北国街道下戸倉宿

国道18号は北国街道。


「戸倉駅入口」交差点に坂井銘醸株式会社がある。


坂井銘醸株式会社は北国街道下戸倉宿で400年にわたり代々酒造り営んできた「坂井醸造店」。

志賀直哉の小説「豊年虫」に出てくる「造り酒屋」

 旧戸倉の町は古風でいいところがあった。町の真中を水が流れている。その片側は自動車などの往来になっているが、他の側は道に柘榴(ざくろ)の木など生え、風情があった。造り酒屋の前を折れ、停車場に向かった。

萱乃庵(かやのいおり)では利き酒もできるが、私は利き酒しても酒の味は分からない。

利き酒の席に若山牧水の歌が3首書いてあった。


それほどにうまきかとひとの問ひたらば何と答へむこの酒のあぢ

時をおき老木の雫おつるごと静けき酒は朝にこそあれ

   大正4年夏、喜連川の歌人高塩背山を訪れた時に詠んだ歌。

白球の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり

 明治43年(1910年)9月初めより、11月半ばまで病気療養のために小諸本陣(問屋場)隣の田村病院に滞在した時の歌。

酒歌

酔牧水

大正14年6月、牧水は戸倉上山田温泉の「笹屋ホテル」に泊まっている。

純米吟醸酒の「雲山」を買ったら、紙袋に加舎白雄(かやしらお)の句と説明が書いてあった。

冷し酒旅人われをうらやまむ

 加舎白雄(かやしらお)は蕪村とならび称せられる江戸中期の俳人。俳人としての出発を信州で送り、多くの秀吟を残した。当主坂井鳥奴はその高弟で当家において巻かれた歌仙は数多い。句にある冷し酒は軽くあたためてから冷水でひやした酒のことである。夏の季語。

坂井銘醸株式会社の前に「北国街道下戸倉宿萱乃庵(かやのいおり)」と書いてあった。


小林一茶は北国街道下戸倉宿の虎杖菴に4回ほど訪問、宿泊している。

「旅のあれこれ」のトップページへ