G-NET 最新☆健康特集: 睡眠障害

 

睡眠障害(原因・症状・治療法)−広がる不眠の悩み−

 

 1.始めに
 この大変革期の時代、様々な理由から不眠に悩む人が非常に多いことに驚かされます。
 現代人は、不規則な生活、ストレスの多い環境、高齢化の進展、肥満の増加などが原因して、多くの方が睡眠を妨げられるようになってきています。
 これが、一時的なものであれば、良いのですが、継続してくると、様々な障害を引き起こしてきます。それらを睡眠障害と総称するようです。この睡眠障害について、解説しましょう。

 

 

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 2.睡眠時無呼吸諸侯群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)
 最近は、テレビなどで紹介されるために多くの方がすでにご存知です。私の亡くなった父もこれに当る症状があったように記憶していますが、その状況を目の当りにする人は非常に驚くものです。
1)症状
 睡眠時に気道がふさがり、一定の時間呼吸ができなくなる疾患で、10秒以上の無呼吸が1晩に30回以上、または1時間に5回以上ある症状をいいます。
 呼吸が出来ず苦しくて、何度も目が覚め、眠りの質が悪く、十分な睡眠がとれません。
 ◆昼間に眠り込む
 ◆作業効率が落ちる
 ◆労働事故や交通事故を起こす
 ◆低酸素状態から様々な生活習慣病につながる
 などの影響がでる可能性が高い。
2)原因
(1)肥満
 昔は、肥満がSASの原因の主流だったので、中高年の男性が多い状態でした。 
 ところが、最近では食生活の変化などから子どもや若者にも肥満が増えてきて、彼らの気道が肥満で狭くなるために、SASが増えているようです。
 SASの治療や予防では、体重をなるべく増やさないことが重要です。
(2)耳鼻科疾患(アレルギー性鼻炎、鼻中隔湾曲症)
 周囲環境の変化から子どもや若者が、アレルギー性鼻炎、鼻中隔湾曲症など耳鼻科疾患になり、その結果としてSASを引き起こす事例も増えています。
 食生活や住宅環境あるいは周辺域の生活環境が大きく変化したことにが原因とも考えられますが、皆が相談して少しでも本人にとって良い環境を整えることが大切だと思われます。食生活など身近なところから改善するとよいでしょう。
3)治療法
(1)CPAP(シーパップ)療法
 現在、最も標準的に行われている治療で、鼻マスクを利用して空気を送り込み、圧力をかけ、気道を閉じないようにする治療法です。
 SASの原因に対する根本的な治療ではありませんが、現在では最も有効な治療法と考えられています。
(2)マウスピース
 
歯科で開発されたマウスピース型装具を装着して、下あごを数ミリ前に移動させます。そうすると、舌も前に出るため気道が確保されるのです。
 初日から快眠できる人が多いということです。
(3)横向き枕
 気道を広げるように工夫された枕の研究も進んでいるということです。 

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3.レム睡眠行動障害(RBD:REM sleep behavior disorder)  
1)症状
 睡眠は、レム睡眠と非レム(ノンレム)睡眠に分けられ、レム睡眠は比較的浅い睡眠で、全睡眠の10ー20%と少ないのですが、夢の多くをここでみるといわれます。
 一般にレム睡眠では、体の力が抜けてぐったりし、夢をみても動き出すことはないのですが、RBDでは何らかの原因で体の力が抜けず、夢で考えていることを、実際にしてしまいます。
 子供に多い「夢遊病」(睡眠時遊行症)は、ノンレム睡眠中に起きるもので、REDとは異なります。
 時々起きあがってしまう程度なら問題を引き起こさないから良いのですが、部屋を出ていったり、隣に寝ている人を叩いてしまったり、喧嘩のような状態を起こしたりする場合には、さらにエスカレートすることもありますので、専門医の治療を受ける必要があります。
2)原因
 原因は、明らかではありませんが、アルコール、睡眠不足、ストレスが関係していることが多いようです。また、高齢者の0.3%がRBDであるともいわれています。
 患者は、ほとんどが50歳以上の男性で、午前3−5時ごろに出やすく、1晩に2、3回起こることもあるそうです。
3)治療
 病院に泊まって睡眠ポリグラフィーで、脳波、眼球運動、あごの筋電図を測定します。
 レム睡眠時にあごの筋肉の動きが増加していれば、RBDと診断されます。
 治療には、主にクロナゼパムという抗てんかん薬が使われます。服用を開始して1週間で、約8割の患者は異常行動がなくなるか、頻度が著しく減少します。
 十分改善されない患者や、眠気やふらつきなど副作用の生じる患者へは、不眠治療に使われるホルモン剤「メラトニン」の投与も行われます。

