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弁護士の青砥先生と、自称防犯コンサルタントの榎本さんが、密室トリックに挑むミステリーシリーズ第三弾。至極分かりやすいタイトルですが、検索したら同じタイトルの海外ミステリーがあったので、それらへのオマージュなのかも。ともあれ、かなり限定された条件下で、手を変え品を変えながらも、フェアなロジックで構築される密室トリックに、毎度驚かされます。
今回も4編が収録された短編集。中でも表題作は、『悪の教典』のハスミンみたいなのが義理父になったら…?という事件。怖い、怖すぎるよ。 |
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実はこれが、初西尾維新。最近再放送されているアニメ版の、あまりのクオリティにハマり、つい、原作に手を出してしまいました。アニメも大概セリフが多かったのですが、それでも多少は整理されていたのを思い知った。ストーリー展開に必要な描写って全体の1割くらいで、あとの9割は装飾過剰なボケツッコミで延々迂回されていたような気がするんですけど…。
主人公阿良々木暦(あららぎこよみ)は普通の男子高校生だったが、ある日吸血鬼に襲われて仲間にされかかったところを、「怪異のスペシャリスト」の忍野メメなる人物に救われた、らしい(このエピソードはシリーズの別作品)。ほぼ普通の人間としての生活を取り戻したものの、その後も、ひっきりなしに怪異及び、怪異に悩まされる者達に遭遇する暦。彼はお節介にも、その都度忍野に怪異への対応策を請い、解決に助力してもらうのだが…。 今やラノベの大家として名高い作者ということで、ちょっとお手並拝見な気分で読みました。まあ、ラノベ的お約束がコテコテなのは予想通り。暦が助ける相手が、みんなタイプの違う美少女で、暦が彼女らを助けまくる結果、ハーレム状態になるのも、お約束。まあ、そこに普通よりかなりエキセントリックなタイプが揃ってしまったがために、間違っても入れ食いでウハウハ、という状況にならないのが見ていてツボでしたが。 意外だったのは、作中のオタクネタ。マニアックなのはともかく、けっこう古いです。もしや「高橋葉介」って、今でも人気ですかい? ともあれ、全体としてかなりボリュームのあるシリーズで、アニメ化が現在進行形なので、思いついたところから、ちまちま読んでいくかもしれません。でもさあ、暦君、やっぱり羽川さんの方がいいと思うけどなあ。 |
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最近『柿のへた 御薬園同心』が話題で、リクエスト中なのですが、なかなか来ないので、先に手に入ったこれにトライ。幕末、安政年間の騒然とした世相を背景に、さえない窓際同心が当時流行していた変化朝顔の交配に没頭する様を描く。事件簿というには、かなり時代色が濃厚な物語。
主人公、中根興三郎は、跡取りの兄の急死により、急遽の跡目を継ぐことになった下級武士。お役目は奉行所の名簿管理という閑職だが、もとより出世に興味もなく、淡々とお役目をこなしては、朝顔の交配に熱中する朝顔オタクな日々を送っていた。妻もなく、世間からは浮きまくりの興三郎だが、朝顔で何とかつながっている人の縁もある。そんな彼には、一生に一度は咲かせたいと願う夢の花があったが…。 珍しく悪役でなかった大老井伊直弼が新鮮でした。ちなみに最近この続編が出たらしいのですが、どうやって続けるのか、ちと想像できなかったりして。 |
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『ほんくら』/『日暮らし』に続く、町方役人、井筒平四郎の事件簿。
平四郎行きつけの煮売り屋、「おとく屋」にほど近い橋のたもとで、辻斬り事件が発生。惨殺されたのは、身元不明の貧相な風情の男だったが、その遺体があった場所には、しばらくの間、倒れていた形にくっきりとした染みが残って消えず、近隣の住人を震え上がらせていた。 事件の調査に乗り出した平四郎と、甥の弓之助。手下の政五郎と、政五郎の養子の三太郎、通称「おでこ」。それと平四郎の役人仲間で、若手の有望株らしい間島信之輔。彼らはやがて、別の押し込み事件、「瓶屋」なる生薬の大店で主人が殺された事件が、辻斬りの件に深く関わっている事をつきとめるが… 今回はハードカバーと文庫の同時発売という、ありがたくも画期的な試みだったので、文庫をGET。それでも分厚い上下巻はかなりのボリュームでした。事件の全容もかなり入り組んでおり、事件に関わる登場人物を把握するだけでも一苦労。実は本筋の事件以外にも、それと直接関係ないサイドストーリーがいくつか平行して進んでいたりで、いささかサービス過剰気味。仙吉さんの件など、丸ごと削ってもそれほど影響は無かったと思うので、もっと枝葉を整理してもよかったと思う。それと弓之助名探偵による謎解きを、下巻の冒頭で早々に披露してしまったので、そこから結末に至るまでは蛇足とは言わないまでも、かなり間延びした印象がありました。 宮部作品はそれでなくとも、美形描写が多いですが、今回はいつにも増して、個人の容貌に言及した箇所が多かったです。弓之助と、彼の兄淳三郎への絶賛に近い美形描写。対する間島信之輔へのあからさまな不細工描写。実はこの物語は、この信之輔が実質的な主役だったように思われます。 彼は名門の子弟で、まっすぐな気性の好男子。ただ、あまり女性受けする容貌でなく、人生経験不足から、空気を読んで立ち回るのもうまくない。そこらへんを、関わる女性という女性にぐさぐさに突かれてしまう気の毒な役回りでした。そんな彼が、一人前の男に成長していくのが今回の裏テーマであったようですが、それがおもしろかったかというと…。どちらかというと、いつもの昼行灯の出番が少なかった分、物足りなかったです。 |
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