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日本ホラー大賞受賞作の『夜市』で、ノスタルジックで叙情的な世界を描き出した恒川さんの第2作。下界から隔絶され、選ばれた者のみがたどり着ける「穏」と呼ばれる地をめぐる物語。うーん、これはかなりホラー寄りでした。 主人公賢也が暮らす「穏」の地は、平和な隠れ里を自称しながらも、「風わいわい」なる妖怪が跋扈したり、墓町なる不吉な場所があったりと、どうにもブキミで暗い。そして不条理な因習にどっぷり支配されている場所。物語は、主として賢也のそこからの脱出冒険行でした。 美しくも魅力的でもなく、ただ嫌な場所でしかない異世界の話というのも、ホラーとして有りだとは思うのですが、この場合、正直、何を楽しめばいいのかよく分からなかった。特に、因習ドロドロのところは、自分的にいやーんなツボに入ってしまって、あまり見たくなかったし。 最近出た、第3作『秋の牢獄』も予約してみましたが、こちらはどうでしょうか。 | ![]() |
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待ちに待っていたシリーズの7〜9巻。原書第3部の翻訳がついに出ました。主人公@人間のベラと、美形吸血鬼エドワードのゲロ甘ラブストーリー。当然今回で完結だと思っていたのですが、終わらなかった…。 さて、第2部の4〜6巻にかけて、エドワードと離れていたベラが、お友達のジェイコブ@実は狼男に、傷心をいやしてもらったことから、勃発した強烈な三角関係。何しろ、吸血鬼と狼男は、血で血を洗う抗争の歴史を持つ敵対種族。この2人、寄ると障ると敵意を剥き出しにして、いがみ合っております。で、板挟みの主人公は、ここぞとばかりによろめくよろめく。まあ、今回はどう見ても、ジェイコブの方が贔屓されていたし。エドワード、物分かり良すぎて影が薄かったし。正直、こういうフラフラしたヒロインもてまくり展開は、あまり好きではないのですけど。 正直、3冊かけてもほとんど話が進まなかった気がして、不平モードです。だいたい、ジェイコブの刻印相手をベラにしなかったのはずるいと思う。どんだけ三角関係に煮詰まっても、どこかでジェイコブの「刻印さん」が登場すれば、万事あっさり解決するのが予想できるだけに。 さて次で、ベラは首尾良くカレン一族に迎えられるのか?そして、彼らはヴォルトーリ一族と決定的に対立してしまうのか。いつになるか分からないですが、続きを待ちたいです。 |
![]() 「赤い刻印」 ![]() ![]() |
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闘病の果てに妻を亡くした主人公と、中学生の息子。また、その直後に、彼の友人の妻が飛び降り自殺を図り、娘は深く傷ついてしまう。果たして彼らの間に何があったのか? 主人公と息子、友人とその娘。4人のそれぞれの視点から、この事件?の謎を追うサイコミステリ。ちょっと、貴志祐介を思い出しました。 適度に類型的な登場人物たちは、適度に距離を置いて見ていられたし。4人のそれぞれが、人に言えない秘密を抱えているのですが、誰が正しくて誰が偽りなのか、スリリングに交錯していく真実を追いかけて、一気に読めました。それでいて、今時のミステリには珍しく、読後感がさわやかなところもよかった。他の作品も読んでみたくなりました。 | ![]() |
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前作『〜不死鳥の騎士団』の映画も公開されたことだし。完結編の最新作は邦訳待ちだし。そろそろ読んでもいいかと思ったシリーズ第6作。ようやく図書館から回ってきました。 うーん、またしても盛り上がらなかったなあ。次で終わりにしては、あまり状況は動いていなかったし。前回で大切な人を亡くしたハリー君は、そのことで自分の中に引き籠もってます。おかげで、ヴォ卿の復活によって活性化した「死喰い人」が、世間で引き起こす事件にも、それに対抗するために不死鳥騎士団員が必死になっていることにも、いまひとつ、反応が鈍いです。予言にあった、ヴォ卿との因縁を負う運命についても、投げやりな感じ。リアル16歳のガキは本来、そんなものなのかも知れませんが、物語の主人公としては、どうかと思う態度です。 