートル)とトイレ棟などを整備。防災関連では、自家発電設備や防災倉庫、ヘリポート、井戸などを設けた。商業施設の屋上に太陽光発電パネルを設置した。発電した電力は平時には施設の照明、停電時には非常用電源として活用する計画だ。
 防災拠点機能の強化に当たり、敷地内にある給油所の燃料貯蔵量を90キロリットルから110キロリットルに増やした。支援部隊の車両の燃料を確保するためだ。携帯通信のバックアップとして、災害発生時には関連企業が状況に応じて移動基地局を配備する。通信手段の多重化の一環として固定衛星設備も今後整備する予定だ。商業施設内のフードコートはレイアウトを変更し、共同災害対策室を置くための電源・通信設備を整備した。従業員の休憩施設には収納型ベッドを設け、救護スペースに活用する。
 Pasar守谷は19日にオープンする。14日には、自衛隊や警察、消防、医療、通信など関連16機関・企業(延べ100人)が参加し、現地で防災拠点運営訓練を実施。対策室の立ち上げや通信機器の設置など、災害時の初動対応を確認した。同社の廣瀬博社長は「防災対策では、ハードのほか、訓練などで関係者の防災意識を高めることが重要。次に防災拠点化する場所は未定だが、モデル事業で得た知見を生かし、関係機関と今後の対応を検討していきたい」と話している。

 

国交省/社会資本の多面的活用事例集作成/防災・減災の副次的効果を紹介(日刊建設工業新聞)よりH26.02.14紹介
 国土交通省は、社会資本の多面的活用を促すための事例集を作成した。東日本大震災で盛り土構造の道路が住民の避難場所となり、津波による浸水の拡大防止にも寄与したことに着目。防災・減災面で副次的な効果を持つ事例を全国から43件集め、多面的活用の基本的考え方や推進体制、手順などを示す手引として冊子にまとめた。自治体が社会資本整備を計画する際、「ちょっとした工夫で地域の防災力を強化するのに役立ててもらいたい」(公共事業企画調整課)としている。
 東日本大震災では、盛り土構造の仙台東部道路が、避難場所となる「高台」や浸水の拡大を防ぐ「防潮堤」の機能を発揮。道の駅や高速道路のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)、港湾、空港、公園などが応急対策の拠点に活用され、本来の機能とは別の副次的な効果を発揮することが認識された。国交省は、防災・減災面に着目し、こうしたインフラの副次的機能の事例を地方整備局を通じて全国から収集。集まった事例を▽災害防護施設(多重防御)としての機能▽一時の避難支援機能▽一時の生活支援機能▽災害対応対策・応急復旧支援機能−という四つの機能に分類・整理した。
 例えば、盛り土構造の道路が河川堤防を兼用していたり、道路のカーブミラーに海抜を表示して津波の際の避難に役立ててもらったりしている事例、耐震化した下水道管に簡易な災害用マンホールトイレを設置する事例、河川防災ステーションを水防以外の各種防災訓練の実施場所に活用する事例などが収録されている。
 多面的活用を進めるには、計画段階から土木担当だけでなく、福祉、防災、教育といった関係部局が連携することが必要だとして、実施体制の整備を含めたプロセスも紹介。期待される副次的効果が実際に発揮されるよう、適切な運用や維持管理を行うための留意点なども盛り込んだ。同省は、「地域防災力強化のための社会資本の多面的活用〜基本的考え方と活用事例」として、近くホームページにも掲載する予定だ。


