芭蕉関連俳書
『俳諧千鳥掛』(知足編)

武陽散人素堂序
知足は尾張鳴海の人。鳴海六歌仙の一人。
宝永元年(1704年)4月13日、知足没。
正徳2年(1712年)、知足の子蝶羽板行。
俳諧千鳥掛集上巻
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星崎の闇を見よとや啼千鳥
| 芭蕉
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船調ふる蜑の埋火
| 安信
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築山のなだれに梅を植かけて
| 自笑
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あそぶ子猫の春に逢つゝ
| 知足
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鷽の声夜を待月のほのか也
| ボク言
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岡のこなたの野邊青き風
| 如風
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京まではまだなかぞらや雪の雲
| 芭蕉
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千鳥しばらく此海の月
| ボク言
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小蛤ふめどたまらず袖ひぢて
| 知足
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酒氣さむればうらなしの風
| 如風
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引捨し琵琶の嚢を打はらひ
| 安信
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僕はおくれて牛いそぐ也
| 自笑
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寂照庵知足子の許へ、
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はせを翁を尋来て
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幾落葉それほど袖もほころびず
| 荷兮
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旅寢の霜を見するあかゞり
| 芭蕉
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今朝の月替る小荷駄に鞭當て
| 知足
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星の踊に野菊折ける
| 野水
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鳴海出羽守氏雲宅にて
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面白し雪にやならん冬の雨
| 桃青
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氷をたゝく田井の大鷺
| 自笑
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船繋ぐ岸の三俣荻かれて
| 知足
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寝覺松風の里も
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此近邊り成べし。
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火燵から友よ呼續の濱近し
| 團友
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窓つきあぐる時雨一息
| 知足
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朝烏市の立日をわめくらん
| 露川
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入かゝりたる月のまひまひ
| 如瓶
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笹茸は笹と思ひて取殘し
| 足
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足駄で山をおりる秋風
| 友
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哥仙略
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はやこなたへといふ露のむぐらの宿はうれたくとも袖をかたしきて御とまりあれやたび人
たび人と我名よばれむはつしぐれ
| はせを
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代々の賢き人々も古郷はわすれがたきものにおもほへえ侍るよし。我今ははじめの老も四とせ過て、何事につけても昔のなつかしきまゝに、はらからのあまたよはひかたぶきて侍るも、見捨がたくて、初冬の空のうちしぐるゝ比より、雪を重ね霜を經て、師走の末伊陽の山中に至る。猶父母のいまそかりせばと、慈愛のむかしも悲しく、おもふ事のみあまたありて
古郷や臍の緒に泣としのくれ
| 芭蕉
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奉 納
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笠寺やもらぬ窟(いわや)も春の雨
| 芭蕉桃青
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旅寝を起すはなの鐘撞
| 知足
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月の弓消ゆくかたに雉子啼て
| 如風
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秀句ならひに高瀬さしけり
| 重辰
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茶を出す時雨に急ぐ笹の蓑
| 安信
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賣殘したる庭の錦木
| 自笑
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俳諧知登利懸下巻
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杜若我に發句のおもひあり
| 芭蕉
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麥穂なみよるうるほひの末
| 知足
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杜 若 八はしにて
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二度手打澤ほとゝぎすかはつばた
| 三千風
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鳴海眺望
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はつ穐や海も青田の一みどり
| 芭蕉
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乘行馬の口とむる月
| 重辰
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藁庇霧ほのくらき茶を酌て
| 知足
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やせたる藪の竹まばら也
| 如風
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蛤のからふみわくる高砂子
| 安信
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笠ふりあげて船まねく聲
| 自笑
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哥仙有略
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賀新宅
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よき家や雀よろこぶ背戸の粟
| 芭蕉
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蒜にみゆる野菊苅茅
| 知足
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投渡す岨の編橋霧こめて
| 安信
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風呂燒に行月の明ぼの
| 芭蕉
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杉垣のあなたにすごき鳩の聲
| 知足
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はつ霜の下りて紙子捫つゝ
| 安信
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青瓢 初秋中一此所に遊て
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夕がほや秋はいろいろのふくべ哉
| 芭蕉
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深川素堂より文の中に
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十六夜の月と見はやせ殘る菊
| 芭蕉
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