G-NET 最新厳選災害防災特集: 

 

 

帰宅困難者 −大震災;自宅に如何に帰るか命を守るか−

 

 1.始めに
 職場や外出先で突然大地震に遭うと、どこへどう逃れたら良いのか迷う、下手をすると行き場を失うのが正直な姿でしょう。この姿を最近では「帰宅困難者」として強調し、災害の恐さを訴えているように思えます。
 しかし、実際に自分がそういう事態に遭遇することを想定したことはありますか。漠然と想像することがあっても、「そんなことは自分にだけは起こらない」と都合の良いことを考えて仕舞うのが人の弱さですね。
 その弱さを克服するために、どうしたら良いのか整理してみました。

 

 震災時帰宅支援マップ首都圏版


 2.帰宅困難者10ヶ条 
1)自治体の苦慮
 今、首都直下型大地震が起きたら、首都圏で最大650万人の帰宅困難者が出ると想定されています。
 まず、その数の多さに驚くわけですが、実際に発生した場合に、何らかの手当てをしなければいけない東京都は、真剣に考え始めています。
 東京都だけでなく、東海地震の心配がある愛知県や静岡県も必死に対策を検討しています。起きたら、何れの自治体職員も対応にパニックでしょう。そうならないように彼らもシミュレーションを繰り返しているのです。
 それで、東京都は、帰宅困難者の心得なるものを作成しました。これは、日頃から地震に対する準備をして貰おうと心を砕いた結果ですが、実に当たり前のことばかりです。でも、いざとなるとこれがむずかしいのではないでしょうか。繰り返し周到な準備・心構えを図っておくことが自治体も市民も求められているのだと思います。
 以下に示すもののうち、矢印以降は私の加筆です。
2)分かりやすい「10ヶ条;東京都作成」
(1)あわてず騒がず、状況確認⇒まず落ち着くことから始める。
(2)携帯ラジオをポケットに⇒正確な情報が何より大事。
(3)つくっておこう帰宅地図⇒事前に下準備、自身で確認が一番。
(4)ロッカー開けたらスニーカー⇒革靴の他にいざという時のために長距離歩ける靴。
(5)机の中にチョコやキャラメル(簡易食料)⇒身の回りに置く。簡易トイレ重要。
(6)事前に家族で話し合い(連絡手段、集合場所)⇒バラバラになるのが当たり前
(7)安否確認、ボイスメールや遠くの親戚⇒被災地への連絡は難しい、予め決めておく。
  災害伝言ダイヤル「171」、携帯電話の「災害用伝言板サービス」使い方マスター
(8)歩いて帰る訓練を⇒日頃からサバイバルなことを体験しておくと、遭遇しても平気。
(9)季節に応じた冷暖準備(携帯カイロやタオルなど)⇒非常持出に加えるなど
(10)声を掛け合い、助け合おう⇒日頃、近所の人と声を掛け合うなどの親しさを作る。誰が命の恩人となるかも分からない。

 3.防災携行品 帰宅困難者用避難セット
 東京都防災課では、次のような物を日常的に持ち歩くと良いと例を示しています。
(1)ペットボトル入り飲料
(2)携帯電話⇒照明代わりや居場所知らせる音楽鳴らす。
(3)携帯用充電器⇒携帯電話は命のきずなとなる。
(4)テレホンカード⇒公衆電話は最も繋がりやすい。
(5)普段飲んでいる薬やコンタクト⇒見落としやすい。
(6)ハンカチ⇒包帯代わりにもなる。
(7)ティッシュ⇒清掃の全般に大活躍。ラップは洗えない皿に被せ使う。
(8)ウェットティッシュ⇒洗浄・除菌に活躍。
(9)携帯ラジオ⇒正確な情報に欠かせない。
(10)絆創膏数枚⇒応急手当
(11)アメや小さなクッキー⇒緊急時食料として。
(12)呼び笛⇒叫ぶ行為は長く続かない。

