一茶関連俳書



『古今俳人百句集』(甲二・米砂・呂律編)

文化15年(1818年)、刊。金令舎道彦序。九十九房碓嶺跋。

 熊谷の草原庵を訪問したとされる俳人91名、故人9名の句を肖像とともに収録。

 『随斎筆記』に「文政元十二月二日一通 『百人一句集』来 熊谷磯屋 彦惣 呂律」とある。

元日や神代の事も思はるゝ
   守武

わが形も哀見ゆる枯野かな
   智月

かわ(は)らぬは嬉しさばかり後の月
   道彦

稲妻やむぐらの宿の中戻り
   国むら

あさら井の綱にもかけよ星の糸
   応々

しぐるゝや野は近づきのをみなへし
   雉啄

明星や桜さだめぬ山かつら
   其角

澄兼て道まで出たり山清水
   嵐雪

今年にもきのふが出来ぬ松の内
   対竹

紙子着て鶴にやりたる日和かな
   護物

名月も御らむの通り屑家かな
   一茶

折れ兼て哀のさめる木槿かな
   雪雄

兄弟の顔見合すや不如帰
   去来

山の月あられ盈(こぼ)した顔もせず
   乙二

寝て起た顔もせぬなり春の鳥
   呂律

枯芦のたふれた形(なり)や春の風
   対山

恥しやとまりをいそぐ秋の月
   葛三

手を延て折ゆく春の草木かな
   園女

はな待つや花咲かぬ春のいつあらん
   碓嶺

はつふゆや年のよらぬををかしがる
   米砂

是ぞ此眼にも薬か草の露
   甲二

四五月のうなみさなみや蜀魂
   許六

春もやゝけしきとゝのふ月と梅
   翁

「旅のあれこれ」のトップページへ