水原秋桜子の句碑


梨咲くと葛飾の野はとのぐもり

市川の真間山弘法寺に水原秋桜子(1892−1981)の句碑がある。


真間山弘法寺仁王門


秋桜子の句碑は仁王門の左にある。


梨咲くと葛飾の野はとのぐもり   『葛飾』(昭和5年)

昭和2年、水原秋桜子35歳の昨。

 「梨咲くと」は、「梨咲くとて」という意味で、この句以来しばらくのあいだ「…と」が流行したものである。

 葛飾一帯は梨の産地である。晩春市川千葉間の電車の車窓から気をつけて見ると、真白に咲いた多くの梨棚を見出すにちがいない。そうしてその花の咲く頃は、空が范乎と曇り、(との曇りは棚曇りと同じで、空がおおらかに曇ること)そのため梨の花の美しさが一層引き立つのである。

 この句では、細かい描写をせず、おおらかな古典的な美しさを現わそうと試みた。

「自句自解」

私はまだ梨の花を見たことがない。

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