春之部
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春もやゝ気色とゝのふ月とんめ
| 芭蕉
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| 仙台ケセヌマ
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尋たる玉のありかや貴妃桜
| 蚓舌
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しら川なる柴山と云冨屋にやとりて折ふし煮酒するを見て
| 青流洞
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しら川の澄よきはこれ煮酒哉
| 祇空
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| 雪中庵
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なと春を惜しと思ひけん更衣
| 吏登
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| 木者庵
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駒方や舟に蚤飛ふ朝ほらけ
| 老鼠
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白の夕顔庵師へ献す
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| 津軽黒石竿雨改
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一籔へ薫るや風の百々里
| 山水仙
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| 同山本氏白花斉
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山高し道の上行杜鵑
| 風潭
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餞 別
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風光宗匠の門に入て五月の苔筵を敷かへ道渺々
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として安きに至る其悦斜ならす一日二日と暮終二
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千里の雲をへたつるを惜みまいらせて
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明近き月の名残や夏の鹿
| 風潭
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秋の穂の出をまつも五月雨
| 風光
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古人各自筆ヲ用翁之手跡ハ岩瀬郡須賀川諏訪之社ニ
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有写之各像ハ辰之浦翁ハ古図ヲ写旧化書
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うらみせて涼しき瀧の心哉 桃青
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画賛
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竹林の七のかしこき人たえす竹葉をくみかはする
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にめつらしきさかなもとめらるゝ力なし
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かたつむり酒の肴にはゝせ鳬
| 其角
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秋の部
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由之は翁の門人也笈の小文ニ翁のワキしたる岩城
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長太郎也交る事久し
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| 八十二翁
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男七夕闇夜のひさこ撫つもの
| 由之
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自筆辞世
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蜩や蝉の知らざる所まで
| 老鼠
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(宗祇戻 北)
予一とせ深川にて杉風子の隱室を尋けるに衰老の床に臥されたる迚(とて)筆談に及て今江戸中に愚老を訪者一人もなし貴子遠境にして訪るゝことの風雅を感る迚悦れ鳬則挨拶の二句
| 八十四翁
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初梅にさくらにかはり雪盛
| 杉風
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暮て行としとつれたつ我か身也
| 々
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寛延四未ノ秋宗祇戻行脚四季こんさつ勿論句工眼前を述る
| 行脚
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白川の関出立の吟
| 風光
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はせを湖十両翁の踏れし細道をこゝろさして
鶴のあとまたもや鴈そ世話やかん
ひそた村東称寺後山間に浅香沼有今は田となりて跡かたもなし海道に蛇骨堂さよ姫の御影有山の内に蛇かふり石有棚木のさくらあり
名計や稲苅のこる浅香沼
むかしおもふ棚木の桜紅葉して
伊達の腰かけ松一見九月廿九日なり藤田の里より半道計有るか松の高サ七八尺みきの太さ二抱計四方へゑだたるゝ事七間あまり凡名木也
次信忠信の墓は伊達の郡鯖野の里有医王寺ニ両子の武勇如金剛喩草木迄モ赤キハ悪カラメト思ヒヤリテ
モミヂ(※「木」+「色」)する木々もや塚のにくからむ
武隈の松見んとせしに俄にしくれしきりなれは行事やみぬ
| 沖の石 | 江古平左衛門と云百姓の裏に有四方七八間の
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| 池也中に石有景色西湖の山を見るに等
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末の松山 寺の後山ヲ云
世そすへのまつ山かけて北時雨
| 松 島 | 松島の景は冨山に有り冨は松島より三里有冨
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| に登て松島を見るに絶景不残海上二三百里ヲ
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| 一眼に見渡す也
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気仙沼と云浜蚓舌を尋て気仙は鱈の名物にて冬至入て初鱈将軍へ献上のよし
衣関中尊寺光堂 大雪中ヲ登ル
降こめる雪の晴間や光堂
宝物品々開帳して愛宕堂に弁慶の御影有
御影さへ六尺弍分ン枯木立
南 部 城下に春を迎て歳旦としのくれ二句
鐘聞て誠の春になりにけり
我は旅にあそひて年を忘ぬる也
| 錦木塚 | 南部鹿角郡蜀漆村いにしへは此里にて錦木を
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| 立タルよし里ヨリ十四五丁隔テ錦木塚有
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曹洞宗高竜寺へ誹士にともなはれて二十吟計集居て発句所望有
腰 長
則こしたけと云処象潟の内に百鶴脚ぬれて海すゝしと翁の吟有折節漁の網うつを見て
網打や腰長濡て秋寒し
こしたけや鴻も野分の数に入り
汐 越
しほこしの古詠あまたあれと西行上人の蜑の釣船に秀るはなし
西行桜 甘満寺の裏江をのそきて有
鳥海とさくらも底のモミヂ(※「木」+「色」)哉
象 潟
まつ島は笑ふかことくきさかたは美人の眠るかことしと開山我か翁の文骨なりきけふしも中田氏の催しによつて今此江にのそみ舟をうかへて黙然とし東西南北を見るにいつれか風光のさはかしき所もなく只閑なる事感するに□(※「糸」+「甚」)たり
あつみの温泉に行迄
湯あつみの伯母もそろそろ散るすゝき
椎茸や取落されてあつみ山
尾花沢 春(ママ)風かゆかり尋んと行に今はあとかたなし
紅の花俤踏ん散る紅葉
幾度歟行脚を泣す時雨哉
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