『つげ義春の温泉』〜黒湯・泥湯〜

乳頭温泉郷には鶴の湯、黒湯蟹場(がにば)、孫六、妙乃湯、大釜の6軒の宿がある。

 昭和51年9月、つげ義春は黒湯の取材に出掛けた。取材はしたものの、原稿は未発表のままだったようだ。

 大曲から列車で田沢湖へ行き、そこからバスで黒湯へ向かう。

未発表原稿

 黒湯のすぐ近くの「鶴の湯」「蟹場」など増改築されてきれいになり、そのせいか、かえってヒマそうなのにくらべ、黒湯に人気が集中するのは、やはりその佇いの素朴さにあるのだろう。

黒湯温泉


当時は「黒湯に人気が集中」していたようだが、今は「鶴の湯」。

日本の秘湯を守る会会員「鶴の湯」
日本の秘湯を守る会会員「鶴の湯」

鶴の湯は平成6年4月のJR北東北観光キャンペーンのポスターで有名になった。

つげ義春は黒湯から泥湯に向かう。

 泥湯は1967年に近くの「小安(おやす)温泉」まで来て行きそびれているので是非行ってみたいと思っていた。

 昭和42年10月、つげ義春は小安峡温泉から泥湯温泉へ歩いて行く計画だったが、台風が近づいていて駄目になったのである。

 小安峡温泉は皆瀬村にある。私は小安温泉のお風呂に入ったことはないが、皆瀬村観光物産館で栗駒高原牛乳を飲んだことがある。

 宿屋は3軒しかなく、小椋旅館に投宿した。温泉は泥のような色をしているかと期待していたら、案外きれいな湯で硫黄臭がする。湯量は豊富なのに露天風呂がないのは物足りない。

今でも泥湯に「宿屋は3軒しか」ない。

つげ義春は「小椋旅館に投宿」して、「露天風呂がないのは物足りない。」と書いている。

 今は泥湯と言ったら日本の秘湯を守る会会員「奥山旅館」が有名。日本の秘湯を守る会会員は、どこでも大活躍。

「奥山旅館」の露天風呂


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