「序曲のマーチ」のファンファーレについて!



交響組曲「ドラゴンクエスト」には、どのシリーズにも序曲が存在します。
そしてこの序曲は、大きく分けて2つのパターンに分けることができます。

大きな分類の基準となるのが、ファンファーレです。

・ドラゴンクエスト I 〜IIIにおいてはホルン4本で奏でる角笛風のファンファーレ。
・ドラゴンクエストIV以降は、トランペット3本で奏でる威勢の良いファンファーレ。

ファンファーレに続くメロディはドラゴンクエスト I の時代から一貫して同じものが使用されています。
そしてこのメロディも、弦楽合奏の形や、リズミカルなマーチ、あるいは弦楽器群が重厚な3連符で伴奏を添えるもの、など色々な形で組まれており、また同じマーチの形式でもスネアドラムの叩き方を少し変えたり、シンバルを叩く場所を変えたりと、すぎやまこういち先生も少しずつ変化を加えておられるのです。

さて、一番の分類の基準となるファンファーレですが、トランペット3台による勇壮なファンファーレは今や、ドラゴンクエストの象徴となっています。

このファンファーレは、1990年発表の交響組曲「ドラゴンクエストIV」から適用されました。
まず、ドラゴンクエストIVの制作会議に於いてエニックスから「今度はロト編と違って、新しいストーリーになるので、序曲を全面的に変えませんか?」との提案があったそうです。

しかし、あのメロディを変えたら、今日のドラゴンクエストの発展はなかったことでしょう。

すぎやまこういち先生も、「あのメロディを変えるなんてとんでもない!」ということで、スタッフとの相談の結果、「じゃあ、ファンファーレを変えましょう」という事になったそうです。

そして、あのトランペットによる勇壮なファンファーレが生まれたのは・・・

なんと、すぎやまこういち先生がロンドンへ向かわれる国際線の飛行機の中だそうです。
機内でふと、あのファンファーレが頭に浮かばれたそうです。

この新たなファンファーレの誕生は、ドラゴンクエストの音楽に於ける新たな時代の幕開けと言えるでしょう。

ドラゴンクエストのコンサートに於いては、オーケストラのチューニングが終わり、大拍手に包まれてすぎやま先生がご登場され、そして一瞬静まりかえるホール。
すぎやま先生が背筋をピンと伸ばして、静かに呼吸を整えてからタクトを振りあげ、ホール全体に流れるこのファンファーレ!

感動で体は震え、興奮で涙は出る、こんなにすごい瞬間を与えてくれるあのファンファーレは正に20世紀を代表する名曲です。





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