ともあれ、周囲の優しい皆様は、傷心のハリー君を気遣ってくれます。筆頭はダンブルドアで、彼はハリーに個人的な「特別授業」を持ちかけます。いずれ、ハリーがヴォ卿と対決する日に備えるために。厳戒態勢が敷かれたホグワーツは、皮一枚の平和を保ち続け、6年生になったハリーたちも、そこで忙しい毎日を送ります。クイディッチに熱中し、上級魔法試験「N.E.W.T」に備え、時に、恋のさや当てもあり、と。 この年に「闇の魔術に対する防衛術」の授業を担当することになったのは、何とスネイプ。そして、新しく赴任したスプラウト先生による「薬草学」の授業を履修したハリーでしたが、先生から古い教科書を貸してもらったところ、教科書にたまたま、無数の書き込みがされていた。書き込みのおかげで、好成績を得たことで、教科書の前の持ち主たる「プリンス」なる人物に興味を引かれるのだが…。 なんだか、最終章でどんでん返し、という形にするために、上下巻まるまる費やして、ミスリード用の伏線を引いたという印象でした。ついでに、読者を撹乱させるためだけに、本来不要な描写もまた大量に混入された感じ。作者は大がかりな仕掛けができたと、ほくそ笑んでいるのかもしれませんが、さすがに次で何かやるつもりなのは予想がつきます。 以下、ネタバレで。「謎のプリンス」の正体についても、それが分かったところで、「ふーん、それで?」だったし。冒頭から死亡フラグ立ちまくりのダンブルドアはうざいし。ダンブルドアは、今回ある人への信頼を、最期まで頑なに貫きました。つーかこれ、どう見ても引っかけだろう。こんだけぐだぐだ書かれたら、気がつくって。スネイプは裏切っていないに1票です。 それとも、先日作者が公表した、「ダンブルドアの性的嗜好」がここに絡んでは来ないよね。彼が、信じ抜いた根拠は「愛のみ」とか。それだけは、ご勘弁願いたいです。 ともあれ、ついに自分のやるべきことを自覚したハリー君は、果たしてヴォ卿を倒して世界を救えるのか?待て、次号!でした。 | ![]() |
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読み終えた感想は、あー、おもしろかった。つまり、文句なしです。 実は、前巻の時点で、未回収の伏線が山積みだったので、大丈夫か?と、かなり危ぶんでおりました。実際これまで、章のクライマックスでは期待はずれに泣かされたので、最後の最後はちゃんと締めてくれ!と祈るような気持ちだったのですが。ああよかった。本当にお疲れさまでした。 前巻時点で落とし前を付けて欲しかったあれこれですが ●エティカヤ組 カリエの、バルアン&アフレイムへのオトシマエ やあ、すごい。ほぼ、達成されたではないですか。 エティカヤ組は、カリエとバルアンの再会を見てみたかったのはありましたが、ああなってしまったバルアンの救済までは無理だったろうし。アフレイムとの再会は叶いそうなので、それで良しとしましょう。 あまりあちこち動かずに、ルトヴィアの崩壊をじっくり描いたのは良かったと思います。須賀さんがずっと書きたくて暖めてきたテーマであったろうと思わせる熱の込もった描写でした。 個人的には、カリエがあまりしゃしゃり出なかったのが良かったのかも(笑)。どう見ても、主人公のがんばりでどうにかなる段階は過ぎてますから。 女神への供物ですが、トルハーンはやはり、ギアスとの勝負だったらしい。ドーンは家庭的な幸福。ミュカ…はルトヴィアか、カリエへの想いか。みんな、一番大切なものを失って傷を抱えながらも、生き残っていくことになったのが切ないです。 最後に残されたのは、子供たちのその後。バルアン小姓になったフィンルはアフレイムの側近になっている気がするし、前皇帝に託されたエアリシアも気になります。多分、王太子になっているビアンの息子。次代ユリ・スカナ王の座を巡って、いかにも一波乱ありそうな布陣です。カリエとエドの子供たちのその後も含めて、外伝、読めるといいなあ。 ともあれ、須賀さん本当にお疲れさまでした。また、今回、大活躍だったのにもかかわらず、最後まで名前の出なかった副官さんもお疲れさまでした(笑)。ここまで読み続けて良かったです。 | ![]() |
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