政府/南海トラフ地震対策、中央防災会議に地域指定諮問/首都直下の区域指定も(日刊建設工業新聞)よりH26.01.20紹介
 政府は17日、中央防災会議(議長・安倍晋三首相)に、南海トラフ地震対策特別措置法に基づく地域指定と、首都直下地震対策特別措置法に基づく区域指定を諮問した。都府県や市町村への説明会などを経て、3月末にも答申を受ける。閣議決定を経て、14年度から各種対策を本格化させる。地域指定が行われると、南海トラフ地震対策では、指定エリア内での津波避難施設の整備に対する国庫補助率がかさ上げされる。
 南海トラフ巨大地震の発生に伴う地震・津波災害に備えて市町村が避難場所や避難経路・施設を整備する場合、「特別強化地域」に指定されると、国庫の負担率が2分の1から3分の2に引き上げられる。中央防災会議は、東海地方から九州南部にかけての沿岸部を対象に、想定される津波の高さや到達時間などを勘案して地域を指定する。
 首都直下地震では、首都中枢機能への大きな影響が懸念されるため、防災対策を推進する必要のある区域を「首都直下地震緊急対策区域」に指定してさまざまな防災対策に取り組む。ただ、南海トラフ地震対策のような国庫負担の引き上げによる支援は行わない。両特措法とも、先の臨時国会で成立し、13年12月27日に施行された。政府は中央防災会議からの答申を経て、地域指定とともに、法律に基づく基本計画や実施計画などを3月末に閣議決定する予定だ。
 中央防災会議の被害想定によると、最悪の場合、南海トラフ地震では169・5兆円、首都直下地震では95兆円という経済被害が生じる。ただ、南海トラフ地震では、建物の耐震化や火災対策に取り組めば経済被害額が半減するという減災効果も試算している。首都直下地震については、火災対策の推進に合わせて耐震化率を100%にすれば、経済被害額は45兆円に減少するという。


日・トルコ両政府/防災分野で協力体制構築へ/署名文書交換、4月にも対話開始(日刊建設工業新聞)よりH26.01.08紹介
 日本、トルコ両国政府は7日、防災分野で継続的な協力体制を築くとした太田昭宏国土交通相とアタライ副首相の署名文書を交換した。両国の産学官が連携して住宅や道路の地震対策、都市の水害対策などを推進。4月にも両国の産学官の専門家が参加するワークショップを設置して防災分野の協力対話を始める。国交省は、この取り組みを一つの足掛かりにし、トルコで今後計画される住宅建て替えなどへの日本企業の進出を後押ししたい考えだ。
 交換した文書は「防災協働対話の枠組みに関する協力意図表明文書」。3日にアタライ副首相、6日に太田国交相がそれぞれ署名した。地形条件から地震や水害などの自然災害が多い両国が経験と知識を共有し、防災対応力を持続的に強化する狙いがある。文書の有効期間は3年間だが、いずれかの政府から期限の30日前までの間に終了の申し入れが無い場合は3年単位で延長される。
 両国の産学官が防災分野で協力するのは、▽住宅・建築物・都市・道路の地震対策▽洪水対策や地滑り対策などの水害対策▽関係主体の啓発を通じた地域防災力の強化▽災害リスクの軽減▽情報通信技術−の5分野。両国共同でのワークショップの設置をはじめ、技術開発を担う人材の確保や防災関連全般での専門家の交換、共同研修・現地視察などを展開する。
 トルコでは今後、2023年の建国100周年を照準に大型建設事業が相次ぐ見通し。過去100年間で死者1000人を超す大地震が日本より2回多い12回発生しているため、トルコ政府は都市部にある耐震性の低い住宅650万戸の建て替えを計画している。国交省は防災分野での協力体制を構築し、日本企業がトルコに進出しやすくする。昨年10月にイスタンブールで両国の建設関係者が参加して開かれた「日・トルコ建設会議」では、竹中工務店が自社の「建築の耐震・免震・制震技術」を発表し、主に国内での実績をPRした。


南海トラフ大地震、宮崎県が減災へ82項目(NIKKEI NET)よりH25.12.05紹介
 南海トラフ大地震が起きた時の被害を最小化するため、宮崎県は4日、「新・宮崎県地震減災計画」を公表した。6年前に策定した減災計画を改定し、津波対策などを新たに加えて計82項目に整理。南海トラフ特措法による国の施策や事業スキームに合わせ、毎年度見直しをしていく。
 新計画では、耐震化率を現行(71〜87%)から90%に引き上げ、地震発生から5分以内に避難する早期避難率を20%から70%にすることで想定死者数を3万5000人から8600人に下げることを目標に掲げた。
 避難場所や経路の確保は国の事業スキームなどに対応して具体化。自主防災活動を支援するため、2014年度までに防災士を現在の1200人から2000人に増やすほか、後方支援拠点を整備し、日向灘沿岸の市町と内陸の市町との相互支援体制を確立するなどとしている。
 県は新計画を基に13年度内に地域防災計画を改定、各市町村も改定する。