 
4.むずむず足症候群(RLS:Restless Leg Syndrome)
1)症状
 寝床に横になると足がむずむずして不快になる症状が続くものです。
 ヒザから下がピクピクしたり、虫がはっているような感じがしたり、チリチリしたり、長時間正座したあと痺れがとれていくときのような不快感がしたり、人により様々な症状が発生します。就寝中に起きるため、満足な睡眠が得られなくなります。
2)原因
 鉄分やマグネシウム、葉酸の不足、アルコール、カフェイン、抗うつ剤ほか特定の薬剤使用、貧血、胃の手術、慢性血行不良、静脈瘤ほか、さまざまなことが指摘されています。
 RLSに鉄分不足が関与していることが、すでに突きとめられています。そこで、鉄分をサプリメントで補っても、むずむず足症候群の患者には、それを中脳の細胞に届けるメカニズムがうまく働きません。
 その結果、脳細胞が生きるために必要最低限の鉄分しか確保できず、鉄分不足のため最高の状態で働けない細胞が誤った神経シグナルを送ります。それが、足のむずむず感を発生させてしまうのです。
3)治療
 足を貧乏ゆすりのように動かしたり、起きあがって歩き回ったり、ストレッチをすると、少し楽になります。
 RBDのところで紹介したクロナゼパムという抗てんかん剤やドーパミン製剤などが高い治療効果を発揮します。診断がつけば、症状の軽減は難しくないようです。


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5.うつ病
1)症状
 うつ病は強い悲しみを感じている状態をいいます。多くの場合には、大切な人を失った直後などに生じますが、きっかけとなったことと不釣り合いなほどに悲しみが強く、長期にわたり持続する場合をいいます。したがって、うつ病は、不安に次いで多い精神障害といえるのです。
 うつ病は、どの年齢でも発症しますが、小児期や青年期に発症することもよくあります。近年はそうした傾向が多いようです。
 いったん起きた抑うつは、治療しないで放置すると通常6カ月ほど続き、ときには2年以上続くケースもあります。抑うつ状態は一般に、生涯に何回か再発する傾向があります。
 うつ病の場合には、95%が不眠を訴えると言われています。
 自分が自覚できないような軽い”気分の落ち込み”の人でも、不眠は顕著に現れるそうです。
 うつ病になった人の傾向をみると、「不眠を起こしている人がうつ病になり易い」という関係があるそうです。
2)原因
 うつ病の原因は、遺伝(家系)、薬の副作用、つらい出来事など、さまざまな要因が考えられます。
 一般に思われているように、うつ病は必ずしも人格障害や、小児期のトラウマ体験、親の育て方、性格的な弱さなどを反映しはいません。また、特に大きなストレスがなくても発症したり、悪化したりすることがあります。
3)治療
 うつ病に伴う不眠は、抗うつ薬として代表的なSSRIなどを医師の指導により適切に使用すれば、改善・予防が可能です。
 睡眠の質が良くなると他の障害も軽減してきますので、まず、睡眠の質を上げることに努めましょう。

 

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6.パニック障害
1)症状
 パニック障害は、めまいや心悸亢進や呼吸困難といった症状とともに激しい不安が発作的に起こる病気です。
 身体的にはどこも異常なところが発見されませんので、かって専門医からは不安神経症とかうつ病と診断されることが多ったのです。一般医ともなると、自律神経失調症、心身症、心臓神経症、過呼吸症候群、心室性頻脈、狭心症、メニエ−ル症候群、過敏性大腸炎、と診断されていることもあったようです。
2)原因
 誰しも不安は持っているものですが、不安障害者の持つ「不安」は、一般的な不安とは異なったものです。
 はっきりした原因がないのに過大な「不安」に襲われることが多く、過剰なストレスが最大の原因だとそうです。
 最近はストレス社会を反映して、この様な不安障害を持つ人が増え、パニック障害は100人に1人ぐらいの割合で起こるといわれています。
3)治療
 治療は、抗不安薬、抗うつ薬を用いた薬物療法とカウンセリングが主体で、その他に行動療法や認知療法などが用いられるようです。
 睡眠障害に関しては、うつ病の場合と同じように抗うつ薬のSSRIなどを医師の指導により適切に使用すれば、改善・予防が可能です。

 
7.最後に
 どれも高齢者に関連するものばかりのようです。そういえば、お年寄が内科医院へ出かけては、睡眠薬をもらってくる話をよく聞きます。あれは、ひょっとするとこうした睡眠障害が背景にあるのではないでしょうか。
 今回紹介した睡眠障害の多くは、ちゃんと診断をすれば、薬や治療で比較的簡単に治るようですので、恥ずかしがらずにお医者さんへ出かけて詳しく説明をしましょう。それにより各個人の症状にあった治療・投薬をして、少しでも早く、十分な睡眠が取れるように致しましょう。
 睡眠不足は、万病の元にもなりかねませんので、早い治療が欠かせません。

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<参考資料> 
1)いびきと睡眠時無呼吸症候群(SAS)睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは http://www.sas-info.jp/aboutsas/index.html
2)国立病院機構福岡病院 いびき外来 鼻CPAP療法 http://www.interq.or.jp/kyuushu/sas/treat2.htm
3)(共同通信社)マウスピースでいびき治療 http://kk.kyodo.co.jp/iryo/news/604sleep.html
4)(株)メディカルトリビュー レム睡眠行動障害
 

http://www.medical-tribune.co.jp/kenkou/200007211.html
5)ナターシャタイムズ むずむず足症候群
 

http://www.nstimes.info/04-2004/beauty_clinic.htm
6)万有製薬 メルクマニュアル うつ病 http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec07/ch101/ch101b.html
7)All About 心の病気 パニック障害 
http://allabout.co.jp/health/mentalillness/subject/msubsub_NEUc.htm
 

 

 

 

 

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