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第一部がきれいに完結したアキバ系青春コメディ。4年ぶりに連載再開した、その1巻目です。時勢的には第一部からほぼ直に続いている感じ。 さて、オギーが部長になった次の春、めでたく新入部員が加わり、にぎやかになった新生げんしけん。新メンバー視点でそれでも違和感なく、相変わらずの日常が描かれます。新入部員は腐女子3名(スー含む)+女装腐男子1名。腐濃度こそ上がったものの、一人一人に感情移入させるエピソードが淡々とつながっていくの展開は、さすがにうまい。 女装男子は昨今の流行り、とはいえ、彼が何故装うのかに、納得のいく理由まであるキャラは珍しい。彼、波戸君は、無駄な美しさと、誰よりも濃いBL分を備え、時と場合に応じて、「男」と「腐女子」の視点を行き来するしたたかさを併せ持つ。彼が、いまだ大学に出没する斑目氏と絡むあたりの、果てしなく微妙なシチュエーションが楽しいです。また、矢島(女)が、そんな波戸にコンプレックスを刺激されるあたりとかも、分かるワカル。 第2部も楽しみにしております。 |
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ここ最近、モーニング誌での連載を楽しみにしていたのが、早くも単行本化されました。これがデビュー作なので、本屋にも入荷が少なかったようです。けっこう探し回っちまったぜ。 地獄を舞台に、閻魔大王の有能な部下、鬼灯が活躍する、一風変わったお役所コメディ、なのか。人口増でめっきり過密になってきた地獄には、今日も処理すべき案件が山積み。ドSで有能な鬼灯は、日々クールに、粛々と業務をこなすのであった。 お気楽な閻魔大王とマイペースな鬼灯の掛け合いは妙に可愛いし、虚実とりまぜた地獄ネタがゆるくツボです。まだオチが甘いところはありますが、魅力的なキャラの繰り出すちまちましたギャグが当面尽きなければ、いつか化けてくれそうな気がします。 |
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この作者の『告白』は文句なく面白かったので、他作品も読んでみようかと手を出したのですが、これ…。敢えて『告白』と違った形式に挑戦して、見事にドツボにハマったんではないかと邪推してみる。読んでも読んでも何が言いたいのかサッパリ頭に入ってこなかった。 主人公は2人の女子高校生で、彼女らが交互に独白する形式の物語。と、言っても、その2人の境遇や性格については、すごぶる曖昧な書き方しかしていないので、読んでいてほとんど見分けなんてつきません。 その2人が2人とも、あるきっかけで突発的に、「死体を見てみたい」と思い立ち、その興味の赴くままに行動する一夏の体験。その時点で物語は、こちらの理解や共感を拒絶した地点に逝ったまま、最後まで帰ってきませんでした。あー、失敗した。恒川さんの方を先に味わって読んでおくんだった。 |
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恒川さんらしい、奇妙にほの暗い、独特の味わいの短編集。いつもながら鮮やかな手並みで切り出された世界は、無慈悲で残酷ながら、どこか透明感を孕んでいます。 私事ですが、これの前に読んでいた某小説が、読んでも読んでも内容が頭に入らず、最後まで何が言いたかったか不明という、しょーもない作品であったので、やっとこちらに取りかかれたときには、その凝縮された内容と完成度が心の底からありがたかったです。 さくっと読める長さで終わってしまうのが、もったいないような鮮烈な余韻を残す5編の物語。「夜行の冬」や「鸚鵡幻想曲」での、シュールなイメージ喚起力は安定しているし、「ゴロンド」はまたそこから少し飛躍したようなファンタジーでした。おもしろかった。 |
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