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ONE PIECE(ワンピース)[四十一巻] (尾田栄一郎)
DEATH NOTE デスノート [全12巻]) (大場つぐみ・小畑健)


ONE PIECE(ワンピース) 四十一巻
尾田栄一郎著 集英社 JUMP COMICS(2006年) Op
コミックス四十一巻にして失速することを知らない。これだけ続いているワンピースのおもしろさはいろいろあ る だろうが、あふれるばかりのもりだくさんの情報量、それにも関わらず破綻しないというのがとにかくすごい。
麦わらの一味ことルフィを頭とする海賊の主要人物が7人(ひとりひとりがそれぞれ魅力的)、ほかに話が進む毎に次から次へと新しいキャラクターが現れる (こ れがまたいちいち泣かせてくれたりする。最近ではガレーラの船大工たちがよい)。膨大な数の登場人物は、四十一巻の今に 至るもひたすら増え続ける一方である。キーとなる人物は決して忘れ去られることなく機を見て登場してはすぐ姿を消し、
一つのエピソードのゲスト出演的人物も、後でいきなり名 前が出たり再登場したりする。ルフィ 
長編連載漫画において辻褄が合わなくなることは珍しくない。人物の性格の変化、いつのまにかいなくなってしまった脇役、十分に消化されずに 葬られた伏線など、連載漫画ならではの宿命であるとともにある種の味でもあると思う。ところが、ワンピースにおいては、こうした現象がほとんど起こってい ないよう に思える(突然ルフィの兄さんが出てきたり、おちゃらけキャラだとばかり思っていたミス・ウェンズディが実は真面目キャラだったりと、初期の時点では、 けっこう場当たり的な感もあったが)。

一つのエピソードには、最少でも対立する二つの陣営があり、そこに麦わらの一味が加わるからこれだけで三つ 巴の戦い、さらに孤高の戦士や 海軍が絡んできたり、陣営のそ れぞれにおいても最初は対立している別のグループだったり、 仲間同士でも途中ではぐれて別行動になったりするので、状況はどんどん複雑に なっていく。ルフィたち7人の戦いぶりは全員分がきちんと描かれるし、敵も一人であることは 稀で、「No.1、2、3・・・」と歴然と番号がついていたり、「四人の守護神」とか大概複数で登場、最終的にルフィたちが味方をすることになるいいもん 側のキャラも複数、一人一人の顛末がこれまたきちんと報告され る。
さらに、物語のクライマックス直前で過去の物語が介入。ルフィの仲間たちはもちろん、各エピソードの主な人物においても、みんなことごとく訳あ りで、それぞれ に「おもいもん」を「背負って」いる。物語の真相が明かされる段になると、ページは黒枠の回想シーンに突入し、これもかなりのボリュームを持つ。
つまりワンピースは、容量が無限大なのだ。作者は、おそらく巨大なデータベースを構築し、細部にわたって管理しているのだろ う。(コミックスの合間の情報によれば、脇役にもいちいち漫画には出てこない裏設定があったり、エキストラにも気を配っている様子。)
で、四十一巻。帯には「ロビンの過去を完全収録!!」というコピーが。読んでいない人には、「なんのこっ ちゃ」としか思えないが、ずっと読んでいるファンは、「おおっ、ついにロビンの謎がっ。」と盛り上がる誘い文句となっている。で、予想通り謎のクール・ ビューティ、ニコ・ ロビンの過去が黒枠の回想ページで解き明かされていく。こうなるともはや安定した物語展開なのだが、それでも読みたくなるのは、このごちゃごちゃした状況 をいかにして交通整理していくかという作者の力量を、またもや楽しみたいからだ。(2006.4)

このひと言(No.20):「お前が先走ってこんな屋上にいやがるからおれ達もここに集合するしかねェだろ」
映画:
ONE PIECE FILM ワンピースフィルム STRONG WORLD(2009年)

ゾロ
ゾロ
ナミ
ナミ
ウソップ
ウソップ
サンジ
サンジ
チョッパー
トニートニー・チョッパー
ロビン
ニコ・ロビン


DEATH NOTE デスノート (全12巻)
原作:大場つぐみ 漫画:小畑健
集英社 JUMP COMICS(2004〜6年) 
月名前を書くと人が死ぬ「デスノート」。死神リュークが退屈しのぎに人間界に 落としたデスノートを手にしたのは天才高校生夜神月(やがみライト)だった。腐った世の中を変えるため、極悪犯罪人の名をノートに書き連ねて殺しまくる月 (ライト)は、「キラ」と呼ばれ、世間の注目を集めていく。そんな中、世界中の警察が一目おく謎の探偵L(エル)がキラの逮捕に乗り出す。月(ライト)と Lの互いの心中をさぐりあう心理戦が始まる。L
突然、月(ライト)の前に姿を現すL。第2のキラ、海砂(みさ)の登場。 「キラ」でない状態の月
(ライト)とLの協同。大企業が絡む新しいキラによる殺人。「キラ」に戻る月(ライト)。やがて舞台はアメリカに渡る……。
デスノート使用にあたっては、「人を殺すには、その人物の顔と本名(漢字も 正しくないとだめ)を知っていなければならない」「死神との取引によって、自分の寿命の半分と引き換えに、顔を見ただけで相手の本名と寿命を知る死神の” 目”を得ることができる」「デスノートを手にした 者にしか死神は見えない」など、いくつかのきまりがある。そのきまりを大前提に、月
(ライト)と“L”側の駆け引きは、理屈の上に理屈を重ねて展開していく。本作のみどころは、な んといってもこの双方の出し抜き合戦。ぼうっとして読み流す とわけが分からなくなるので、けっこう頭を使う。
絶対的な自信を持って計画を説明する、あるいは敵の出方にぎくっとしてはすぐ持ち直す月
(ライト)の心中の独白が読み応えたっぷり。取り乱すライト(私 事だが、Lにいきなり名乗られた月(ライト)が家に帰ってから自室で取り乱しすぐ立ち直るところ[第3巻]など、劇画「野望の王 国」の強烈な 敵役だった柿崎を彷彿とさせてくれて頼もしい。)
死神や、月
(ライト)を愛してやまないアイドル海砂、アメリカの「L」 のチーム、そして事件の始めから関わっている捜査陣の面々など、脇の人たちもなかなか個性ゆたか。おとぼけキャラの松田がいいところを見せるのがうれし い。(2006.7)
関連映画:「デスノート」「デスノート  the Last name
L change the WorLd
関連小説:「DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルス BB連続殺人事件」(西尾維新)
この ひと言(No.23):「このテニスが終わると同時に、あいつはキラ事件に触れてくる。夜神月(やがみライト)にキラしか知らない事を言わせよう と。」
(イラスト:春)

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