*必要最小限キット:常時携帯可能⇒おすすめ!;災害の備えに!持ち運び便利な小型キット!エマージェンシーキット

 4.最後に
 昨日は、「地震関連本」と題してブログしましたが、その時に被災地での「トイレ」が如何に悲惨か良く分かりましたので、出来たらそんな準備も避難袋にしておいて欲しいですね。
 周到な準備をしていれば、いざという時でも落ち着いて行動できるはずです。人にとって大震災時のその落ち着きが大事だと思います。本人が大パニックにならないように、しましょうね。お互い様なのですが、腹を括るためにはやはり準備です。

 <参考資料>
1)朝日新聞 H17.08.31 朝刊 生活 外出先で大地震 帰れない・・ 「帰宅困難者」女性はどうする? <リンクなし>

 


 

 

<関連最新情報>

 

帰宅困難者対策は「東高西低」 都市圏・朝日新聞社調べ(asahi.com)よりH23.01.06紹介 

 大規模地震で都市部を中心に大量発生するとされている帰宅困難者について、自治体の取り組みに大きな差が生じていることが、3大都市圏の23都府県市を対象にした朝日新聞社のアンケートでわかった。首都圏に比べて近畿圏の対応が鈍い「東高西低」傾向も見られる。他地域でも認識の違いや自治体の枠を超えた連携の難しさなどから、対策が後手に回っている現状が浮かび上がった。

 国の中央防災会議は、首都直下地震対策大綱などで、帰宅困難者への情報提供や一時滞在場所の確保など自治体による支援の必要性を明記し、3大都市圏の予測人数を公表している。首都圏の1都3県5政令指定市、近畿圏の2府4県4指定市、中部圏の3県1指定市に昨年12月、対策の実施状況を尋ねた。

 家族の安否確認手段についてチラシなどで周知しているか、の質問には、全自治体が「実施済み」と回答。一方で、地域住民や企業などが参加して対応策を決める検討会の設置は東京都や横浜、名古屋、大阪各市など主に都心部の7自治体にとどまった。

 行政が主催する形で、帰宅困難者を想定した訓練を実施したのは16自治体。首都圏では千葉市以外がすべて実施していたが、近畿圏では5自治体が未実施だった。企業や学校などに帰宅困難者向けの水や食料を備蓄するよう推奨していたのも16自治体で、未実施は首都圏で2自治体だが、近畿圏では四つあった。

 さらに、帰宅困難者を一時収容する施設を確保していたのは、東京都や埼玉県など5自治体で、中部圏と近畿圏はゼロ。大半の自治体が地域防災計画に帰宅困難者対策の必要性を明記する中、滋賀、京都、和歌山3府県は「検討中」などを理由に記載していなかった。

 中央防災会議は通勤・通学者の一斉帰宅が大混雑を引き起こすとして、「むやみに移動を開始しない」を帰宅困難者対策の基本に掲げ、ほとんどの自治体もこれに同調している。ただ、阪神大震災を経験した兵庫県と神戸市は「被災地は住民以上の人口に対応する能力がない」などとし、「迅速な被災地外への退避が望ましい」と答えた。

 地域の避難所を帰宅困難者が利用することについては、大半の自治体が「やむを得ない」と答えたが、備蓄物資や休憩場所をめぐる被災住民とのトラブルなどを懸念する声が目立った。

 帰宅困難者対策に責任を持つ主体を尋ねたところ、4自治体が「国」と回答。主な理由として「官民連携の情報収集や災害時にも通れる道路整備は国の役割」(千葉県)、「鉄道沿線など広域的視点が必要」(相模原市)が挙がった。徒歩帰宅者の支援に要する費用を国負担とするよう法改正を求める意見もあった。(千葉雄高、宮崎園子、角谷陽子)

    ◇

 〈帰宅困難者〉大規模災害で公共交通機関が利用できず、自宅に帰るのが難しくなる人。中央防災会議は首都直下地震や中部圏・近畿圏直下地震の際、首都圏で650万人、中部圏で96万人、近畿圏で200万人の帰宅困難者が発生すると想定。駅周辺や避難所に多人数が押し寄せ、休憩場所やトイレが不足して混乱が生じるほか、帰宅しようとして一斉に移動を開始することで、群衆雪崩などの恐れもあるとしている。