日本の防災力ノウハウ、途上国に…キム世銀総裁(読売新聞)よりH25.11.25紹介
 世界銀行のキム総裁は22日、日本の防災ノウハウを途上国の防災に役立てる考えを明らかにした。
 12月上旬に日本と韓国を訪問するのに先立ち、読売新聞など日韓主要メディアの共同インタビューに答えた。
 キム氏は、世銀と日本が東日本大震災の教訓を研究してきたことを踏まえて、「日本の高度な防災体制や建築基準制度などを、(他国での)自然災害に強い社会作りに役立てたい」と述べた。具体的には、日本のノウハウを途上国からの要請に応じて提供する。
 安倍政権の経済政策「アベノミクス」については、金融緩和と財政政策が「輸出や投資を増やす有益な効果があった」と評価。その上で「中長期的に経済成長を支える構造改革が必要だ」と述べ、「第3の矢」となる成長戦略では、女性の社会進出を促すなどの政策を求めた。キム氏は韓国系米国人で、昨年7月にアジア系で初の世銀総裁となった。


大阪府/南海トラフ地震の被害想定報告/液状化で防潮堤延べ20キロ傾く(日刊建設工業新聞)よりH25.11.13紹介
 大阪府は、府防災会議南海トラフ巨大地震土木構造物耐震対策検討部会に、100〜150年に一度発生が予測されている東南海・南海地震が発生すると、地震動と液状化で傾いて陸上部の浸水を招く可能性がある防潮堤が延べ20キロに及び、大阪市西淀川区の神崎川の防潮堤など9キロについては早急に対策工事を行う必要があると報告した。今後、防潮堤などの津波そのものの力による影響や対策を早期に点検し、本年度中にとりまとめる部会報告案に盛り込む方針だ。
 府は、南海トラフ巨大地震の地震動と液状化による防潮堤の影響と、対策、重点化施策についてとりまとめた。東南海・南海地震が発生すると、地震動と液状化で大阪府沿岸部の防潮堤延べ89キロが傾き、津波が進入すると試算。対策が必要なのは神崎川や尻無川、六軒家川など。89キロで対策工事を実施すると津波による浸水面積は約1100ヘクタールから約5400ヘクタールに半減できると分析している。
 津波を最前線で直接防ぐ最も重要な9キロの防潮堤液状化対策工事には約300億円かかる。89キロすべてで同工事を行うと総額約2100億円必要になるという。今後、津波による力を防潮堤などが受けた場合の被害や対策を点検していくほか、民間が保有するライフラインの対策状況の把握などを進める。


清水建設/海外の立地リスク、30分で総合評価/世界各地の災害履歴・情報表示(日刊建設工業新聞)よりH25.10.28紹介
 清水建設は25日、海外に工場やオフィスなどを計画する企業向けに、自然災害を考慮した建設地の評価を30分で行えるシステムを開発したと発表した。米航空宇宙局(NASA)など11の世界的研究機関が公開する16種のデータなどを基に、任意の地点で懸念される自然災害の情報を取得し、地図上に表示。清水建設の技術者の知見を盛り込んだ4段階の総合評価結果を提示する。海外の顧客や海外進出を検討する国内企業からの工事受注に生かす。
 開発したのは「シミズ海外ハザード評価システム」。独自のデータベース、米グーグル社が提供するサービス「グーグルアース」、インターネット上の災害情報を利用。11機関16種の情報などをデータベース化してあり、グーグルアース上の任意の地点を選択すると、自然災害の最新情報、発生履歴とともに立地評価に必要な情報が表示される。
 地震、強風、洪水、地滑り、森林火災、噴火、落雷の七つの評価項目ごとに危険度が3〜5段階で分かり、それに基づき、技術者が4段階の総合評価を実施。必要な所見を加えて顧客に提示する。自然災害の情報などは営業担当者が顧客の前で速やかに表示できる。複数の候補地の絞り込みや、設計作業にも役立つ。既に活用しており、インドネシアでは立地評価を含めた提案が工事受注につながった。
 国外での工場やオフィスの建設を検討する企業は増えており、清水建設はシステムを利用し、標準化された評価結果を顧客に提示する。これまでは独自のノウハウを生かして立地評価を行ってきたものの、自然災害の情報を各研究機関などから収集する必要があり、調査できる範囲が限定されることもあったという。


