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バリデーション療法 

−認知症(痴呆症)の人とコミュニケーション−

 

 1.バリデーション療法 validation Therapy

 これまで困難とされてきた痴呆症の人とのコミュニケーションに関して、騒いだり、徘徊するのには理由があると捉え、共感して接する「バリデーション療法」が、アメリカ・オランダ・ドイツなどで成果を挙げ注目されています。

 日本でもこの療法に関心を持ち、取り組む組織や人たちが増えているようです。

 アメリカのソーシャルワーカーをしている、ナオミ・フェイル(72)さんが開発した「バリデーション(認めるという意味)療法」は、家庭での介護にも参考となりそうなので、その考え方だけでも理解して頂きたいと取り上げてみました。

 

 2.痴呆症の人との接し方

  バリデーション療法の特徴は、騒いだり、徘徊したりにも「意味がある」として捉え、なぜ騒ぐのか、なぜ徘徊するのか、その方の歩まれた人生に照らして考えたり、共に行動したりするというものなのです。

  バリデーションは元々、「確認するとか、強くする」の意味に用いられるのですが、フェイルさんによると、認知症の人の「経験や感情を認め、共感する」意味でバリデーションという言葉を用いているそうです。

 

 3.認知症の特徴

 フェイルさんによると、認知症の特徴は次の4段階に分かれるそうです。

  1)認知障害(認知の混乱)

     認識力はあるが、人生に失望しており、他人に不安や怒りをぶつける。

  2)日時、季節の混乱

    今がいつかわからなくなる。

  3)繰り返し動作

    同じ動作を繰り返す。

  4)植物状態

    ほとんど動けず、しゃべれず、目を閉じている。

 

 4.治療の例

  (症 状)

   認知症の人が、他人を非難したり、盗んだと責めたりすることがある。

  (理 由)

   過去に押し込めた感情を外に出して解決しようとしている。

  (治 療)

   <認知の混乱の場合>

  施設に居て「家に帰りたい」と泣き出すのに、

    「家はもうない」「私が居るから大丈夫」といっても解決しない。

   解決のためには次章のようなテクニックを提唱しているそうです。

   上記の例は、認知の混乱で他人に不安や怒りをぶつけているわけです

  ので、事実のみを尋ねることが大切なそうです。

  「いつ」「どこで」などを使い、感情面に触れるような「なぜ」の質問は避ける。

   <日時の混乱の場合>

  相手の目を見つめ、低く優しい声で話し、安心させる。

    ⇒症状が改善し、会話や行動が落ち着く

 (効果の客観的評価)

   避難をしたり、不平を言ったり、失禁したりする頻度を評価表を使って点数

  表示し変化を見る。

 

 5.主なバリデーション療法

  新聞やホームページに掲載されたものを編集したので、14あるテクニックの全てではありません。参考としてみてください。詳しくは書物が発行されていますので、そちらお読みください。

 バリデーション―痴呆症の人との超コミュニケーション法著者 ナオミ・フェイル 藤沢嘉勝

 ◆真心を込めたアイコンタクトをする

   かがんだり、座ったりして、認知症の人の目を直接見つめる。信頼を築く。

 ◆言ったことを繰り返す(リフレージング)

   認知症の人は、相手が自分の言うことを繰り返して確認すると安心する。

   声の大きさや浴用も出来るだけ同じようにする。

 ◆極端な表現を使う

  最悪、最善の事態を想像させる。

   例えば、「この食事はまずい」と文句を言ったら、

   「今まで食べた中で最悪ですか」と聞く。

  それが感情を発散させる手助けになる。

  ◆身体に触れる(タッチング)

  指先で、ほほの上部に軽く円を描くようになでたり、両手で方と背中をさすっ

  たりして、気持ちを静める。

  ◆お年寄りの好きな感覚を用いる

   視覚的な表現が好きな人には視覚的な表現で聞く

  ◆思い出を話す

  ◆はっきりした低い、優しい声で話す

  ◆音楽を使い

  ◆事実に基づいた言葉を使う

 

 6.折り梅

  以前、折り梅という映画をみて、感動してブログを書いて多くの方から、色々とご意見も頂き、未だに折り梅の真実が知りたい気持ちが拭えなかった。

 といのは、あれは映画の奇麗事で、真実はあんな綺麗な話では終わらないという意見があって、そうなんだろうか。だとしたら、私が受けた義母をみる嫁の暖かな愛、それを感謝するかのような義母の穏やかな眼差しに感動した私はなんだったのだろうかと気に掛かっていたのです。

  でも、こうしてバリデーション療法の接し方及びその効果を学んでみると、あの折り梅では知っているのか知らずにやったのかわからないけど、このバリデーション療法をまさに行ってあのような穏やかな日々が取り戻せたのであろうと確信が持てたのでした。

感動の名作です。一度観てください! 

 

ユキエ」は同じ松井監督の最新作です  

 

 1)痴呆症・医療情報公開のホームページ バリデーション療法

  http://www.inetmie.or.jp/~kasamie/validation0619Yomi.shtml

 2)朝日新聞 H17.01.20 朝刊 米国発バリデーション療法広がる

  <リンクなし>

 3)読売新聞 H14.08.25 やさしい介護学 

  痴呆老人と上手なコミュニケーション

  http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kaigogaku/ka282501.htm

 


<参考ニュース>

1)埼玉医科大など、アルツハイマー病ワクチンを開発(NIKKEI NET)よりH19.01.23紹介 
 

2)アルツハイマー病に関与の遺伝子を特定 千葉大など(asahi.com)よりH19.01.16紹介