『瓢箪集』(嘯山、賈友編)


望月宋屋の遺句集。

明和6年(1769年)5月、刊。

   奥羽の行脚二とせを經て草庵へ歸
   り、新年を迎へて

愚さは旅と思はず宿の春

   奥仙臺國分寺木下藥師如來の堂前
   に石碑を建て、不斷塚と号す。其
   壷中へ、曇るまじ木の下陰に月不
   斷 石面に自ら筆せし句

極樂や人の願ひの花のかげ

   奥に春を迎へし歳

はつ空や松に輝く金華山

   千梅松島行脚集へ

菅薦の三苻に寐る人蚊や追し

   奥羽行脚首途の吟

夜となく月に喰入れ杖の土

   白河關

白河に袖かき合すしぐれ哉

   淺香沼

冬枯にいづれと分ん花かつみ

   佐藤兄弟婦人像

里人もこゝへ手向よ紅脂

   實方馬塚

くだら野や杖に音ある馬の骨

   衣川

蝉の羽やこぼれて戦ぐ衣川

   石の巻にて四朔にあふ。

人並に旅馴衣更てけり

   象瀉

象瀉の冬は美人の墨繪にて

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