巨大台風対応・国交相に提言/予測に基づく減災行動を/3大都市圏水害リスク評価急務(建設通信新聞)よりH25.10.10紹介
 2012年10月に米国で発生したハリケーン『サンディ』について、現地行政機関の対応などを調べてきた国土交通省と防災関連学会の合同調査団は9日、日本での巨大台風発生に備えた緊急メッセージを太田昭宏国交相に報告した。3大都市圏における速やかな大規模水害リスク評価の実行と国民への周知、予測情報を活用した事前行動計画の策定などを提言している。
 ニューヨークを襲ったサンディが引き起こした高潮は、「都市機能が高度に集積した先進国の大都市を襲った初めての大規模な災害」と言われている。調査団はここで得られた教訓をもとに、日本でいますぐ取り掛からなければならないことを緊急メッセージとしてまとめた。
 日本の3大都市圏は広大なゼロメートル地帯を抱え、地下街も広域に発達しているため、ニューヨークより水害ポテンシャルが高いと指摘。地下空間のつながり方やライフラインの位置などについて関係者間で情報共有し、浸水想定域の住民の避難方法を確立しておく必要性などを訴えている。
 なかでも、米国で大きな減災効果を上げた「タイムライン」の導入を強調。タイムラインは被害が発生することを前提に、発災前から関係機関が実施すべきことを時系列的にプログラム化したものだ。
 調査団は、台風は地震や津波、ゲリラ豪雨と異なり、数日前からある程度の予測ができるため、先を見越した対応による減災が可能とし、日本型タイムライン式対応計画(事前行動計画)の試行を促している。
 サンディ襲来時のニュージャージー州では、タイムラインに基づき、ハリケーン上陸の72時間前には州知事による緊急事態宣言が出され、36時間前には避難勧告が発表されたという。上陸直前には警察や消防団も活動停止することになっており、市民を守る側の安全も確保されている。「日本では考えられない」(調査団)が、上陸前日に地下鉄運行を停止するなどの事前措置もとられた。
 タイムライン形式の行動計画には、気象予報・警報や河川、海水面の水位予測などが重要な判断材料になる。予測精度の向上に努めることはもちろんだが、予測が外れることや防災対応が空振りになることを恐れてはならないとし、失敗や経験を次に生かすことが大切とした。
 このほか、政府による地方公共団体や民間事業者への技術的、財政的支援も要請。災害対応後に、その内容を検証し、改善につなげていく仕組みの構築なども求めている。
 報告を受けた太田国交相は、「米国は相当システマチックに動いている」などと感想を述べ、タイムラインの仕組みに関心を示した。


首都直下地震特措法案/中枢機能維持へ基盤整備/コンビナート・木密対策後押し(日刊建設工業新聞)よりH25.06.14紹介
 与党が検討してきた首都直下地震対策特別措置法案の内容が13日、明らかになった。首都直下地震が発生した場合に維持する首都中枢機能などを「緊急対策推進基本計画」で定め、具体的な内容を盛り込んだ実施計画に基づいて基盤整備などを行う際、特別な措置を講じる。関係都県で別途作る実施計画では、▽石油コンビナートなどの改築・補強▽木造密集地域対策▽帰宅困難者対策▽ライフライン確保―などを明記。建築基準法の用途制限緩和などでこれらの事業を後押しする。
 法案は、首都圏を構成する東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県やその周辺で発生する直下型の地震に対する防災対策を推進するのが目的。首都直下地震が発生した場合に著しい災害が発生するおそれがある「首都直下地震緊急対策区域」を定めた上で基本計画を策定。これに基づき国が策定する実施計画で、政府や各行政機関の業務を継続するために必要となる事項を明記するとともに、行政中枢機能の維持が困難になった場合の一時的な代替方法などを定める。
 実施計画を踏まえ、中枢機能が集まる東京・永田町や霞が関などを「首都中枢機能維持基盤整備等地区」に指定。ライフラインなどの基盤整備事業や首都直下地震が発生した場合の滞在者の安全確保に関する整備計画を作り、開発許可の特例措置などを適用できるようにする。
 関係都県で作る地方緊急対策実施計画では、木密地域対策など首都圏の防災対策上の緊急課題を列挙する。対策を実施する区域にある自治体が、事業を推進するための計画を作成して国が認定。用途制限の緩和や補助金などの交付財産処分の制限に関する承認手続きの特例といった支援を行えるようにする。そのほか、地震観測施設などの整備や総合的な防災訓練、広域的な連携体制の構築なども盛り込み、これら対策を推進する上での財政や税制上の措置も講じる。自民党は、来週にも同法案に対する党内手続きを行う予定だ。